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ダース・シディアス - Wikipedia

ダース・シディアス

映画えいが『スター・ウォーズ』シリーズに登場とうじょうする架空かくう人物じんぶつ

ダース・シディアスDarth Sidious)/シーヴ・パルパティーンSheev Palpatine)は、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく映画えいがである『スター・ウォーズ』シリーズ登場とうじょうする架空かくう君主くんしゅぜん銀河ぎんが恐怖きょうふ支配しはいする銀河ぎんが帝国ていこく皇帝こうていにしてシスの暗黒あんこくきょう。シリーズをとおして最大さいだい悪役あくやくである。大半たいはん作品さくひんにおいてイアン・マクダーミドえんじている。

ダース・シディアス
Darth Sidious
スター・ウォーズシリーズのキャラクター
ダース・シディアスのポスターと、シディアスをえんじたイアン・マクダーミド
はつ登場とうじょう帝国ていこく逆襲ぎゃくしゅう』(1980ねん
最後さいご登場とうじょうスカイウォーカーの夜明よあ』(2019ねん
えんじ マージョリー・イートン英語えいごばん
イアン・マクダーミド
こえ クライヴ・レヴィル
ニック・ジェイムソン
イアン・アバークロンビー
ティム・カリー
サム・ウィットワー
トレバー・デュバル
イアン・マクダーミド
プロファイル
種族しゅぞく 人間にんげん
性別せいべつ 男性だんせい
職業しょくぎょう シスの暗黒あんこくきょう
銀河ぎんが共和きょうわこく惑星わくせいナブー選出せんしゅつ元老げんろういん議員ぎいん
銀河ぎんが共和きょうわこく元老げんろういん最高さいこう議長ぎちょう
銀河ぎんが帝国ていこく皇帝こうてい
ファースト・オーダー、ファイナル・オーダー、シス・エターナル最高さいこう指導しどうしゃ
家族かぞく レイ孫娘まごむすめ
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概要がいよう

編集へんしゅう

ダース・シディアスシスの暗黒あんこくきょうとしてのであり、シスとなる以前いぜん本名ほんみょうおよび、表向おもてむきのとしてはシーヴ・パルパティーンSheev Palpatine)。かれダース・ベインかかげた2人ふたりおきてしたがった最後さいごのシスの暗黒あんこくきょうであり、ホイルス銀河ぎんが史上しじょうにおいてもっと強大きょうだいなシスきょう一人ひとりとされている。から青白あおじろ雷撃らいげきはなフォース・ライトニング得意とくいわざとする。ジェダイ抹殺まっさつとシスによる銀河ぎんが恐怖きょうふ支配しはい執念しゅうねんやすスター・ウォーズシリーズにおける最大さいだい悪役あくやくである。銀河ぎんが共和きょうわこく元老げんろういん最高さいこう議長ぎちょうだったが、クローン大戦たいせんこしてその混乱こんらんなか銀河ぎんが帝国ていこく皇帝こうてい地位ちいれ、20ねん以上いじょうにわたってぜん銀河ぎんが恐怖きょうふ支配しはいした。エンドアのたたか最中さいちゅう死亡しぼうしたとおもわれていたが、生存せいぞんしており、そのもシスと帝国ていこく復活ふっかつねらって暗躍あんやくする。シリーズの本編ほんぺん映画えいが9さくえがかれた戦争せんそうはすべてかれ元凶げんきょうである。

きゅうさんさく(オリジナル・トリロジー、エピソード4 - 6)
シリーズだい1さくエピソード4/あらたなる希望きぼう』(1977ねん公開こうかい)では直接ちょくせつ登場とうじょうはないが、帝国ていこくぐんデス・スター司令しれいかんターキン総督そうとくがデス・スターの完成かんせいをもって「どのほしけいも、皇帝こうていにはさからうことはできない」という発言はつげんおこなうなど帝国ていこくのトップとして存在そんざい示唆しさされる。
シリーズだい2さくエピソード5/帝国ていこく逆襲ぎゃくしゅう』(1980ねん公開こうかい)ではつ登場とうじょうしたが(えんじたのはマージョリー・イートン)、どうさくでは弟子でしダース・ベイダーかれ手足てあしとなり帝国ていこく恐怖きょうふ体現たいげんする象徴しょうちょうてき存在そんざいとしてはたらいているため、げきちゅうでの出番でばんすくない。
本格ほんかくてき登場とうじょうとなったのはシリーズだい3さくエピソード6/ジェダイの帰還きかん』(1983ねん公開こうかい)である。どうさくイアン・マクダーミドはじめてえんじ、以降いこうしんさんさくでもつづけさんさくでもかれえんじている。エピソード5でもエピソード6でもそのちから強大きょうだいさが強調きょうちょうされ、ヨーダ今際いまわさい主人公しゅじんこうルークへのこした言葉ことばは「皇帝こうていちからあなどるな」であった。また、ダース・ベイダーがルークにたいして「おまえなら皇帝こうていにすらてる」と発言はつげんしたのは、自身じしんちからでは皇帝こうていにはてないことをしめしており、それゆえベイダーはルークを自身じしんしたれようとしていた。エピソード6において皇帝こうていのフォース・ライトニングでころされかけるルークの姿すがたてジェダイの良心りょうしんもどしたベイダーの裏切うらぎりにってデススターの反応はんのうとされた(死亡しぼうしたとおもわれていたが、ぞくさんさくさい登場とうじょうする)。
しんさんさく(プリクエル・トリロジー、エピソード1 - 3)
シリーズだい4さくエピソード1/ファントム・メナス』(1999ねん公開こうかい)では、ナブー選出せんしゅつ銀河ぎんが共和きょうわこく元老げんろういん議員ぎいんだったかれ通商つうしょう連合れんごうあやつって惑星わくせいナブーを危機ききおとしいれ(てき通商つうしょう連合れんごうがわ登場とうじょうするときはくろいローブをなぞ悪役あくやく「ダース・シディアス」として登場とうじょう)、それを利用りようして元老げんろういん最高さいこう議長ぎちょう就任しゅうにんする経緯けいいえがかれた。どうさくではシスの弟子でしとしてダース・モール登場とうじょう
シリーズだい5さくエピソード2/クローンの攻撃こうげき』(2002ねん公開こうかい)では共和きょうわこくがわ最高さいこう議長ぎちょうとして君臨くんりんしつつ、ダース・シディアスとしててきかた分離ぶんり主義しゅぎ勢力せいりょくあやつって自作じさく自演じえんのクローン大戦たいせんこし非常時ひじょうじ大権たいけん獲得かくとくする経緯けいいえがかれた。どうさくでは弟子でしとしてドゥークー伯爵はくしゃく(ダース・ティラナス)が登場とうじょう
シリーズだい6さくエピソード3/シスの復讐ふくしゅう』(2005ねん公開こうかい)では元老げんろういん議長ぎちょうパルパティーンこそがダース・シディアスだったことがあきらかにされるとともに、アナキン・スカイウォーカー暗黒あんこくめんとしてダース・ベイダーとして弟子でしにし、ジェダイの反乱はんらんをでっちあげて銀河ぎんが帝国ていこく建設けんせつ銀河ぎんが皇帝こうてい即位そくいする軌跡きせきえがかれた。どうさくでは本編ほんぺん映画えいが作品さくひん唯一ゆいいつライトセーバーによる殺陣さつじん披露ひろうし、実力じつりょくのあるジェダイ騎士きし3にんをそつなく退しりぞけさせたり、メイス・ウィンドゥや、ヨーダと互角ごかく以上いじょう戦闘せんとうおこなうなど、そのたか実力じつりょくせた。
ぞくさんさく(シークエル・トリロジー、エピソード7 - 9)
シリーズだい7さくエピソード7/フォースの覚醒かくせい』(2015ねん公開こうかい)とシリーズだい8さくエピソード8/最後さいごのジェダイ』(2017ねん公開こうかい)では直接ちょくせつ登場とうじょうはなかったが、シリーズだい9さくエピソード9/スカイウォーカーの夜明よあ』(2019ねん公開こうかい)で本名ほんみょうの「パルパティーン」と呼称こしょうされて登場とうじょうし、エピソード7とエピソード8の悪役あくやくファースト・オーダー最高さいこう指導しどうしゃスノークかれあやつ人形にんぎょうであることがあきらかにされた。スノークをとおしてハン・ソロレイア・オーガナ息子むすこベン・ソロを暗黒あんこくめんとしてカイロ・レンとして弟子でしにし、ファースト・オーダーとしん共和きょうわこく戦争せんそう開始かいしさせた。自身じしん未知みち領域りょういき惑星わくせいエクセゴルにかくしてファイナル・オーダー(シス艦隊かんたい)を編成へんせい、エピソード9でその戦力せんりょくあらわにして銀河系ぎんがけいへの攻撃こうげき開始かいしし、シスの帝国ていこく復活ふっかつ目論もくろんだ。過去かこさくよりパワーがしており、フォース・ライトニングだけで上空じょうくう展開てんかいするレジスタンスや人民じんみん艦隊かんたい全滅ぜんめつさせかけている。最期さいご孫娘まごむすめにあたるジェダイのレイによってたおされてほろんだ。

生涯しょうがい

編集へんしゅう

ナブー時代じだい

編集へんしゅう

パドメ・アミダラおな惑星わくせいナブーのEderlathh Pallopidesという地方ちほう出身しゅっしん人間にんげんであるが、家族かぞく先祖せんぞさらには幼少ようしょう時代じだいかんするくわしい記録きろく一切いっさいのこっておらず、「ナブー出身しゅっしんのシーヴ・パルパティーン」という経歴けいれき名前なまえすらも政治せいじとしての必要ひつようせいから便宜べんぎてき使つかったいつわりのものである可能かのうせいもある。なお、『エピソード1』の時点じてんでは50さいという設定せっていがある[1]苦労くろうすえ政治せいじへのみちすすんだものの、その道程どうていあま順風じゅんぷうまんではなかったようである。とくわかころ失態しったい失態しったいつづきで、とても元老げんろういん議員ぎいん、ましてや銀河ぎんが支配しはいしゃになるとはだれおもってなどいなかった。だがかれは、ジェダイみのるいまれなる忍耐にんたいりょくめており、シスたるにはもはや十分じゅうぶんであった。その忍耐にんたいしんは、自身じしん強固きょうこ権力けんりょくよくささえられていた。

かれがシスのみちへとはいった経緯けいいも、その時期じきもはっきりとはしめされていないが、『エピソード3』での自身じしん発言はつげんから、ダース・プレイガスというシス・マスターのした修行しゅぎょうみ、両手りょうて同時どうじにあらゆる武器ぶき使つかじゅくたか戦闘せんとう能力のうりょくや、人心じんしんたくみにあやつ能力のうりょく、フォース・ライトニングに代表だいひょうされる暗黒あんこくめんのフォースなど、超絶ちょうぜつてきなシスのわざ完全かんぜん会得えとくしたのち寝込ねこみをおそって殺害さつがいし、みずからシス・マスターとなったとする見方みかた有力ゆうりょくである。なお謀殺ぼうさつしたとはいえ、シディアスはのプレイガスを「賢人けんじん(the Wise)」とひょうしており、自身じしんのマスターとして、またシスきょうとしてその実力じつりょくみとめていた様子ようすうかがえる。

シスのちから賜物たまものなのか、かれはナブーの国政こくせい急速きゅうそく頭角とうかくあらわし、君主くんしゅであるヴェルーナおうをもしのほど実力じつりょくしゃにまでのぼりつめた。のちにヴェルーナおう失政しっせいにより退位たいい余儀よぎなくされたときには、すで銀河ぎんが共和きょうわこく元老げんろういん有力ゆうりょく議員ぎいんともなっており、かれ実質じっしつてきなナブーの支配しはいしゃであることはもはや間違まちがかった。

元老げんろういん議員ぎいん時代じだい

編集へんしゅう

かれ普段ふだん銀河ぎんが元老げんろういん議員ぎいん「シーヴ・パルパティーン」としてのひょうかおよそおいながらも、うらではシスの暗黒あんこくきょう「ダース・シディアス」として銀河ぎんが帝国ていこく樹立じゅりつとジェダイの殲滅せんめつとをねらい、たくみにその手腕しゅわん発揮はっきしてった。

やがて共和きょうわ国内こくない政治せいじ腐敗ふはいすすみ、日常にちじょうてき賄賂わいろ横行おうこうしていた元老げんろういんいて、かく議員ぎいんたいする根回ねまわしははやくからっていたものとかんがえられる。かれ水面すいめんで、議長ぎちょうるための機会きかいひそかにうかがっていた。

次第しだい分裂ぶんれつ弱体じゃくたいしつつあった銀河ぎんが共和きょうわこくいて、分離ぶんり主義しゅぎしゃによる脅威きょういあおり、それを現実げんじつ問題もんだいとして利用りようするため暗躍あんやく。エピソード1では、表向おもてむきは惑星わくせいナブーのアミダラ女王じょおう側近そっきんとして活動かつどうし、うらではシディアスとして、弟子でしダース・モールとも通商つうしょう連合れんごうヌート・ガンレイ総督そうとく利用りようし、ナブーを侵略しんりゃくさせた(ナブーのたたか)。さらには、この侵略しんりゃく利用りようしてフィニーズ・ヴァローラム最高さいこう議長ぎちょう失脚しっきゃくさせ、同情どうじょうひょうあつめるかたち思惑おもわくどおりに元老げんろういん最高さいこう議長ぎちょうつかんだ。

しかし、その混戦こんせんなかで「ジェダイですらかなうまい」と絶賛ぜっさんしていた愛弟子まなでしのダース・モールをたおされたことで、あらたな弟子でしにふさわしいもの、すなわちモールをもえる強力きょうりょくなフォースをち、さらにフォースの暗黒あんこくめんまりやすいものつよもとめるようになる。

元老げんろういん最高さいこう議長ぎちょう時代じだい

編集へんしゅう

パルパティーンは、みずかクローン大戦たいせんへの布石ふせき着手ちゃくしゅした。元老げんろういん最高さいこう議長ぎちょうとして、ジェダイ・マスターサイフォ=ディアス秘密裏ひみつり協議きょうぎしたかれは、たるべき危機ききそなえるという名目めいもくで、膨大ぼうだいクローン・トルーパー惑星わくせいカミーノに発注はっちゅうするように要請ようせいした。これがのちに、共和きょうわ国軍こくぐん兵士へいしとなるクローンへいである。ながらく共和きょうわこくあんじていたサイフォ=ディアスは、自身じしん名義めいぎでクローンぐん発注はっちゅうしたことを最高さいこう議長ぎちょうとカミーノじん以外いがいには極秘ごくひにしていた。だがシディアスは、ひそかにこの発注はっちゅう計画けいかくりを画策かくさくする。

そしておな時期じきに、もとジェダイ・マスターのドゥークー伯爵はくしゃく(ダース・ティラナス)をシスのあらたな弟子でしむかえた。ドゥークーは、かの高名こうみょうなジェダイ・マスターヨーダ直弟子じきでしであり、またダース・モールによりころされたクワイ=ガン・ジンでもあった。ここでパルパティーンは、ドゥークーの旧友きゅうゆうであったサイフォ=ディアスの殺害さつがいを、ドゥークー本人ほんにんめいじた。これはサイフォ=ディアスが最高さいこう議長ぎちょうとカミーノじん以外いがいには極秘ごくひとしていたクローン軍団ぐんだん発注はっちゅう計画けいかくると同時どうじに、ドゥークー伯爵はくしゃくがシスにたいして、どれほど忠誠ちゅうせいくしているかをためすテストでもあった。

また最高さいこう議長ぎちょうとしては、親子おやこほどもとしはなれた、わかきジェダイのアナキン・スカイウォーカー特別とくべつけるようになり、一方いっぽうのアナキンもまた、ちちたぬとしてパルパティーンをふかしたはじめていた。当時とうじ、アナキンから「ちち」と做されていたオビ=ワン・ケノービは、という立場たちばから、アナキンに家族かぞくとしての愛情あいじょう表現ひょうげんすることは出来できず、対照たいしょうてきにパルパティーンはあからさまにアナキンを可愛かわいがった。すうねんには、アナキンのオビ=ワンにたいする表現ひょうげんは「ちち」から「兄弟きょうだい」へと変化へんかするようになる。以前いぜんにアナキンがタスケン・レイダーを虐殺ぎゃくさつしたこともパルパティーンはっており、ジェダイはおろか、つまのパドメよりもおおくのことをアナキンからけられる立場たちばとなっていたのである。

そしてときぎ、かれのクローン大戦たいせんへの布石ふせきようや効果こうか発揮はっきする。共和きょうわこく度々たびたび衝突しょうとつしていた通商つうしょう連合れんごうとうはじめとするだい規模きぼ企業きぎょうグループから独立どくりつほしけい連合れんごうが、惑星わくせいジオノーシス大量たいりょうバトル・ドロイドひとし兵器へいき量産りょうさんし、共和きょうわこくとの開戦かいせん可能かのうになっているとの報告ほうこくがもたらされたのである。これをけ、「分離ぶんり主義しゅぎしゃたちとの戦争せんそう最早もはやけられない状況じょうきょうであり、非常時ひじょうじには強力きょうりょく権力けんりょく必要ひつようである」として、元老げんろういんジャー・ジャー・ビンクス代議員だいぎいん(パドメの代理だいり)からパルパティーンにたいし、非常時ひじょうじ大権たいけんあたえるとの内容ないよう動議どうぎ提出ていしゅつされ、結果けっか満場一致まんじょういっち可決かけつされた。だが実際じっさいには、パルパティーンがジャー・ジャーのひとさにんで根回ねまわしをし、無理むりやり提出ていしゅつさせたとっても過言かごんではないものであった。パルパティーンはこの権限けんげんをあくまで一時いちじてきなものとはことわりながらも、早速さっそく共和きょうわ国軍こくぐん創設そうせつ宣言せんげんし、れたばかりの非常時ひじょうじ大権たいけん行使こうしして、クローンぐん共和きょうわこく正規せいきぐんとして採用さいようし、こうして創設そうせつされた共和きょうわ国軍こくぐんは、激戦げきせんのジオノーシスで独立どくりつほしけい連合れんごうぐん交戦こうせん勝利しょうりした。このたたかいを発端ほったんに、後世こうせいいたるまで銀河ぎんが史上しじょうまれに壮大そうだいたたかいとして歴史れきし認識にんしきされているクローン大戦たいせん勃発ぼっぱつした。

クローン大戦たいせん

編集へんしゅう
 
エピソード3で元老げんろういん最高さいこう議長ぎちょうパルパティーンがていたローブ

ドゥークー伯爵はくしゃくひきいる独立どくりつほしけいぐんは、共和きょうわ国軍こくぐんとの戦争せんそう銀河ぎんが各地かくちあらそいのたねいた。結果けっかおおくの文明ぶんめいてき惑星わくせい荒廃こうはいさせ、共和きょうわこく政治せいじ行政ぎょうせい指導しどう能力のうりょく壊滅かいめつ寸前すんぜんにまでんだ。疲弊ひへいした民主みんしゅ主義しゅぎなかで、大権たいけんによりあらゆる手続てつづきをはぶ迅速じんそく対処たいしょするパルパティーンの強権きょうけん政治せいじ人気にんきはくした。すくなくとも表向おもてむきには平等びょうどう人物じんぶつであったパルパティーンは、つよ指導しどうしゃとして銀河ぎんがかせぬ存在そんざいとなっていた。戦争せんそう早期そうき終結しゅうけつ大義名分たいぎめいぶんもと任期にんき満了まんりょう元老げんろういんから留任りゅうにんもとめられるかたち最高さいこう議長ぎちょうまりつづけ、幾度いくど法律ほうりつ改正かいせいしておおくの権限けんげん手中しゅちゅうおさめていった。

そして、独立どくりつほしけいぐん劣勢れっせいとなりつつあったクローン大戦たいせん末期まっき、パルパティーンはひとつのおおきなけにた。ドゥークーとグリーヴァス将軍しょうぐんひきいるだい艦隊かんたいに、共和きょうわこく首都しゅと惑星わくせいであるコルサント襲撃しゅうげきさせ、自分じぶん自身じしん誘拐ゆうかいさせる自作じさく自演じえんる。かたやドゥークーは、ジェダイをおびせて殲滅せんめつし、アナキン・スカイウォーカーを暗黒あんこくめん誘惑ゆうわくするという作戦さくせんいていたが、そこにはドゥークーよりもさらわかく、より強力きょうりょくちからせていたアナキンをえようとしていたパルパティーンのじゅう陰謀いんぼうがあった。パルパティーンの思惑おもわくどおり、アナキンは無抵抗むていこうのままのドゥークーを殺害さつがいし、暗黒あんこくめんへとちる片鱗へんりんせた[2]。このさい始末しまつされるはずであったオビ=ワンはび、ぎゃくらえるはずのグリーヴァスは逃亡とうぼうするというふたつの誤算ごさんしょうじた。

ともあれ、はかられた救出きゅうしゅつげきでのアナキンの活躍かつやく絶賛ぜっさんしたパルパティーンは、ジェダイ評議ひょうぎかいたいしてかれを「最高さいこう議長ぎちょう代言だいげんじん」として評議ひょうぎいんくわえるよう提案ていあん。ジェダイ評議ひょうぎかいはこれを渋々しぶしぶ承認しょうにんするが、ぎゃくにアナキンにたいしてパルパティーンのことをスパイするようめいじた。評議ひょうぎかいはパルパティーンの独裁どくさいてき姿勢しせい疑問ぎもんち、かれちかくにシスがいるのではないかとうたがっていたのである。アナキンはパルパティーンへのスパイ任務にんむ承諾しょうだくしたが、評議ひょうぎかいへの不信ふしんかんいだくようになる。反対はんたい長年ながねんちちのようにしたい、つね自分じぶん実力じつりょく評価ひょうかし、はげましてくれるパルパティーンをアナキンはこれまで以上いじょう信頼しんらいするようになっていた。また、評議ひょうぎいんくわえながらマスターの地位ちいあたえないというジェダイ評議ひょうぎかい決定けっていもスパイ任務にんむ同様どうようにアナキンのジェダイにたいする不信ふしんかん増大ぞうだいさせた。

そんなアナキンの立場たちば見透みすかしたかのようにパルパティーンはアナキンにかえ助言じょげんし、シスにはひとからまもじゅつダース・プレイガスの秘技ひぎ)が存在そんざいするとんだ。そしてアナキンが分離ぶんり主義しゅぎしゃたち最後さいごはしらであったグリーヴァス将軍しょうぐん共和きょうわ国軍こくぐん交戦こうせん状態じょうたいはいったと報告ほうこくあらわれたとき、パルパティーンは自分じぶんがシスの暗黒あんこくきょう「ダース・シディアス」であることを暴露ばくろし、自分じぶん弟子でしになれと提案ていあんする。自分じぶん人柄ひとがら心酔しんすいし、最愛さいあいつまであるパドメ・アミダラのおそあざむじゅつ会得えとくしたがっているアナキンがすでゆみくことができないとの確信かくしんがあったからである。

アナキンから報告ほうこくけ、ジェダイ・マスター、メイス・ウィンドゥは、同行どうこうもうたアナキンをジェダイ聖堂せいどうき、エージェン・コーラーセイシー・ティンキット・フィストーらジェダイの騎士きしともにパルパティーンを拘束こうそくするため、かれもとんだ。メイスたち対面たいめんしたパルパティーンは、自分じぶん逮捕たいほされることをくと、ながあいだんでいたジェダイにたいする憎悪ぞうお開放かいほうするかのごとく奇声きせいげて跳躍ちょうやくしながらジェダイにおそかった。真紅しんくのシスのライトセーバーるい、瞬時しゅんじにエージェン・コーラーをたおし、いで仲間なかまにひるんだセイシー・ティンを殺害さつがいし、つづいてすう太刀たちっただけでキット・フィストーもたおした。だが、ジェダイのなかでも屈指くっし実力じつりょくほこり、とくにライトセーバーせんにおいては最強さいきょうともひょうされたメイスには苦戦くせんし、ライトセーバーをとされて(小説しょうせつばんではてられて)危機ききひんした。

そのとき、アナキンがあらわれた。アナキンはパルパティーンがメイスによってころされ、あいするつまける唯一ゆいいつ方法ほうほうであるあざむじゅつ永遠えいえんうしなわれてしまうことをおそれてやってきたのである。パルパティーンは、メイスの勝利しょうり宣言せんげんいかりをおぼえ、フォース・ライトニングをはなつが、メイスのライトセーバーで偏向へんこうされ、かおみにくゆがみ、顔色かおいろしろく、黄色きいろとなった。メイスと、パルパティーンはたがいを反逆はんぎゃくしゃいアナキンは混乱こんらんする。だが、アナキンのにはパルパティーンはメイスに必死ひっし抵抗ていこうする丸腰まるごし弱々よわよわしい老人ろうじんにしかえなかった。必死ひっし命乞いのちごいをするパルパティーンをころそうとするメイスにたいして「おしえにはんしている」「裁判所さいばんしょおくるべきだ」と説得せっとくこころみるが、それを無視むししてメイスがパルパティーンをころそうとしたそのとき、アナキンはとっさにライトセーバーをるいメイスのをライトセーバーごととした。

つぎ瞬間しゅんかん、このときかまえていたようにパルパティーンは「無限むげんのパワーをらえ!」と全身全霊ぜんしんぜんれいめたフォース・ライトニングをはなち、ふせぐことも回避かいひすることもできなかったメイスはそのままコルサントの摩天楼まてんろうかってばされ死亡しぼうした。こうしてゆるされざる行為こういすべてをうしなってしまったアナキンをシスの暗黒あんこくめんれることに成功せいこうし、パルパティーンはアナキンにダース・ベイダーというシスとしてのあたえた。

じゅくしたとたパルパティーンは、ベイダーにたいし、最初さいしょ任務にんむとしてジェダイ聖堂せいどうのこすべてのジェダイの抹殺まっさつと、惑星わくせいムスタファーにもるヌート・ガンレイ総督そうとくをはじめとする分離ぶんり主義しゅぎ勢力せいりょく幹部かんぶたちの殺害さつがい命令めいれいした。と同時どうじぜん銀河ぎんがのクローン・トルーパーにたいして「オーダー66」を発令はつれいした。これは銀河ぎんが各地かくちのジェダイを共和きょうわこく反旗はんきひるがえした反逆はんぎゃくしゃとして急襲きゅうしゅう抹殺まっさつせよという、クローンに製造せいぞう段階だんかいひそかにまれたプログラムである。オーダー66によって、銀河ぎんが全体ぜんたいひろらばっていたジェダイは大半たいはんころされ、ジェダイ聖堂せいどうのこっていたジェダイたちは手薄てうすになっていたところをベイダーひきいるクローン・トルーパーの特殊とくしゅ部隊ぶたいだい501大隊だいたいによって急襲きゅうしゅうされ、子供こどもパダワンまでもが皆殺みなごろしとなった。

ここで元老げんろういんったパルパティーンは、ジェダイにおそわれてみずからのかおみにくいがんだと非難ひなんし、ジェダイが共和きょうわこくたい反乱はんらんこしたことを議員ぎいんたち説明せつめいして、ジェダイ抹殺まっさつ正当せいとうした。そして銀河ぎんが平和へいわあらたな秩序ちつじょ構築こうちくために、みずか全権ぜんけんもっことにあたるため共和きょうわこく解体かいたいさい編成へんせいによる統一とういつてき支配しはい継承けいしょうするむね宣言せんげんした。この提案ていあんは、元老げんろういんでのかれ支持しじしゃたちだい喝采かっさいにより承認しょうにんされ、銀河ぎんが共和きょうわこく法的ほうてき継承けいしょうする銀河ぎんが帝国ていこく終身しゅうしん皇帝こうていとしてぜん銀河ぎんが頂点ちょうてん君臨くんりんした。なお、この宣言せんげんとほぼ同時どうじに、以前いぜんからパルパティーンへの権力けんりょく集中しゅうちゅう危惧きぐし、その独裁どくさい異議いぎとなえていた元老げんろういん議員ぎいんたちは、一方いっぽうてきに「国家こっかてき」とのレッテルをられ、全員ぜんいん身柄みがら拘束こうそくされたとされる[3]。シディアスは歴代れきだいのシスきょうたちたせなかった、ジェダイの殲滅せんめつ銀河系ぎんがけい支配しはい確立かくりつとを、合法ごうほうてきおこなうことに成功せいこうしたのである。

こうして、ちょうきにわた共和きょうわこく平和へいわ秩序ちつじょまもってたジェダイ騎士きしだん壊滅かいめつし、銀河系ぎんがけい経済けいざいおおきな影響えいきょうりょく通商つうしょう連合れんごうとう巨大きょだい企業きぎょう分離ぶんり主義しゅぎ勢力せいりょく構成こうせい)の巨頭きょとうたちいのちとし、さらに、みずからに異議いぎとなえる元老げんろういん議員ぎいんたち排除はいじょしたことで、シディアスの銀河ぎんが支配しはい障害しょうがいとなる存在そんざい大半たいはん消滅しょうめつした。

しかし、銀河ぎんが皇帝こうていとなったパルパティーンのしたへ、ジェダイ・マスターヨーダが単身たんしんんでる。かれは「オーダー66」からのがれたジェダイの一人ひとりであり、銀河ぎんが唯一ゆいいつグランド・マスター称号しょうごう実力じつりょくしゃであった。ヨーダは「おまえ支配しはい今日きょうかぎりだ」と宣告せんこくし、皇帝こうていもこの最後さいご障害しょうがいのぞくべく全力ぜんりょくむかった。だがシスの暗黒あんこくきょうちからは、ヨーダの予想よそうはるかに上回うわまわっていた。激闘げきとうすえにもはやいとさとったヨーダは、クローン・トルーパーによる捜索そうさくのがれ、ひそかにベイル・オーガナ議員ぎいん手引てびきによって元老げんろういんビルから脱出だっしゅつした。とうとう決着けっちゃくけることは出来できなかったが、皇帝こうてい最後さいご障害しょうがいのぞくことに成功せいこうしたのであった。

一方いっぽうおなごろ、ムスタファーではダース・ベイダーがもう一人ひとりのジェダイののこりオビ=ワン・ケノービとたたかって敗北はいぼくし、サイボーグになることを余儀よぎなくされた。シディアスはそれよりすこまえにベイダーの危機ききをフォースで予見よけんし、ヨーダの捜索そうさくをクローン・トルーパーにまかせ、みずか救援きゅうえんたい指揮しきしてかれいのちすくった。

銀河ぎんが帝国ていこく皇帝こうてい時代じだい

編集へんしゅう
 
エピソード6で皇帝こうていパルパティーンがていたローブ

銀河ぎんが皇帝こうてい権力けんりょくは、共和きょうわこく最高さいこう議長ぎちょうとしての権力けんりょくに、クローン大戦たいせん掌握しょうあくした非常時ひじょうじ大権たいけん常時じょうじ大権たいけんとして付加ふかしたものである。これにより皇帝こうていは、最高さいこう指揮しきかんとしてぐんおもう儘にうごかすこと出来できうえに、さら法廷ほうていいては絶対ぜったいてき権限けんげん裁定さいていしゃとなった。あらたな秩序ちつじょもとめた人々ひとびと銀河ぎんが帝国ていこく建国けんこくよろこび、銀河ぎんが皇帝こうてい誕生たんじょうしんそこからよろこんだ。しかし、権力けんりょくあん行使こうししなかった最高さいこう議長ぎちょう時代じだいとはちがい、いま皇帝こうていみずからの欲望よくぼうの儘に権力けんりょく濫用らんようした。

人間にんげん種族しゅぞくであるかれは、自身じしん政権せいけん軍事ぐんじりょく構成こうせいするにあたり、おな人間にんげんとく男性だんせい)のみを重用じゅうようし、いくつかの例外れいがいのぞきほとんどのエイリアンを公式こうしき奴隷どれいすることを許可きょかした。皇帝こうていとなったかれはその絶対ぜったい権力けんりょくしたに、これらの勢力せいりょくちから弾圧だんあつはじめたため帝国ていこくたいする反対はんたい勢力せいりょく軍事ぐんじ蜂起ほうきはじまるのにそう時間じかんからなかった。とはえ、有能ゆうのうさと忠誠ちゅうせいしめすエイリアンにたいしては個人こじんてきけることもあった。また、シディアス時代じだいにはダース・モールを、元老げんろういん最高さいこう議長ぎちょうとしてはマス・アミダやスライ・ムーアらを重用じゅうようしているように、本質ほんしつてきには種族しゅぞくちがいよりも、自身じしん忠実ちゅうじつかつ利用りよう価値かちるかかが重要じゅうようであり、たと人間にんげんであってもさからうものには容赦ようしゃなく粛正しゅくせい弾圧だんあつおこなったことから[4]、この人間にんげん中心ちゅうしん主義しゅぎ帝国ていこくによる分割ぶんかつ統治とうちや、銀河ぎんがだい多数たすうめる人間にんげん種族しゅぞく不満ふまんらすため政策せいさくというめんつよい。また、正史せいし小説しょうせつ「ターキン」では独立どくりつほしけい連合れんごうだい多数たすう人間にんげん以外いがい種族しゅぞくめていたことから、クローン大戦たいせん独立どくりつほしけい連合れんごうがわ加担かたんした種族しゅぞくへの報復ほうふくや、こうした種族しゅぞく独立どくりつほしけい連合れんごう残党ざんとうとして帝国ていこくへの反抗はんこう活動かつどうおこなこと牽制けんせいする意味いみもあったこと示唆しさされている[5]

銀河ぎんが各地かくち蜂起ほうきした反乱はんらん同盟どうめいぐんにかつての銀河ぎんが元老げんろういんかげたパルパティーンは、ここで元老げんろういん永久えいきゅう解散かいさんし、かくほしけい帝国ていこくぐん総督そうとくいて、軍事ぐんじてき威圧いあつによる直接ちょくせつ支配しはいした。その象徴しょうちょうとして、惑星わくせいさえ破壊はかい可能かのうきょだい宇宙うちゅう要塞ようさいデス・スター建造けんぞうしたが、反乱はんらん同盟どうめいぐん起死回生きしかいせいてき作戦さくせんによって破壊はかいされてしまった。やがて、デス・スターを破壊はかいした反乱はんらんぐん兵士へいしがベイダーの息子むすこルーク・スカイウォーカーであることをったパルパティーンは、わかのアナキンに比肩ひけん強力きょうりょくなフォースをせていたルークを自陣じじんれようと画策かくさくはじめる。

エンドアのたたか最中さいちゅうだいデス・スターにいてルークとベイダーがつい対決たいけつたす。ベイダーをめたルークにパルパティーンはかつてベイダーにドゥークーをころさせて暗黒あんこくめんへとんだときのようにちちであるベイダーをころようかれうながすが、ルークはつよ意志いしでそれを拒否きょひした。ここにいたってパルパティーンはルークをシスのあらたな弟子でしとするのは不可能ふかのう判断はんだんし、フォース・ライトニングによってルークをころそうとした。しかしそれをていたベイダーがかつてパルパティーンにわれるがままにドゥークーやメイスをあやめたわか自分じぶんとはまったちが息子むすこのジェダイとしての毅然きぜんとした姿すがたと、ただ一心いっしんちちしんつづけるつよさけびにしんたれ、ついにジェダイ騎士きしアナキン・スカイウォーカーとして復活ふっかつ。シディアスはかれ行動こうどうほろぼされた。一方いっぽうのベイダーも皇帝こうてい電撃でんげきによって生命せいめい維持いじ装置そうち破壊はかいされ、いのちとした。これにより史上しじょうはじめて銀河ぎんが恐怖きょうふ支配しはい成功せいこうしたシス帝国ていこくつい終焉しゅうえんむかえたのである。帝国ていこく誕生たんじょうからやく23ねんのことであった。

エクセゴルでの復活ふっかつ滅亡めつぼう

編集へんしゅう

こうしてパルパティーンはエピソード6『スター・ウォーズ/ジェダイの帰還きかん』でえがかれたエンドアのたたかいでんだとおもわれていたが、自身じしん念頭ねんとうにおいたシンダー作戦さくせんはじめとする終末しゅうまつ指令しれい用意よういしていたり、銀河ぎんが各地かくち観測かんそくしょ建設けんせつしているなど不穏ふおんうごきをせており、エピソード9『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明よあ』において復活ふっかつさい登場とうじょうした。エピソード7『スター・ウォーズ/フォースの覚醒かくせい』、エピソード8『スター・ウォーズ/最後さいごのジェダイ』に登場とうじょうした敵役かたきやくファースト・オーダー最高さいこう指導しどうしゃスノークかれつくしたストランドキャスト(あやつ人形にんぎょうとなる人工じんこう生命せいめいたい)だったこともげきちゅうあきらかにされた。レイの父親ちちおやもまた脱走だっそうした健康けんこうたいのストランドキャストの1人ひとりだったという。スノークをとおしてハン・ソロレイア・オーガナ息子むすこカイロ・レン(ベン・ソロ)を暗黒あんこくめんとして弟子でしにするとともに、ファースト・オーダーにレジスタンス・しん共和きょうわこくとの戦争せんそう開始かいしさせる。

パルパティーン自身じしんはエンドアのたたかいでいちそのほろぼされたさい帝国ていこく時代じだいからクローン研究けんきゅう戦艦せんかん建造けんぞうすすめてきた銀河系ぎんがけい未知みち領域りょういき惑星わくせいエクセゴルに用意よういしていた自身じしんクローン意識いしきばすことでび、以来いらいエクセゴルにかくしていたのだが、意識いしきうつしたクローンは不完全ふかんぜん代物しろもの崩壊ほうかいすすんでおり、エピソード9げきちゅうではしろにごゆびなんほん欠損けっそんしているという有様ありさまで、アームのような機械きかいるされ、生命せいめい維持いじ装置そうちつながれてなにとかびている状態じょうたいになっている。エクセゴルではシスを崇拝すうはいするカルト組織そしきシス・エターナルひきい、1せき1せき惑星わくせい破壊はかいできるスーパーレーザーほうそなえたジストンきゅうスター・デストロイヤー構成こうせいされるファイナル・オーダー(シス艦隊かんたい)のだい艦隊かんたい編成へんせい。この火力かりょくぜん銀河ぎんが攻撃こうげき開始かいしし、シスの帝国ていこく復活ふっかつさせることを目論もくろんだ。

スノークを抹殺まっさつしたのちにファースト・オーダーのあらたな最高さいこう指導しどうしゃとなっていたレンがウェイファインダーにみちびかれてエクセゴルにやってきた。レンは当初とうしょパルパティーンをころすつもりだったが、結局けっきょくシス艦隊かんたいほっしてパルパティーンにつかえた。パルパティーンはレンにレイころすようめいじていたが、レイとの邂逅かいこうたたかいをかえすうちにレンのまよいはおおきくなっていき、最終さいしゅうてき良心りょうしんもどしてファースト・オーダーから離脱りだつ

わりにパルパティーンに絶対ぜったい忠誠ちゅうせいちかうファースト・オーダー幹部かんぶエンリック・プライド忠誠ちゅうせい将軍しょうぐんにシス艦隊かんたい指揮しきけんあたえ、最初さいしょせしめのデモンストレーションとしてレジスタンスにかかわった惑星わくせい破壊はかいめいじた。これをけてプライド忠誠ちゅうせい将軍しょうぐんはジストンきゅうスター・デストロイヤーのいちかん「デリファン」に惑星わくせいキジーミを破壊はかいさせた。さらにぜん周波しゅうは使つかってぜん銀河ぎんが惑星わくせいけてシスに降伏ごうぶくするか、ぬかをえらぶよう通告つうこくした。

パルパティーンの野望やぼう阻止そしすべくポー・ダメロンひきいるレジスタンスはのこされたわずかな戦力せんりょく結集けっしゅうしてシス艦隊かんたいたたかいをいどむことを決意けついし、シス艦隊かんたい出撃しゅつげき必要ひつようとするナビゲーションタワーを破壊はかいするべくエクセゴルを強襲きょうしゅうし、これによりレジスタンスとシス艦隊かんたいあいだでエクセゴルのたたかいがはじまった。戦力せんりょくおとるレジスタンスは苦戦くせんし、全滅ぜんめつ寸前すんぜんにまでまれたそのときランド・カルリジアンびかけにおうじて銀河ぎんがちゅうから応援おうえんけつけてきた無数むすう民間みんかんじんふねからる「人民じんみん艦隊かんたい」があらわれたことでたたかいのながれはわり、ジストンきゅうスター・デストロイヤーが次々つぎつぎ撃沈げきちんされていく。

そのたたかいがエクセゴル上空じょうくう宇宙うちゅう展開てんかいされているあいだ、エクセゴルではパルパティーンと孫娘まごむすめにあたるレイ対峙たいじしていた。パルパティーンはいかりの感情かんじょう自分じぶんころさせることによって彼女かのじょ暗黒あんこくめんとし、みずからにわるシスの女帝にょていにしようとしたが失敗しっぱいする。彼女かのじょ暗黒あんこくめんちないのをてパルパティーンは計画けいかく変更へんこうし、レイとけつけてきたレンから生命せいめいエネルギーをうばってボロボロだった自身じしん身体しんたい完全かんぜん再生さいせいさせて復活ふっかつする。復活ふっかつしたパルパティーンのちから強大きょうだいでフォース・ライトニングだけで上空じょうくう展開てんかいするレジスタンスや人民じんみん艦隊かんたいをすべて操縦そうじゅう不能ふのうにして壊滅かいめつさせかけるほどだった。

仲間なかまたちにふたた全滅ぜんめつ危機ききせまなか先代せんだいのジェダイたちのこえいてレイはふたたびライトセーバーをがった。それをたパルパティーンは彼女かのじょにトドメさすべくフォース・ライトニングをはなつ。そのときにいいはなった「はシスのすべて!(I am all the Sith!)」がかれ最期さいごのセリフとなることになる。レイは2ほんのライトセーバー(ルークとレイアのもの)によってそれをめ「わたしはジェダイのすべて!(I am all the Jedi!)」とこたえてかえした。パルパティーンはび、今度こんどこそ完全かんぜんほろった。

その最終さいしゅうてきにナビゲーションタワーの機能きのううつされたプライド忠誠ちゅうせい将軍しょうぐん旗艦きかん・リサージェントきゅうスター・デストロイヤー「ステッドファスト」をうしなってエクセゴルからられなくなったシス艦隊かんたいはレジスタンスと人民じんみん艦隊かんたいによって全滅ぜんめつさせられる。ファースト・オーダーもプライド忠誠ちゅうせい将軍しょうぐんなどの首脳しゅのうじんうしなったうえ銀河ぎんが各地かくちでレジスタンスの反攻はんこうって壊滅かいめつし、これをもってパルパティーンの野望やぼう完全かんぜんついえることとなった。

能力のうりょく

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戦闘せんとう能力のうりょく
ジェダイ騎士きしだんなかでも最高さいこうのマスターであるヨーダと互角ごかく以上いじょうたたかえるたか戦闘せんとうりょくち、ヨーダも安易あんいなやりかたでは打破だは不可能ふかのう撤退てったい余儀よぎなくされた。まただい火傷かしょう原因げんいん期待きたいされた潜在せんざい能力のうりょくすべてが開花かいかしなかったとはいえ、暗黒あんこくめんフォースおおくのジェダイをいたらしめるほどのたか戦闘せんとう能力のうりょくダース・ベイダーをもってしてもわかころ自分じぶん同等どうとう才能さいのうルーク・スカイウォーカー潜在せんざい能力のうりょく利用りようせねばたおすことは不可能ふかのう判断はんだんさせるほどの存在そんざいであり、シリーズにおいて最強さいきょうクラスの実力じつりょくほこる。
ダース・モールいわく「銀河ぎんがもっとつよちからあるじ[信頼しんらいせいよう検証けんしょう][6]」であり、並外なみはずれた実力じつりょくドゥークー伯爵はくしゃくでさえダース・モールに匹敵ひってきするほどの実力じつりょく戦士せんしんだとしてもたしてわたえるかどうかという立場たちばてるというほどである[信頼しんらいせいよう検証けんしょう][7]。そのため熟練じゅくれんのジェダイやシスでもけっして単身たんしん勝負しょうぶいどむべき存在そんざいではないとなされていた。
シスとして自負じふからライトセーバーを「ジェダイの武器ぶき」ととらえており、積極せっきょくてきにはもちいずフォースをもちいた戦闘せんとうこのむ。とくに『エピソード3』や『エピソード6』、『エピソード9』で使用しようしたフォースによる電撃でんげきフォース・ライトニング」を得意とくいわざとしている[8]
基本きほんてきにはフォースのみをもちいるか、それと併用へいようしてライトセーバーの一刀いっとうりゅう戦闘せんとうするがライトセーバーはふく左右さゆう袖口そでぐちかく1ほんずつ予備よびふくめたけい2ほん携行けいこうしており[注釈ちゅうしゃく 1]使用しようには袖口そでぐちから射出しゃしゅつされるように手中しゅちゅうおさまる。また『クローン・ウォーズ』シーズン5ではかつての弟子でしダース・モールとそのおとうとサヴァージ・オプレスの二人ふたり対峙たいじしたさいには予備よびぶんのライトセーバーも使つかっての二刀流にとうりゅう披露ひろうにん同時どうじ相手あいてしながらも圧倒あっとうしている[9]
このほかにもフォースで周囲しゅうい物体ぶったいあやつてきげつけたりひとしんあやつる「マインドトリック」や予知よち能力のうりょくなど、フォースのあらゆるちから駆使くしすることができる。これにあわせてたくみな話術わじゅつでドゥークー伯爵はくしゃくやアナキン・スカイウォーカーなどジェダイを暗黒あんこくめんへときずりんでいる。
ジェダイに匹敵ひってきするほどの忍耐にんたいりょくちながら必要ひつようとあれば一気いっきにその凶暴きょうぼうせい爆発ばくはつさせることができ、攻撃こうげきさいには一切いっさいのためらいをたないことも最強さいきょうのシスたる所以ゆえんだといえる。
『エピソード6』ではヨーダとおなじく戦闘せんとう以外いがい歩行ほこうではつえいてあるいていたが、フォースをあやつ戦闘せんとう能力のうりょくはまるでおとろえをせなかった。ダース・ベイダーもたか実力じつりょく保持ほじしていながらも自身じしんいちにんちからではシディアスをたおすことは不可能ふかのうあきらめ、息子むすこルークのるいまれ潜在せんざい能力のうりょくをもって打倒だとうこころみていた。
『エピソード9』ではレイとカイロ・レンからちからって身体しんたい再生さいせいしたのちかれ上空じょうくうけてはなったフォース・ライトニングが宇宙うちゅうにいるレジスタンスや人民じんみん艦隊かんたいをすべて操縦そうじゅう不能ふのうおちいらせており、かれ一人ひとりちからだけで戦争せんそう全体ぜんたい戦況せんきょうわってしまうまでにパワーをしている。
政治せいじてき手腕しゅわん
知略ちりゃく謀略ぼうりゃくきわめてすぐれ、かた分離ぶんり主義しゅぎしゃたちの黒幕くろまくダース・シディアス、かた銀河ぎんが共和きょうわこく元老げんろういん最高さいこう議長ぎちょうシーヴ・パルパティーンという一人ひとりやくえんじ、また周囲しゅうい状況じょうきょう人物じんぶつたち的確てきかく利用りようしてゆくことで、表面ひょうめんじょうにおいては現行げんこうほう違反いはんすることなく万雷ばんらい拍手はくしゅなか合法ごうほうてき銀河ぎんが帝国ていこくつくげるなど、たんなる策士さくしではなく、政治せいじてききにけた部分ぶぶんわせているとえる。反面はんめん皇帝こうていとなったのち政治せいじてきなビジョンがまるでなかったがために帝国ていこく反乱はんらんぐんとのたたかいにれ、自身じしん死後しご後継こうけいしゃ不足ふそく露呈ろていして短期間たんきかん衰退すいたいすることとなった。
パルパティーンが皇帝こうていとなる経緯けいいについて、ルーカスは合法ごうほうてき独裁どくさい政権せいけんきずいたアドルフ・ヒトラーナポレオンユリウス・カエサルなど歴史れきしじょう独裁どくさいしゃ手腕しゅわん参考さんこうにしたという。

2012ねんウォルト・ディズニー・カンパニーによる『スター・ウォーズ』シリーズ制作せいさく会社かいしゃルーカスフィルム買収ばいしゅうともない、それ以前いぜん展開てんかいしていたスピンオフ外伝がいでん作品さくひんは「レジェンズ(伝説でんせつ)」として分別ふんべつされることになった(「こったかもしれない出来事できごとだが、『スター・ウォーズ』の歴史れきしにはふくまれない」とする)[10]以下いかは、それら「レジェンズ」にぞくするスピンオフ作品さくひんでの設定せっていげる。

  • シーヴというファーストネームかしている正史せいしとはことなり、せいである「パルパティーン」のみを名乗なのっている。小説しょうせつ『ダース・プレイガス』ではこれについて、わかのパルパティーン本人ほんにんが、かれのファーストネームを名付なづけた実父じっぷコシンガ・パルパティーンへの反抗はんこうしんによるものであると自称じしょうする場面ばめんがある。
  • クローン大戦たいせん末期まっきには最高さいこう議長ぎちょうへの急激きゅうげき権力けんりょく集中しゅうちゅう危惧きぐし、パルパティーンに異議いぎとなえた元老げんろういん議員ぎいんたちすくなからず存在そんざいし、パドメを筆頭ひっとうに2000めいつらねる請願せいがんしょ提出ていしゅつされたが、それでも議長ぎちょう独裁どくさいめることは出来できなかった。この設定せってい映画えいがから削除さくじょされた公開こうかいシーンとして収録しゅうろくされ、現在げんざいはレジェンズとなった小説しょうせつなどでも言及げんきゅうされているが、正史せいし作品さくひんには登場とうじょうしていない。
  • スター・ウォーズ クローン大戦たいせん』では『エピソード3』冒頭ぼうとうでの誘拐ゆうかい事件じけん詳細しょうさいえがかれ、グリーヴァス将軍しょうぐんはダース・シディアスとパルパティーンがどう一人物いちじんぶつとはらなかったため、逃亡とうぼうするさい艦船かんせんまどり、パルパティーンをころしかけている。
  • 銀河ぎんが帝国ていこく時代じだいにはすうおおくのダーク・ジェダイ訓練くんれんし、マラ・ジェイド、エグゼクター・セドリス、ジェレクのように暗殺あんさつスパイといったうら工作こうさく専門せんもんとする刺客しかく皇帝こうてい”など、ダーク・ジェダイにより構成こうせいされた役職やくしょくをいくつも創設そうせつしている。正史せいし作品さくひんではそうした役職やくしょくのうちジェダイの生存せいぞんしゃ抹殺まっさつやダークサイドへの誘惑ゆうわく専門せんもんとする“尋問じんもんかん”のみが存在そんざい確認かくにんされている。
  • 『エピソード6』の小説しょうせつばんでは、かれ口元くちもとからは「腐臭ふしゅうただよう」という表現ひょうげんがある。『シャドウズ・オブ・ジ・エンパイア』では、犯罪はんざい組織そしき「ブラック・サン」の首領しゅりょうプリンス・シゾール印象いんしょうでは「けるかばね」とかたられている。
  • コミック『ダーク・エンパイア』(邦訳ほうやくばん小学館しょうがくかんより)では、パルパティーンのたましいのこり、ディープ・コアの惑星わくせいヴィスにつくっておいたクローン施設しせつ自分じぶんのクローンをつくり、自身じしんたましいうつらせて復活ふっかつする[11]
  • スローンだい提督ていとくによる攻勢こうせい疲弊ひへいしたしん共和きょうわこくすきいてふたた銀河ぎんが覇権はけんれようとし、「ワールド・デヴァステイター」や超弩級ちょうどきゅうスーパー・スター・デストロイヤー「エクリプス」などの軍事ぐんじりょく温存おんぞんしていた。一時いちじはルークをダークサイドに自分じぶん弟子でしとする。しかし、ルークやレイアハン・ソロなどの反乱はんらんぐん英雄えいゆうたちやジェダイによる反撃はんげき、また内部ないぶからの裏切うらぎりによって失敗しっぱいし、そのたましい永遠えいえんくるしみをあじわうこととなる。現在げんざい邦訳ほうやくである『Empire's End』が一連いちれんのシリーズの最後さいごのエピソードとなり、この作品さくひん皇帝こうてい本当ほんとう最期さいごえがかれている。
  • 『ダーク・エンパイア』においては、ロイヤル・ガード、カノア・ジャックスの裏切うらぎりによりクローンのもととなった遺伝子いでんしきずつき肉体にくたい老化ろうか進行しんこうしていたことと、ダークパワーの酷使こくしでパルパティーンの身体しんたいはほぼ使つかものにならなくなっていた。最終さいしゅう局面きょくめんでルークひきいるわかきジェダイたちとのたたかいにやぶれ、その肉体にくたいをソロのブラスターでかれたパルパティーンは、みずからのたましいをソロとレイアの息子むすこであるアナキン・ソロ宿やどらせようとするが、皇帝こうてい攻撃こうげき重傷じゅうしょうったサイボーグ・ジェダイであるエンパトジェイオス・ブランドがパルパティーンのダークサイドのちから肉体にくたいにとどめてともんだことで、ちょうきにわたるパルパティーンの野望やぼうくだかれることとなる。

配役はいやく

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実写じっしゃ

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2013ねんの「スター・ウォーズ セレブレーション ヨーロッパ」でのイアン・マクダーミド

1983ねんの『エピソード6』から(公開こうかい)『エピソード1』『エピソード2』『エピソード3』をて、『エピソード9』まで、舞台ぶたい俳優はいゆうとして有名ゆうめいスコットランド出身しゅっしん名優めいゆうイアン・マクダーミドえんじている。

『エピソード5』では、ホログラム映像えいぞうおよびこえのみで皇帝こうてい登場とうじょうするが、オリジナルばん女優じょゆうマージョリー・イートン特殊とくしゅメイクをほどこしてえん[注釈ちゅうしゃく 2]目元めもとチンパンジー合成ごうせいし、クライヴ・レヴィルこええた。そのため、『エピソード6』以降いこう皇帝こうていとは容貌ようぼうおおきくことなる。2004ねんDVDされるさいにCGおよびえでイアンのかおこええられた[注釈ちゅうしゃく 3]

ジョージ・ルーカスが『エピソード1』の撮影さつえいはじめるまえ英国えいこく訪問ほうもんしたさい、それをきつけたイアンはかれいにけた。するとジョージは「パルパティーンの役者やくしゃさがしてるんだ。だれ適任てきにんしゃ心当こころあたりないかな」とく。そのときイアンは「ひょっとしていままえにいるやつがそうじゃないかい?」とこたえたという。こうして『エピソード1』からわかのパルパティーンをえんじることになったが、としかさねてから、すで初老しょろうとはいえかつてえんじたやくわかころえんじるという、非常ひじょうめずらしいケースとなった。マクダーミドはインタビューで「やくづくりに25ねんかかったよ」とかたっている。『エピソード6』公開こうかい当時とうじ、イアンはまだ39さいだった。

イアンはシェイクスピア作品さくひんはじめとする古典こてん演劇えんげき実績じっせきある舞台ぶたい俳優はいゆうであり(2006ねんにはトニーしょう最優秀さいゆうしゅう助演じょえん男優だんゆうしょう受賞じゅしょうしている)、たくみな台詞回せりふまわしや表向おもてむきの最高さいこう議長ぎちょうとき本性ほんしょうあらわしてからではまったちがこえ発声はっせいかたで、温厚おんこう威厳いげんある元老げんろういん最高さいこう議長ぎちょうと、狡猾こうかつ邪悪じゃあく凶暴きょうぼうなシスの暗黒あんこくきょうというめんせいのある役柄やくがら見事みごとえんじきっている。ヨーダとの対決たいけつシーンの撮影さつえいは、実際じっさいにはいないフルCGのキャラクターとたたかうことになるためマクダーミドにとっては非常ひじょうほねれた演技えんぎだったという。

また、イアンはパルパティーンについて、「一見いっけん勤勉きんべん政治せいじのようにえるけど、邪悪じゃあくめんかくしているだけで、本当ほんとうはとても腹黒はらぐろ人間にんげんだとおもう」[12]つねひとあやつることをかんがえている。きっとまれながらに邪悪じゃあくなんだろうね。かんがえただけでもぞっとするよ。人間にんげんじゃないね」[13]とコメントしている。また、『エピソード6』で皇帝こうていえんじて以来いらいまわりの人々ひとびとから皇帝こうていのフィギュアをプレゼントされるようになったという。「マネージャーが、ニューヨークですごいフィギュアをってきたことがある。さきから、あの稲妻いなづま光線こうせんるんだ。それをおもった。わたし実際じっさい光線こうせんがちょっとくらいせたら、と。べつだれかを攻撃こうげきしたいわけではないが、なかなか面白おもしろそうだろう?」ともコメントしている[14]

なお、2005ねんローマ教皇きょうこうとなったベネディクト16せいと、イアンがえんじたパルパティーンの外見がいけんていることがニューヨークの週刊しゅうかん『The Village Voice』でげられた[注釈ちゅうしゃく 4]

テレビアニメ『スター・ウォーズ クローン大戦たいせん』やゲーム作品さくひん(2006ねんまで)では、ニック・ジェイムソンこええんじている。

アニメ映画えいがスター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』とその続編ぞくへんとなるどうさくテレビアニメシリーズでは、イアン・アバークロンビーこええんじた。シーズンちゅうの2012ねんにイアン・アバークロンビーが逝去せいきょし、以降いこうかいではティム・カリー担当たんとうした。

ゲーム『スター・ウォーズ フォース アンリーシュド以降いこうでは、サム・ウィットワーこええんじている。

テレビアニメ『スター・ウォーズ 反乱はんらんしゃたち』では、だい2シーズンはサム・ウィットワー、だい4シーズンは実写じっしゃばん同様どうようにイアン・マクダーミドがこええんじた。

テレビアニメ『LEGO スター・ウォーズ:ヨーダ・クロニクル以降いこうでは、トレバー・デュバルこえ担当たんとうしている。

日本語にほんご

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『エピソード5』(劇場げきじょう公開こうかいばん
『エピソード5』(日本にほんテレビはん
『エピソード6』(日本にほんテレビばん
『エピソード5』(テレビ朝日てれびあさひはん
『エピソード5』(ビデオばん)、『エピソード6』(ビデオばん・DVDばん
『エピソード5』(DVDばん)、『エピソード1』(パルパティーン)、『エピソード2』、『クローン大戦たいせん
『エピソード1』(シディアス)
ギャラクティック・バトルグラウンド
ローグ スコードロン III
『エピソード3』(ゲームばん
『エピソード3』、『クローン・ウォーズ(映画えいが』、『クローン・ウォーズ(テレビ)』、『反乱はんらんしゃたち』、『バトルフロントII (2017)』、『バッド・バッチ』(初代しょだい)、『オビ=ワン・ケノービ』(初代しょだい
ダース・ベイダー降臨こうりん
ロボット・チキン
ヨーダ・クロニクル』、『ドロイド・テイルズ』、『バトルフロント (2015)』、『フリーメーカーの冒険ぼうけん』、『レゴ フォースの覚醒かくせい』、『ジェダイ:フォールン・オーダー』、『エピソード9』(一部いちぶのみ)、『ホリデー・スペシャル』、『恐怖きょうふのハロウィーン』、『サマー・バケーション
『エピソード9』、『オビ=ワン・ケノービ』(2代目だいめ)、『テイルズ・オブ・ジェダイ』、『バッド・バッチ』(2代目だいめ
  • 『エピソード4』から『エピソード6』まではげきちゅうにて終始しゅうし皇帝こうてい」としかばれていなかったが、当時とうじから本名ほんみょうが「パルパティーン[注釈ちゅうしゃく 5]」で元々もともと元老げんろういん議員ぎいんだったという設定せっていは、小説しょうせつばんなどで言及げんきゅうされていた。『エピソード1』公開こうかいにもマクダーミドがえんじていることなどから、パルパティーン=皇帝こうてい周知しゅうち事実じじつとなっており、パンフレットにも「のち銀河ぎんが皇帝こうていとなるパルパティーンは~」と記述きじゅつされていた[15]。しかし、パルパティーンとダース・シディアスがどう一人物いちじんぶつ(つまり皇帝こうてい=シディアス)であることがあきらかになったのは『エピソード3』になってからであり、それ以前いぜんげきちゅうでは、間接かんせつてき表現ひょうげんとしては容易ようい想像そうぞうできるように描写びょうしゃされていたが、直接的ちょくせつてき表現ひょうげんけられていた[注釈ちゅうしゃく 6]。『エピソード2』時点じてんでの人物じんぶつ相関そうかんでも、パルパティーンの後年こうねん姿すがた皇帝こうてい明確めいかくにされている一方いっぽうで、パルパティーン(皇帝こうてい)とシディアスの関係かんけいについては曖昧あいまいえがかれていた[信頼しんらいせいよう検証けんしょう][16]
  • ジョージ・ルーカスは、2005ねんの『エピソード3』公開こうかい来日らいにち記者きしゃ会見かいけんで、記者きしゃきなスター・ウォーズキャラクターをかれたさい、「とくにヨーダ、アナキン、皇帝こうていきだ」とこたえている[17]

参考さんこう資料しりょう

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  • ケヴィン・J・アンダースン/ダニエル・ウォーレス 共著きょうちょ 横沢よこざわ雅幸まさゆき/高貴こうきじゅんさん 監訳かんやく『スター・ウォーズ クロノロジー(うえした)』ソニー・マガジンズ、2002ねん

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ そのうちの1ほんは『エピソード3』におけるメイス・ウィンドウとの戦闘せんとう紛失ふんしつしており、のこりの1ほんもヨーダとの対決たいけつ以降いこうげきちゅう使用しようしていない[よう出典しゅってん]
  2. ^ メイクアップアーティストのリック・ベイカーつまのエレイン・ベイカーがえんじたというはなし長年ながねん定着ていちゃくしてしまっているが、実際じっさいにはメイクアップテストをしただけである。
  3. ^ このときに、かれのセリフもラストシーンの展開てんかいなどをまえたもの変更へんこうされた[よう出典しゅってん]。ただし、エンドロールにはレヴィルもクレジットされている[よう出典しゅってん]
  4. ^ ローマ教皇きょうこう形容詞けいようしは「papal」であり、「Palpatine」と非常ひじょうちか発音はつおんである[よう出典しゅってん]
  5. ^ 書籍しょせきによりパルパティン(エピソード4の角川かどかわ文庫ぶんこばん3ぺーじ)、パルパタイン[よう出典しゅってん]といった表記ひょうきれがあった。
  6. ^ 『エピソード3』の前半ぜんはんまでは、シディアスとしての登場とうじょう場面ばめんすべて、素顔すがおえないようになっていた[よう出典しゅってん]。また、『エピソード1』では前述ぜんじゅつのように日本語にほんごばん担当たんとう声優せいゆうもパルパティーンとシディアスでそれぞれことなっていた[よう出典しゅってん]

出典しゅってん

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  1. ^ 扶桑社ふそうしゃ『スター・ウォーズ完全かんぜん基礎きそ講座こうざ エピソード1へん』54ぺーじ
  2. ^ ここで、無抵抗むていこうのドゥークーを理性りせいてき殺害さつがいしたことをいるアナキンにたいし「まえはなしてくれただろう、はは彼女かのじょころしたサンド・ピープルについて」とかたっていることから、パルパティーンがサンド・ピープルを虐殺ぎゃくさつしたいちけんをアナキン本人ほんにんからけられていたことがかる。
  3. ^ ただし、ベイル・プレスター・オーガナモン・モスマのように、表面ひょうめんじょうしん帝国ていこく支持しじしゃえんじることで、そのなんのがれたものもいる。
  4. ^ 『ジャーニー・トゥ・フォースの覚醒かくせい』につらなる『STAR WARS/ロスト・スターズ』では、かつてクローン大戦たいせん独立どくりつほしけい連合れんごうぞくしていた惑星わくせいジェルーカンにたいしては、戦後せんご帝国ていこくへの参加さんかこそみとめたものの、ジェルーカンの出身しゅっしんしゃがアカデミーに入学にゅうがくするのに制限せいげんをかけており、人間にんげん種族しゅぞく出身しゅっしんであるセイン・カイレルとサイエナ・リーも苦労くろういられる様子ようすえがかれている。
  5. ^ しかし、一方いっぽうでクローン大戦たいせん共和きょうわこくがわ加担かたんした種族しゅぞくなかにも、同様どうよう奴隷どれい弾圧だんあつ標的ひょうてきとなった種族しゅぞく数多かずおお存在そんざいしている。
  6. ^ 『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』テレビシリーズ、シーズン4、だい22復讐ふくしゅう狼煙のろし[信頼しんらいせいよう検証けんしょう]
  7. ^ 『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』テレビシリーズ、シーズン3、だい13あらたなる脅威きょうい[信頼しんらいせいよう検証けんしょう]
  8. ^ しかし、ライトセーバーでの戦闘せんとうも、エージェン・コーラーらジェダイ・マスターのれ3にんかってから、一瞬いっしゅんにしててたり、ヨーダと互角ごかくわたえるほどにその技量ぎりょうたかい。
  9. ^ このたたかいのさいにも前述ぜんじゅつ理由りゆうからか、戦闘せんとうちゅうにも用途ようとわるたびにライトセーバーのひかり収納しゅうのうしながらたたかっている。
  10. ^ 『スター・ウォーズ ニューズウィーク日本にっぽんばん SPECIAL EDITION 「フォースの覚醒かくせい」をみちびいたスター・ウォーズの伝説でんせつ』MEDIA HOUSE MOOK、78ぺーじ
  11. ^ ケヴィン・J・アンダースン、ダニエル・ウォーレス『スター・ウォーズクロノロジー 上巻じょうかん』208ぺーじ、ソニーマガジンズ、2002ねん
  12. ^ 偕成社かいせいしゃ『スター・ウォーズ エピソード2 クローンの攻撃こうげき データ・ブック』18ページ
  13. ^ 偕成社かいせいしゃ『スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐ふくしゅう データ・ブック』25ページ
  14. ^ 偕成社かいせいしゃ『スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス データ・ブック』59ページ
  15. ^ 『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』劇場げきじょうパンフレット、36ぺーじ
  16. ^ 『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃こうげき劇場げきじょうパンフレット、30ぺーじ[信頼しんらいせいよう検証けんしょう]
  17. ^ ジョージ・ルーカス監督かんとく来日らいにち記者きしゃ会見かいけんリポート(朝日新聞あさひしんぶん 2005ねん7がつ20日はつか

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