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ドラムセット - Wikipedia

ドラムセット

単打たんだそうたい楽器がっき

ドラムセットは、大小だいしょう様々さまざまドラムシンバルなどの打楽器だがっき一人ひとり奏者そうしゃ演奏えんそう可能かのう配置はいちにまとめたもので、特定とくてい楽器がっき名称めいしょうではなく概念がいねんである。通常つうじょう椅子いす腰掛こしかけて演奏えんそうする。おもポピュラー音楽おんがく使用しようされる。ドラムキットドラムスともいう。略称りゃくしょうDr. Drs. Ds. Drms.またはDrums.。ドラムセットの楽器がっきパートや演奏えんそうしゃドラマー)をあらわ言葉ことばとしてドラムスとぶこともある。

ドラムセット

1 バスドラム | 2 フロアタム | 3 スネア |

4 トム | 5 ハイハット | 6 クラッシュシンバル | ライドシンバル

その

チャイナシンバル | カウベル | シズルシンバル |
スプラッシュシンバル | スウィッシュシンバル |
タンバリン | ウッドブロック | ロートタム

ドラムセットにまれる打楽器だがっきるい種類しゅるいかずは、奏者そうしゃこのみ・音楽おんがくてき方向ほうこうせい経済けいざいてき事情じじょうとうにより多種たしゅ多様たようである。

ドラムセット(ドラムのわせ)と名称めいしょうではあるが、シンバルなどドラム(太鼓たいこ)ではない打楽器だがっきがセットのなかまれている。また、ドラムセットという用語ようご本稿ほんこう説明せつめいする概念がいねんあらわすものであり、ドラムがわされた(セットにされた)一般いっぱんてき事柄ことがら上位じょうい概念がいねん)をしめ用語ようごではない。そのため複数ふくすう太鼓たいこわせた(セットにした)ボンゴやマルチタム、コンガ複数ふくすう配置はいちすることはドラムセットとはばない。

誤用ごようではあるが、文脈ぶんみゃくじょう確実かくじつ理解りかいできる場合ばあいにはドラムセットやその奏者そうしゃを「ドラム」とりゃく場合ばあいがある。

欧米おうべい軍楽隊ぐんがくたいにて、からだけたバスドラム(だい太鼓たいこ)のうえシンバルをセットする発想はっそうまれた。そして1894ねん小太鼓こだいこ奏者そうしゃ“ディー・ディー”エドワード・チャンドラーによって、あしバスドラムペダル考案こうあんされた。

しかし、それまではもっぱらバスドラムスネアドラムによって演奏えんそうされるような、マーチング・バンドの延長えんちょうでしかなかった。そのドラムセットが劇的げきてき変化へんかするけになった最大さいだい発明はつめいハイハットであるとえよう。これは元々もともと、ジャズドラマーのベイビー・ドッズ演奏えんそうちゅう左足ひだりあし規則きそくてきうごかしていたのを観客かんきゃくが「せっかくならそのうごきを利用りようできないか」とかんがえた結果けっかまれた[よう出典しゅってん]左足ひだりあしまいシンバルはたわせるペダルづけ楽器がっき「ソック・シンバル(別名べつめい:ロー・ボーイ)」という楽器がっき改良かいりょうしたものである。

これにより現代げんだいてきなドラムセットならびにビートのスタイルがまれたとされている。

構成こうせい

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一般いっぱんてきなドラムセット

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ドラムセットの構成こうせい
バスドラム写真しゃしんない 1)
 
Axis[よう曖昧あいまい回避かいひ]のペダル。
Bass Drum表記ひょうきすることから「ベースドラム」「ベードラ」「バスドラ」と場合ばあいもある(アメリカなどの英語えいごけんでは「ベースドラム」とぶのが一般いっぱんてき)。いわゆるだい太鼓たいこに「キック」(Kick)とぶこともある。みぎきの場合ばあい奏者そうしゃ右足みぎあしがわゆか横倒よこだおし(ヘッドを地面じめんたいして垂直すいちょく)に設置せっちし、ペダルんで演奏えんそうする。
フロアタム写真しゃしんない 2)
ゆか直接ちょくせつくので「フロア(floor) ・タム」とばれる。みぎきの場合ばあい奏者そうしゃ右側みぎがわ設置せっちするのが一般いっぱんてきだい口径こうけいのタムで代用だいようする場合ばあいもある。ならじゅんはタムと同様どうよう
スネアドラム写真しゃしんない 3)
ドラムはすわって演奏えんそうするので、奏者そうしゃひざたかさに専用せんようのスタンドで設置せっちする。「サイドドラム」と場合ばあいもある。いわゆる小太鼓こだいこ。ボトムがわ(スネアサイド)のヘッドにスナッピー(スナッピーは日本にっぽん独自どくじのいいかたで、通常つうじょうはスネアしくはスネアワイヤーとぶ)とばれるスチールないしブラスなどの金属きんぞくせいひびきせん装着そうちゃくされていること最大さいだい特徴とくちょうである。どうふかさは一般いっぱんてきに5インチ(やく13センチメートル)前後ぜんこう口径こうけいは14インチ(やく36センチメートル)が主流しゅりゅうであるが、どうふか6インチ以上いじょうのものや、3 - 4インチ程度ていどのもの、口径こうけいが13インチ以下いかのものなど多種たしゅ多様たようである。あさめのスネアドラムは「ピッコロスネア」ともばれている。
トムトム(タムタム)(写真しゃしんない 4)
ドラムセットでは「タム」とぶのが一般いっぱんてき。(クラシックの打楽器だがっき奏者そうしゃは「Tam Tam=タムタム=銅鑼どら」とを明確めいかく区別くべつするため、「トム」「トムトム」とんでいる。)バスドラムやシンバルスタンドにけたホルダーまたはせんようのスタンドを使つかい、バスドラムのうえ付近ふきん設置せっちする。複数ふくすう設置せっちする場合ばあいは、みぎきの場合ばあいおもひだりからみぎちいさいじゅんならべるのが一般いっぱんてきである。口径こうけいことなる2つのタムを設置せっちするみぎ写真しゃしんのような構成こうせいかぎらず、タム1つのみをはいした、いわゆる「3てんキット」とばれるシンプルな構成こうせいがなされることもあり、設置せっちする個数こすう口径こうけいまりはない。高橋たかはしまこともとBOØWY)やLUNA SEA)、テリー・ボジオ大久保おおくぼちゅうのように、タムだけで10以上いじょうはいするセットを奏者そうしゃ存在そんざいする。
ハイハットシンバル写真しゃしんない 5)
みぎきの場合ばあい奏者そうしゃ左足ひだりあしがわ、スネアドラムの直近ちょっきん専用せんようのスタンドで設置せっちする。またワイヤーを使つかって奏者そうしゃ右側みぎがわ自由じゆう位置いち設置せっちするリモートハットもある。また、ツー・バス演奏えんそう左足ひだりあし使用しようできない状態じょうたいで、クローズおんしい場合ばあいや、常時じょうじハーフ・オープンのおとしい場合ばあい使用しようするクローズド・ハットといったものもある。左側ひだりがわ設置せっちしている場合ばあいうでをクロスさせて右腕うわんたたく「クロスハンド奏法そうほう」が一般いっぱんてきだが、うでをクロスさせずに左腕さわんたたく「オープンハンド奏法そうほう」でたた奏者そうしゃ存在そんざいするオープンハンドこう参照さんしょう。スティックだけでなく、バスドラムとおなじようにペダル使つかうことがおお大半たいはん左足ひだりあし操作そうさする。
シンバル写真しゃしんない 6)
設置せっちにはスタンドをもちいる。ライドシンバル(トップシンバルとも)やクラッシュシンバル(サイドシンバル)、エフェクトシンバル(チャイナスプラッシュベル、ゴング、カップチャイム、かさねシンバル)などがあり、ライドシンバルはフロアタムのうえ付近ふきん設置せっちするのが一般いっぱんてき。そののシンバルの配置はいち奏者そうしゃこのみによる。一般いっぱんてきにライドシンバルはリズムをキープする目的もくてき使つかわれだい口径こうけいおもに20インチ - 22インチだが、19インチや24インチのものまで存在そんざいする)であつい。クラッシュシンバルはきょくちゅうでアクセントをけるときに使用しようされる。一般いっぱんてきにライドシンバルよりしょう口径こうけいおもに16インチ - 18インチだがこちらも14インチや20インチのものもある)でうすい。
ドラムスティック
ドラムは、パフォーマンスの延長えんちょうとしてたた場合ばあいもあるが、おもにスティックといわれる(ばち)がもちいられる。一般いっぱんてきには、ヒッコリー出来できたものがおおく、メイプルオーク出来できたものもある。少数しょうすうとしてアルミせい、プラスチックせい、ファイバーせいのものや、内部ないぶ発光はっこうたいれたものなども存在そんざいする。木製もくせいのスティックの先端せんたん(チップ)には、木製もくせいのものが一般いっぱんてきであるが、ナイロンせいのものも各社かくしゃから販売はんばいされている。スティックにたもので、ブラシや、ロッズとばれるほそぼうたばねたもので演奏えんそうする場合ばあいもある。よりやさしい表現ひょうげんもとめられたとき、ブラシやロッズがもちいられることがおおい。ぎゃくに、よりふとおもおとしたい場合ばあいさき球状きゅうじょうになったマレット演奏えんそうする場合ばあいがある。その場合ばあいは、ドラムスキンを破損はそんしないよう、大抵たいていマリンバようじゅんじたやわらかいものがもちいられる。

ドラムセットにまれることがあるそのおも打楽器だがっき

編集へんしゅう

セットのレイアウトは、時代じだいせいもあり、一概いちがい演奏えんそうするジャンルによってけることはできない。ただし、その傾向けいこうというのは顕著けんちょであり、現在げんざい[いつ?]のジャズ・シーンではしょう口径こうけいもの使用しようするのが流行りゅうこうで、バスドラ18インチ、フロアー14インチ、タム12インチ、といったスタイルがこのまれている。かつてはトニー・ウィリアムスを筆頭ひっとうにバスドラ22インチ、タム12インチ、13インチ,フロアタム16インチといったものが流行りゅうこうし、なかには名手めいしゅバディ・リッチがバスドラ24インチをはいしていたことも特記とっきできる。

また、ロックではバスドラ22インチ以上いじょうもとにしたセットがこのまれていることが傾向けいこうとしてある。

レイアウトにも流行りゅうこうがあり、60年代ねんだい点数てんすうすくない極小きょくしょうキット、70年代ねんだい反対はんたいてんキット、80年代ねんだいはさらにかずえたちょうてんキットであった。しかし、90年代ねんだいから現在げんざい[いつ?]については60年代ねんだいのレイアウトにもどってしまっている。ロカビリーバンドにいては椅子いす使用しようせずって演奏えんそうするミュージシャンも散見さんけんされる。

こういった時代じだいせいもあるが、主体しゅたいとなるのは演奏えんそうしゃ本人ほんにんなにをしたいかということであり、時代じだいなみにしたがわずに自分じぶんのセットにこだわっているドラマーも多数たすういる。

シェル(どう)の材質ざいしつ成型せいけい

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ドラムシェルには様々さまざま材質ざいしつもちいられる。スネア以外いがいのドラム(以下いか、ここでは簡易かんいてきにセットとしょうする)はウッドがおおもちいられるが、スネアドラムはウッドにかぎらず、金属きんぞくせいのものも愛用あいようしゃおおい。しかし、なかにはファイバーグラス、アクリル、カーボンなどを使用しようしているものもある。 セットのしゅたる材質ざいしつとしてメイプル、バーチが筆頭ひっとうげられる[だれ?]が、上質じょうしつなマホガニーなども使用しようされる。これらはかくメーカーともに高級こうきゅう機種きしゅもちいられるが、安価あんかなモノにはポプラ、フィリピン・マホガニーなどの安価あんか材質ざいしつ使用しようされる。また、高級こうきゅうかんすために化粧けしょうばんにアッシュ、コルディアといった木目もくめうつくしいものを採用さいようする場合ばあいもある。ただし、ここで注意ちゅういすべきてんは、おな名前なまえざいであっても産地さんちによってまったことなることがある。たとえばバーチなどは、高級こうきゅう機種きしゅにも安価あんか機種きしゅにも使用しようされるが、一言ひとことで「バーチ」といっても、世界せかいてきにはやく40種類しゅるいがあるといわれ[よう出典しゅってん]、そのうち良質りょうしつとされるのはごくかぎられた数種類すうしゅるいのものしかない[よう出典しゅってん]、したがって一概いちがいざい名前なまえだけをもとしつ判断はんだんすることは出来できない。

ドラムの特質とくしつとして、どういちメーカーによるどういち手法しゅほう大前提だいぜんていとして、ことなる材質ざいしつのものを比較ひかくした場合ばあい条件じょうけんおなじサイズ、おなじヘッド、おなじプライすうおな環境かんきょうおなじヘッドテンション)には、そのおと出方でかたあきらかにちが[よう出典しゅってん]。さらにげると、製造せいぞうされた環境かんきょう温度おんど湿度しつど)、使用しようされているパーツ、どうのカラーフィニッシュによっても確実かくじつ[よう出典しゅってん]。 よって、PAにたよらない「生音なまおと」を重要じゅうようする場合ばあいについては、材質ざいしつえらびについてとく神経しんけい使つか必要ひつようがある。 通常つうじょう、ドラムの成型せいけいは、うす板材いたざい接着せっちゃくざいねつ圧力あつりょくくわえて合板ごうはん作成さくせい、それらに接着せっちゃくざいとうじょう成型せいけいする手法しゅほうおお[よう出典しゅってん]えんもっと重要じゅうようされる[よう出典しゅってん][だれ?]かくメーカーによってその製造せいぞう方法ほうほうことなる。ちなみに4まいあわせは4プライ、6まいあわせは6プライということになる。ただし、メーカーによっていちまいごとのあつみはことなるので、一概いちがいにプライすうでは比較ひかくできない。また、おなあつみに成型せいけいする場合ばあいでも、うすいものを数多かずおおかさねた場合ばあいあついものをすうまいわせた場合ばあいでは接着せっちゃくざいりょうことなるので、おのずとおとにも影響えいきょう[よう出典しゅってん]。さらにいえば、どうあつみがすと音量おんりょう音圧おんあつがるほか、「遠鳴とおなり」といっておととおくにけやすくなり、どううすくなれば音量おんりょう音圧おんあつがるものの「そばり」といって、ドラマーには心地ここちよいサウンドがられ、またはんおう敏感びんかんになる。[よう出典しゅってん]なお、むかし[いつ?]かんがかたでは、どううすくなることによって、ゆがみにたいする強度きょうど問題もんだいがあるとして、どう上下じょうげ補強ほきょうわく(レインフォースメント)をけることがおおくあったものの、一時期いちじきどうあつくすることが流行りゅうこうし、この手法しゅほうもちいるメーカーが一時期いちじき激減げきげんした[よう出典しゅってん]最近さいきん[いつ?]では、この手法しゅほうを、たんにシェルの補強ほきょう目的もくてきではなく、サウンドにたいする影響えいきょう期待きたいして採用さいようするメーカーが存在そんざいする。 なお、アクリルやファイバーなどの材質ざいしつについては、環境かんきょう変化へんか影響えいきょうきわめてすくなく(変化へんかゼロではない。温度おんど変化へんかには反応はんのうしめす)、またその材質ざいしつかたさからアタックおん非常ひじょう強調きょうちょうされる[よう出典しゅってん]ため、ハードロックけいのジャンルではこのまれる。しかし、かつて[いつ?]はパールしゃのファイバーせいドラムがジャズ・ミュージシャンにも根強ねづよ人気にんきをもっていた[よう出典しゅってん]ので、一概いちがい材質ざいしつをもってジャンルけすることはこのましくない。

2013ねん4がつ現在げんざい現存げんそんするドラムシェルには、すんでじゅつしたウッド、合成ごうせい樹脂じゅしほか多種たしゅ金属きんぞく(リン青銅せいどう赤銅しゃくどう真鍮しんちゅうてつ、ステンレス・スティール、アルミ、チタン、合金ごうきん)など様々さまざま素材そざいもちいられ、その形成けいせいほう多岐たきわたる。一般いっぱんてきにそれぞれに特徴とくちょうてき音色ねいろがあるとされるが、おおくの楽器がっき同様どうよう、それのみが楽器がっきからはっせられる音質おんしつ決定けっていづける要因よういんすべてではない。したがって、ドラムの選択せんたくにおいては、種々しゅじゅ情報じょうほう鵜呑うのみにすることはせず、かなら自分じぶんみみ音色ねいろ確認かくにん選択せんたくすべきである。

口径こうけいふか

編集へんしゅう

一般いっぱんてきにバスドラムは口径こうけい20インチまたは22インチがおお使用しようされる。しかし、ジャズや小規模しょうきぼバンドの場合ばあい18インチというしょう口径こうけい使つかうこともあり、ぎゃくにロックやジャズのビッグ・バンドでは24インチが、またとくにロックでは26インチというだい口径こうけいバスドラもある。かつてはふかさ14インチが汎用はんようてきであったが、近年きんねん[いつ?]では16インチから18インチのものがおお見受みうけられる。

口径こうけいおおきいと低音ていおんやすくふかさがふかいとサステインがながくなり、音圧おんあつたかくなる[よう出典しゅってん]が、アタックを強調きょうちょうしたい場合ばあいにはふかさをセーブする。おなじくアタックを強調きょうちょうする手法しゅほうとして、フロント・ヘッド(めんとは反対はんたいがわ)に10インチ程度ていどあなけたり、ミュートという手法しゅほう効果こうかてきである。ミュートにはどうない毛布もうふめんうら接触せっしょくさせる手法しゅほうや、どうないにウェイトをどう振動しんどうさえ手法しゅほうがある。

フロアタムは18インチ、16インチ、14インチの3種類しゅるいおおい。

タムについては、8インチ、10インチ、12インチ、13インチ、14インチ、15インチ、16インチ程度ていど一般いっぱんてきである。これと同時どうじに20インチのバスドラをセットする場合ばあいがあるが、これはゴング・バスなどとしょうされ、ヘッドは片側かたがわしからない。

ふかさについては、たとえば口径こうけい13インチをかんがえた場合ばあいふかさが9インチが標準ひょうじゅんどうふかさが10インチ,11インチでふかどう、これをえるものをちょうふかどうということがある。

80年代ねんだいちょうふかどうおお使用しようされていたが、現在げんざい[いつ?]はややふかい10(口径こうけい)×8(ふかさ),12×9,13×10といったものが主流しゅりゅうである。なお、口径こうけい×ふかさのじゅん表記ひょうきするのは日本にっぽんだけで、日本にっぽん国外こくがいではふかさ×口径こうけいじゅんになるので注意ちゅういようする。

また、裏面りめん存在そんざいしないタムタム(シングル・ヘッド・タム、またはメロディックタムやコンサートタムともいう)もあるが、アタックおん強調きょうちょうされかつドライな音色ねいろであるが、現在げんざい[いつ?]はこれをこのひとすくなく、70年代ねんだい流行りゅうこうであった。

口径こうけいはかなり以前いぜん[いつ?]から変化へんかはないが、ふかさについては時代じだいながれとともに変化へんかてきている。あさどうから標準ひょうじゅんどう、そしてふかどう、そしてまたあさどうといったかんじでながれているが、ここ最近さいきん[いつ?]はスネアをはじめふかどう販売はんばいすうびてきている。

ドラムヘッド

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ドラムシェルのりょうはしないし片側かたがわ開口かいこうける振動しんどうまくである。 一般いっぱんてきに、円形えんけい形成けいせいされた硬質こうしつわくをもち、フープによりこのわくげられることで振動しんどうまくがエッジにけられ、張力ちょうりょくあたえられる。

ふるくは動物どうぶつかわ使用しようしていたが、1956ねん Chick Evans がポリエステルをドラムヘッドとして使用しようしたことにはじまり[1]、そのすぐれた耐久たいきゅうせいたい天候てんこうせい製造せいぞうコストのひくさから、2013ねん4がつ現在げんざい振動しんどうまくとしてプラスティック素材そざい使用しようすることが主流しゅりゅうとなっている。

もちいる素材そざい形成けいせいほうなどのちがいがまく楽器がっきであるドラムの音質おんしつあたえる影響えいきょうおおきく、直径ちょっけい材質ざいしつめんよう(バター)と共鳴きょうめいよう(サイド)など様々さまざまなタイプのヘッドが市販しはんされており、スネアドラムの共鳴きょうめいようのヘッドには、スネア(スナッピー)の繊細せんさい反応はんのうるために200 - 300ゲージ程度ていど専用せんようヘッドがもちいるなど一般いっぱんてき方法ほうほうろんがある。しかし、めんよう共鳴きょうめいようもちいるヘッドに種類しゅるいじょう区別くべつく、直径ちょっけいえば、表現ひょうげんしたいおとなどによって現場げんば裁量さいりょう選択せんたくでき、前述ぜんじゅつとお共鳴きょうめいようのヘッドの有無うむ選択せんたくできる。

ドラムヘッドはドラムの表面積ひょうめんせきおおくをめ、聴衆ちょうしゅうやカメラにえやすいため、メーカーめいやバンドめい表記ひょうきされていることがおおい。ドラムセットも同様どうようであるが、とくにバスドラムの共鳴きょうめいようヘッドにはあらかじめメーカーめいはいっていることがおおい。バンドめい個人こじんめいれることおおい。

消耗しょうもうひんであり、めんよう共鳴きょうめいようわずヘッドは演奏えんそう打撃だげきにより均一きんいつばされるため、れるなど外観がいかんじょうあきらかな損傷そんしょうくても使用しよう頻度ひんどわせた定期ていきてき交換こうかん必要ひつようとなる。[よう出典しゅってん]

主要しゅようなドラムヘッドメーカーには、REMO、EVANS、Aquarianがある。ドラムセットを購入こうにゅうする場合ばあいはヘッドは生産せいさんざいとしてすでまれていることがおおい。

バリエーション

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ツーバス、ツインバス、ダブルベースドラム
右足みぎあしのみでは不可能ふかのう高速こうそくかつ力強ちからづよ連打れんだ実現じつげんするため、左足ひだりあしがわにもバスドラムを設置せっちする。どう口径こうけいのものをもちいるケースと口径こうけいのバスドラムを設置せっちして幅広はばひろ楽曲がっきょく対応たいおうするケースがある。
ツインペダル、ダブルペダル、タブルフットペダル
特殊とくしゅなペダルを使用しようし、バスドラム1個いっこでツーバスとおな奏法そうほう可能かのうにする。ただし、バスドラムがいちのためサスティーンがミュートさせ完全かんぜんにはおなじにならない。ドラマーのこのみや経済けいざいてき理由りゆう、スペースの関係かんけいでツーバスにできない場合ばあいなどにもちいられる。
バスタム
通常つうじょうのフロアタムを使つかわず、だい口径こうけいのタムタムを使用しようする。
左利ひだりきようセッティング
打楽器だがっきるいすべ左右さゆうぎゃく配置はいちする。ツインペダルも左利ひだりきようのものが市販しはんされている(Ex:イアン・ペイス山田やまだわたる)。
ドラムラック
シンバルやタムタムとうをスタンドをもちいず、パイプやかくぼうわせたラックにけたホルダーで設置せっちする(スタンドと同時どうじ使用しようする場合ばあいもある)。ドラムセットを移動いどうしてもおなじセッティングを維持いじできる、とく打楽器だがっきかずおお場合ばあいスタンドのあし配置はいちこまらないひとしのメリットがあるが、一般いっぱんにスタンドより高価こうかである。ジェフ・ポーカロ考案こうあんし、特許とっきょ取得しゅとくした。[よう出典しゅってん]
リモートハイハット
ワイヤーケーブルでハイハットを遠隔えんかく操作そうさするペダルをつ、特殊とくしゅなハイハット。自由じゆうなセッティングが可能かのうとなったラックの普及ふきゅうともない、おなじく自由じゆうなセッティングを可能かのうとしたもの。
かさねシンバル
通常つうじょう、シンバルは余韻よいんのこすようにフェルトではさみ1まい使用しようするのだが、直接ちょくせつかぶせるようにシンバルをセッティングする。これにより、余韻よいん意図いとてきめアタックおん目的もくてきなどで使用しようする。
サブスネア
1つだけのスネアでは楽曲がっきょく表現ひょうげん不足ふそくする場合ばあい用意よういするもの。大抵たいていはメインスネアと比較ひかくして口径こうけいことなるものやどうふかさをえたものを用意ようい使用しようする。また、片方かたがたをスナッピーオン、他方たほうをオフのものにすることもあり、演奏えんそうちゅうにスナッピーをはずすことなく音色ねいろ使つかけることができる。
スタンドプレイ
フルドラムキットにすわわりに、バスドラム、スネアドラム、ハイハット、クラッシュシンバルだけでって演奏えんそうする。(Ex:スリムジムファントム ロカビリーけい
エレクトロニックドラム(電子でんしドラム)
電子でんしてきおと合成ごうせいするもので、複数ふくすうのパッドと音源おんげんからる。アナログシンセサイザー音源おんげんもちいるもの、デジタルサンプリング技術ぎじゅつもちいるもの、あるいは音素おんそへん加工かこうするモデリング技術ぎじゅつもちいるものなどがある。
1980年代ねんだい発売はつばいされたリン・ドラム英語えいごばんなどが電子でんし回路かいろによっておとつくしていたのにたいし、21世紀せいき初頭しょとう登場とうじょうしたHighleads は打撃だげきめんやシンバルの振動しんどうをピックアップコイルによって電気でんき信号しんごう変換へんかんする。
打撃だげきめんにラバーやメッシュヘッドをもちいたこれらのドラムは、おと演奏えんそうおんとして使つかうアコースティックドラムにくらべておとしずかなため、個人こじん練習れんしゅうようドラムセットとして人気にんきがある。また瞬時しゅんじ音色ねいろえられたり環境かんきょう左右さゆうされない利点りてんからレコーディングに使用しようされることもあるが、単体たんたいもちいたりアコースティックドラムとわせたりすることもある。「トリガーモジュール」とばれるセンサーをなまドラムにけて生音なまおととサンプリングおん合成ごうせいして演奏えんそう録音ろくおん使つか方法ほうほうもある。
キーボードやエレキギターなど一般いっぱんてき電子でんし電気でんき楽器がっき同様どうように、おと出力しゅつりょくはスピーカーからおこなわれる。ステージなどでだい音量おんりょうるには、PAあるいは楽器がっきようアンプなどの増幅ぞうふく装置そうちきスピーカーが不可欠ふかけつである。

ドラムセットの楽譜がくふ

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便宜べんぎてきにパーカッション記号きごうないし、おん記号きごう音部おとべ記号きごう五線譜ごせんふ、あるいは音部おとべ記号きごう五線譜ごせんふもちいてあらわされることが一般いっぱんてきであるが、それ自体じたい音階おんかいたないリズム集合しゅうごうたいであり、おとだかあたまアーティキュレーション記号きごうなどのけと楽器がっき操作そうさとのあいだに、ほぼ一対一いちたいいち対応たいおう関係かんけいるというてんタブラチュア(Tab)一種いっしゅである。ただし、ギターやベースとうのTabちがい、奏者そうしゃによって(あるいはどう一人物いちじんぶつであっても)ドラムセットを構成こうせいする楽器がっき種類しゅるいかず大幅おおはばわるために、それらをあらわ譜面ふめんじょう表記ひょうき一意いちいさだまらない。したがって採譜さいふしゃには略語りゃくご付録ふろくコメントなどで方法ほうほう解説かいせつすること本来ほんらいてきもとめられる。

れい以下いかしめす。

ドラム
 
ひだりから、バスドラム、スネアドラム、フロアタム、ミドルタム、ハイタム。
シンバル
 
ひだりから、ハイハットをペダルのみで演奏えんそうする場合ばあい、ハイハットをスティックでたた場合ばあい、ライド、ベル、クラッシュ、チャイナまたはスプラッシュ(それぞれのシンバルについては、ドラムセットにおけるシンバルの種類しゅるい参照さんしょう)。

ドラムセットのおと

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オーディオサンプル
パーツ 演奏えんそう内容ないよう オーディオ Vorbis: 矢印やじるしをクリック)
スネアドラム 消音しょうおんしないスネアドラム
消音しょうおんしたスネアドラム
リムショット
バスドラム 消音しょうおんしたバスドラム
1タム, 2タム 8インチ (20 cm) ラックタム
12インチ (30 cm) ラックタム
フロアタム
ハイハット クローズド・ハイハット
オープン・ハイハット
フットペダルでハイハットを開閉かいへい(チック)
クラッシュシンバル クラッシュシンバル
ライドシンバル 普通ふつうたた
シンバルの「ベル」部分ぶぶんたた
エッジをたた
ビート ハイハットの典型てんけいてきなロックビート
ライドシンバルの典型てんけいてきなロックビート
ウィキメディア・コモンズドラムカテゴリにさらにおおくのれいがあります

ドラムセット

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ドラム、シンバル、ハードウェアなどを調達ちょうたつ製造せいぞうし、自社じしゃブランドとしてセットを販売はんばいしているブランドの一覧いちらん

ドラムセットにまれる太鼓たいこ(シェル)を供給きょうきゅうしているブランドを記載きさい

シンバルブランド

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ドラムセットにまれるシンバルブランドを記載きさい

電子でんしドラムメーカー

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脚注きゃくちゅう

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出典しゅってん

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  1. ^ Evans History”. 2013ねん4がつ26にち閲覧えつらん

関連かんれん項目こうもく

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