ハンドドライヤー とは、手 て を風 ふう で乾 かわ かすための乾燥 かんそう 機 き である。タオルペーパー に対 たい してエアータオル とも称 しょう する。
手動 しゅどう ボタン式 しき ハンドドライヤー
三菱電機 みつびしでんき 製 せい ハンドドライヤー「ジェットタオル」
各社 かくしゃ ともに構造 こうぞう はほぼ同一 どういつ で、センサーで手 て を感知 かんち し風 ふう を送 おく る[ 1] 。
下部 かぶ に横 よこ から差 さ し出 だ した掌 てのひら に上方 かみがた から送風 そうふう する方式 ほうしき 、上部 じょうぶ から差 さ し入 い れた掌 てのひら の前後 ぜんご 両側 りょうがわ から送風 そうふう するおばけ型 がた [ 2] とも俗称 ぞくしょう される方式 ほうしき がある。
殺菌 さっきん 灯 とう を取 と り付 つ けて乾燥 かんそう と同時 どうじ に紫外線 しがいせん による滅菌 めっきん を行 おこな うものや[ 3] 、アルコール噴霧 ふんむ を行 おこな うものなどもある[ 2] 。滅菌 めっきん を行 おこな うものは食品 しょくひん 関連 かんれん や医療 いりょう 機関 きかん で導入 どうにゅう されている[ 3] 。自動 じどう ドア と連動 れんどう させて、規定 きてい の時間 じかん の乾燥 かんそう と滅菌 めっきん が終 お わるまで自動 じどう ドアが開 ひら かないという仕組 しく みのものもある[ 3] 。吸引 きゅういん 型 がた の物 もの は、利便 りべん 性 せい とその性能 せいのう の高 たか さから注目 ちゅうもく をうけている[ 3] 。
ペーパータオルや布 ぬの ロールタオルを使用 しよう する場合 ばあい に比 くら べて、ハンドドライヤーは電気 でんき 代 だい を考慮 こうりょ してもランニングコストが安 やす いとメーカーは試算 しさん している[ 4] 。また、ペーパータオルを全量 ぜんりょう リサイクルしても、工場 こうじょう への搬送 はんそう 、リサイクル、製品 せいひん の輸送 ゆそう にかかるエネルギーや薬品 やくひん の消費 しょうひ を考慮 こうりょ すると、ハンドドライヤーは環境 かんきょう 負荷 ふか が少 すく ないとメーカーは主張 しゅちょう している。
英 えい ウエストミンスター大学 だいがく の研究 けんきゅう 者 しゃ は実験 じっけん により、ハンドドライヤーで乾燥 かんそう する際 さい の送風 そうふう で、室内 しつない に細菌 さいきん やウイルス が拡散 かくさん されると報告 ほうこく している[ 5] 。当時 とうじ 最新 さいしん 型 がた のジェット式 しき ハンドドライヤーは温風 おんぷう ドライヤーの20倍 ばい 、ペーパータオルの190倍 ばい 以上 いじょう の量 りょう の最近 さいきん やウイルスが飛散 ひさん し、送風 そうふう から15分 ふん が経過 けいか しても空気 くうき 中 ちゅう を漂 ただよ うとしている[ 5] 。
これに対 たい してダイソン は反論 はんろん をしているが、そもそも現実 げんじつ にトイレを使用 しよう した人 ひと の手 て に付着 ふちゃく している細菌 さいきん 量 りょう と種類 しゅるい のデータは十分 じゅうぶん ではなく、利用 りよう 者 しゃ の病原 びょうげん 体 たい 感染 かんせん 率 りつ を増加 ぞうか させる危険 きけん 性 せい があるのか疑問 ぎもん も出 だ されている[ 6] 。
またアルコール噴霧 ふんむ や殺菌 さっきん 灯 とう や紫外線 しがいせん で殺菌 さっきん を行 おこな う製品 せいひん も存在 そんざい するが、飛沫 しぶき 感染 かんせん の原因 げんいん となる拡散 かくさん という問題 もんだい 点 てん は解決 かいけつ しない。
手 て を洗 あら った後 のち に乾 かわ かさないとバクテリアが生 い き残 のこ るので手 て を乾 かわ かす必要 ひつよう がある。ペーパータオルは利用 りよう 者 しゃ の手 て を乾 かわ かす最 もっと も衛生 えいせい 的 てき な方法 ほうほう である。また、ハンドドライヤーで深刻 しんこく な病原 びょうげん 体 たい を拾 ひろ う可能 かのう 性 せい は低 ひく い。他 た の人 ひと との直接 ちょくせつ の接触 せっしょく のほうが、感染 かんせん を獲得 かくとく する手段 しゅだん としてはるかに可能 かのう 性 せい が高 たか いのである[ 7] 。
冷風 れいふう のハンドドライヤーの消費 しょうひ 電力 でんりょく は約 やく 1150ワットで、15秒 びょう 以下 いか の使用 しよう で約 やく 0.9円 えん の電気 でんき 代 だい がかかり、同 おな じ時間 じかん 作動 さどう させた場合 ばあい においてであればこれは一般 いっぱん 的 てき な温風 おんぷう ドライヤーや電子 でんし レンジと同等 どうとう である[ 8] [ 注 ちゅう 1] 。
日本 にっぽん では、1933年 ねん (昭和 しょうわ 8年 ねん ) に大阪 おおさか 金属 きんぞく 工業 こうぎょう (ダイキン工業 だいきんこうぎょう )が電気 でんき 手拭 てぬぐい 機 き を販売 はんばい した。
しかし現在 げんざい のハンドドライヤーとは仕組 しく みが違 ちが い、熱風 ねっぷう で手 て の水分 すいぶん を蒸発 じょうはつ させ乾 かわ かすという仕組 しく みであった。
1960年 ねん (昭和 しょうわ 35年 ねん )に東京 とうきょう エレクトロン が現 げん 主流 しゅりゅう のハンドドライヤーを発売 はつばい した。当時 とうじ のアメリカで既 すで に同種 どうしゅ の製品 せいひん が存在 そんざい しており[ 3] 、1970年代 ねんだい 始 はじ めまで特許 とっきょ が保護 ほご されていたため、東京 とうきょう エレクトロンが独占 どくせん して製造 せいぞう して販売 はんばい したが、特許 とっきょ の保護 ほご 期間 きかん が終了 しゅうりょう 後 ご に大手 おおて 各社 かくしゃ が参入 さんにゅう して競争 きょうそう が始 はじ まった[ 1] 。1985年 ねん (昭和 しょうわ 60年 ねん )頃 ごろ にモーターの性能 せいのう が改良 かいりょう されて乾燥 かんそう 時間 じかん が短 みじか くなり、普及 ふきゅう に弾 はず みが付 つ いた[ 1] 。1990年代 ねんだい に、環境 かんきょう 問題 もんだい の観点 かんてん から紙 かみ を消費 しょうひ しないハンドドライヤーの普及 ふきゅう がさらに促進 そくしん された[ 1] 。風 ふう の吹 ふ き出 だ し口 くち を小 ちい さく絞 しぼ ることにより、モーターの能力 のうりょく が同一 どういつ でも水 みず を吹 ふ き飛 と ばす性能 せいのう が大幅 おおはば に高 たか まる改良 かいりょう がこの時期 じき に行 おこな われた[ 2] 。
新型 しんがた コロナウイルス感染 かんせん 対策 たいさく として停止 ていし されたハンドドライヤー
2020年 ねん に新型 しんがた コロナウイルス の感染 かんせん が拡大 かくだい すると、ハンドドライヤーの風 ふう でウイルス が拡散 かくさん するとのイメージから、再 ふたた び多 おお くの施設 しせつ で使用 しよう 停止 ていし となった。ただし日本 にっぽん 経済 けいざい 団体 だんたい 連合 れんごう 会 かい では、コロナ対策 たいさく の指針 ししん を見直 みなお す中 なか で、世界 せかい 保健 ほけん 機関 きかん がハンドドライヤーの利用 りよう を推奨 すいしょう していることを理由 りゆう に使用 しよう 再開 さいかい を促 うなが している[ 9] 。
^ ただし、温風 おんぷう ドライヤーや電子 でんし レンジをそれだけの短時間 たんじかん でしか利用 りよう しないことは通常 つうじょう ありえない(逆 ぎゃく にハンドドライヤーを長時間 ちょうじかん 使 つか うことはあっても稀 まれ で、パナソニック製 せい 等 とう はいたずら防止 ぼうし として連続 れんぞく 稼働 かどう 時間 じかん を60秒 びょう に制限 せいげん している例 れい もある)ため、使用 しよう 時間 じかん も加味 かみ すればこの中 なか であればハンドドライヤーが最 もっと も電気 でんき 代 だい が安 やす いと言 い っても差 さ し支 つか えないことは明 あき らかである。
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