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ピュロコックス・ヤヤノシイ - Wikipedia

ピュロコックス・ヤヤノシイPyrococcus yayanosii)は、へんせい嫌気いやけせい絶対ぜったいこうあつせいちょうこうねつ細菌さいきんである。学名がくめいたね形容けいようこうあつきん研究けんきゅう功績こうせきのあったAristides Yayanosへのけんじめいである。

ピュロコックス・ヤヤノシイ
分類ぶんるい
ドメイン : 細菌さいきん Archaea
さかい : ユリアーキオータかい
Euryarchaeota
もん : ユリアーキオータもん
Euryarchaeota
つな : テルモコックスつな
Thermococci
: テルモコックス
Thermococcales
: テルモコックス
Thermococcaceae
ぞく : ピュロコックスぞく
Pyrococcus
たね : P. ヤヤノシイ
P. yayanosii
学名がくめい
Pyrococcus yayanosii
Birrien et al. 2011

形態けいたい栄養えいよう要求ようきゅうせいなど、増殖ぞうしょく圧力あつりょく以外いがい特徴とくちょう典型てんけいてきPyrococcusである[1]Pyrococcusなかではやや小型こがた(0.6-1.5μみゅーm)、やや増殖ぞうしょく速度そくどおそい(世代せだい時間じかん50ふん)が、むちをもつ球菌きゅうきんで、嫌気いやけ条件下じょうけんか糖類とうるい発酵はっこうして増殖ぞうしょくする[1]分離ぶんりげん深海しんかいねつすい鉱床こうしょうで、大西洋たいせいよう中央ちゅうおう海嶺かいれいアシャゼねつみずたい水深すいしん4100mのねつ水域すいいきより、2007ねん発見はっけん2009ねん報告ほうこくされ、2011ねん記載きさいされた[1]増殖ぞうしょく最低さいていでも20MPa(やく200気圧きあつ)を必要ひつようとする絶対ぜったいこうあつきんであり、いたりてき圧力あつりょくは52MPa(やく510気圧きあつ)、限界げんかい増殖ぞうしょく圧力あつりょくは120MPa(やく1200気圧きあつ)である[2]限界げんかい増殖ぞうしょく圧力あつりょくぜん生物せいぶつなかでももっとたかいもののひとつとなっている。

この生物せいぶつは、典型てんけいてきこうあつきん(500気圧きあつ以上いじょう増殖ぞうしょくできる)とはかなりことなっている。これまで記載きさいされたこうあつきんは、ガンマプロテオバクテリアつな、それもアルテロモナスぞくすものが大半たいはんであったが、P. yayanosiiユーリ細菌さいきんであり[1]ことなるドメインにぞくしている。また、ほんしゅはかなりつよちょうこうねつきんでもあり、それまでのこうあつきん大半たいはんが20℃以下いかいたりてき増殖ぞうしょく温度おんどっているのにたいして、ほんしゅいたりてき増殖ぞうしょく温度おんどは98℃と桁違けたちがいにたかい。増殖ぞうしょく温度おんどは80-108℃にたっする[1]。108℃とえば、ぜん生物せいぶつちゅうでも6番目ばんめたかさである。

参考さんこう文献ぶんけん

編集へんしゅう
  1. ^ a b c d e Birrien JL, Zeng X, Jebbar M, Cambon-Bonavita MA, Quérellou J, Oger P, Bienvenu N, Xiao X, Prieur D. Pyrococcus yayanosii sp. nov., an obligate piezophilic hyperthermophilic archaeon isolated from a deep-sea hydrothermal vent. Int. J. Syst. Evol. Microbiol., 2011, 61, 2827-2831.
  2. ^ Zeng, X., Birrien, J.L., Fouquet, Y., Cherkashkov, G., Jebbar, M., Querellou, J., Oger, P., Cambon-Bonavita, M.A., Xiao, X., Preur, D. “Pyrococcus CH1, an obligate piezophilic hyperthermophile: extending the upper pressure-temperature limits for life.” International Society for Microbial Ecology Journal, 2009, Jul;3(7):873-876.