フリードリヒ・マックス・ミュラー
フリードリヒ・マックス・ミュラー(Friedrich Max Müller, 1823
1823 ドイツ デッサウ | |
1900 イギリス オックスフォード | |
ライプツィヒ | |
ヴィルヘルム・マックス・ミュラー(エジプト | |
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経歴
フリードリヒ・マックス・ミュラーは1823
ミュラーはライプツィヒ
1848
1858
1875
1881
1887
1900
研究 内容 ・業績
神話 研究
- ミュラーが
師事 したビュルヌフの甥 は人種 差別 主義 者 として悪名 高 かったが、ミュラーもまたそのような思想 に影響 を受 けていたと言 われる。ミュラーの研究 は比較 神話 学 研究 に影響 を与 え、さらに、共通 起源 をもつとされたインド人 とヨーロッパ人 には「アーリア人 」の名称 が与 えられ、その実在 と拡散 というモチーフをもつ歴史 観 もまた拡大 した。これは、ヨーロッパの卓越 性 を証明 づけるものとしての人種 主義 的 な要素 を含 む「アーリア神話 」となって後代 に学問 的 のみならず、社会 的 、政治 的 にも大 きな影響 を与 えることとなった。 - ミュラーは
仏教 の擁護 、すなわち当時 は一般 的 であった仏教 ≒ニヒリズムという図式 を否定 し、仏陀 と仏教 を擁護 した。 - ミュラーは
神話 を「言語 の病 」によって生 じたと主張 し、またインド神話 とギリシア神話 の固有 名 の間 に対応 関係 が見出 せるとした。さらに印欧語 族 神話 を太陽 神話 として読 み解 くことを提唱 、同様 に神話 を暴風 神話 として読 み解 いたアダルベルト・クーンらとともに自然 神話 論 的 な解釈 を展開 した。ミュラーの言語 偏重 ともいえるこうした学説 はその後 マンハルトらの儀礼 を重視 する神話 研究 者 たちに取 って代 わられ、両者 の影響 をうけたフレイザーを継 いだ人類 学 的 な解釈 などによって明確 に否定 された。ミュラーの研究 は現在 では省 みられないもの、一時 は一 学派 を形成 し、現在 にいたる神話 学 の隆盛 に火 をつけた。
評価
「1860
日本 に与 えた影響
- 1876
年 にサンスクリット(梵語 )研究 のため渡 英 した南條 文雄 が、オックスフォ ード大学 でミュラーに師事 した。南條 文雄 は彼 からヨーロッパにおける近代 的 な仏教 研究 の手法 を学 び、帰国 後 、日本 に近代 的 な仏教 研究 方法 を伝 え、フランスのエティエンヌ・ラモットやシルヴァン・レヴィとともに、日本 の近代 仏教 学 の基礎 となった。 著書 の一 つ 『比較 宗教 学 』 は、南條 文雄 によって邦訳 され、現代 でも読 み継 がれている。- 1893
年 、パリの東洋 学 のメッカであるギメ東洋 美術館 で仏教 関係 の資料 の調査 と研究 を行 うことを目的 として渡 欧 した土 宜 法 竜 は、短期間 イギリスも訪 れ、オックスフォードのミュラーを訪 ねている[6]。 彼 のサンスクリットおよび仏教 学 資料 の2万 冊 にも及 ぶコレクションは東京 帝国 大学 へ寄贈 され、「マックス・ミュラー文庫 」として収蔵 されていたが、1923年 の関東大震災 により焼失 した。
交友 関係
- ミュラーはまた、ルドヴィコ・ザメンホフやレフ・トルストイと
親交 があったウラジーミル・マイノフ(1871年 –1942年 ?)の影響 を受 けたエスペランティストの一人 でもあった。
家族 ・親族
父 :ヴィルヘルム・ミュラーは詩人 として知 られる。シューベルトが曲 をつけた『美 しき水車 小屋 の娘 』『冬 の旅 』の作詞 者 として有名 。イギリス首相 を4度 務 めたウィリアム・グラッドストンとは親友 であり、ヴィクトリア女王 とも親交 があった。息子 :ヴィルヘルム・マックス・ミュラー(1862年 – 1919年 )はドイツで学 んだ後 にアメリカへ渡 り、エジプト学 の研究 者 になった。
著書
新版 の日本語 訳
- フリードリヒ・マックス・ミュラー『
比較 宗教 学 の誕生 -宗教 ・神話 ・仏教 』国書刊行会 〈宗教 学 名著 選 第 2巻 〉、2014年 10月 。ISBN 978-4-336-05689-4。
脚注
- ^ Max Müller German scholar Encyclopædia Britannica
- ^ Arie L. Molendijk (2016). Friedrich Max Müller and the Sacred Books of the East. Oxford University Press. p. 13. ISBN 978-0198784234
- ^ 1873
年 、進化 論 に関 する手紙 をダーウィンに直接 送 っているという。ダーウィンに対 しては全体 的 には熱心 な読者 だったという。 - ^ “この
著作 がオンラインで読 める”. 2020年 8月 24日 閲覧 。 - ^ Robert Ackermanを
中沢 新一 が『南方 民俗 学 』で翻訳 したものを引用 (1911). The Myth and Ritual: J.G Frazer and the Cambridge Ritualists. london, Garland - ^
松居 竜 五 ,月 川 和雄 ,中瀬 喜陽 ,桐本 東 太 『南方 熊楠 を知 る事典 』講談社 〈講談社 現代新書 〉、1993年 4月 20日 。ISBN 4061491423。全国 書誌 番号 :93037179 。
参考 文献
松原 孝俊 ・松村 一男 編 編 『比較 神話 学 の展望 』青土 社 、1995年 12月。ISBN 978-4-7917-5421-2。
関連 書籍
- ハンス・G・キッペンベルグ 「
第 3章 諸 言語 が語 るヨーロッパの初期 宗教 史 」 『宗教 史 の発見 :宗教 学 と近代 』月本 昭男 ・渡辺 学 ・久保田 浩 訳 、岩波書店 、2005年 5月 、55-79ページ。ISBN 978-4-00-023412-2。