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マス・ラピッド・トランジット (シンガポール) - Wikipedia

マス・ラピッド・トランジット (シンガポール)

シンガポールの都市とし鉄道てつどう

マス・ラピッド・トランジット英語えいご: Mass Rapid Transit, MRT中国ちゅうごく: しん坡地铁 (だい众捷运系统)略称りゃくしょう)とは、シンガポールラピッド・トランジット

マス・ラピッド・トランジット
基本きほん情報じょうほう
くに シンガポールの旗 シンガポール
種類しゅるい ラピッド・トランジット
開業かいぎょう 1987ねん11月7にち
所有しょゆうしゃ 陸上りくじょう交通こうつうちょう
運営うんえいしゃ SMRTトレインズ
SBSトランジット
詳細しょうさい情報じょうほう
そう延長えんちょう距離きょり 216 km
路線ろせんすう 6路線ろせん
えきすう 127えき
輸送ゆそう人員じんいん 264.9まんにん (2012ねん)
軌間きかん 1,435 mm (標準軌ひょうじゅんき)
最高さいこう速度そくど 80 km/h
路線ろせん
路線図
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概要がいよう

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南北なんぼくせん(North-Sourth Line)東西線とうざいせん(East -West Line)北東ほくとうせん(North-East Line)環状かんじょうせん(Cercle Line)ダウンタウンせん(Downtown Line)トムソン・イーストコーストせん(Thomson-East Coast Line)の6路線ろせん開業かいぎょうしている。運営うんえいは、南北線なんぼくせん東西線とうざいせん環状かんじょうせん・トムソン・イーストコーストせんSMRTトレインズ北東ほくとうせんとダウンタウンせんSBSトランジットによりおこなわれており、それらを陸上りくじょう交通こうつうちょう(Land Transport Authority)が統括とうかつしている。

軌間きかんすべて1,435mm(標準軌ひょうじゅんき)。電化でんか方式ほうしきは、北東ほくとうせんのみが直流ちょくりゅう1,500V架空かくうせんしゅうでん、その直流ちょくりゅう750Vのだいさん軌条きじょうしゅうでんえき地下ちかえきもしくは高架こうかえきで、地下ちかえきには当初とうしょよりすべてスクリーンドア設置せっちされており、高架こうかえきかんしても安全あんぜん配慮はいりょしスクリーンドアが設置せっちされた。

最初さいしょのMRT計画けいかくは、1967ねんに「1992ねんまでに都市とし鉄道てつどう必要ひつようになる」として当時とうじ都市としプランナーより提起ていきされたものにさかのぼ[1][2]。その、バスのみの交通こうつうシステムのほうがコストてき有利ゆうりであるとの議論ぎろんもなされたが、リー・クアンユー首相しゅしょうは、バスのみの交通こうつうシステムは、きわめてせま国土こくどなかでは適切てきせつではないとの判断はんだんくだした。[3][4]

50おくシンガポールドルのMRT初期しょき建設けんせつは、当時とうじのシンガポール最大さいだい公共こうきょうプロジェクトとして、1983ねん10がつ22にちShan Road開始かいしされた[5]。MRTネットワークは段階だんかいてき建設けんせつされ、まずはシンガポールの中心ちゅうしんとおおおくの利用りようきゃく見込みこまれる 南北なんぼくせん(North South Line)から着手ちゃくしゅされた。MRTC (Mass Rapid Transit Corporation)が、1983ねん10がつ14にち設立せつりつされ、Mass Rapid Transit Authorityの職責しょくせきいだ。MRTCは、のちにSMRT Corporationと改名かいめいされた[3]

1987ねん11月7にちに、南北線なんぼくせんそう延長えんちょう6km、5つのえき開業かいぎょうにこぎつけた。[5] その、15のえき開業かいぎょうし、1988ねん3がつ12にちにMRTシステムの正式せいしきスタートがリー首相しゅしょうによって宣言せんげんされた。さらに21えき相次あいついで開業かいぎょうし、1990ねん7がつ6にち東西線とうざいせん(East West Line)ブーン・レイえき開業かいぎょう計画けいかくより2ねんはやくなるなど、建設けんせつきゅうピッチですすめられた。[6][7]

路線ろせん 営業えいぎょう開始かいし 次期じき延伸えんしん ターミナル えきすう 営業えいぎょうキロ 車両しゃりょう基地きち 運行うんこうしゃ
南北線なんぼくせん 1987ねん11月7にち - ジュロン・イースト マリーナ・サウス・ピア 27[8] 45 ビシャン車両しゃりょう基地きち
ウル・パンダン車両しゃりょう基地きち
チャンギ車両しゃりょう基地きち
トゥアス車両しゃりょう基地きち
SMRTトレインズ
東西線とうざいせん 1987ねん12月12にち - パシール・リス
チャンギ・エアポート
トゥアス・リンク
タナ・メラ
35[9] 49[9] SMRTトレインズ
環状かんじょうせん 2009ねん5がつ28にち 2026ねん ドビー・ゴート
マリーナ・ベイ
ハーバー・フロント
スタジアム
30[10] 35.4[10] キム・チュアン車両しゃりょう基地きち SMRTトレインズ
開業かいぎょうしていないブキ・ブラウンえき英語えいごばんのぞ
トムソン・イーストコーストせん 2020ねん1がつ31にち 2024ねん6がつ23にち ウッドランズ・ノース ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ 20[11] 17.2 マンダイ車両しゃりょう基地きち SMRTトレインズ
小計しょうけい (SMRTトレインズ運行うんこう): 101 141.9[10]
北東ほくとうせん 2003ねん6がつ20日はつか 2024ねん ハーバー・フロント プンゴル 16[12] 20[12] センカン車両しゃりょう基地きち SBSトランジット
ダウンタウンせん 2013ねん12月22にち 2026ねん ブキ・パンジャン エキスポ 34[13] 41.9 キム・チュアン車両しゃりょう基地きち SBSトランジット
小計しょうけい (SBSトランジット運行うんこう): 50 61.9
合計ごうけい: 128 203.8

延伸えんしんしんせん計画けいかく

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ダウンタウンせん (Downtown Line)

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2013年度ねんど一部いちぶ開業かいぎょう。しかし、だいいち段階だんかい開業かいぎょうでは環状かんじょうせん支線しせんというあつかいになる。だい2区間くかんは2015ねん12月27にち営業えいぎょう開始かいしし、2017ねん10がつ21にちだい3開業かいぎょうした。環状かんじょうせんおなじく、ダウンタウンせんは3りょう編成へんせい運行うんこう予定よてい

トムソン・イーストコーストせん (Thomson-East Coast Line)

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計画けいかくされていたトムソンせんイースタン・リージョンせんを1ほんにした路線ろせんウッドランズ・ノースえきから、マリーナ・ベイえき経由けいゆしてスンゲイ・ベドックえきまでをむす路線ろせん。2020ねん1がつ31にちウッドランズ・サウスえきまでのだい1区間くかん開業かいぎょうして、2021ねん8がつ28にちコールデコットえきまでのだい2区間くかん開業かいぎょうして、最近さいきん2022ねん11月13にちガーデンズ・バイ・ザ・ベイえきまでのだい3区間くかん開業かいぎょうした。その順次じゅんじ延伸えんしんされ、だい5区間くかんは2026ねん開業かいぎょう予定よてい

ジュロン・リージョンせん (Jurong Region Line)

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車両しゃりょう

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シンガポール地下鉄ちかてつC151かたち電車でんしゃ
導入どうにゅう予定よてい

罰則ばっそく

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車内しゃないってある警告けいこく

MRTにおいては、ラピッド・トランジット・システムほうRapid Transit Systems Act)にもとづき、喫煙きつえん行為こうい飲食いんしょく行為こういたいして罰金ばっきんけいさだめられており、各駅かくえきにもそのむね掲示けいじされている。このほか、罰則ばっそくはないもののドリアンむことも禁止きんしされている。

罰金ばっきんれい
  • 可燃かねんせい液体えきたい気体きたい持込もちこめ - 5,000S$罰金ばっきん
  • 線路せんろない侵入しんにゅう - 5,000S$罰金ばっきん
  • 喫煙きつえん - 1,000S$罰金ばっきん
  • 飲食いんしょく - 500S$罰金ばっきんえきプラットホームでも対象たいしょう

混雑こんざつ緩和かんわ措置そち

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シンガポール全体ぜんたい人口じんこう移民いみんにより増加ぞうかしていることもあり、地下鉄ちかてつ利用りようしゃかず増加ぞうかちゅう。8だい通勤つうきんラッシュいちじるしくなったことから、2013ねん6がつには政府せいふ資金しきんして、始発しはつから745ふんまでに市内しない中心ちゅうしんえき降車こうしゃするきゃく運賃うんちん無料むりょうにする試験しけんてきみがおこなわれた。かず%ではあるが、混雑こんざつのピークを緩和かんわする効果こうかみとめられたため、早朝そうちょう時間じかんたい運賃うんちん無料むりょうは2014ねんまで継続けいぞくされた[14]

乗車じょうしゃけん

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2022ねん以降いこう、MRTに乗車じょうしゃするためには、EZ-linkカード、シンガポールの銀行ぎんこう発行はっこうするNETSカード、クレジットカードのタッチ決済けっさい「SimplyGo」が必要ひつようとなり、普通ふつう乗車じょうしゃけんのスタンダードチケットは廃止はいしされた。以下いかはかつて発行はっこうされていたスタンダードチケットの運用うんよう方法ほうほうである。

乗車じょうしゃけん使つかかた

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普通ふつう乗車じょうしゃけんは、かみのものが発行はっこうされるが、ICチップが内蔵ないぞうされており、定期ていきけんサイズである。改札かいさつさい乗車じょうしゃけん回収かいしゅうはされず、1まい乗車じょうしゃけん最大さいだいで6かいまでさい利用りようできる仕組しくみである(ただし、発行はっこうから30にち以内いないという期限きげんづけ)。かみ乗車じょうしゃけんっていない状態じょうたい券売けんばいにて乗車じょうしゃけん購入こうにゅうするさいは、本来ほんらい運賃うんちんとはべつ乗車じょうしゃけんのデポジットとしてS$0.10を徴収ちょうしゅうされる。さい利用りよう可能かのうかみ乗車じょうしゃけんった状態じょうたい券売けんばい利用りようするさいは、その乗車じょうしゃけん券売けんばい設置せっちされている読取よみとくと、自動的じどうてき運賃うんちん支払しはらわれ、持参じさんした乗車じょうしゃけん乗車じょうしゃけんとしてのデータが記録きろくされる仕組しくみである。3かい乗車じょうしゃさい本来ほんらい運賃うんちんからS$0.10をいた運賃うんちん支払しはらうことになり、そのさいに、最初さいしょ支払しはらったデポジットぶん相殺そうさいされる。さらに、その乗車じょうしゃけんでできる最後さいご乗車じょうしゃ、つまり6かい乗車じょうしゃさい本来ほんらい運賃うんちんのS$0.10きの運賃うんちん支払しはらうことになり、そのさいは、S$0.10の割引わりびきけたということになる。

かつては、プラスチックせいのICしき普通ふつう乗車じょうしゃけん発行はっこうされ、改札かいさつたあとに、デポジット返却へんきゃく使つかい、ICしき普通ふつう乗車じょうしゃけん返却へんきゃく、デポジットの返却へんきゃくけるシステムだった。当時とうじのICしき普通ふつう乗車じょうしゃけんたいするデポジットは、S$1であった(現在げんざいソウルやその近郊きんこう首都しゅとけん電鉄でんてつでこの方式ほうしきもちいられている)。

また、EZ-linkカードとばれる、IC乗車じょうしゃカードもあり、MRT以外いがいにもバスなどの交通こうつう機関きかんや、駐車ちゅうしゃじょう、コンビニでの支払しはらとうにも使つかえる。ほんカードを使つかうと割引わりびき運賃うんちん適用てきようされ、地下鉄ちかてつとバスをいで利用りようした場合ばあいそう移動いどう距離きょり運賃うんちん計算けいさんされるそう距離きょりせい運賃うんちん適用てきようされるため、普通ふつう乗車じょうしゃけん利用りようするよりもやすくなる。この制度せいど公共こうきょう交通こうつう機関きかんがSMRTを中心ちゅうしん統一とういつされていることが背景はいけいにある。

2019ねん4がつ4にちより、NFC機能きのう利用りようした「SimplyGo」サービスを開始かいしし、MastercardコンタクトレスやVisaのタッチ決済けっさい(Visa Contactless)、NFCに対応たいおうしたApple PayGoogle Payでも乗車じょうしゃできるようになった。

出典しゅってん

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  1. ^ Sharp 2005, p. 66
  2. ^ Fwa Tien Fang (2004-09-04). Sustainable Urban Transportation Planning and Development — Issues and Challenges for Singapore. Department of Civil Engineering, National University of Singapore. http://citeseerx.ist.psu.edu/viewdoc/download?doi=10.1.1.119.9246&rep=rep1&type=pdf 2008ねん12月18にち閲覧えつらん. 
  3. ^ a b 1982 – The Year Work Began”. Land Transport Authority. 2013ねん11月16にち閲覧えつらん
  4. ^ Lee Siew Hoon & Chandra Mohan. “In Memoriam — Ong Teng Cheong: A Profile”. Channel NewsAsia (Singapore). オリジナルの2002ねん2がつ23にち時点じてんにおけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20020223222029/http://www.channelnewsasia.com/cna/obituaries/ongtengcheong/special2.htm 2007ねん11月26にち閲覧えつらん 
  5. ^ a b Mass Rapid Transit Corporation, Singapore 1988, pp. 8–9
  6. ^ Mass Rapid Transit Corporation, Singapore 1988, p. 10.
  7. ^ Sharp 2005, p. 109.
  8. ^ North-South Line”. Land Transport Authority (2022ねん10がつ13にち). 2023ねん1がつ19にち閲覧えつらん
  9. ^ a b East-West Line”. 陸上りくじょう交通こうつうちょう (2014ねん1がつ29にち). 2014ねん11月22にち閲覧えつらん
  10. ^ a b c Corporate / Our Business”. SMRT Corporation Ltd.. 2015ねん4がつ24にち閲覧えつらん
  11. ^ LTA | Thomson-East Coast Line”. www.lta.gov.sg. 2023ねん1がつ19にち閲覧えつらん
  12. ^ a b Overview – North East Line”. SBS Transit Ltd.. 2014ねん6がつ23にち閲覧えつらん
  13. ^ LTA | Downtown Line”. www.lta.gov.sg. 2023ねん1がつ19にち閲覧えつらん
  14. ^ “シンガポール 地下鉄ちかてつ早朝そうちょう無料むりょう混雑こんざつ緩和かんわ. NHKニュース (NHK). (2013ねん7がつ2にち). http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130702/k10015731491000.html 2013ねん7がつ5にち閲覧えつらん 

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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