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モノカルチャー - Wikipedia

モノカルチャー

単一たんいつ産品さんぴん産業さんぎょう依存いぞんした状態じょうたい

モノカルチャー英語えいご: Monoculture)とは、直訳ちょくやくするとmono(単一たんいつ)のculture(栽培さいばい/文化ぶんか)であり、おおくのこと農作物のうさくもつ生産せいさんする農業のうぎょう形態けいたいす。そのような農業のうぎょう形態けいたい単作たんさく(たんさく)ともばれる。また、単一たんいつ産品さんぴん産業さんぎょう依存いぞんした経済けいざいモノカルチャー経済けいざいうことがある。

概要がいよう 編集へんしゅう

 
広大こうだいサトウキビプランテーションインド

モノカルチャーの農業のうぎょう形態けいたいは、植民しょくみんされた土地とちで、支配しはいこく需要じゅようたか農作物のうさくもつ集中しゅうちゅうてき生産せいさんさせたことプランテーション)がはじまりである。たとえば、オランダりょうひがしインド現在げんざいインドネシア)における商品しょうひん作物さくもつ強制きょうせい栽培さいばい制度せいどげられる。これにより、支配しはいこく効率こうりつく、支配しはいこくほっする農作物のうさくもつることができた。代表だいひょうてき作物さくもつサトウキビ天然てんねんゴム紅茶こうちゃちゃカカオコーヒーまめなどがある。おおくは主食しゅしょくたりえないものであり、農地のうち商品しょうひん作物さくもつ栽培さいばい工場こうじょうし、現地げんち住民じゅうみん商品しょうひん生産せいさん労働ろうどうりょくとして経済けいざいなかまれて食糧しょくりょう自給じきゅう能力のうりょくうしなった。これが飢餓きが発生はっせい原因げんいんの1つともなった[1]

また、特定とくてい産業さんぎょうちかられたために、それ以外いがい産業さんぎょう発達はったつしなかった。おおくのきゅう植民しょくみん独立どくりつ様々さまざま産業さんぎょう発達はったつさせる努力どりょくをしているものの、そのために必要ひつよう資金しきんるために植民しょくみん時代じだい輸出ゆしゅつひんたよらないといけないくにもあり、モノカルチャーへの依存いぞんから脱却だっきゃくできていないことがおおい。

一方いっぽうで、モノカルチャー経済けいざいばれる国家こっかにおいては、そもそも輸出ゆしゅつよう作物さくもつ経済けいざいめる割合わりあいすくなく、大半たいはん自給じきゅうよう作物さくもつ生産せいさんであって、ただ経済けいざい弱体じゃくたいほか輸出ゆしゅつ品目ひんもくく、輸出ゆしゅつ作物さくもつが1品目ひんもく片寄かたよっているために、かけじょうモノカルチャーしているようにえるだけの場合ばあいもあるとの指摘してきがなされている[2]

このほか1944ねんメキシコ実施じっしされたみどり革命かくめいもモノカルチャーである。大量たいりょう作物さくもつ生産せいさんすること出来できるので、食糧しょくりょう増産ぞうさんができると見込みこまれたのであった。ここで栽培さいばいされたのは、トウモロコシなどの穀物こくもつである。しかし、短期たんきてきには収量しゅうりょう増加ぞうか達成たっせいできても、持続じぞく可能かのう農法のうほうではなかった。

メリット 編集へんしゅう

  • 複数ふくすう作物さくもつ栽培さいばい収穫しゅうかく出荷しゅっかすることくらべて、単一たんいつ農作物のうさくもつ栽培さいばい収穫しゅうかく出荷しゅっかすることは、技術ぎじゅつてきにも単一たんいつむ。栽培さいばい必要ひつよう物資ぶっし一括いっかつ購入こうにゅうできる。さらに、規格きかくしてだい規模きぼおこないやすい。
  • モノカルチャーの商品しょうひん取引とりひき価格かかく高値たかねであれば、効率こうりつ収益しゅうえきげられる。
  • 企業きぎょう安値やすね規格きかくそろった作物さくもつ安定あんていしてるための仕組しくみとして利用りようできる。どこもおな作物さくもつ出荷しゅっかするために付加ふか価値かちきにくく、やすたたける。

デメリット 編集へんしゅう

脚注きゃくちゅう 編集へんしゅう

  1. ^ 人口じんこう爆発ばくはつ放牧ほうぼく気候きこう変動へんどうによる沙漠さばく不適切ふてきせつ灌漑かんがいともな土壌どじょうへの塩類えんるい集積しゅうせきなど、ほかにも飢餓きが発生はっせい原因げんいん存在そんざいする。ただし、たとえばアフリカでふるくはおこなわれていた、旱魃かんばつそなえるために、通常つうじょうしょくにしていた食物しょくもつ以外いがいに、おなはたけ乾燥かんそうつよ作物さくもつ栽培さいばいしていたといった農法のうほうが、植民しょくみんによるプランテーションによって破壊はかいされたといった側面そくめんもある。
  2. ^ 図説ずせつアフリカ経済けいざい」(平野ひらの克己かつみちょ日本にっぽん評論ひょうろんしゃ、2002ねん)p32-33

関連かんれん項目こうもく 編集へんしゅう