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レンチ - Wikipedia

レンチ(wrench)は、ボルトナットなどをまわすことによって、けて固定こていしたりゆるめてはず作業さぎょうしめなる作業さぎょう)をおこなうための工具こうぐ総称そうしょう。ねじる、ひねるといった意味いみつ。日本にっぽんでは、先端せんたん開放かいほうされた固定こていはばのもののみを「スパナ(Spanner)」ともっぱしょうし、開放かいほうがたであるが可変かへんがたモンキーレンチをはじめ六角ろっかくぼうスパナろくかくレンチとばれることがおおいなど「レンチ」のほうを総称そうしょうてき使つかう、という傾向けいこうがある。調整ちょうせい可能かのうはさ形状けいじょうものをレンチ、固定こていのサイズのものをスパナとばれている。

りょうくちスパナ
打撃だげきスパナ
めがねレンチ Ring Spanner
コンビネーションレンチ Combination Spanner
フレアナットレンチ
ラチェットレンチ
モンキーレンチ
ソケットレンチ Plug Spanner
ボックスレンチ
デジタルがたトルクレンチ
六角ろっかくぼうスパナ
パイプレンチ
チェーンレンチりょうタイプ)

ボルトはサイズによって適正てきせいトルクがあるので、レンチもサイズによって適正てきせいながさになるよう調整ちょうせいされている。きつくまっている・固着こちゃくしているボルトをゆるめるさいに、レンチにパイプをかぶせてながさを延長えんちょうすることがあるが、ボルトに過度かどちからくわわり破損はそん原因げんいんとなる。とくに、しめけのさいには過度かど締付しめつけトルクとなる。

レンチ(スパナ)の歴史れきしながい。ローマじんは、おおくの構築こうちくぶつローマ建設けんせつするために、レンチを使用しようした。実際じっさい現在げんざいのこっている構造こうぞうぶつおおくに、それらの原型げんけいボルトナット)が使用しようされている。そのころは、各々おのおののボルトとナットはねじわせのため、一対いっついわされた状態じょうたい製造せいぞうされた。そして、ボルト・ナットは、使用しようされるレンチのくちはばうように製造せいぞうされていた。

産業さんぎょう革命かくめいまで、鍛冶屋かじや個々ここ自分じぶんつくったレンチに製造せいぞうしていたので、人々ひとびとは、みせにはかないで、いつもおなてんでレンチとわされたっていた。または、鍛冶屋かじやからレンチをりるか、鍛冶たんや必要ひつようとするどんなでも製造せいぞうさせた。レンチのもっと初期しょき形状けいじょう錬鉄れんてつつくられ、ハンドルは、まっすぐかある角度かくどきかSがただった。

1770ねんごろに、大量たいりょうのねじを製造せいぞうできる最初さいしょ旋盤せんばん発明はつめいされた。この機械きかいによる生産せいさん結果けっか寸法すんぽう標準ひょうじゅんされることになった。おな寸法すんぽうになったので、そのレンチのくちはば寸法すんぽう標準ひょうじゅんされた。そして、標準ひょうじゅんによりレンチは鋳鉄ちゅうてつせいになり、1800年代ねんだいごろにはレンチは一般いっぱん使用しようされるようになった。

最近さいきんではレンチのほとんどは、鋳造ちゅうぞうひんより強度きょうどがあるハンマー鍛造たんぞうせいとなっている[1]アルコールなど可燃かねんせい製品せいひんあつかプラントではぼうばく仕様しよう工具こうぐ使用しようされる。

種類しゅるい

編集へんしゅう
りょうくちスパナ(あるいはオープンエンドレンチ)
レンチの先端せんたん開放かいほうされており、よこ方向ほうこうからレンチを挿入そうにゅうできるのが特徴とくちょう。ボルトヘッド(あるいはナット以下いかボルトりゃくす)側面そくめんヶ所かしょにのみちから集中しゅうちゅうするので、つよちからめるとボルトヘッドをいためることがある。しゅとして軽度けいど用途ようと工具こうぐはいりにくい箇所かしょでのはやまわしに利用りようする。
ボルトをいためやすいため、自動車じどうしゃ整備せいびにおいては後述こうじゅつする「めがねレンチ」のほうがてきしている場合ばあいおおい。
各種かくしゅ設備せつび工事こうじに、スパナは現在げんざいでも必要ひつよう不可欠ふかけつ工具こうぐである。れいとして、ビルや工場こうじょうなど、ある程度ていど規模きぼ以上いじょう建設けんせつ現場げんばにおける設備せつび工事こうじじゅう天井てんじょう工事こうじなどでは、天井てんじょうからられた「ぜんネジ」とばれるヘッド(頭部とうぶ)がないボルトにナットを2つ利用りようして上下じょうげからはさむようにして対象たいしょうぶつ固定こていするという施工しこう方法ほうほう多用たようされるが、このとき上部じょうぶのナットめにめがねレンチやラチェットレンチを利用りようするとその工具こうぐけなくなってしまうので、スパナで上部じょうぶのナットがまわらないように保持ほじしながら下部かぶのナットをラチェットレンチなどを利用りようしてめなければならない。
自動車じどうしゃ一般いっぱん機械きかい整備せいびというと一般いっぱんひとさきおもいつく工具こうぐりょうくちスパナであるため、これらの整備せいびかかわる様々さまざまやサイン(標識ひょうしき)にもっともよく登場とうじょうする工具こうぐである。漫画まんがなどでも整備せいび工場こうじょうやサーキットにおいてメカマンはたいていりょうくちスパナをって登場とうじょうするが、実際じっさいには比較的ひかくてきほそじくのボルトやナットをつよいトルクで締結ていけつする自動車じどうしゃ整備せいびにおいて、オープンエンドレンチはむしろ特殊とくしゅ工具こうぐるいであり、それが必要ひつよう場合ばあいもコンビネーションレンチのほう一般いっぱんてき工具こうぐである。
JIS B4630規格きかくでは、スパナ(Open ended spanners)は頭部とうぶ形状けいじょうにより「やりがた」と「まるがた」があり、その頭部とうぶにぎたいして15角度かくどいている。また、「片口かたくち」と「りょうくち」がある。びは、二面ふたおもてはば寸法すんぽうあらわにぎ頭部とうぶ付近ふきん表示ひょうじされている。
ただし、ふる規格きかくでは、スパナはねじのびで表示ひょうじされていた。また、インチねじ(ウイットねじ)の規格きかくもあり、M17のスパナはび17ミリメートルのボルト(ナット)のめんはば寸法すんぽうであり、W3/8のスパナはび3/8インチのウイットねじのボルト(ナット)のめんはば寸法すんぽううものであった。現在げんざい新旧しんきゅう両方りょうほう表示ひょうじ方法ほうほうのスパナが混在こんざいしており、現場げんば混乱こんらんする場合ばあいがある。そのうえ、六角ろっかくボルト・ナットには小形こがたボルト、ナットの規格きかくもある。現場げんばでは、まだきゅうJIS規格きかくのものも使用しようされており、とくメンテナンスにおいてはきゅう規格きかくひん必要ひつようになる場合ばあいがある。なお、しんJISではめんはば寸法すんぽうと、それに適応てきおうするボルト・ナットのびを表示ひょうじしてもよいことになっている。たとえば、ひょうに19(めんはばうらにM12(ねじのび)の表示ひょうじである。
やりがたメッキ仕上しあひんは、自動車じどうしゃきょう海外かいがいより国内こくないはいってきており、せまいエンジンルームなどで使つかいやすいよう頭部とうぶちいさくしたものであり、綺麗きれい自動車じどうしゃあつかうのにはあぶらなどをつねにふきって使用しようするようにメッキ仕上しあげとなっていた。おなじメッキ仕上しあげでも、アメリカでは鏡面きょうめん仕上しあげがこのまれ、ヨーロッパではすべりにくい梨地なしじ仕上しあげのスパナがおおい。それにたいしてまるがたくろよんさん酸化さんかてつ被膜ひまくひんは、輸入ゆにゅうした工場こうじょう機械きかい付属ふぞく工具こうぐとして国内こくないられるようになり、スペースが比較的ひかくてきひろ使つかえることよりまるがたとなっており、当時とうじあぶらにまみれた工場こうじょうでの使用しようということくろ仕上しあげとなった。まるがたはJIS普通ふつうきゅう強力きょうりょくきゅう規定きていされているが、市場いちばでは強力きょうりょくきゅう表示ひょうじはH)が販売はんばいされている。形状けいじょうほどけようまるがたスパナのJIS強度きょうど試験しけん荷重かじゅうほうがやりがたスパナ(表示ひょうじはS)よりもおおきい。そのに、特殊とくしゅなスパナとして「タペットスパナ」「イグニッションスパナ」、ハンマー部分ぶぶんつ「打撃だげきスパナ」、ラチェットおくりのできる「クイックスパナ」などがある[2]
 
めがねレンチ(あるいはオフセットレンチ、ボックスエンドレンチ、ボックススパナ) Ring Spanner
ハンドル両端りょうたん円形えんけいくち(ボルトヘッドにはめるがた部分ぶぶん)のあるものをめがねレンチとぶ。ハンドルの一方いっぽうだけにくちのあるものもおおい。ボルトのうえ方向ほうこうからしかレンチを挿入そうにゅうできない。おおくは使つかいやすいようにハンドルにたいくち角度かくど(オフセット)がつけられている。ボルト側面そくめんの6ヶ所かしょちからくわわるので、ボルトヘッドのいたみがすくなくつよちからめることができる。
「レンチのはばかぎられた場所ばしょてきする12ポイントと、おおきなトルクをかけるのにてきする6ポイントがある。」
とのあいだちがった解釈かいしゃくおおいが、一般いっぱんてきな12ポイントと6ポイントの最大さいだいちがいは、締付しめつ応力おうりょくがナットのどの部分ぶぶんにかかるか?であり、6ポイントはナットのかく応力おうりょく集中しゅうちゅうしやすいので、ナットをめてしまう可能かのうせいつよいが、現在げんざい流通りゅうつうしている12ポイントは、内角ないかくかくではなくまるみをびているので、ナットのかく応力おうりょく集中しゅうちゅうしないので、おおきなちからめても、ナットが変形へんけいしにくく、回転かいてんかくちいさくきざみやすい。
製品せいひんによっては、6ポイントでも、ろくかく直線ちょくせんをあえて内側うちがわがる曲線きょくせんつくり、応力おうりょく集中しゅうちゅうかくたらないようにした製品せいひんもある。
なお、12ポイント製品せいひんにおいて、このような性質せいしつは、特許とっきょとしての意図いとてき意味合いみあいより、工具こうぐ製造せいぞうする段階だんかいで、鋳造ちゅうぞうされることがおおく、鋳造ちゅうぞうしんかくないと性質せいしつによって発生はっせいした偶発ぐうはつてき副産物ふくさんぶつかんがえたほうがい。
これはボックスレンチにかぎらず、ソケットレンチとう内角ないかくまるめの12ポイント、6ポイント直線ちょくせんまるめに製品せいひんにも同様どうよう性質せいしつがある。
また、これらの応力おうりょく集中しゅうちゅうてん問題もんだいるため、ボルト・ナット結合けつごうにおいて、油脂ゆし付着ふちゃくは、めんすべりを発生はっせいさせ、致命ちめいてきなナット・ボルトのヘッドつぶれ、ナットれ、工具こうぐ破断はだんしょうじるために、軽油けいゆやヘキサンなどを使用しようして、脱脂だっしをする必要ひつようがある。
フレアナットレンチ
クローフットレンチ、またはクロウフットレンチともぶ。6めんつめがねレンチから、1めんだけをって5めんでボルト・ナットを保持ほじするCかたち先端せんたんつレンチ。めがねレンチの特殊とくしゅがたともかんがえられる。おも自動車じどうしゃブレーキパイプ固定こていようのフレアナットをまわすときに使用しようする。環状かんじょうのメガネレンチはパイプが邪魔じゃまになってとおせないが、フレアナットレンチはたまき欠落けつらくしている部分ぶぶんでパイプを通過つうかすることができ、2めんのみのスパナよりも確実かくじつ保持ほじできるため、ボルト・ナットをなめにくい。
ラチェットレンチ
みぎまたはひだり一定いってい方向ほうこうもしくは両方向りょうほうこうけられるラチェット機構きこうれたレンチ。ちいさい回転かいてん角度かくどけ、はずしができる。高級こうきゅうひんでは、ハンドルをほとんどれないようなせま場所ばしょでも作業さぎょうができるよう、この回転かいてん角度かくどをいかにちいさくできるかがメーカー相互そうご競争きょうそうになっている。
コンビネーションレンチ Combination Spanner
レンチのりょうはしどういちサイズのめがねレンチとスパナがいているもの。かりめとほんめが一本いっぽんのレンチで使つかけできる。15のアングル角度かくどけた現在げんざいのコンビネーションレンチを最初さいしょ開発かいはつしたのは、1933ねんのプロムツールPLOMB Tools(現在げんざいのプロトPROTO)である。ただし、スパナとめがねの組合くみあわせレンチは1800年代ねんだいからある[3][4]以前いぜんはその形状けいじょうから片目かため片口かたくちレンチばれていたが、障害しょうがいしゃへの配慮はいりょから現在げんざいこの呼称こしょう使つかわれていない。自動車じどうしゃ整備せいびではソケットレンチととも基本きほん工具こうぐである。
モンキーレンチ(あるいはアジャスタブルレンチ)
レンチのめんはば(ボルトヘッドをつかむ部分ぶぶんはば)をスクリューギアによって自由じゆうえられるレンチ。便利べんりではあるが、ギア機構きこうもちいているために、どうしてもくち完全かんぜん固定こていされずガタつきが発生はっせいし、そのためボルトをいためやすいので簡易かんいてき利用りようかぎられる。また、つか部分ぶぶんして頭部とうぶのサイズがおおきくなるのでせまいところでは使つかいにくい。くちにロック機構きこう存在そんざいするものもある。
ソケットレンチ Plug Spanner
ボックスソケットとハンドルが分離ぶんりしており、色々いろいろ使用しよう状態じょうたいわせて、適合てきごうサイズのソケットを現場げんばった各種かくしゅハンドルにけて作業さぎょうすることができる。スナップオン創業そうぎょうしゃのジョセフ・ジョンソン(Joseph Johnson)が1920ねん開発かいはつした[5]
ボックスレンチ
ボルトヘッドを完全かんぜんつつんで保持ほじする円筒えんとうじょうのボックス(ソケット)にがついたタイプのレンチ、形状けいじょうによってLがたボックスレンチ、Tがたボックスレンチと区別くべつされる。ボックスのくち形状けいじょうはめがねレンチ同様どうよう、6角口すみぐち(12かくこう)がある。Tがたボックスレンチはボルトじく完全かんぜん一致いっちした方向ほうこうにトルクをかけることができるため、たかいトルクをかけるのにもっとてきするレンチとされる。また、じく片手かたて沿え、ハンドルまわすことではやまわしすることができる。
トルクレンチ
ボルトのしめけがよわいと機器きき利用りようちゅうにボルトがゆるんではずれる危険きけんがある。ぎゃくつよすぎると機器ききやボルトが破損はそんする場合ばあいがある。このため、機器ききてにはボルトの適正てきせい締付しめつけトルクが指定していされている場合ばあいおおい。トルクレンチは、締付しめつけトルクを指定していしてボルトをけるため工具こうぐである。事前じぜん設定せっていようするプリセットがた適正てきせいトルクを表示ひょうじするプレートがたの2種類しゅるいがある。
六角ろっかくぼうレンチ
六角ろっかくぼうがLがたになったレンチで、アーレンキー、ヘキサゴンレンチ、ヘックスレンチ、六角ろっかくレンチともいう。六角ろっかくあなづけボルト(キャップボルト)やろくかくあなづけめネジ(イモネジ)などの六角形ろっかっけいあなみ、めたりゆるめたりするのに使用しようする。
パイプレンチ
パイプをはさんだり、まわしたりするための専用せんようレンチ。
みずせんレンチ
みずせんけ・はずしに使用しようされる特殊とくしゅなレンチ。おも水道すいどう蛇口じゃぐち横水よこずいせん)を交換こうかんするさい使用しようされる。
形状けいじょうはUがたのフックの片方かたがた延長えんちょうされており、せんっかけてからまわす。
チェーンレンチ
チェーン対象たいしょうぶつけて使用しようするレンチ。太物ふとものパイプや変形へんけいぶつ確実かくじつにつかみ、せま場所ばしょでの使用しようてきする。
ストラップレンチ(ベルトレンチ)
ストラップレンチ(Strap Wrench)は、チェーンレンチと類似るいじしているが、チェーンのわりに丈夫じょうぶ繊維せんい織物おりもののバンドを使用しようしている。このレンチは、表面ひょうめんきずつけたくないパイプや内燃ないねん機関きかんシリンダーまわすために使つかわれる。レンチの使つかかたは、繊維せんい織物おりもののバントをシリンダーのまわりにき、レンチの金属きんぞくせい本体ほんたいのスロットにとおす。そして、バンドをきつくげ、レンチをまわすとバンドはシリンダーのまわりでさらにことになる。このける操作そうさが、シリンダーをつかんでまわことになる。ちからくとバンドが自然しぜんゆるむので、位置いちえて一連いちれん操作そうさかえしておこな[6]
 
各種かくしゅフックレンチ(うえからフックスパナ・ピンスパナ・フェイスピンスパナ)
フックレンチ
フックレンチまたはフックスパナ、引掛スパナともばれる。英語えいごでは、Spanner wrenchesと表記ひょうきする。用途ようとわせて色々いろいろ種類しゅるいがある。工作こうさく機械きかいオートバイ自転車じてんしゃなどに使つかわれるおおくの特殊とくしゅなナットは、ノッチを外周がいしゅうってつくられる。これらナットのためにフックレンチ(Hook spanner)は必要ひつようとされる。このレンチは、先端せんたん突起とっきいたフックと、がったアームをそなえている。この突起とっきは、ナットのノッチの1つに適合てきごうする、そして、指定していされた一方向いちほうこうにハンドルをまわしてナットをゆるめるかめる。レンチはきざみぞをつけられたナットの特定とくていのサイズよう製造せいぞうされるタイプか、またはアームを一定いっていのサイズの範囲はんいわせることができる調節ちょうせつうでったタイプがある。これらは、アジャスタブルフックレンチ(Ajustable hook spanner)、または自在じざいフックレンチとばれる。もういち種類しゅるいのレンチは、ピンタイプ(Pin spanner)である。ピンタイプは、フックのわりにピンをそなえている。このピンは、ナットの外周がいしゅう部分ぶぶんあなはままる。そして、ピンがナットに直面ちょくめんしてあなはままるように設計せっけいされているレンチをフェイスピンタイプ(Face pin spanner)という。レンチがはずれるとナットを損傷そんしょうしたり事故じこになるので、フックレンチを使つかうときは回転かいてんりょくがレンチからナットへつたわるあいだ突起とっきのフックまたはピンが安定あんていしてナットと接触せっしょくしていることをつね確認かくにんする必要ひつようがある[7]
ペダルレンチ
自転車じてんしゃのペダルのけ・はず専用せんようのレンチ。ペダルとクランクのあいだせまいため、一般いっぱんてきなレンチはかってしまいはいらない。そのためペダルレンチはうすいたじょうになっている。また、ちからでネジが自然しぜんまるため、しばしば固着こちゃくちか状態じょうたいになっていることもおおく、小型こがた自転車じてんしゃよう万能ばんのうツールにいているものではたないこともある。
ロケットレンチ
機械きかいてきちからではなく火薬かやく燃焼ねんしょうによる推進すいしんりょく使つかってゆるめる装置そうち小型こがたロケットがたがちがいにセットされた台座だいざゆるめる対象たいしょうけて点火てんかすることで、ごく短時間たんじかんゆるめることができる。
おも不発ふはつだんびた信管しんかんはずすのに使つかわれており(信管しんかん衝撃しょうげきけると爆発ばくはつにつながる)、陸上りくじょう自衛隊じえいたい不発ふはつだん処理しょりたいでも採用さいようされている。

脚注きゃくちゅう

編集へんしゅう
  1. ^ THOMAS DUTTON 『THE HAND TOOLS MANUAL』p83、2007ねん発行はっこう、TSTC Publishing ISBN 978-1-934302-36-1
  2. ^ 技能ぎのうとも編集へんしゅう作業さぎょう工具こうぐのツカイカタ』2002ねん8がつ25にち13はん発行はっこう株式会社かぶしきがいしゃ大河たいが出版しゅっぱん。『工具こうぐ達人たつじん』2007ねん1がつ27にち 株式会社かぶしきがいしゃ 講談社こうだんしゃ さん推社 発行はっこう
  3. ^ 工具こうぐほん2010』(株)かぶしきがいしゃ学研がっけんパブリッシング発行はっこう、40ぺーじISBN 978-4-05-605821-5
  4. ^ Alloy Artifacts Exploring Ingenuity in Iron Combination Wrenches 2012-10-31
  5. ^ 宮崎みやざき つとむ工具こうぐ&ガレージライフ』62.63ぺーじ、2011ねん7がつ5にち発行はっこう笠倉出版社かさくらしゅっぱんしゃ
  6. ^ TOOLS AND THEIR USES, NEW YORK : DOVER PUBLICATIONS, INC., p.12. ISBN 978-0-486-22022-2
  7. ^ TOOLS AND THEIR USES, NEW YORK : DOVER PUBLICATIONS, INC., p.13. ISBN 978-0-486-22022-2

参考さんこう文献ぶんけん

編集へんしゅう
  • 作業さぎょう工具こうぐのツカイカタ』2002ねん8がつ25にち13はん発行はっこう株式会社かぶしきがいしゃ大河たいが出版しゅっぱん
  • 工具こうぐ達人たつじん』2007ねん1がつ27にち発行はっこう株式会社かぶしきがいしゃ講談社こうだんしゃさん推社

関連かんれん項目こうもく

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