借款しゃっかん

借款しゃっかん（しゃっかん）とは、国際こくさい機関きかんと国家こっか間あいだまたは、それぞれ異ことなる国家こっかの政府せいふや公的こうてき機関きかん間あいだにおける長期間ちょうきかんにわたる資金しきんの融資ゆうしのこと。日本にっぽんでは、「クレジット」とも呼よばれている。英語えいごにおける正ただしい表記ひょうきは「ローン（loan）」である。また、政府せいふと関係かんけいの深ふかい民間みんかんの金融きんゆう機関きかんや企業きぎょうが借款しゃっかんの貸かし手て・借かり手てとなる場合ばあいもある。

円えん借款しゃっかん

円えん借款しゃっかんとは、国際こくさい協力きょうりょく機構きこうを経由けいゆして日本にっぽん政府せいふから発展はってん途上とじょう国こく政府せいふへ、インフラストラクチャー整備せいびを目的もくてきとして行おこなわれる長期ちょうき・低ひく金利きんりの資金しきん貸かし付つけ。日本にっぽんによる政府せいふ開発かいはつ援助えんじょ（ODA）は伝統でんとう的てきに、被ひ供与きょうよ国こくの自立じりつを促うながすため返還へんかんの必要ひつようの無ない無償むしょう資金しきん供与きょうよではなく、有償ゆうしょう資金しきん協力きょうりょくのうち特とくに円えん借款しゃっかんを重視じゅうししてきた。2006年ねん（平成へいせい18年ねん）に行おこなわれた円えん借款しゃっかんの平均へいきん金利きんりは1.03 ％、平均へいきん返済へんさい期限きげんは33年ねん8ヶ月かげつである。1966年ねん（昭和しょうわ41年ねん）から、2006年ねん（平成へいせい18年ねん）までに実施じっしされた借款しゃっかんの82 %はアジア諸国しょこくを対象たいしょうとしている。

中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこくへは1979年ねん（昭和しょうわ54年ねん）から約やく3兆ちょう3165億おく円えんの借款しゃっかんが行おこなわれた。2000年代ねんだいに入はいり、日にち中ちゅう関係かんけいの悪化あっかと中国ちゅうごく経済けいざいの発展はってんを受うけて、中国ちゅうごくへの円えん借款しゃっかんの批判ひはんが高たかまり、2007（平成へいせい19）年度ねんどをもって終了しゅうりょうした。無償むしょう資金しきん協力きょうりょく（2011年ねん〈平成へいせい23年ねん〉当時とうじ、累計るいけい1544億おく円えん）および技術ぎじゅつ協力きょうりょく（2011年ねん〈平成へいせい23年ねん〉当時とうじ、累計るいけい1704億おく円えん）、政府せいふ貸付かしつけ（円えん借款しゃっかん以外いがい）については対たい中ちゅうODAが続つづけられていた。これらを含ふくめた対たい中ちゅうODAは全すべて2021年度ねんど末まつをもって終了しゅうりょうする。

ジャカルタ都市とし高速こうそく鉄道てつどうの工事こうじは、日本にっぽんの円えん借款しゃっかんによる事業じぎょうであり、多おおくの日本にっぽん企業きぎょうが参画さんかくしたが、MRT側がわの不合理ふごうりな払はらい渋しぶりがあり、各かく企業きぎょうは軒並のきなみ赤字あかじを計上けいじょうすることとなった。第だい一いち期き工事こうじは予定よていした時期じきに本体ほんたい工事こうじを終了しゅうりょうさせて開業かいぎょうすることはできたが、第だい二に期き工事こうじについてはリスクの高たかさから入札にゅうさつ見送みおくりを表明ひょうめいする企業きぎょうもあり、開業かいぎょう時期じきなどは予断よだんを許ゆるさない状況じょうきょうとなっている。

外部がいぶリンク

• 日本国にっぽんこく外務省がいむしょう ODA報告ほうこく書しょ 2011年版ねんばん 参考さんこう資料集しりょうしゅう
• 外務省がいむしょう: {ODA} 国くに別べつ地域ちいき別べつ政策せいさく・情報じょうほう　国くに別べつプロジェクト概要がいよう　中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく