(Translated by https://www.hiragana.jp/)
利他主義 - Wikipedia

利他りた主義しゅぎ

他人たにん福祉ふくし増進ぞうしん行為こうい目的もくてきとするかんがかた

利他りた主義しゅぎ(りたしゅぎ、えい: altruism)とは、自己じこ利益りえきよりも、他者たしゃ利益りえき優先ゆうせんするかんがかた

愛他主義あいたしゅぎともばれる。

利他りた主義しゅぎ(altruism)という言葉ことばは、利己りこ主義しゅぎ(egoism)のたい概念がいねんとしてフランス社会しゃかい学者がくしゃオーギュスト・コントによってつくられた造語ぞうごである[1]日本にっぽん導入どうにゅうされたさいに、他人たにんおもいやり、自己じこ善行ぜんこうによる功徳くどくによって他者たしゃ救済きゅうさいするという意味いみ仏教ぶっきょう用語ようご利他りた」のかたりてられた[1]

利他りた主義しゅぎ行動こうどうろんまとには「社会しゃかい通念つうねんらして、こまっている状況じょうきょうにあると判断はんだんされる他者たしゃ援助えんじょする行動こうどうで、自分じぶん利益りえきおも目的もくてきとしない行動こうどう」と定義ていぎできる[1]社会しゃかい科学かがくでは、ひと利他りた主義しゅぎいたらしめる内的ないてき要因よういんとして、自己じこ満足まんぞく自尊心じそんしんつみ意識いしきからの解放かいほうなどがげられている。一方いっぽう援助えんじょしゃしんじる宗教しゅうきょう思想しそうのっとった他者たしゃへの援助えんじょ行動こうどう宗教しゅうきょうてき利他りた主義しゅぎばれ、世界せかいおおくの宗教しゅうきょう活動かつどうられる現象げんしょうである[1]

利他りた主義しゅぎには「自然しぜん状態じょうたい人間にんげん利己りこ主義しゅぎてきであるが、人間にんげん普遍ふへんてき利益りえき重視じゅうし利他りたてき行為こういをすることができるのは、人間にんげん固有こゆう精神せいしんせいによる。この精神せいしんせいは、自然しぜん科学かがく方法ほうほうではとらえられない」とするかんがかたと、「自然しぜん状態じょうたい人間にんげん利他りたてきであるが、人間にんげん普遍ふへんてき利益りえき重視じゅうし利他りたてき行為こういをすることができるのは、人間にんげんのもつ自然しぜんてき本性ほんしょうによる。この自然しぜんてき本性ほんしょうは、自然しぜん科学かがく方法ほうほうによってとらえることができる」とのかんがかた存在そんざいする。

脚注きゃくちゅう

編集へんしゅう
  1. ^ a b c d 稲場いなばけいしんじ 櫻井さくらい義秀よしひで三木みきすぐるへん)『よくわかる宗教しゅうきょう社会しゃかいがくミネルみねるァ書房ぁしょぼう <やわらかアカデミズム<わかる>シリーズ> 2007ねんISBN 978-4-623-04996-7 pp.166-167.

関連かんれん項目こうもく

編集へんしゅう