小此木おこのぎ彦三郎ひこさぶろう

小此木おこのぎ 彦三郎ひこさぶろう（おこのぎ ひこさぶろう、1928年ねん1月がつ26日にち - 1991年ねん11月4日にち）は、日本にっぽんの政治せいじ家か。位階いかいは正せい三さん位い勲一等くんいっとう。建設けんせつ大臣だいじん（第だい52代だい）、通商つうしょう産業さんぎょう大臣だいじん（第だい43代だい）、衆議院しゅうぎいん議員ぎいん（8期き）。

日本にっぽんの政治せいじ家か 小此木おこのぎ 彦三郎ひこさぶろう おこのぎ ひこさぶろう
生年月日せいねんがっぴ	1928年ねん1月がつ26日にち
出生しゅっしょう地ち	日本にっぽん 神奈川かながわ県けん横浜よこはま市し
没ぼつ年月日ねんがっぴ	(1991-11-04) 1991年ねん11月4日にち（63歳さい没ぼつ）
死没しぼつ地ち	東京とうきょう都と港みなと区く （東京慈恵会医科大学とうきょうじけいかいいかだいがく附属ふぞく病院びょういん）
出身しゅっしん校こう	早稲田大学わせだだいがく文学部ぶんがくぶ哲学てつがく科か
所属しょぞく政党せいとう	自由民主党じゆうみんしゅとう（渡辺わたなべ派は）
称号しょうごう	正せい三さん位い 勲一等くんいっとう旭日大綬章あさひだいじゅしょう 紺綬こんじゅ褒章ほうしょう
子女しじょ	三男さんなん・小此木おこのぎ八郎はちろう（元もと衆議院しゅうぎいん議員ぎいん）
親族しんぞく	父ちち・小此木おこのぎ歌うた治ち（衆議院しゅうぎいん議員ぎいん）
第だい52代だい 建設けんせつ大臣だいじん
内閣ないかく	竹下たけした改造かいぞう内ない閣かく
在任ざいにん期間きかん	1988年ねん12月27日にち - 1989年ねん6月2日にち
第だい43代だい 通商つうしょう産業さんぎょう大臣だいじん
内閣ないかく	第だい2次じ中曽根なかそね内閣ないかく
在任ざいにん期間きかん	1983年ねん12月27日にち - 1984年ねん11月1日にち
衆議院しゅうぎいん議員ぎいん
選挙せんきょ区く	旧きゅう神奈川かながわ1区く
当選とうせん回数かいすう	8回かい
在任ざいにん期間きかん	1969年ねん12月27日にち - 1991年ねん11月4日にち
その他たの職歴しょくれき
第だい27代だい 自由民主党じゆうみんしゅとう国会こっかい対策たいさく委員いいん長ちょう （総裁そうさい: 中曽根なかそね康弘やすひろ） （1982年ねん - 1983年ねん）

来歴らいれき

神奈川かながわ県けん横浜よこはま市し出身しゅっしん。父親ちちおやは衆議院しゅうぎいん議員ぎいんの小此木おこのぎ歌うた治ち。三男さんなんは元もと衆議院しゅうぎいん議員ぎいんの小此木おこのぎ八郎はちろう。1945年ねん5月の横浜よこはま大だい空襲くうしゅうで母ははと妹いもうとを亡なくす。

神奈川かながわ県立けんりつ第だい一いち中学校ちゅうがっこうを経へて、1952年ねんに早稲田大学わせだだいがく文学部ぶんがくぶ哲学てつがく科か卒業そつぎょう。父ちちの教育きょういく方針ほうしんで関西かんさいで修業しゅうぎょう、1953年ねんに父ちちが死去しきょ、家業かぎょうの材木ざいもく商しょうを継つぐ。藤木ふじき企業きぎょうの大だい番頭ばんがしらの伊藤いとう清蔵せいぞうの長女ちょうじょと結婚けっこん。

1963年ねん、横浜よこはま市し会議かいぎ員いんにトップで初はつ当選とうせん。人口じんこう増加ぞうか問題もんだいや遅おくれをとっていた都市とし整備せいび問題もんだいに取とり組くむ。

1969年ねん、第だい32回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょに旧きゅう神奈川かながわ1区く（定数ていすう4）から自民党じみんとう公認こうにんで立候補りっこうほ。この時とき民間みんかんで選挙せんきょを仕切しきったのが藤木ふじき幸夫ゆきおだった。初はつ出馬しゅつばながら得票とくひょう数すう2位いで初はつ当選とうせんした。以降いこう、藤木ふじき企業きぎょうのバックアップを受うけ、8回かい連続れんぞくで当選とうせん。1972年ねん12月、神奈川かながわ県けん社会しゃかい福祉ふくし事業じぎょう費ひとして100万まん円えん寄付きふにより1973年ねん9月がつ26日にち、紺綬こんじゅ褒章ほうしょう受章じゅしょう。

党内とうないでは中曽根なかそね派は→渡辺わたなべ派はに所属しょぞくした。運輸うんゆ政務次官せいむじかん、外務がいむ政務次官せいむじかん、衆議院しゅうぎいん運輸うんゆ委員いいん長ちょうなどを経へて1983年ねんに第だい2次じ中曽根なかそね内閣ないかくの通商つうしょう産業さんぎょう大臣だいじんとして初はつ入閣にゅうかく。大臣だいじん就任しゅうにん早々そうそう、自由じゆう貿易ぼうえき拡大かくだい維持いじの必要ひつよう性せいを強つよく主張しゅちょう、アメリカ、カナダ、ヨーロッパの貿易ぼうえき大臣だいじん会合かいごうに出席しゅっせき、保護ほご主義しゅぎ抑制よくせいや貿易ぼうえき障壁しょうへき撤廃てっぱいへの役割やくわりを担にない、中小ちゅうしょう企業きぎょうの景気けいきを良よくするため投資とうし減税げんぜい確立かくりつ、消費しょうひ者しゃ保護ほご充実じゅうじつのため割賦かっぷ販売はんばい法ほう改正かいせいに尽力じんりょく、テクノポリスの第だい一いち次じ地域ちいき指定していを行おこない、地方ちほう産業さんぎょうの育成いくせいに努つとめた。竹下たけした改造かいぞう内ない閣かくでは建設けんせつ大臣だいじん就任しゅうにん。大臣だいじんとしては他国たこくとの建設けんせつ摩擦まさつが本格ほんかく化かした中なかで日本にっぽんの建設けんせつ市場いちばで他国たこくの公共こうきょう事業じぎょう参入さんにゅう推進すいしん、良好りょうこうな都市とし整備せいび環境かんきょうの形成けいせいのため宅地たくち開発かいはつを推進すいしんする各かく法律ほうりつの成立せいりつに尽力じんりょくした。また、自民党じみんとう国会こっかい対策たいさく委員いいん長ちょう、衆議院しゅうぎいん議院ぎいん運営うんえい委員いいん長ちょうを歴任れきにんするなど党内とうないでも有数ゆうすうの議運ぎうん・国対こくたい族ぞくとして知しられ、与野党よやとうに幅広はばひろい人脈じんみゃくを持もっていた。このほか、衆議院しゅうぎいん予算よさん委員いいん長ちょう、土地とち問題もんだい等とうに関かんする特別とくべつ委員いいん長ちょう、自民党じみんとう交通こうつう部会ぶかい長ちょう、都市とし局長きょくちょう、成田空港なりたくうこう建設けんせつ促進そくしん特別とくべつ委員いいん長ちょう、副ふく幹事かんじ長ちょうを歴任れきにんした。

自民党じみんとう神奈川かながわ県連けんれん会長かいちょうを務つとめ、その在職ざいしょく中ちゅうに横浜よこはま市長しちょう選挙せんきょへの出馬しゅつばに傾かたむいたことがあった。

1991年ねん、小しょう選挙せんきょ区く比例ひれい代表だいひょう並立へいりつ制せい導入どうにゅうを柱はしらとする政治せいじ改革かいかく関連かんれん3法案ほうあんを審議しんぎする衆院しゅういん政治せいじ改革かいかく特別とくべつ委員いいん会かいの委員いいん長ちょうを務つとめ、9月30日にちに同どう法案ほうあんの「廃案はいあん」を突如とつじょ宣言せんげんする。これは、中ちゅう選挙せんきょ区く制せい廃止はいしに消極しょうきょく的てきであった自民党じみんとう国対こくたい委員いいん長ちょう梶山かじやま静六せいろくの意向いこうとも言いわれる。

同年どうねん10月がつ29日にち、衆議院しゅうぎいん第だい2議員ぎいん会館かいかん7階かいにある梶山かじやまの事務所じむしょを訪たずねたが、梶山かじやまが不在ふざいであったため、5階かいの自分じぶんの事務所じむしょに引ひき返かえす折おりに階段かいだんで転落てんらくし頭部とうぶを強打きょうだ、急性きゅうせいくも膜まく下か出血しゅっけつ、脳のう挫傷ざしょうで入院にゅういん。6日にち後ごの同年どうねん11月4日にち、急性きゅうせい腎不全じんふぜんのため東京とうきょう都と港みなと区くの東京慈恵会医科大学とうきょうじけいかいいかだいがく附属ふぞく病院びょういんで死去しきょした。63歳さい没ぼつ。死没しぼつ日びをもって正せい三さん位いに叙じょされ、勲一等くんいっとう旭日大綬章あさひだいじゅしょうを追贈ついぞうされた。追悼ついとう演説えんぜつは同年どうねん11月がつ21日にちの衆議院しゅうぎいん本ほん会議かいぎで、同どう選挙せんきょ区く選出せんしゅつの伏木ふしき和雄かずおにより行おこなわれた。墓所はかしょは久保山くぼやま墓地ぼち（横浜よこはま市し西にし区く）にある。地盤じばんはかつての秘書ひしょで横浜よこはま市し会議かいぎ員いんに転身てんしんしていた菅かん義よし偉えらの後押あとおしもあり、三男さんなんの小此木おこのぎ八郎はちろうが引ひき継つぎ、1993年ねんの衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょで当選とうせんしている。

参考さんこう文献ぶんけん

• 『追悼ついとう 小此木おこのぎ彦三郎ひこさぶろう』同どう刊行かんこう委員いいん会かい、1992年ねん10月がつ。
• 森もり功いさお『菅かん義よし偉えらの正体しょうたい』小学しょうがく館かん〈小学館しょうがくかん新書しんしょ〉、2021年ねん2月がつ6日にち。ISBN 978-4098253920。 

関連かんれん人物じんぶつ

• 菅かん義よし偉えら - 元もと私設しせつ秘書ひしょ。のち横浜よこはま市し会議かいぎ員いん、衆議院しゅうぎいん議員ぎいん、第だい99代だい　内閣ないかく総理そうり大臣だいじん
• 菅かん真理子まりこ - 小此木おこのぎ家かの家事かじ手伝てつだいをしていた時ときに義ぎ偉えらと知しり合あい結婚けっこん
• 米田よねだ建三けんぞう - 建設けんせつ大臣だいじん時代じだいの秘書官ひしょかん

議会ぎかい
先代せんだい 山口やまぐち敏夫としお	衆議院しゅうぎいん議院ぎいん運営うんえい委員いいん長ちょう 第だい46代だい：1989年ねん - 1990年ねん	次代じだい 山下やました徳夫のりお
先代せんだい 古屋こや亨とおる	衆議院しゅうぎいん運輸うんゆ委員いいん長ちょう 1980年ねん - 1981年ねん	次代じだい 越智おち伊平いへい
先代せんだい 中野なかの四郎しろう	衆議院しゅうぎいん予算よさん委員いいん長ちょう 1978年ねん (代理だいり)	次代じだい 竹下たけした登のぼる
公職こうしょく
先代せんだい 越智おち伊平いへい	建設けんせつ大臣だいじん 第だい52代だい：1988年ねん - 1989年ねん	次代じだい 野田のだ毅あつし
先代せんだい 宇野うの宗佑そうすけ	通商つうしょう産業さんぎょう大臣だいじん 第だい43代だい：1983年ねん - 1984年ねん	次代じだい 村田むらた敬次郎けいじろう
党とう職しょく
先代せんだい 田村たむら元はじめ	自由民主党じゆうみんしゅとう国会こっかい対策たいさく委員いいん長ちょう 第だい27代だい : 1982年ねん - 1983年ねん	次代じだい 江藤えとう隆美たかみ