岩礁がんしょう(がんしょう、英語えいご:rock reef)とは、主おもに海うみで水中すいちゅうに隠かくれたり、水面すいめん上じょうにわずかだけ姿すがたを現あらわしている岩いわ[1]。
海底かいていは一般いっぱんに大おおきく分わけて、砂すなからなる砂地すなじと岩盤がんばんでできている場合ばあいとがある。砂地すなじや砂浜すなはまは、通常つうじょう川かわから流ながれ込こんだ砂すなが潮流ちょうりゅう、地形ちけい、風向かざむきなどによって溜たまったものであり、岩石がんせき質しつが長年ながねんのうちに波なみによって削けずられ形成けいせいされたり、岩盤がんばんが隆起りゅうきしたりしたものが岩礁がんしょうである。砂地すなじと岩礁がんしょうでは、生息せいそくする魚さかな種しゅや海藻かいそう、その他た生物せいぶつなどに大おおきな違ちがいがあり、一般いっぱんに岩礁がんしょう付近ふきんはよき漁場ぎょじょうになっており、ウニ、サザエ、コンブ、ワカメなども豊富ほうふである。
水深すいしんの浅あさい場所ばしょに存在そんざいする岩礁がんしょうは特とくに暗礁あんしょうと呼よばれ、航行こうこうする船舶せんぱくにとっては座礁ざしょうの恐おそれがあるため非常ひじょうに危険きけんである。このため、海図かいずでは「闇やみ岩がん」「洗あらい岩がん」「干出岩ひんでいわ」が区分くぶんされ、それぞれ各かく記号きごうで表記ひょうきされる。
海うみ釣づりでは、干潮かんちょう時ときでも水面すいめん下かに沈しずんでいる状態じょうたいの岩礁がんしょうを特とくに「シモリ」と呼よび、好こうポイントとされる。岩礁がんしょう地帯ちたいには特とくに根ね魚ぎょが多おおく生息せいそくし、潮流ちょうりゅうも複雑ふくざつで魚さかなの餌えさも集あつまりやすい。また底引そこびき網あみなどで乱獲らんかくされにくく、幼魚ようぎょが身みを隠かくしやすいため魚類ぎょるいの格好かっこうの産卵さんらん場所ばしょになっており、釣つり人じんに好このまれる。ただし、根ねがかりなども多おおく、釣つりにくい。遊漁船ゆうぎょせんなどもこの「シモリ」の周まわりに多おおく集あつまる。