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情婦 (映画) - Wikipedia

情婦じょうふ (映画えいが)

アメリカの映画えいが作品さくひん

情婦じょうふ』(じょうふ、原題げんだい: Witness for the Prosecution)とは、1957ねん製作せいさくアメリカ映画えいがである。アガサ・クリスティ短編たんぺん小説しょうせつおよ戯曲ぎきょく検察けんさつがわ証人しょうにん』を原作げんさくとする法廷ほうていミステリー作品さくひんである。

情婦じょうふ
Witness for the Prosecution
監督かんとく ビリー・ワイルダー
脚本きゃくほん ビリー・ワイルダー
ハリー・カーニッツ
原作げんさく アガサ・クリスティ
検察けんさつがわ証人しょうにん
製作せいさく アーサー・ホーンブロウ・Jr
出演しゅつえんしゃ タイロン・パワー
チャールズ・ロートン
マレーネ・ディートリヒ
音楽おんがく マティ・マルネック
撮影さつえい ラッセル・ハーラン
編集へんしゅう ダニエル・マンデル
配給はいきゅう ユナイテッド・アーティスツ
公開こうかい アメリカ合衆国の旗 1958ねん2がつ6にち
日本の旗 1958ねん3月12にち
上映じょうえい時間じかん 116ふん
製作せいさくこく アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく
言語げんご 英語えいご
製作せいさく 200まんドル[1]
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脚本きゃくほん監督かんとくビリー・ワイルダータイロン・パワーマレーネ・ディートリヒチャールズ・ロートンエルザ・ランチェスター主演しゅえんした。

概要がいよう

編集へんしゅう

原作げんさくは、英国えいこく推理すいり小説しょうせつアガサ・クリスティ短編たんぺん小説しょうせつ。それが舞台劇ぶたいげきとしてブロードウェイやロンドンでロングランされたものを、ビリー・ワイルダー監督かんとくした。

主演しゅえん未亡人みぼうじんごろしの容疑ようぎしゃやくにはタイロン・パワーマレーネ・ディートリヒがその年上としうえのドイツ人妻ひとづまにキャスティングされた。さらに、実質じっしつてき主人公しゅじんこうであるろう弁護士べんごしには、チャールズ・ロートンふんし、その看護かんごやくには、実生活じっせいかつのロートン夫人ふじんであるエルザ・ランチェスターふんした。タイロン・パワーはつぎさくソロモンとシバの女王じょおう』の撮影さつえいちゅう心臓しんぞう発作ほっさ急死きゅうししたため、ほんさく遺作いさくとなった[2]

だい30かいアカデミーしょうではロートンがアカデミーしょう主演しゅえん男優だんゆうしょう、ランチェスターが助演じょえん女優じょゆうしょうにそれぞれノミネートされた。ともにオスカーはのがしたが、ランチェスターはゴールデングローブしょう助演じょえん女優じょゆうしょう受賞じゅしょうした。また、作品さくひんしょう監督かんとくしょう編集へんしゅうしょう録音ろくおんしょう合計ごうけい6部門ぶもんにノミネートされたが、そのうち4部門ぶもん戦争せんそう大作たいさく戦場せんじょうにかけるはし』にやぶれるなどして、オスカー獲得かくとくはならなかった。

1982ねんにはどう作品さくひんがテレビドラマ邦題ほうだい原題げんだいおなじ『検察けんさつがわ証人しょうにん』)され、ウィルフリッド・ロバーツ弁護士べんごしやくラルフ・リチャードソンえんじた。

1952ねんイギリスロンドン法曹ほうそうさかい重鎮じゅうちんとしてそのられるろう弁護士べんごしウィルフリッドきょうは、生死せいし彷徨ほうこう重病じゅうびょうゆかから、くちうるさい看護かんごミス・プリムソル随行ずいこう退院たいいんたした。ウィルフリッドは事務所じむしょあいだもなく、事務じむ弁護士べんごしメイヒューにれられた未亡人みぼうじんごろしの容疑ようぎしゃレナード・ヴォールの弁護べんご依頼いらいける。アリバイの証明しょうめいしゃ夫人ふじんしかおらず、状況じょうきょうきわめて不利ふり。まもなくかれらのもと警察けいさつおとずれ、レナードは殺人さつじん容疑ようぎ逮捕たいほされてしまう。

善後ぜんごさく協議きょうぎするウィルフリッドらのまえに、レナード夫人ふじんのクリスチーネがあらわれる。しかし彼女かのじょ態度たいどおっとしんじていないかのように不審ふしんなもので、しかも母国ぼこくドイツに正式せいしきおっとがおり、レナードとは正式せいしき夫婦ふうふではないとう。クリスチーネが弁護べんごがわ証人しょうにんとしてたよりにならないと判断はんだんしたウィルフリッドは、体調たいちょう心配しんぱいする周囲しゅういって弁護べんごけ、夫人ふじん証言しょうげんなしで公判こうはんいど決意けついをする。

裁判さいばん開廷かいていされる。検事けんじ弁護人べんごにんとの攻防こうぼう一進一退いっしんいったい検察けんさつがわ堅固けんごおもえる証言しょうげんも、老獪ろうかいなウィルフリッドにくずされ決定けっていとはならない。そして評決ひょうけつ翌日よくじつひかえた、クリスチーネが検察けんさつがわ証人しょうにんとして出廷しゅっていしてくる。彼女かのじょおっとのアリバイを否定ひてい偽証ぎしょう依頼いらいされたとする証言しょうげんをし、レナードの有罪ゆうざい確定かくていてきとなる。クリスチーネの証言しょうげんうそであること確信かくしんするウィルフリッドだが、さすがのめい弁護士べんごし夫人ふじん真意しんいはかりかね、反駁はんばく方法ほうほう見出みだせない。

事務所じむしょもどって苦慮くりょするウィルフリッドになぞ中年ちゅうねん女性じょせいから1ほん電話でんわがかかってくる。彼女かのじょはクリスチーネの秘密ひみつっているという。ウィルフリッドとメイヒューはわせ場所ばしょ指定していされたえき酒場さかばでその女性じょせい面会めんかいし、クリスチーネが恋人こいびとてた手紙てがみ入手にゅうしゅする。その手紙てがみには彼女かのじょおっとレナードに殺人さつじんつみせ、恋人こいびと結婚けっこんしようとするむねのことがかれていた。この手紙てがみとなり公判こうはんだい逆転ぎゃくてん、レナードは無罪むざいとなり、クリスチーネは偽証ぎしょうつみわれることとなる。しかし、弁護士べんごしとして見事みごと勝利しょうりにしたウィルフリッドは、あまりにできぎた展開てんかい合点がてんがいかない。そのウィルフリッドに、クリスチーネはある告白こくはくはじめた。

役名やくめい 俳優はいゆう 日本語にほんご吹替
NETはん
レナード・ヴォール タイロン・パワー 山内やまうち雅人まさと
クリスチーネ マレーネ・ディートリッヒ 初井はついげんさかえ
ウィルフリッド・ロバーツ チャールズ・ロートン 雨森あめのもり雅司まさし
ミス・プリムソル エルザ・ランチェスター 高橋たかはし和枝かずえ
ブローガンムーア弁護士べんごし ジョン・ウィリアムス  中村なかむらただし
メイヒュー ヘンリー・ダニエル 真木まき恭介きょうすけ
カーター執事しつじ イアン・ウルフ英語えいごばん 宮内みやうち幸平こうへい
マイヤーズ検事けんじ トリン・サッチャー 大木おおき民夫たみお
ジャネット・マッケンジ ウナ・オコナー英語えいごばん 川路かわじ夏子なつこ
裁判さいばんちょう フランシス・コンプトン英語えいごばん 八奈見やなみ乗児じょうじ
ハーン フィリップ・タング英語えいごばん 北村きたむら弘一こういち
ダイアナ ルタ・リー英語えいごばん 渡辺わたなべ典子のりこ
オブライエン マージョリー・イートン英語えいごばん 中村なかむら紀子のりこ
ジョンソン夫人ふじん オトーラー・ネスミス英語えいごばん 川路かわじ夏子なつこ
マヒュー モリー・ローデン 京田きょうだ尚子しょうこ
不明ふめい
その
千葉ちば順二じゅんじ
上田うえだ敏也としや
矢田やた耕司こうじ
明石あかしりょう
藤本ふじもとゆずる
日本語にほんごばんスタッフ
演出えんしゅつ 小林こばやし守夫もりお
翻訳ほんやく 木原きはらたけし
効果こうか
調整ちょうせい 前田まえだひとししん
制作せいさく 東北新社とうほくしんしゃ
解説かいせつ 淀川よどがわ長治ながはる
初回しょかい放送ほうそう 1972ねん1がつ30にち
日曜にちよう洋画ようが劇場げきじょう
21:00-22:54
正味しょうみ95ふん07びょう

おも受賞じゅしょうれき

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アカデミーしょう

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ノミネート
アカデミー作品さくひんしょう:アーサー・ホーンブロウ・Jr
アカデミー監督かんとくしょう:ビリー・ワイルダー
アカデミー主演しゅえん男優だんゆうしょう:チャールズ・ロートン
アカデミー助演じょえん女優じょゆうしょう:エルザ・ランチェスター
アカデミー録音ろくおんしょう:ゴードン・ソーヤー
アカデミー編集へんしゅうしょう:ダニエル・マンデル

英国えいこくアカデミーしょう

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ノミネート
最優秀さいゆうしゅう外国がいこく男優だんゆうしょう:チャールズ・ロートン

ゴールデングローブしょう

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受賞じゅしょう
助演じょえん女優じょゆうしょう:エルザ・ランチェスター
ノミネート
作品さくひんしょう (ドラマ部門ぶもん)
監督かんとくしょう:ビリー・ワイルダー
主演しゅえん男優だんゆうしょう (ドラマ部門ぶもん):チャールズ・ロートン
主演しゅえん女優じょゆうしょう (ドラマ部門ぶもん):マレーネ・ディートリヒ

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ “Hollywood Vanity”. Variety: 24. (27 November 1957). https://archive.org/details/variety208-1957-11/page/n269/mode/1up/search/%22edward+small%22?q=%22edward+small%22. 
  2. ^ Durgnat, Raymond; Simmon, Scott (1988). King Vidor, American. Berkeley: University of California Press. p. 301. ISBN 0-520-05798-8 

外部がいぶリンク

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