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未進 - Wikipedia

すすむ(みしん)とは、近代きんだい以前いぜん日本にっぽんにおいて、年貢ねんぐ公事こうじ夫役ぶやくなどの賦課ふかされた租税そぜい納入のうにゅうしないこと、またその未納みのうぶつそのものをす。

概要がいよう

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領主りょうしゅがわ当然とうぜんすすむ容認ようにんすることはく、当初とうしょは「づけ使」とばれる督促とくそく使者ししゃ派遣はけんして納付のうふうながすなどの措置そちるが、それでもらちかないと判断はんだんされた場合ばあいには、武力ぶりょくによって納付のうふ強要きょうようするか、実際じっさい納付のうふするものがければ家財かざいときには妻子さいし牛馬ぎゅうばさえた。また、春日しゅんじつしゃ興福寺こうふくじりょうのように神木しんぼく田地でんちてて神罰しんばつ仏罰ぶつばつ威嚇いかくによって心理しんりてき圧力あつりょくをかけたれいもある。なお、中世ちゅうせいにはすすむぶん利息りそくけられる場合ばあいがあり、徳政とくせい一揆いっきさいにその取消とりけしもとめられる場合ばあいもあった。さら土地とち重層じゅうそうてき支配しはい構造こうぞうになっている場合ばあい一族いちぞく在地ざいち領主りょうしゅによるすすむぶん惣領そうりょうあずかところ荘園しょうえん領主りょうしゅなどに立替たてかえ納付のうふけいがえ代納だいのう)をおこなった場合ばあいには後者こうしゃ立替たてかえぶん前者ぜんしゃによる債務さいむ借金しゃっきん)とみなして訴訟そしょうこすことがあった。鎌倉かまくら幕府ばくふ事例じれいでは、成敗せいばい式目しきもくだい5じょうしたがって3ねん以内いない弁済べんさいをしなければそのところしょく没収ぼっしゅうするゆい解法かいほう期限きげんさだめないもののすすむがく同額どうがく利息りそくける倍額ばいがく弁償べんしょうほうすすむしゃ下地したじ分割ぶんかつする(下地したじにおけるところしょくそのものとすすむぶん相殺そうさいする)下地したじ分与ぶんよほう存在そんざいしたことがられている[1]

江戸えど時代じだいには人組にんぐみむら請制制度せいどによって、すすむ地域ちいき連帯れんたい責任せきにん村役人むらやくにんらが負担ふたんしたり、領主りょうしゅへのむら債務さいむとする)をはかって領主りょうしゅ所定しょてい年貢ねんぐはいる(皆済かいさい(かいさい))ことを優先ゆうせんしたが、個々ここ農民のうみんまった納付のうふしない場合ばあいにはすすむよりおもい「不納ふのう」とみなして土地とち没収ぼっしゅうしてそのむらそうさくとしたが、3ねん以上いじょう皆済かいさい出来できない(一部いちぶすすむのこして地域ちいき負担ふたんした)場合ばあいには土地とち一時いちじてき小作こさくしてすすむぶん納付のうふのち返還へんかんした。

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ 井原いはら今朝男けさお中世ちゅうせい年貢ねんぐすすむ倍額ばいがく弁償べんしょうほうについて」(初出しょしゅつ:『地方ちほう研究けんきゅう』50かんだい4ごう(2000ねん)/改題かいだい増補ぞうほ:「中世ちゅうせい年貢ねんぐすすむ倍額ばいがく弁償べんしょうほう井原いはら日本にっぽん中世ちゅうせい債務さいむ研究けんきゅう』(東京大学とうきょうだいがく出版しゅっぱんかい、2011ねんISBN 978-4-13-026230-9

参考さんこう文献ぶんけん

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