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柵 - Wikipedia

しがらみ

いえ敷地しきちなどでとの境界きょうかい設置せっちするがこ

しがらみ(さく、えい: fence フェンス)とは、

  • 角材かくざい丸太まるたをまばらに(地面じめんなどに)てて、そこに横向よこむきのざいである「ぬき(ぬき)」をとおし、土地とち区画くかく境界きょうかいなどに設置せっちするがこいのこと[1]横向よこむきにびる材料ざいりょうは、角材かくざい丸太まるたもちいられることもあるが、わりに金網かなあみなどがもちいられることもあり、またロープチェーンなどがもちいられることもある。しがらみへいとはちがって隙間すきまがあり、しがらみしに反対はんたいがわ景色けしきることができる、という特徴とくちょうがある。
  • はしらててべて、てきふせぐためにつくったとりで[1]。→しろしがらみ参照さんしょう
  • しがらみめば)構造こうぞうおなじだが、水流すいりゅうきをえたり水流すいりゅうおさえるためにかわなかもうけたものを[1]。→#しがらみ
ポーランドの野外やがい博物館はくぶつかん周囲しゅういしがらみ伝統でんとうてき素朴そぼく材料ざいりょう技術ぎじゅつつくられたもの。
米国べいこくペンシルベニアしゅうチェスターぐんウエストタウンこおりおおきな農地のうちかこうためのオーソドックスな木製もくせいしがらみ

農業のうぎょう用途ようと

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オーストリア田舎いなか牧草ぼくそうかこう、現代げんだい木製もくせいしがらみ物理ぶつりしがらみれい
 
電気でんきしがらみれい

牧畜ぼくちく用途ようと

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牧畜ぼくちくようしがらみであるまきしがらみには、(現代げんだいでは)、物理ぶつりしがらみ心理しんりしがらみ電気でんきまきしがらみ)がある[2][3]

  • 物理ぶつりしがらみ - バラせん木柵もくさくなど物理ぶつりてきへだてるしがらみ[2]経費けいひ設置せっち労力ろうりょくはかかるが耐久たいきゅうせいたか[2]
  • 心理しんりしがらみ電気でんきまきしがらみ) - 電気でんきながうしなどの家畜かちくが(いたみを学習がくしゅうして)ちかづかなくなる精神せいしんてき効果こうか利用りようしたしがらみ[2]

鳥獣ちょうじゅう防除ぼうじょ

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対象たいしょう

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鳥獣ちょうじゅう防除ぼうじょよう防護ぼうごしがらみには農地のうちのみをかこむものと集落しゅうらく全体ぜんたいかこむものがある[4]

  • 農地のうちのみをかこしがらみ
    • 個別こべつしがらみ - 個人こじん管理かんりする個々ここ農地のうちかこしがらみ[4]
    • グループしがらみ - 隣接りんせつする複数ふくすう農地のうちかこしがらみ[4]
  • 集落しゅうらくしがらみ - 集落しゅうらく管理かんりする集落しゅうらく全体ぜんたいかこしがらみ[4]

物理ぶつりしがらみ心理しんりしがらみ

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  • 物理ぶつりしがらみ - 金網かなあみやトタンなどでつくった一定いっていたかさの強度きょうどたせたしがらみ[4]
  • 心理しんりしがらみ - 電気でんきしがらみのように野生やせい動物どうぶつ学習がくしゅう効果こうか利用りようしたしがらみ[4]


道路どうろよう交通こうつうよう

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道路どうろでは車両しゃりょうみちがいなどへの逸脱いつだつ歩行ほこうしゃ車道しゃどう横断おうだん防止ぼうしなどの目的もくてき防護ぼうごしがらみ設置せっちされる[5]

自転車じてんしゃどう河川かせん周辺しゅうへんなど転落てんらく防止ぼうしする必要ひつよう設置せっち箇所かしょけた、地上ちじょうだか1100mmの転落てんらく防止ぼうししがらみと、しゃ境界きょうかいなど歩行ほこうしゃ横断おうだん抑止よくし目的もくてきとした地上ちじょうだか800mmの横断おうだん防止ぼうししがらみ大別たいべつされる。

歩行ほこうしゃなどを対象たいしょうとする防護ぼうごしがらみ歩行ほこうしゃ自転車じてんしゃようしがらみ分類ぶんるいされる[5][6]

歩行ほこうしゃ自転車じてんしゃようしがらみ以下いかひょうしめ設計せっけい強度きょうどおうじて、種別しゅべつ区分くぶんする。 歩行ほこうしゃ自転車じてんしゃようしがらみは、原則げんそくとして種別しゅべつPを適用てきようするものとし、歩行ほこうしゃなどの滞留たいりゅう予想よそうされる区間くかんおよ橋梁きょうりょう高架こうか区間くかん設置せっちされる転落てんらく防止ぼうし目的もくてきとしたしがらみは、集団しゅうだんによる荷重かじゅう想定そうていし、種別しゅべつSPを適用てきようするものとする。

歩行ほこうしゃ自転車じてんしゃよう防護ぼうごしがらみ設置せっち基準きじゅん
分類ぶんるい 種別しゅべつ 設計せっけい強度きょうど 設置せっち目的もくてき 備考びこう
歩行ほこうしゃ自転車じてんしゃよう防護ぼうごしがらみ P 垂直すいちょく荷重かじゅう 590N/m (60kgf/m)以上いじょう

水平すいへい荷重かじゅう 390N/m(40kgf/m)以上いじょう

転落てんらく防止ぼうし横断おうだん防止ぼうし 荷重かじゅうは、防護ぼうごしがらみさい上部じょうぶ作用さようするものとする。

このとき種別しゅべつPにあっては部材ぶざいたいりょく許容きょよう限度げんどとして設計せっけいすることが出来でき

SP 垂直すいちょく荷重かじゅう 980N/m(100kgf/m)以上いじょう

水平すいへい荷重かじゅう 2,500N/m(250kgf/m)以上いじょう

転落てんらく防止ぼうし

防災ぼうさい用途ようと

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防風ぼうふう対策たいさく設備せつび防風ぼうふうしがらみがある[7]。また防雪ぼうせつ設備せつび防雪ぼうせつしがらみ雪崩なだれ予防よぼう設備せつび雪崩なだれ予防よぼうしがらみ雪崩なだれ防護ぼうご設備せつび雪崩なだれ防護ぼうごしがらみ落石らくせき防護ぼうご設備せつび落石らくせき防護ぼうごしがらみがある[8]

武装ぶそう地帯ちたい軍事ぐんじ境界きょうかいせん

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収容しゅうようしょ

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構造こうぞう

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溜池ためいけ遺構いこうまれたしがらみ

しがらみ川中かわなかくい横木よこぎますことで水流すいりゅうきをえる構造こうぞうのことだが、遺跡いせき発掘はっくつ調査ちょうさから土木どぼく基礎きそ構造こうぞうころし)にももちいられてきたことが考古学こうこがくてき立証りっしょうされるようになった。

稲作いなさく伝来でんらい水田すいでん耕作こうさくはじまると灌漑かんがいひろまり、利水りすい目的もくてき河川かせんからの取水しゅすいようしがらみつくられるようになった。やがて用水路ようすいろためいけ土手どて補強ほきょうするためしがらみ骨格こっかくとして技術ぎじゅつされた。これは石積いしつみ普及ふきゅうしたのち基礎きそ構造こうぞうとして継承けいしょうされた。

造成ぞうせい都市とし構築こうちくした江戸えどまちは、都内とない埋蔵まいぞう文化財ぶんかざいとしてしばしばしがらみ遺構いこう検出けんしゅつされる。この参考さんこう事例じれい江戸えど東京とうきょう博物館はくぶつかんにおいて模型もけい展示てんじされている。

近代きんだいになってもたけすじコンクリートのような構造こうぞうは、しがらみ応用おうようとらえられる。

慣用かんよう

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世間せけんしがらみ」のようにくことができないこと、制約せいやくがある状況じょうきょうたとえに否定ひていてき引用いんようされる。

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ a b c 広辞苑こうじえんだいろくはんしがらみ
  2. ^ a b c d まきしがらみ設置せっち”. 独立どくりつ行政ぎょうせい法人ほうじん 家畜改良かちくかいりょうセンター. 2020ねん5がつ1にち閲覧えつらん
  3. ^ 電気でんきまきしがらみ(心理しんりしがらみ)の設置せっちのいろは”. 大分おおいたけん. 2020ねん5がつ1にち閲覧えつらん
  4. ^ a b c d e f 防護ぼうごしがらみ種類しゅるい効果こうかてき設置せっちほう”. 農林水産省のうりんすいさんしょう. 2020ねん3がつ2にち閲覧えつらん
  5. ^ a b 防護ぼうごしがらみ設置せっち基準きじゅん”. 国土こくど交通こうつうしょう. 2020ねん3がつ2にち閲覧えつらん
  6. ^ 防護ぼうごしがらみ設置せっち基準きじゅんどう解説かいせつ平成へいせい10ねん11月(しゃ)日本にっぽん道路どうろ協会きょうかい
  7. ^ 防風ぼうふう設備せつび手引てび”. 国土こくど交通こうつうしょう. 2020ねん3がつ2にち閲覧えつらん
  8. ^ 新潟にいがたけん道路どうろ施設しせつ維持いじ管理かんり計画けいかく ガイドライン”. 新潟にいがたけん. 2020ねん3がつ2にち閲覧えつらん

関連かんれん項目こうもく

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ピケットフェンス(Picket fence

外部がいぶリンク

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