正せい六ろく位い(しょうろくい)とは、日本にっぽんの位階いかい及および神階しんかいにおける位くらいのひとつ。従したがえ五ご位いの下した、従したがえ六ろく位いの上うえに位くらいする。勲等くんとうでは勲くん五ご等とうに、功こう級きゅうでは功こう五ご級きゅうに相当そうとう。
律令制りつりょうせい下したにおいて六ろく位いは下した国こくの国司こくし及および国府こくふの次官じかんである介かいが叙じょせられる位いであった。地下ちか人じんの位階いかいとされ、五ご位い以上いじょうの貴族きぞく(通つう貴たか)とは一線いっせんを画かくする位階いかいであり昇殿しょうでんは許ゆるされなかった。ただし、蔵人くろうどの場合ばあい、その職務しょくむ上じょう、六ろく位いであっても昇殿しょうでんが許ゆるされ、五ご位い以上いじょうの者ものと六ろく位い蔵人くろうどの者ものを合あわせて殿上人てんじょうびとと称しょうした。神階しんかいにおいては、正せい六ろく位いが最下位さいかいとなる。侍さむらいは朝廷ちょうていの実務じつむを担にない貴族きぞくや諸しょ大夫たいふに仕つかえる、位階いかい六ろく位いどまりの侍さむらい品ひん(さむらいほん)が元もとである。六ろく位い層そうは袍ほうが縹はなだ色いろであることから、後のちには青侍あおざむらいと呼よばれた。
明治めいじ時代じだい以降いこうは、少佐しょうさの階級かいきゅうにある者ものなどがこの位くらいに叙じょせられた。
今日きょうでは警察官けいさつかんでは警視けいし正ただし、消防しょうぼう吏員りいんでは消防しょうぼう監かんなどがこの位くらいに叙じょせられる他ほか、市町村しちょうそん議会ぎかい議長ぎちょうにあった者もの、特別とくべつ施設しせつや学校がっこう創立そうりつ者しゃ、あるいは芸術げいじゅつ家かなど業種ぎょうしゅ等とうで功労こうろうある者ものなどが没後ぼつごに叙じょせられる。