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従五位 - Wikipedia
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従したがえ五ご位い

日本にっぽんの位階いかい、神階しんかいのひとつ

従したがえ五ご位い（じゅごい）とは、日本にっぽんの位階いかいおよび神階しんかいにおける位くらいのひとつ。正せい五ご位いの下した、正せい六ろく位いの上うえに位くらいする。贈位ぞういの場合ばあい、贈おく従したがえ五ご位いという。近代きんだい以前いぜんの日本にっぽんにおける位階いかい制度せいどでは、従したがえ五ご位い下か以上いじょうの位階いかいを持もつ者ものが貴族きぞくとされている。また、華族かぞくの嫡男ちゃくなんが従したがえ五ご位いに叙じょせられることから、華族かぞくの嫡男ちゃくなんの異称いしょうとしても用もちいられた。

江戸えど時代じだい以前いぜん

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律令制りつりょうせい下したにおいて五ご位いは京きょう官かん即すなわち八はち省しょうにおける四等官しとうかんのうち、判官ほうがんに相当そうとうし、地方ちほう官かんにあっては国司こくしや鎮守ちんじゅ府ふ将軍しょうぐんに相当そうとうする位いであった。さらに、従したがえ五ご位い下か以上いじょうの位階いかいにある者ものを「通つう貴たか」、従したがえ三さん位い以上いじょうの者ものを「貴たか」とされたことから、五ご位い以上いじょうがいわゆる貴族きぞくの位階いかいとされた。また、この従したがえ五ご位い下かの別称べっしょうを栄爵えいしゃくと別称べっしょうし、またその位階いかいにある者ものを大夫たいふといった。また、中国ちゅうごくでは秦はたの始皇帝しこうていが松まつの木きに日本にっぽんの従したがえ五ご位いに相当そうとうする大夫たいふの位いを授さづけたことから、大夫たいふに相当そうとうする従したがえ五ご位いを松まつの位くらい、松まつ爵（しょうしゃく）とも別称べっしょうするようになった。これらのことから、従したがえ五ご位い下かに叙じょせられることを叙爵じょしゃくといった。従したがえ五ご位い下か以上いじょうの位階いかいにあることが平安へいあん貴族きぞくとしての資格しかくであったといえる。 五ご位いにありながら、左右さゆう衛門えもん府ふの尉じょうなど六ろく位い以下いかの官職かんしょくに留とまる者ものを左ひだり（右みぎ）衛門えもん大夫たいふと称しょうするなど、有ゆう位い者しゃの地位ちいは特別とくべつな意味いみを持もった。

この従したがえ五ご位い下かにあった主おもな者ものとしては、代々だいだい、国司こくしを務つとめた藤原ふじわら氏しの傍流ぼうりゅうや橘たちばな氏し、高階たかしな氏し、清原きよはら氏し、広こう澄きよし流りゅう清原きよはら氏し、大江おおえ氏しなどの一門いちもん、清和せいわ源はじめ氏し、桓武かんむ平たいら氏しなどの軍事ぐんじ貴族きぞくに至いたるまで中級ちゅうきゅう貴族きぞく層そうの多おおくがこの位階いかいに叙じょせられた。

鎌倉かまくら時代ときよ初期しょきまでは、京都きょうとの中級ちゅうきゅう下級かきゅう貴族きぞくと、鎌倉かまくら幕府ばくふにおいて京都きょうと下くだりの吏僚、或あるいは源みなもと氏し一門いちもん、有力ゆうりょくな名門めいもん御家人ごけにんなどがこの位階いかいにあった。室町むろまち時代ときよには、足利あしかが将軍家しょうぐんけや守護しゅごの初はつ叙位じょい階かいでもあり、有力ゆうりょくな守護しゅご代だいや力ちからある国人くにびと領主りょうしゅなどもこの位階いかいにあった。

江戸えど時代じだいの武家ぶけ官位かんいの体制たいせいでは、家門かもん大名だいみょうのうち傍流ぼうりゅうにして知行ちぎょうの少すくない家いえ、譜代ふだい大名だいみょう、10万まん石せきに満みたない外様とざま大名だいみょう、或あるいは大身たいしんの旗本はたもとはみな従したがえ五ご位い下かに叙じょせられ、主おもに大名だいみょう・有力ゆうりょく旗本はたもと、ないし御三家ごさんけ・御ご三さん卿きょうおよび家門かもん筆頭ひっとうの福井ふくい藩はんの家老がろうおよび加賀かが藩はんの家老がろう本多ほんだ氏し、長州ちょうしゅう藩はんの支族しぞく吉川よしかわ氏しが岩国いわくに藩はんとして立たて藩はんを認みとめられた際さいに叙じょせられた。特とくに加賀かが藩はんの本多ほんだ氏しは位階いかいのみの散ち位くらいであったため、「従したがえ五ご位い様さま」、「従したがえ五ご位い殿どの」と他称たしょうされた。

明治めいじ時代じだい以降いこう

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明治めいじ時代じだい以降いこう、華族かぞくの嫡男ちゃくなんは自動的じどうてきに従したがえ五ご位いに叙じょせられたことから、華族かぞくの嫡男ちゃくなんの異称いしょうを従したがえ五ご位いともいう。中佐ちゅうさの階級かいきゅうにある者ものなどもこの位くらいに叙じょせられた。明治めいじ以降いこう、大正たいしょう時代じだいにかけて幕末ばくまつの志士ししのうち功こうある者ものや江戸えど時代じだい以前いぜんにて無位むい無官むかんながら何なんらかの分野ぶんやで業績ぎょうせきある者ものに贈位ぞういされる例れいもみられた。江戸えど時代じだい中期ちゅうきの和算わさん家か安島あじま直円なおのぶなどはその例れいである。

1946年ねん5月がつ3日にち以降いこう、叙位じょいは死没しぼつ者しゃに対たいしてのみ行おこなわれており[1]、都道府県とどうふけん議会ぎかい議長ぎちょうや首長しゅちょう経験けいけん者しゃ、学校がっこう長ちょうや警察けいさつ署長しょちょう、消防署しょうぼうしょ長ちょう、消防しょうぼう団長だんちょう、企業きぎょうの社長しゃちょう、さらにスポーツや芸能げいのう文化ぶんか面めんで活動かつどうし、功こうをなした人ひとに対たいして叙位じょいが行おこなわれている。

戦国せんごく時代じだい叙位じょい者しゃ

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維新いしん後ご贈位ぞうい者しゃ(贈おく従したがえ五ご位い)

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日本国にっぽんこく憲法けんぽう施行しこう後ごに従したがえ五ご位いに叙じょせられた著名ちょめいな人物じんぶつ

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政治せいじ家か

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芸能人げいのうじん・文化ぶんか人じん

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スポーツ選手せんしゅ・指導しどう者しゃ

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その他た

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参考さんこう文献ぶんけん

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脚注きゃくちゅう

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[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]
  1. ^ 「官吏かんり任用にんよう叙じょ級きゅう令れい施行しこうに伴ともなえふ官吏かんりに対たいする叙位じょい及および叙勲じょくん並ならびに貴族きぞく院いん及および衆議院しゅうぎいんの議長ぎちょう、副ふく議長ぎちょう、議員ぎいん又または市町村しちょうそん長ちょう及および市町村しちょうそん助役じょやくに対たいする叙勲じょくんの取扱とりあつかいに関かんする件けん」、1946年ねん（昭和しょうわ21年ねん）5月3日にち閣議かくぎ決定けってい。
  2. ^ 『贈位ぞうい諸賢しょけん伝でん 増補ぞうほ版ばん 上じょう』 特旨とくし贈位ぞうい年表ねんぴょう p.11-12
  3. ^ 『贈位ぞうい諸賢しょけん伝でん 増補ぞうほ版ばん 上じょう』 特旨とくし贈位ぞうい年表ねんぴょう p.13-14
  4. ^ 『贈位ぞうい諸賢しょけん伝でん 増補ぞうほ版ばん 上じょう』 特旨とくし贈位ぞうい年表ねんぴょう p.14
  5. ^ a b 『贈位ぞうい諸賢しょけん伝でん 増補ぞうほ版ばん 上じょう』 特旨とくし贈位ぞうい年表ねんぴょう p.15
  6. ^ 『贈位ぞうい諸賢しょけん伝でん 増補ぞうほ版ばん 上じょう』 特旨とくし贈位ぞうい年表ねんぴょう p.18
  7. ^ 『贈位ぞうい諸賢しょけん伝でん 増補ぞうほ版ばん 上じょう』 特旨とくし贈位ぞうい年表ねんぴょう p.19
  8. ^ a b 『贈位ぞうい諸賢しょけん伝でん 増補ぞうほ版ばん 上じょう』 特旨とくし贈位ぞうい年表ねんぴょう p.20
  9. ^ a b 『贈位ぞうい諸賢しょけん伝でん 増補ぞうほ版ばん 上じょう』 特旨とくし贈位ぞうい年表ねんぴょう p.21
  10. ^ 『贈位ぞうい諸賢しょけん伝でん 増補ぞうほ版ばん 上じょう』 特旨とくし贈位ぞうい年表ねんぴょう p.22-23
  11. ^ 『贈位ぞうい諸賢しょけん伝でん 増補ぞうほ版ばん 上じょう』 特旨とくし贈位ぞうい年表ねんぴょう p.24
  12. ^ 『贈位ぞうい諸賢しょけん伝でん 増補ぞうほ版ばん 上じょう』 特旨とくし贈位ぞうい年表ねんぴょう p.25
  13. ^ 『贈位ぞうい諸賢しょけん伝でん 増補ぞうほ版ばん 上じょう』 特旨とくし贈位ぞうい年表ねんぴょう p.27
  14. ^ 『贈位ぞうい諸賢しょけん伝でん 増補ぞうほ版ばん 上じょう』 特旨とくし贈位ぞうい年表ねんぴょう p.28
  15. ^ 『贈位ぞうい諸賢しょけん伝でん 増補ぞうほ版ばん 上じょう』 特旨とくし贈位ぞうい年表ねんぴょう p.29
  16. ^ 『贈位ぞうい諸賢しょけん伝でん 増補ぞうほ版ばん 上じょう』 特旨とくし贈位ぞうい年表ねんぴょう p.30
  17. ^ 『贈位ぞうい諸賢しょけん伝でん 増補ぞうほ版ばん 上じょう』 特旨とくし贈位ぞうい年表ねんぴょう p.31
  18. ^ a b 『贈位ぞうい諸賢しょけん伝でん 増補ぞうほ版ばん 上じょう』 特旨とくし贈位ぞうい年表ねんぴょう p.32
  19. ^ 『贈位ぞうい諸賢しょけん伝でん 増補ぞうほ版ばん 上じょう』 特旨とくし贈位ぞうい年表ねんぴょう p.37-39
  20. ^ 『贈位ぞうい諸賢しょけん伝でん 増補ぞうほ版ばん 上じょう』 特旨とくし贈位ぞうい年表ねんぴょう p.40
  21. ^ 『贈位ぞうい諸賢しょけん伝でん 増補ぞうほ版ばん 上じょう』 特旨とくし贈位ぞうい年表ねんぴょう p.40-41
  22. ^ 『贈位ぞうい諸賢しょけん伝でん 増補ぞうほ版ばん 上じょう』 特旨とくし贈位ぞうい年表ねんぴょう p.41
  23. ^ 『贈位ぞうい諸賢しょけん伝でん 増補ぞうほ版ばん 上じょう』 特旨とくし贈位ぞうい年表ねんぴょう p.42
  24. ^ 『贈位ぞうい諸賢しょけん伝でん 増補ぞうほ版ばん 上じょう』 特旨とくし贈位ぞうい年表ねんぴょう p.43-44
  25. ^ 『贈位ぞうい諸賢しょけん伝でん 増補ぞうほ版ばん 上じょう』 特旨とくし贈位ぞうい年表ねんぴょう p.45-46
  26. ^ a b 『贈位ぞうい諸賢しょけん伝でん 増補ぞうほ版ばん 上じょう』 特旨とくし贈位ぞうい年表ねんぴょう p.46
  27. ^ 『贈位ぞうい諸賢しょけん伝でん 増補ぞうほ版ばん 上じょう』 特旨とくし贈位ぞうい年表ねんぴょう p.48-49
  28. ^ a b c 『贈位ぞうい諸賢しょけん伝でん 増補ぞうほ版ばん 上じょう』 特旨とくし贈位ぞうい年表ねんぴょう p.49
  29. ^ 『贈位ぞうい諸賢しょけん伝でん 増補ぞうほ版ばん 上じょう』 特旨とくし贈位ぞうい年表ねんぴょう p.52-54
  30. ^ 『贈位ぞうい諸賢しょけん伝でん 増補ぞうほ版ばん 上じょう』 特旨とくし贈位ぞうい年表ねんぴょう p.57-58
  31. ^ a b c 『贈位ぞうい諸賢しょけん伝でん 増補ぞうほ版ばん 上じょう』 特旨とくし贈位ぞうい年表ねんぴょう p.58
  32. ^ a b c 『贈位ぞうい諸賢しょけん伝でん 増補ぞうほ版ばん 上じょう』 特旨とくし贈位ぞうい年表ねんぴょう p.59
  33. ^ a b c d e 『贈位ぞうい諸賢しょけん伝でん 増補ぞうほ版ばん 上じょう』 特旨とくし贈位ぞうい年表ねんぴょう p.60

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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