水上すいじょうのフライト

『水上すいじょうのフライト』（すいじょうのフライト）は、2020年ねん11月13日にちに公開こうかいされた日本にっぽん映画えいが 。監督かんとくは兼重かねしげ淳あつし、主演しゅえんは中条ちゅうじょうあやみ。「TSUTAYA CREATORS' PROGRAM FILM 2017」審査しんさ員いん特別とくべつ賞しょう受賞じゅしょう作品さくひん。

水上すいじょうのフライト
Flight on the Water
監督かんとく	兼重かねしげ淳あつし
脚本きゃくほん	土橋どばし章宏あきひろ 兼重かねしげ淳あつし
製作せいさく	遠山とおやま大輔だいすけ 田中たなか美幸みゆき
出演しゅつえん者しゃ	中条ちゅうじょうあやみ 杉野すぎの遥はるか亮あきら 高月たかつき彩あや良りょう 冨手とみて麻あさ妙みょう 高村たかむら佳けい偉人いじん 平澤ひらさわ宏ひろし々路みち 大塚おおつか寧々ねね 小澤おざわ征ただし悦えつ
音楽おんがく	上野うえの耕こう路ろ
主題歌しゅだいか	SUPER BEAVER 『ひとりで生いきていたならば』
撮影さつえい	向後こうご光徳みつのり（J.S.C.）
編集へんしゅう	川瀬かわせ功いさお（J.S.E.）
制作せいさく会社かいしゃ	C&Iエンタテインメント
製作せいさく会社かいしゃ	映画えいが「水上すいじょうのフライト」製作せいさく委員いいん会かい
配給はいきゅう	KADOKAWA
公開こうかい	2020年ねん11月13日にち
上映じょうえい時間じかん	106分ふん
製作せいさく国こく	日本にっぽん
言語げんご	日本語にほんご
興行こうぎょう収入しゅうにゅう	2750万まん円えん

脚本きゃくほんを手てがけた土橋どばし章宏あきひろが、パラカヌー日本にっぽん代表だいひょう選手せんしゅであり、リオパラリンピックにも出場しゅつじょうした瀬せ立りつモニカとの交流こうりゅうを通つうじて作つくり上あげたオリジナルストーリー。走はしり高跳たかとびの有望ゆうぼう選手せんしゅであったが、不慮ふりょの事故じこにより下半身かはんしん麻痺まひになった女性じょせいがパラカヌーと出会であったことにより自みずからの道みちを切きり開ひらいていく過程かていを描えがく。

なお、2020年ねんに開催かいさいされた第だい33回かい東京国際映画祭とうきょうこくさいえいがさいで、特別とくべつ招待しょうたい作品さくひんとして11月4日にちに東京とうきょう・EXシアター六本木ろっぽんぎでワールドプレミア上映じょうえいが開催かいさいされ、上映じょうえい前まえに舞台ぶたい挨拶あいさつが行おこなわれた。 また、公開こうかい初日しょにちの11月13日にちにも東京とうきょう・新宿しんじゅくバルト9で初日しょにち舞台ぶたい挨拶あいさつが行おこなわれた。

あらすじ

体育たいいく大学だいがく3年生ねんせいの藤堂とうどう遥はるかは、走高跳はしりたかとびの女王じょおうと呼よばれ、オリンピック出場しゅつじょうを目指めざす実力じつりょくのある選手せんしゅだが、自分じぶんにも他人たにんにも厳きびしく「弱よわいのは努力どりょくが足たりないから」などと突つき放はなした言葉ことばを言いってしまうことがある。

そんなある日ひ、雨あめの中なかを走はしって帰宅きたくしようとして、交通こうつう事故じこに遭あってしまう。 ３日にち後ごに目覚めざめた遥はるかに医師いしから告つげられたのは、脊髄せきずい損傷そんしょうによる下半身かはんしん麻痺まひ。その後ごも何なん度ども検査けんさをしたが、もう脚あしが動うごくことはないだろうとのこと。

後輩こうはい選手せんしゅの村上むらかみみちるの活躍かつやくをテレビで観みたりして、心しんを閉とざす遥はるかを心配しんぱいした母はは・郁子むべは、遥はるかの父親ちちおやの親友しんゆうである、カヌーコーチの宮本みやもと浩ひろしに家いえに来きてもらい、遥はるかにカヌーを勧すすめてもらう。 遥はるかは小学生しょうがくせいの時ときにカヌーをしていたこともあり、カヌーの楽たのしさにも目覚めざめていき、カヌーを通つうじてブリッジスクールの杉下すぎした里奈りなや佐藤さとう達也たつやとも仲良なかよくなり、新あたらしい仲間なかまもでき、少すこしずつ笑顔えがおも取とり戻もどしていく。

「カヌーに乗のればみんなと同おなじ」視線しせんの高たかさも同おなじだし、見みた目めも動うごきもみんなと変かわらない。意外いがいな発見はっけんが嬉うれしかった。 負まけず嫌ぎらいで運動うんどう神経しんけいもいい遥はるかは、どんどん上手じょうずになっていく。そんなある日ひ、ブリッジスクール出身しゅっしんで、義肢ぎし装具そうぐ士しをしている加賀かが颯太が競技きょうぎ用ようのカヌーを持もってやって来くる。

そして、遥はるかは宮本みやもとから「カヌーでパラリンピックを目指めざさないか？」と誘さそわれる。 しかし、遥はるかは「バカじゃないの！ 私わたしは走高跳はしりたかとびでオリンピックにでたかったの。私わたしは空そらを飛とびたかったの。なのに走高跳はしりたかとびがだめならカヌーでパラリンピック？」と泣なきながらい返いかえす。

その後ご、遥はるかはやり場ばのない思おもいを抱かかえて自暴自棄じぼうじきに坂道さかみちで車椅子くるまいすを走はしらせて転倒てんとうしてしまうが、たまたま通とおりかかった里奈りなや達也たつやに助たすけてもらう。そして、颯太に車椅子くるまいすを修理しゅうりしてもらい、体からだと一体化いったいかする装具そうぐの大切たいせつさを知しる。

それに、応援おうえんしてくれるカヌーの仲間なかまたちや母はは・郁子むべ、それに宮本みやもとや颯太の想おもいに気付きづく。みんな失うしなったと思おもった。人生じんせいも夢ゆめも友ともだちも。でも本当ほんとうは自分じぶん自身じしんを見失みうしなっていただけで、みんなそばにいてくれた。遥はるかは走高跳はしりたかとびへの思おもいを断たち切きり、パラカヌーを新あたらしい目標もくひょうとする決意けついを固かためていく。

カヌーの林間りんかん合宿がっしゅくで訪おとずれた山中湖やまなかこで、1人ひとりでカヌーの練習れんしゅうをする遥はるかの姿すがたを見みた里奈りなが「きれい! お姉ねえちゃん、空そらを飛とんでいるみたい」とうっとりとした思おもいで言いった。きらきらした湖面こめんに空そらが映うつってカヌーに乗のった遥はるかは空そらを飛とんでいるように見みえる。

ある日ひ、後輩こうはいのみちるが調子ちょうしを崩くずして悩なやんでいると連絡れんらくを受うけた遥はるかは、わざと厳きびしい言葉ことばを投なげかけて、みちるに「調子ちょうしが良よくても悪わるくても結局けっきょくやることは同おなじ。自分じぶんを信しんじて努力どりょくするしかないんだよ」と励はげます。 そして「先輩せんぱいからの最後さいごの命令めいれい。走高跳はしりたかとびの女王じょおうの座ざは、みちるが守まもって」と言いって、「私わたしも飛とぶから」と遥はるかがみちるに笑顔えがおを向むける。

その後ご開催かいさいされた、日本にっぽんパラカヌー選手権せんしゅけん大会たいかいの女子じょしKL2の200M決勝けっしょうには、日本にっぽんのトップ選手せんしゅの朝比奈あさひな麗香れいかと競きそい、水上すいじょうを滑空かっくうするようにカヌーを漕こぐ遥はるかの姿すがたがあった。

キャスト

• 藤堂とうどう遥はるか：中条ちゅうじょうあやみ
• 加賀かが颯太：杉野すぎの遥はるか亮あきら
• 村上むらかみみちる：高月たかつき彩あや良りょう
• 朝比奈あさひな麗香れいか：冨手とみて麻あさ妙みょう
• 佐藤さとう達也たつや：高村たかむら佳けい偉人いじん
• 杉下すぎした里奈りな：平澤ひらさわ宏ひろし々路みち
• 藤堂とうどう郁子いくこ：大塚おおつか寧々ねね
• 宮本みやもと浩ひろし：小澤おざわ征ただし悦えつ

スタッフ

• 監督かんとく：兼重かねしげ淳あつし
• 企画きかく：土橋どばし章宏あきひろ
• 脚本きゃくほん：土橋どばし章宏あきひろ、兼重かねしげ淳あつし
• 音楽おんがく：上野うえの耕こう路ろ
• 主題歌しゅだいか：SUPER BEAVER『ひとりで生いきていたならば』
• プロデューサー：遠山とおやま大輔だいすけ、田中たなか美幸みゆき
• スーパーバイジング・プロデューサー：久保田くぼた修おさむ
• アソシエイト・プロデューサー：小林こばやし麻あさ奈実なみ
• ライン・プロデューサー：原田はらだ文宏ふみひろ
• 撮影さつえい：向後こうご光徳みつのり（J.S.C.）
• 照明しょうめい：斉藤さいとう徹とおる
• 美術びじゅつ：布部ぬのべ雅人まさと、春日かすが日向子ひなこ
• 録音ろくおん：大竹おおたけ修二しゅうじ（J.S.A.）
• 装飾そうしょく：松尾まつお文子ふみこ
• 編集へんしゅう：川瀬かわせ功いさお（J.S.E.）
• 衣装いしょう：加藤かとう哲也てつや
• ヘアメイク：知野ちの香かおり那な子こ
• スクリプター：増子ましこさおり
• 助監督じょかんとく：渡辺わたなべ圭けい太ふとし
• 制作せいさく担当たんとう：阿部あべ史ふみ嗣
• 協賛きょうさん：SOMPOひまわり生命せいめい保険ほけん
• 広報こうほう協力きょうりょく：東京とうきょう都と TEAM BEYOND 東京とうきょうパラスポーツプロジェクト
• 協力きょうりょく：一般いっぱん社団しゃだん法人ほうじん日本にっぽん障害しょうがい者しゃカヌー協会きょうかい
• 配給はいきゅう：KADOKAWA
• 宣伝せんでん：シンカ
• 制作せいさくプロダクション：C&Iエンタテインメント
• 製作せいさく幹事かんじ：カルチュア・エンタテインメント
• 製作せいさく：映画えいが「水上すいじょうのフライト」製作せいさく委員いいん会かい

ノベライズ

• 本ほん作品さくひんの企画きかく・脚本きゃくほんを担当たんとうした土橋どばし章宏あきひろにより、ノベライズがされ、映画えいがの公開こうかいに先さきがけて2020年ねん5月がつ12日にちに文庫ぶんことして発売はつばいされた。

（※ノベライズ版ばんでは、遥はるかはパラリンピック出場しゅつじょう権けん獲得かくとくのためにワールドカップに出場しゅつじょうし、世界せかい女王じょおうのミッシェル・ミューラーと競きそっており、映画えいがの中なかで日本にっぽんパラカヌー選手権せんしゅけん大会たいかいで競きそう朝比奈あさひな麗香れいかはノベライズ版ばんでは遥はるかをサポートするコーチとなっている）

書誌しょし情報じょうほう

1. 水上すいじょうのフライト（2020年ねん5月がつ12日にち、徳間とくま文庫ぶんこ、ISBN 978-4-198-94561-9 )

脚注きゃくちゅう

外部がいぶリンク

• 映画えいが『水上すいじょうのフライト』オフィシャルサイト
• 【公式こうしき】映画えいが『水上すいじょうのフライト』 (@suijo_movie) - X（旧きゅうTwitter）