産業さんぎょう再生さいせい機構きこう

株式会社かぶしきがいしゃ産業さんぎょう再生さいせい機構きこう
Industrial Revitalization Corporation of Japan
種類しゅるい	株式会社かぶしきがいしゃ
市場いちば情報じょうほう	非ひ上場じょうじょう
略称りゃくしょう	IRCJ
本社ほんしゃ所在地しょざいち	日本にっぽん; 東京とうきょう都と千代田ちよだ区く丸まるの内うち3-3-1
設立せつりつ	2003年ねん4月がつ16日にち（2007年ねん3月がつ15日にち解散かいさん）
事業じぎょう内容ないよう	事業じぎょうの再生さいせい支援しえん
代表だいひょう者しゃ	代表だいひょう取締役とりしまりやく社長しゃちょうCEO 斉藤さいとう惇あつし
資本しほん金きん	505億おく07百ひゃく万まん円えん（2006年ねん3月がつ31日にち現在げんざい）
総そう資産しさん	4342億おく72百ひゃく万まん円えん（2006年ねん3月がつ31日にち現在げんざい）
決算けっさん期き	3月31日にち
主要しゅよう株主かぶぬし	預金保険機構よきんほけんきこう
外部がいぶリンク	閉鎖へいさ
	テンプレートを表示ひょうじ

株式会社かぶしきがいしゃ産業さんぎょう再生さいせい機構きこう（さんぎょうさいせいきこう）は、株式会社かぶしきがいしゃ産業さんぎょう再生さいせい機構きこう法ほうに基もとづき、2003年ねんから2007年ねんの4年ねんの間あいだだけ存在そんざいした日本にっぽんの特殊とくしゅ会社かいしゃ。2003年ねん4月がつ16日にち設立せつりつされ、2007年ねん6月がつ5日にちに清算せいさん結ゆい了りょうして消滅しょうめつしている。

預金保険機構よきんほけんきこうが株式かぶしきの過半数かはんすうを保有ほゆうするものとされていた。金融きんゆう再生さいせいプログラムの一環いっかん。スウェーデンのセキュラムをモデルにして作つくられた。

概要がいよう

日本にっぽんの産業さんぎょうの再生さいせいと信用しんよう秩序ちつじょの維持いじを図はかるため、有用ゆうような経営けいえい資源しげんを有ゆうしながら過大かだいな債務さいむを負おっている事業じぎょう者しゃに対たいし、事業じぎょうの再生さいせいを支援しえんすることを目的もくてきとし、そのために、債権さいけん買取かいとり、資金しきんの貸付かしつけ、債務さいむ保証ほしょう、出資しゅっしなどの業務ぎょうむを営いとなんだ。再生さいせい支援しえんの決定けっていは、事業じぎょう者しゃと債権さいけん者しゃたる金融きんゆう機関きかんの連名れんめいによる支援しえん申請しんせいを前提ぜんていとしていた。

主しゅとして、金利きんり減免げんめんなどを実施じっしした「要よう管理かんり先さき」債権さいけんを、非ひ主力しゅりょく取引とりひき銀行ぎんこうから設立せつりつ後ご2年間ねんかん（2005年ねん3月がつ末まつまで）のうちに割引わりびき価格かかくで集中しゅうちゅうして買かい取とり主力しゅりょく取引とりひき銀行ぎんこうと協力きょうりょくして債務さいむの一部いちぶ免除めんじょ、デットエクイティスワップ（債務さいむの株式かぶしき化か）などで再建さいけんを進すすめるというものであった。債権さいけんや株式かぶしきは、3年ねん以内いない（2008年ねん3月がつ末まつまで）に新あたらしい再建さいけんスポンサーに売却ばいきゃくし、不ふ採算さいさん事業じぎょうの整理せいりなどの事業じぎょうの再さい構築こうちくを実行じっこうしていた。

当初とうしょは5年ねん限定げんていの組織そしきとされていたが、同どう機構きこうの支援しえんが予定よていよりも早はやく進すすみ、対象たいしょう事業じぎょう者しゃへの支援しえんが全すべて終了しゅうりょうしたことから、1年ねん早はやく2007年ねん 3月15日にちをもって解散かいさんし、清算せいさん会社かいしゃに移行いこう。同年どうねん6月5日にちをもって清算せいさん結ゆい了りょうした。存続そんぞく期間きかん中ちゅうにおよそ312億おく円えんを納税のうぜい、解散かいさん後ごの残余ざんよ財産ざいさんの分配ぶんぱいにより更さらに約やく432億おく円えんを国庫こっこに納付のうふしたため、国民こくみん負担ふたんは発生はっせいしなかった。職員しょくいんのうち公務員こうむいんの占しめる割合わりあいは1割わり程ほどで、他たは民間みんかん出身しゅっしん者しゃが占しめていた。

主おもな事例じれい

2004年ねん 2月がつ16日にち、経営けいえいの苦くるしいカネボウの再建さいけん策さくとして発表はっぴょうされていた、化粧けしょう品ひん事業じぎょうの花王かおうへの売却ばいきゃくを取とり止とめ（カネボウ化粧けしょう品ひんとして分社ぶんしゃ化か）、産業さんぎょう再生さいせい機構きこうへ再建さいけんを委ゆだねることになった。

また、ダイエーは民間みんかん主導しゅどうの経営けいえい再建さいけんを主力しゅりょく取引とりひき銀行ぎんこう3社しゃの要望ようぼうなどから取とり下さげて機構きこうを利用りようした再建さいけんを実施じっしすることを同年どうねん10月がつ13日にちの取締役とりしまりやく会かいで正式せいしきに決定けっていし、調整ちょうせいが続つづいていたが、12月28日にち、正式せいしきに産業さんぎょう再生さいせい機構きこうへの支援しえん申もうし込こみが行おこなわれた。

対象たいしょう事業じぎょう者しゃ

活動かつどう期間きかん中ちゅう、再生さいせい支援しえんが決定けっていした事業じぎょう者しゃは計けい41社しゃ。

運輸うんゆ

九州きゅうしゅう産業さんぎょう交通こうつう - 本業ほんぎょうの交通こうつう関連かんれん事業じぎょうのみHISグループへ、旧きゅう運輸うんゆ部門ぶもんはオリックス系けいの物流ぶつりゅう会社かいしゃ、フットワークエクスプレスに売却ばいきゃく
スカイネットアジア航空こうくう（現げん・ソラシドエア） - 宮みや交グループ（下記かき参照さんしょう）や全日空ぜんにっくう（ANA）の両社りょうしゃ主導しゅどうにより経営けいえい再建さいけん。現在げんざいは累積るいせき損失そんしつを解消かいしょう。
宮崎交通みやざきこうつう - 地元じもと有力ゆうりょく企業きぎょうの出資しゅっしを受うけ再建さいけん中ちゅう
関東自動車かんとうじどうしゃ - 国内こくない独立どくりつ系けいファンド傘下さんかを経へて、経営けいえい共ども創そう基盤きばん（後述こうじゅつ）の支配しはい下かへ

建設けんせつ・不動産ふどうさん

ダイア建設だいあけんせつ - レオパレス21グループへ、2008年ねん12月19日にちに民事みんじ再生さいせい手続てつづき申立もうしたて。
大阪おおさかマルビル
大京だいきょう（ライオンズマンション） - オリックスグループへ、元もと関連かんれん会社かいしゃのグローベルスは外資がいし系けい投資とうし顧問こもん会社かいしゃに株式かぶしき譲渡じょうと
ミサワホームホールディングス - トヨタ自動車とよたじどうしゃおよびトヨタホームと包括ほうかつ提携ていけい。四国しこくミサワホーム（現げん・ミサワホーム四国しこく）は穴吹工務店あなぶきこうむてんと資本しほん・業務ぎょうむ提携ていけいしたが、穴吹工務店あなぶきこうむてんの経営けいえい破綻はたんにより子会社こがいしゃに戻もどる

観光かんこう

大川おおかわ荘そう - 母畑ぼばた温泉おんせん八幡屋やはたやによる再建さいけんが成功せいこうし、2007年ねん10月がつに八幡屋やはたやの100%子会社こがいしゃとなった。
ホテル四季しき彩あや
あさやホテル
湯ゆ守田もりた中屋なかや
鬼怒川温泉きぬがわおんせん山水さんすい閣かく（鬼怒川きぬがわプラザホテル）
鬼怒川きぬがわグランドホテル
金谷ホテル観光かなやほてるかんこう（鬼怒川温泉きぬがわおんせんホテル、鬼怒川きぬがわ金谷かなやホテル、名古屋なごや金谷かなやホテル）
釜屋かまや旅館りょかん
奥日光おくにっこう小西こにしホテル

卸売おろしうり・小売こうり

うすい百貨店ひゃっかてん - 三越みつこしグループ→三越みつこし伊勢丹いせたんへ
津つ松菱まつびし（百貨店ひゃっかてん）
ダイエー - 丸紅まるべに・イオンの支援しえんを受うけ再建さいけん中ちゅう、2017年ねん現在げんざいはイオンの完全かんぜん子会社こがいしゃ
マツヤデンキ - 同業どうぎょうのサトームセンおよび星ほし電でん社しゃとともに共同きょうどう持もち株かぶ会社かいしゃ・ぷれっそホールディングスを設立せつりつ、新生しんせい銀行ぎんこうグループを経へてヤマダ電機やまだでんきグループへなったあと吸収きゅうしゅう
フレック（スーパーマーケット）
粧連（化粧けしょう品ひん・日用にちよう雑貨ざっかの卸売おろしうり）
フェニックス（スポーツ用品ようひん）
服部はっとり玩具おもちゃ（玩具おもちゃ卸売おろしうり）
八神商事やがみしょうじ（医療いりょう用品ようひん卸売おろしうり）
三景さんけい（服飾ふくしょく服ふく資材しざい卸売おろしうり）

鉱業こうぎょう

三井鉱山みついこうざん（現げん・日本にっぽんコークス工業こうぎょう） - 大和証券だいわしょうけんSMBC、住友商事すみともしょうじおよび新しん日本にっぽん製鐵せいてつの支援しえんを受うけ再建さいけん中ちゅう
富士ふじ油あぶら業ぎょう（石油せきゆ、油脂ゆし製品せいひんの販売はんばいなど） - 新しん日本石油にほんせきゆ（ENEOS）系けい石油せきゆ製品せいひん販売はんばい会社かいしゃ、富士興産ふじこうさんへ合併がっぺい

その他た

明成商会めいせいしょうかい
ミヤノ（工作こうさく機械きかい） - シチズングループと資本しほん・業務ぎょうむ提携ていけい
栃木とちぎ皮革ひかく（革製品かわせいひんの加工かこう・販売はんばい）
タイホたいほー工業こうぎょう - シナジーキャピタル（三菱みつびし東京とうきょうUFJ銀行ぎんこう、丸紅まるべに等とう出資しゅっしの国内こくない投資とうし会社かいしゃ）の支援しえんを受うけ再建さいけん、その後ごイチネンホールディングスの完全かんぜん子会社こがいしゃとなる
金門製作所きんもんせいさくしょ（ガスや水道すいどうのメーターなどの製造せいぞう・販売はんばい） - 山武さんぶグループへ
OCC（通信つうしんケーブルの製造せいぞう・販売はんばい） - 独立どくりつ系けい投資とうし会社かいしゃ・ロングリーチ傘下さんかを経へて住友すみともグループ主導しゅどうで再建さいけんを図はかる
アメックス協きょう販グループ（石いし州しゅう瓦かわらの製造せいぞう・販売はんばい） - 連鎖れんさ倒産とうさん・自己じこ破産はさんへ
カネボウ - 日にち用品ようひん・医薬いやく（漢方薬かんぽうやく）・食品しょくひんの三さん事業じぎょうを残のこしクラシエホールディングスとして投資とうしファンド傘下さんかを経へてホーユーの親会社おやがいしゃである朋友ほうゆうホールディングス主導しゅどうで再建さいけん、化粧けしょう品ひん事業じぎょうは花王かおうに売却ばいきゃく
玉野たまの総合そうごうコンサルタント（建設けんせつコンサルタント、測量そくりょう、環境かんきょう計量けいりょう証明しょうめい業ぎょう） - 日本工営にほんこうえいグループへ
アビバジャパン（パソコンスクール） - ベネッセグループへ

解散かいさん後ごの推移すいい

社長しゃちょうの斉藤さいとう惇あつしは、東京とうきょう証券しょうけん取引とりひき所しょ社長しゃちょうに就任しゅうにん。

機構きこう解散かいさん後ごも事業じぎょう再生さいせいに携たずさわる職員しょくいんは多おおい。

株式会社かぶしきがいしゃ経営けいえい共ども創そう基盤きばん
- 冨山とやま和彦かずひこ（機構きこう最高さいこう執行しっこう責任せきにん者しゃ）により設立せつりつ。
フロンティア・マネジメント株式会社かぶしきがいしゃ
- 大西おおにし正一郎しょういちろう、松岡まつおか真宏まさひろにより設立せつりつ。
- 産業さんぎょう再生さいせい委員いいん長ちょう高木たかぎ新しん二郎じろうが特別とくべつ顧問こもん。
ネクスト・キャピタル・パートナーズ株式会社かぶしきがいしゃ
- 立石たていし寿雄よしおにより設立せつりつ。

外部がいぶリンク

預金保険機構よきんほけんきこう保管ほかん情報じょうほう - ウェイバックマシン（2016年ねん9月がつ30日にちアーカイブ分ぶん）

この項目こうもくは、企業きぎょうに関連かんれんした書かきかけの項目こうもくです。この項目こうもくを加筆かひつ・訂正ていせいなどしてくださる協力きょうりょく者しゃを求もとめています（ウィキプロジェクト経済けいざい）。