田中たなか栄一えいいち

田中たなか 栄一えいいち（たなか えいいち、1901年ねん10月8日にち - 1980年ねん2月がつ1日にち）は、昭和しょうわ期きの日本にっぽんの政治せいじ家か、官僚かんりょう。第だい61代だい警視総監けいしそうかん（在任ざいにん期間きかん：1948年ねん3月7日にち - 1954年ねん6月29日にち）。東京とうきょう中学ちゅうがくから第だい八はち高等こうとう学校がっこうを経へて東京とうきょう帝国ていこく大学だいがく法学部ほうがくぶ出身しゅっしん。

日本にっぽんの政治せいじ家か 田中たなか 栄一えいいち たなか えいいち
1954年ねん
生年月日せいねんがっぴ	1901年ねん10月8日にち
出生しゅっしょう地ち	東京とうきょう府ふ東京とうきょう市し浅草あさくさ区く
没ぼつ年月日ねんがっぴ	(1980-02-01) 1980年ねん2月がつ1日にち（78歳さい没ぼつ）
出身しゅっしん校こう	東京とうきょう帝国ていこく大学だいがく
前ぜん職しょく	官僚かんりょう
所属しょぞく政党せいとう	自由民主党じゆうみんしゅとう
称号しょうごう	勲くん二に等とう旭日重光章きょくじつじゅうこうしょう

来歴らいれき・人物じんぶつ

東京とうきょう府ふ東京とうきょう市し浅草あさくさ区く（現げん・東京とうきょう都と台東たいとう区く浅草あさくさ）生うまれ。薩摩さつま士族しぞくの血ちを引ひく。祖父そふは西南せいなん戦争せんそうで西郷さいごう隆盛たかもり側がわに立たって戦たたかい討うち死じにした。幼少ようしょう期きに父ちちと死別しべつ、母ははとは生別せいべつ、兄弟きょうだいは離散りさんして親戚しんせきに預あづけられ、小学校しょうがっこうを出でると別府べっぷのホテルで給仕きゅうじとして働はたらいた。たまたま訪おとずれた客きゃくの海軍かいぐん士官しかんから「偉えらくなりたいなら上京じょうきょうして勉強べんきょうせよ」と激励げきれいされ、苦学くがくの末すえに東京帝大とうきょうていだい法学部ほうがくぶに入学にゅうがくする。高等こうとう文官ぶんかん試験しけんにパスし、卒業そつぎょう後ごの1927年ねん内務省ないむしょうに入省にゅうしょう、主おもに統制とうせい経済けいざい畑はたけを歩あるいた。

第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん後ご、1945年ねん終戦しゅうせん連絡れんらく中央ちゅうおう事務じむ局きょく第だい四よん部長ぶちょう。東京とうきょう都と経済けいざい局長きょくちょうのとき、安井やすい誠一郎せいいちろう知事ちじの推挙すいきょにより1948年ねん警視総監けいしそうかんに就任しゅうにんする。同年どうねん11月22日にちには上野公園うえのこうえんを視察しさつ中ちゅう男娼だんしょう30人にんに取とり囲かこまれ殴打おうだされるという椿事ちんじが起おきる。12月10日にち、東京とうきょう都とは夜間やかん立入禁止たちいりきんしにした。在職ざいしょく中ちゅうは一貫いっかんして左翼さよく運動うんどうについて強つよい姿勢しせいで取とり締しまりを行おこない、東大とうだいポポロ事件じけんでは「治安ちあん目的もくてきの警察官けいさつかんの大学だいがく内ないへの立たち入いりは当然とうぜん」と発言はつげんするなどした。1952年ねん5月に皇居こうきょ前ぜん広場ひろばで起おきたメーデー事件じけんに関かんし、警視総監けいしそうかんとして衆議院しゅうぎいん行政ぎょうせい監察かんさつ特別とくべつ委員いいん会かいに証人しょうにん喚問かんもんされた。その一方いっぽうで、第だい一線いっせんの老ろう刑事けいじや婦人ふじん警官けいかんを総監そうかん室しつへ招まねいて苦労くろう話ばなしを熱心ねっしんに聞きくなどし、「人情にんじょう総監そうかん」と親したしまれる一いち面めんもあった。

また、戦後せんごの警察けいさつ改革かいかくで創設そうせつされた自治体じちたい警察けいさつ制度せいどには擁護ようごの姿勢しせいを貫つらぬき、警察庁けいさつちょうへの一本いっぽん化かを図はかろうとする警察けいさつ法ほう改正かいせいに反対はんたいした。1954年ねん、警察けいさつ法ほう改正かいせいが強行きょうこう採決さいけつされたのを受うけ総そう監かんを辞任じにん。1月2日にちの二重橋にじゅうばし事件じけん（16人にん死亡しぼう）の当日とうじつに、管轄かんかつ地ちを離はなれ箱根はこねに行いっていたと国会こっかいで批判ひはんされていた。その後ご内閣ないかく官房かんぼう副ふく長官ちょうかんを務つとめた後のち（1955年ねん-1957年ねん）、1958年ねん第だい28回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょに旧きゅう東京とうきょう1区くから自由民主党じゆうみんしゅとう公認こうにんで立候補りっこうほし当選とうせん、以後いご6回かい連続れんぞく当選とうせんを果はたした。石井いしい派はに所属しょぞくし、通産つうさん政務次官せいむじかん、外務がいむ政務次官せいむじかんを歴任れきにん、また日本武道館にほんぶどうかん理事りじ長ちょうも努つとめた。

1971年ねん、勲くん二に等とう旭日重光章きょくじつじゅうこうしょう受章じゅしょう。

1976年ねん、政界せいかいから引退いんたい。

外部がいぶリンク

• 『田中たなか栄一えいいち』 - コトバンク
• 『田中たなか 栄一えいいち』 - コトバンク

議会ぎかい
先代せんだい 櫻内さくらうち義雄よしお	衆議院しゅうぎいん外務がいむ委員いいん長ちょう 1970年ねん - 1971年ねん	次代じだい 櫻内さくらうち義雄よしお
先代せんだい 永田ながた亮一りょういち 福永ふくなが健司けんじ	衆議院しゅうぎいん公職こうしょく選挙せんきょ法ほう改正かいせいに関かんする調査ちょうさ特別とくべつ委員いいん長ちょう	次代じだい 福永ふくなが健司けんじ 小沢おざわ太郎たろう
官職かんしょく
先代せんだい 井上いのうえ卓たく一いち	内閣ないかく官房かんぼう副ふく長官ちょうかん(事務じむ担当たんとう) 1955年ねん - 1957年ねん	次代じだい 岡崎おかざき英えい城じょう
先代せんだい 齋藤さいとう昇のぼる	警視総監けいしそうかん 第だい61代だい:1948年ねん - 1954年ねん	次代じだい 江口えぐち見み登とう留とめ