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端末 - Wikipedia

端末たんまつ(たんまつ、えい: terminal[1] ターミナル)とは、

  • 通信つうしん用語ようご回線かいせんやネットワークの末端まったん接続せつぞくされ、機器きき通信つうしんおこな機器きき[1]通信つうしん中継ちゅうけい集約しゅうやく分配ぶんぱいする機器きき対比たいひしてもちいられている用語ようご概念がいねん[1]
  • (コンピュータ用語ようご利用りようしゃ直接ちょくせつ操作そうさする装置そうち[1]。コンピュータるい接続せつぞくし、もっぱら情報じょうほう入力にゅうりょく表示ひょうじなどに使つか装置そうちのこと[1]

概説がいせつ

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端末たんまつ」あるいは「ターミナル」(えい: terminal)という用語ようご表現ひょうげんは、通信つうしん用語ようごとコンピュータ用語ようごがある。

通信つうしん用語ようごは、通信つうしん中継ちゅうけい機器きき集約しゅうやく機器きき分配ぶんぱい機器ききなどとの対比たいひもちいられている用語ようご用法ようほう[1]、コンピュータ用語ようごのコンピュータ(大型おおがたコンピュータ、ホストコンピュータ、あるいはサーバなど)に接続せつぞくし、もっぱら情報じょうほう入力にゅうりょく表示ひょうじなどをする機器ききのことである。

通信つうしん用語ようごとしての端末たんまつ

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通信つうしん用語ようごの「ターミナル」という用語ようごは、時代じだいとともに変化へんかしてきた。

電信でんしん時代じだい
 
電信でんしん時代じだい端末たんまつ電鍵でんけん

電信でんしん時代じだいのターミナル(端末たんまつ)は、電信でんしん回線かいせん終端しゅうたん接続せつぞくされた機器ききであり、手動しゅどうのキー操作そうさによって電信でんしん信号しんごう送信そうしんするために使用しようされていた。電鍵でんけん電信でんしんともばれた。


アナログ電話でんわ回線かいせんなどの端末たんまつ
 
電話でんわ時代じだい端末たんまつ電話機でんわき

アナログ電話でんわ回線かいせん端末たんまつは、電話機でんわきファクシミリなどである[2]

1962ねんにアメリカのAT&Tから、商業しょうぎょうてき利用りよう可能かのうになった最初さいしょモデム、Bell 103 modemがリリースされた。このモデムも通信つうしん用語ようごでいう「端末たんまつ」ということになった。

1990年代ねんだいでも、アナログ回線かいせんにパーソナルコンピュータを接続せつぞくしたり、あるいはパームコンピュータやフィーチャーフォンなど小型こがたのコンピュータの機能きのうそなえた端末たんまつ接続せつぞくしてデータのやりとりをしていた。

コンピュータ用語ようごとしての端末たんまつ

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コンピュータの端末たんまつ歴史れきし

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テレタイプ端末たんまつ端末たんまつ装置そうちとしても利用りよう可能かのう

初期しょき端末たんまつは、本来ほんらい電信でんしん使つかわれた機器ききである ASR-33みぎ写真しゃしん)のような電気でんき機械きかいしきテレタイプ端末たんまつ (TTY) であった。

IBMは汎用はんようコンピュータのSystem/360を1964ねん発表はっぴょう、この入出力にゅうしゅつりょくよう装置そうちとしては、当初とうしょはパンチカード装置そうちやTTYが用意よういされていた。

   
DECwriter

1970ねんDECen:DECwriterというプリンタで印字いんじする専用せんよう端末たんまつ登場とうじょうさせた。DECはプリンタ方式ほうしき端末たんまつのシリーズとしてDECwriter II(1974ねん- )、DECwriter III(1978ねん- )、DECwriter IV(1982ねん-)のリリースをつづけた。IBMも1974ねんにSystem/360ようにドットマトリクス・プリンター方式ほうしき端末たんまつIBM 3767をリリースした。プリンタ方式ほうしき端末たんまつはテレタイプ端末たんまつよりはくなり、コンピュータに長時間ちょうじかんバッチ処理しょりをさせて、オペレータが不在ふざい状態じょうたいでも計算けいさん結果けっか文字もじ出力しゅつりょく大量たいりょうのこしておきたい用途ようと使つかうのにはいていた。だが、プリンタの印字いんじ速度そくどでコンピュータとのやりとりの速度そくど制限せいげんされてしまうという欠点けってんはあり、対話たいわてきにコンピュータを使つか場合ばあいかみ文字もじ記録きろくのこ必要ひつようせいひくいので、ビデオ表示ひょうじ方式ほうしきのものが普及ふきゅうしてゆくことになった

 
IBM 2260

一方いっぽう、1962ねんにはIBMがビデオ表示ひょうじ方式ほうしき(CRT、ブラウン管ぶらうんかん表示ひょうじ方式ほうしき)の端末たんまつIBM 2260発表はっぴょうしていた。当時とうじ、アナログ方式ほうしき走査そうさせんはしブラウン管ぶらうんかん画面がめんじょうに、デジタル方式ほうしきのコンピュータの出力しゅつりょく文字もじ表示ひょうじさせるということだけでも、技術ぎじゅつてきにはかなりハードルのたか挑戦ちょうせんであった。このころのビデオ表示ひょうじ端末たんまつは、多数たすうトランジスタダイオードなどの電子でんし部品ぶひん搭載とうさいした基板きばんつくった論理ろんり回路かいろ使つかっている(当時とうじ、ICは一般いっぱんてきでなかった)。

 
IBM 3270後継こうけいのIBM 3277

このころの端末たんまつはモノクロ方式ほうしきである。

1971ねんにはIBMがIBM 2260の後継こうけいにあたるIBM 3270発表はっぴょう

 
VT100
DECの端末たんまつ

DECは 1975ねんにVT52 を、1978ねんにはVT100発表はっぴょうした。これらは当時とうじは「インテリジェント端末たんまつ」とばれ、いまでもソフトウェアでエミュレートされて使つかわれてつづけている。これらが「インテリジェント」とばれたのは、エスケープシーケンス解釈かいしゃくしてカーソル位置いち表示ひょうじ制御せいぎょおこなったためである。にはWyse様々さまざま機種きしゅ(Wyse 60 はベストセラーとなった)、Tektronix 4014 などがある。

1970年代ねんだいまつ- 1980年代ねんだい端末たんまつ状況じょうきょう

やがてこのようなビデオ表示ひょうじ方式ほうしき(CRT方式ほうしき)の端末たんまつ全般ぜんぱんビデオ表示ひょうじ端末たんまつVDT)と総称そうしょうされるようになった。VDTはコンピュータからの出力しゅつりょくをTTYやプリンタ方式ほうしきよりはるかに高速こうそく表示ひょうじできるという利点りてんがあり、コンピュータと対話たいわするように利用りようすることが可能かのうであった。

1970年代ねんだいまつから1980年代ねんだいはじめ、DEC、Wyse、TelevideoHPIBMLear-Sieglerヒース など様々さまざま企業きぎょう端末たんまつ製造せいぞうしたが、これらのおおくはコマンドシーケンスに互換ごかんせいがなかった。当時とうじ端末たんまつメインフレーム接続せつぞくされ、単色たんしょくであり、緑色みどりいろかアンバー(琥珀こはくしょく)のスクリーンのものがおおかった。通常つうじょう、コンピュータとの信号しんごうのやりりはRS-232Cなどシリアルポート使つかうことが一般いっぱんてきであった。IBMのシステムでは、同軸どうじくケーブル接続せつぞくし、SNAプロトコルで信号しんごうのやりとりをするものもあった。


テキスト端末たんまつ

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ビデオ表示ひょうじASCII文字もじ端末たんまつ写真しゃしんはTelevideoしゃのModel925で、1982ねんごろ製造せいぞうされたもの。マイクロプロセッサ使用しようしている。

テキスト端末たんまつとは、もっぱらテキスト(文字もじれつるい入力にゅうりょく出力しゅつりょくだけをおこな装置そうちすための総称そうしょう分類ぶんるい用語ようごである。文字もじ記号きごうるいはコンピュータ用語ようごではcharacter(キャラクタ)というのでキャラクタ端末たんまつともばれる。まった文字もじ集合しゅうごう(キャラクタセット)しか表示ひょうじできない。

うえ説明せつめいしたテレタイプ端末たんまつやVT100などはテキスト端末たんまつ分類ぶんるいされる。

1970年代ねんだい登場とうじょうした" ビデオ表示ひょうじ " つまりブラウン管ぶらうんかん出力しゅつりょくする装置そうちビデオ表示ひょうじ端末たんまつ (VDT) とばれたが、これもテキストはしまつであり、文字もじ記号きごうるいしか表示ひょうじできなかった。

1960年代ねんだいや1970年代ねんだいのテキスト端末たんまつ物理ぶつりてき装置そうちとして存在そんざいしており、大型おおがたコンピュータなどのちかくに設置せっちされRS-232Cなどシリアルポート接続せつぞくされていた。

なお大型おおがたコンピュータの操作そうさおこなうための装置そうちはもともとコンソールともばれていた(日本語にほんごやくでは「操作そうさたく」などとされていた)。

テキスト端末たんまつとタイムシェアリング

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UNIXシステムをタイムシェアリング方式ほうしき利用りようするため、ならべられた端末たんまつぐん(1978ねん

1950年代ねんだいまつから1960年代ねんだい初頭しょとうにかけてタイムシェアリング開発かいはつされ[3]いちだい大型おおがたコンピュータを複数ふくすうのユーザが同時どうじ使用しよう、つまりいちだい大型おおがたコンピュータに多数たすうはしまつ接続せつぞくされるようになり、コンピュータネットワークが発展はってんしてゆくことになった[3]

テキスト端末たんまつのリモート接続せつぞく

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1960年代ねんだいではリモートはしまつでも使つかわれたのはRS-232Cで接続せつぞくする装置そうちで、テレタイプ端末たんまつなどキーボードと印字いんじ機能きのうった装置そうち一番いちばん主流しゅりゅうで、のタイプもふくめると、おもつぎの2しゅ使つかわれた。

  • Teletype Model 33: バラ方式ほうしきのテレタイプ端末たんまつで、タ通信たつうしんのために改造かいぞうされて使用しようされた。
  • ASR-33: うえのTeletype Model 33の改良かいりょうばんで、自動じどうかみテープに印字いんじする機能きのう追加ついか

上述じょうじゅつのようにDECが1975ねんにはVT52を、1978ねんにはVT100をリリースし、リモート接続せつぞくで なおかつビデオ表示ひょうじ方式ほうしき大型おおがたコンピュータに接続せつぞくすることもできるようになった。今日きょう、PCじょううごく「telnetクライアント」のおおくは、1970年代ねんだいまつ当時とうじもっと典型てんけいてき端末たんまつとなった DEC VT100 のエミュレーションを提供ていきょうしている。

1981ねんにはコロンビア大学ころんびあだいがくkermitというプロトコルが、やはり回線かいせん経由けいゆ端末たんまつ接続せつぞくするために開発かいはつされた。


グラフィック端末たんまつ

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グラフィック端末たんまつは、テキストだけでなく画像がぞう表示ひょうじできる端末たんまつ。グラフィック端末たんまつはさらに、ベクタースキャン端末たんまつラスタースキャン端末たんまつ分類ぶんるいされる。

ベクタースキャン端末たんまつは、ホストコンピュータの制御せいぎょにより、直接ちょくせつブラウン管ぶらうんかん直線ちょくせんなどを描画びょうがする。通常つうじょう走査そうさしきブラウン管ぶらうんかんことなり、オシロスコープのような仕組しくみになっている。そのためせん連続れんぞくてき描画びょうがされるが、描画びょうがされたせんのこっている時間じかん描画びょうが速度そくどとのいで、同時どうじ表示ひょうじできるせん本数ほんすう(あるいはながさの総計そうけい)はかぎられていた。ベクタースキャン端末たんまつはコンピュータでは重要じゅうようだが、現在げんざいでは使つかわれていない。

現代げんだいのグラフィック端末たんまつすべラスタースキャン方式ほうしきである。[注釈ちゅうしゃく 1]

パーソナルコンピュータ登場とうじょう

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1970年代ねんだい後半こうはんパーソナルコンピュータマイクロコンピュータ)が登場とうじょうすると、そのうえうごくソフトウェア端末たんまつエミュレータ(ターミナルソフト)が使つかわれるようになった。

OSにGUI採用さいようされるようになっても、コマンドぎょうインタフェーステキストユーザインタフェースのほうものこっている。テキスト端末たんまつは、ターミナルエミュレーションソフトとしてのこった。[注釈ちゅうしゃく 2]

またおおくのプログラミング言語げんご標準ひょうじゅん入出力にゅうしゅつりょくとしてテキストの入出力にゅうしゅつりょくをサポートしている。

ターミナルソフトを動作どうささせればPC端末たんまつとして使つかうことができる。このため、専用せんよう端末たんまつ市場いちばはPCの端末たんまつソフトとの競争きょうそうにさらされるようになり、どんどん縮小しゅくしょうしていった。

LinuxFreeBSDなどのUnixけいオペレーティングシステムでは、 1つのコンピュータじょう複数ふくすうのテキスト端末たんまつ提供ていきょうする仮想かそうコンソール使つかわれた。その端末たんまつエミュレータ使用しよう一般いっぱんした。

端末たんまつエミュレータは、GUIなOSじょう動作どうさするプログラムで、ウィンドウをひらいてそのウィンドウをテキスト端末たんまつとして利用りようできる。おも端末たんまつエミュレータとしては、Win32コンソールや xterm がある。Unixけいオペレーティングシステムでは、擬似ぎじ端末たんまつ接続せつぞくされる。モデムとも使用しようすることを前提ぜんていとした特殊とくしゅ端末たんまつエミュレータも存在そんざいする。たとえば SSH クライアントなどもな端末たんまつエミュレータである。

テキスト端末たんまつじょうのアプリケーション

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xterm端末たんまつエミュレータじょう動作どうさしているNanoテキストエディタ。

テキスト端末たんまつ動作どうさするアプリケーションとしては、まずコマンドラインインタプリタあるいはシェルがある。これらはコマンドプロンプト表示ひょうじしてユーザーにコマンド入力にゅうりょくうながし、ユーザーがコマンドを入力にゅうりょくするさいには最後さいごEnter キーを押下おうかする。シェルでは、そのコマンドのおおくはそれぞれがアプリケーションである。

また、テキストエディタ重要じゅうようなアプリケーションの種類しゅるいである。ディスプレイ全体ぜんたい使つかい、テキストを表示ひょうじし、ユーザーがそれを編集へんしゅうできるようにしてある。ワープロソフト元々もともとはテキスト端末たんまつ利用りよう可能かのうだったが、WYSIWYGともにGUIが必須ひっすになっていった。

telnetssh は、遠隔えんかくのサービスと接続せつぞくしてローカルな端末たんまつから操作そうさ可能かのうにする。

プログラミングインタフェース

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もっと単純たんじゅん形態けいたいでは、テキスト端末たんまつファイルのようなものである。ファイルへのみが表示ひょうじされ、ファイルからのみがユーザー入力にゅうりょくることになる。Unixけいオペレーティングシステムでは、テキスト端末たんまつ対応たいおうしたキャラクタスペシャルファイル存在そんざいする。

に、特殊とくしゅエスケープシーケンス制御せいぎょ文字もじがあり、プログラムから使つかえる termios システムコールがある。ncurses などのライブラリから使つかうのがもっと容易よういである。さらに ioctl システムコールを使つかって端末たんまつ固有こゆう操作そうさ可能かのうである。

入出力にゅうしゅつりょく以外いがい機能きのうとしてUnixけいオペレーティングシステムではジョブおよびセッション管理かんりがあり、POSIXにて仕様しようめられている。具体ぐたいてきには端末たんまつとセッションの関連かんれん[4]端末たんまつとジョブ(POSIXではプロセスグループ)の関連付かんれんづけおよび端末たんまつ入出力にゅうしゅつりょく使つかおうとしているジョブの調停ちょうていなどがある。れいとして「ユーザがログアウトなどにより端末たんまつをクローズしたら、その端末たんまつじょう実行じっこうしているすべてのプロセスを終了しゅうりょうさせる」というような機能きのうがある。

技術ぎじゅつ

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アプリケーションから端末たんまつ使つかもっと簡単かんたん方法ほうほうは、たんにテキスト文字もじれつ逐次ちくじてききすることである。出力しゅつりょくしたテキストはスクロールしていくので、最近さいきん出力しゅつりょくした部分ぶぶん通常つうじょう24ぎょう)だけがえている。UNIXでは通常つうじょう入力にゅうりょくテキストは Enter キーが押下おうかされるまでバッファされるので、アプリケーションがるテキストは文字もじれつとして完全かんぜんかたちになっている。このような使つかかた場合ばあい、アプリケーションが端末たんまつについてくわしく必要ひつようはない。

おおくの対話たいわがたアプリケーションでは、これでは不十分ふじゅうぶんである。典型てんけいてき強化きょうかとしては、「コマンドぎょう編集へんしゅう」(readline などのライブラリを使つかう)がある。また、同時どうじにコマンド履歴りれきにアクセスできるようにする場合ばあいもある。これらは対話たいわがたコマンドラインインタプリタでよく使つかわれる。

さらに対話たいわてきなものとして、フルスクリーンがたのアプリケーションがある。この場合ばあいは、アプリケーションが全体ぜんたい表示ひょうじ完全かんぜん制御せいぎょする。また、キー押下おうかにも即座そくざ反応はんのうする(Enter キー押下おうかまでバッファリングすることはない)。テキストエディタファイルマネージャウェブブラウザなどがこのモードを使つかう。さらに、テキスト表示ひょうじさいいろ輝度きど制御せいぎょでき、アンダーラインをつけたり、点滅てんめつさせたり、罫線けいせんもとへんなどの特殊とくしゅ文字もじ表示ひょうじさせたりすることも可能かのうである。

これらを実現じつげんするには、アプリケーションが通常つうじょうのテキスト文字もじれつだけでなく、制御せいぎょ文字もじエスケープシーケンスあつか必要ひつようがある。それによって、カーソル特定とくてい位置いち移動いどうさせたり、特定とくてい位置いち文字もじ消去しょうきょしたり、いろえたり、特殊とくしゅ文字もじ表示ひょうじさせたり、ファンクションキー応答おうとうしたりといったことが可能かのうになる。

ここで問題もんだいになるのは、端末たんまつ端末たんまつエミュレータ各種かくしゅ存在そんざいすることで、それぞれが自前じまえエスケープシーケンスっている。このため、特別とくべつライブラリcursesなど)が作成さくせいされ、端末たんまつデータベース(TermcapTerminfo)ととも作用さようして、端末たんまつちがいを吸収きゅうしゅうする役目やくめたす。


端末たんまつ分類ぶんるい用語ようご

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タイムシェアリングシステム出現しゅつげん以降いこう対話たいわ処理しょりおこなうための端末たんまつとして、よくもちいられるもののれいしめす。

ダム端末たんまつdumb terminal

ダムはしまつという用語ようごは、その文脈ぶんみゃくによって様々さまざま意味いみ使つかわれる。

RS-232接続せつぞくする端末たんまつについての文脈ぶんみゃくでは、ダム端末たんまつとは解釈かいしゃくできる制御せいぎょ文字もじが(CR、LF などに)かぎられている端末たんまつう。ダム端末たんまつエスケープシーケンス解釈かいしゃくできないため、くだり消去しょうきょ画面がめん消去しょうきょカーソル位置いち制御せいぎょといったことができない。つまり、テレタイプ端末たんまつどう程度ていどのことしかできない。Unixけいシステムではこのようなダムはしまついまでもサポートされており、環境かんきょう変数へんすう TERM を dumb と設定せっていすることでダム端末たんまつ認識にんしきする。「インテリジェント端末たんまつ」は、この文脈ぶんみゃくではダムはしまつでないテキスト端末たんまつ意味いみする。

よりひろ意味いみでは、キーボードとビデオ表示ひょうじ装置そうちやプリンターをそなえた装置そうちで、RS-232接続せつぞくでホストシステムと通信つうしんし、ローカルにデータを処理しょりしたりプログラムを実行じっこうしたりしないものをすべてダム端末たんまつぶことがある。この意味いみでは、パーソナルコンピュータも、ディスクレスワークステーションも、シンクライアントも、X端末たんまつもダム端末たんまつえる。

また、モノクロのテキスト表示ひょうじしかできない端末たんまつ装置そうちをダム端末たんまつぶこともある。さらに、キーボードから入力にゅうりょくされた文字もじ一文字ひともじずつホストに送信そうしんする端末たんまつ装置そうちをダム端末たんまつぶこともある。

インテリジェント端末たんまつ

大型おおがたのコンピュータにたいする処理しょりだけでなく、それ自体じたいでテキストデータ編集へんしゅう印字いんじなど各種かくしゅ機能きのう処理しょりできる端末たんまつフロッピーディスク当初とうしょこのたね端末たんまつ内蔵ないぞうする補助ほじょ記憶きおく装置そうちとして開発かいはつされた。1980年代ねんだい以降いこうパーソナルコンピュータなどで実現じつげん可能かのうとなった。

専用せんよう端末たんまつ

銀行ぎんこうのATM(現金げんきん自動じどうあづばら)、CD(現金げんきん自動じどう支払しはら)、販売はんばいてんPOS端末たんまつ、レストランでウェイターが使用しようするハンディターミナルなども端末たんまつ一種いっしゅである。

仮想かそう端末たんまつ

1だいのコンピュータで複数ふくすう端末たんまつとしての機能きのうたせるもの。また、端末たんまつ同様どうよう機能きのう実現じつげんするソフトウェア。この場合ばあい、コンピュータ本体ほんたいにビデオ表示ひょうじ機能きのうんであるワークステーション、パーソナルコンピュータ (PC) やPCサーバもちいられる。端末たんまつエミュレータ

X端末たんまつ
マルチメディアステーション

コンビニエンスストアにおかれている端末たんまつ。MMSとりゃくされることがおおい。別名べつめい「マルチメディアキオスク」。

ビデオ表示ひょうじ端末たんまつ

ビデオ表示ひょうじ端末たんまつえい: Video Display Terminal, VDT)はブラウン管ぶらうんかん液晶えきしょうなどのビデオディスプレイ表示ひょうじもちいる端末たんまつである。もともとはテレタイプ端末たんまつのようなかみ印字いんじする機構きこうそなえた端末たんまつ対比たいひするためにもちいられた用語ようごであるが、その、このVDTをもちいて長時間ちょうじかん作業さぎょうすることでこされる身体しんたい精神せいしんてきしょ症状しょうじょうを「VDT症候群しょうこうぐん」とぶようになり、「VDT」は労働ろうどう衛生えいせい管理かんり分野ぶんやもちいられる用語ようご行政ぎょうせい用語ようご裁判さいばん用語ようご企業きぎょうない労務ろうむ管理かんり用語ようごなどとして使つかわれるようになった。

関連かんれん項目こうもく

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個別こべつ有名ゆうめいはしまつ規格きかく

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ 今日きょうディスプレイは、ラスター方式ほうしき画像がぞう文字もじ表示ひょうじしている。テキストも実際じっさいには画像がぞうとして表示ひょうじしている。
  2. ^ なおIBM PCにはグリーンディスプレイが付属ふぞくしていたが、これは端末たんまつではない。PCに付属ふぞくするディスプレイは文字もじ生成せいせいハードウェアをたず、PCないのディスプレイカードで生成せいせいされたビデオ信号しんごう表示ひょうじしているにぎない。パーソナルコンピュータはキーボードディスプレイ接続せつぞくして使つかうが、パーソナルコンピュータのキーボードやディスプレイはもはや端末たんまつとはいわない。
  1. ^ a b c d e f IT用語ようご辞典じてん e-words「端末たんまつ
  2. ^ IT用語ようご辞典じてんe-words【端末たんまつ
  3. ^ a b Britannica, time-sharing.[1]
  4. ^ この意味いみにあっては、端末たんまつとくに「制御せいぎょ端末たんまつ」とぶ。

外部がいぶリンク

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