藁算(わらざん)は、琉球王国の時代に結び目のある藁を使用した記録保持のシステムである。
紐の結び目の形で数を表現する結縄の代表例である。琉球諸島では文字の使用を許されなかった庶民の間の記録法としてスーチューマやカイダ文字などと並んで慣習的に使用されていた。スーチューマやカイダ文字は比較的上層の人々が用いたのに対して、一般庶民は、藁あるいはイグサの結び方によって数量を表す方法を用いた。藁やイグサの他には、アダンの気根、ビロウ、ソテツ、ススキなどが利用された。また、地域によって用途や形状に差異が見られ、呼称もワラザン、バラザン、パラザン、ワラザイ、ワラサニなど多岐にわたる。尚真王が即位した年(1477年から1637年までの間に成立したと見られる。
結縄の例として、南米のインカ帝国のキープも同様のものである。