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輝石 - Wikipedia

輝石きせき

おおくの火成岩かせいがん変成岩へんせいがんふくまれる代表だいひょうてきみやつこがん鉱物こうぶつ

輝石きせき(きせき、pyroxene、パイロキシン)は、ケイ酸けいさんしお鉱物こうぶつ一種いっしゅおおくの火成岩かせいがん変成岩へんせいがんふくまれる代表だいひょうてきみやつこがん鉱物こうぶつ

いろ無色むしょく緑色みどりいろ褐色かっしょく黒色こくしょくなどで、ガラス光沢こうたくつ。かたち結晶けっしょうたん柱状ちゅうじょう方向ほうこう劈開へきかい顕著けんちょすみ閃石によくるが、劈開へきかいまじわる角度かくどやく90°)により区別くべつされる。

基本きほんてき化学かがく組成そせいは XY(Si,Al)2O6 (ただし、X はCa、Na、Fe2+、Zn、Mn、Mg、Li、Y はCr、Al、Fe3+、Mg、Mn、Sc、Ti、V、Fe2+)であらわされる。

結晶けっしょうけいにより、直方のうがたはすかた輝石きせき(ちょくほうきせき、orthopyroxene、直方のうがたあきらけいはすかた輝石きせき))およびたんはす輝石きせき(たんしゃきせき、clinopyroxene、たんはすあきらけい)の2つに分類ぶんるいされ、さらに上記じょうき化学かがく組成そせいによりこまかく分類ぶんるいされる。

英語えいご: pyroxeneは、19世紀せいき火成岩かせいがんなか見出みいだされた当初とうしょに、石英せきえいとはことなる物質ぶっしつとしてギリシャで「pyro-(の、火成岩かせいがんちゅうの)」「xenon(おかしな異物いぶつ)、キセノン語源ごげん同義どうぎ」とよんだことによる[1]

輝石きせき種類しゅるい

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1988ねん国際こくさい鉱物こうぶつがく連合れんごう(IMA)の輝石きせき命名めいめいしょう委員いいんかいにより、輝石きせき分類ぶんるい命名めいめい整理せいりされた。21しゅ輝石きせき独立どくりつしゅとされ、そのうち13しゅ固溶体こようたいはし成分せいぶんとしてもちいられる。これらのうち、普通ふつうられるのは、Ca-Mg-Fe輝石きせき8しゅ(1-5、8-10)、Ca-NaおよびNa輝石きせき4しゅ(15-18)である。

I. Mg-Fe輝石きせき

1. 頑火輝石きせき(Enstatite、エンスタタイト)(En) : Mg2Si2O6
2. てつ珪輝せき(Ferrosilite、フェロシライト)(Fs) : Fe2+
2
Si2O6
3. たんはす頑火輝石きせき(Clinoenstatite、たんはすエンスタタイト)
4. たんはすてつ珪輝せき(Clinoferrosilite、たんはすフェロシライト)
5. ピジョン輝石きせき(Pigeonite) : (Mg,Fe,Ca)2Si2O6

II. Mn-Mg輝石きせき

6. ドンピーコー輝石きせき(Donpeacorite、ダンピコライト)
7. 加納かのう輝石きせき(Kanoite)(Ka) : MnMgSi2O6

III. Ca輝石きせき

8. とおる輝石きせき(Diopside)(Di) : CaMgSi2O6
9. はいてつ輝石きせき(Hedenbergite、ヘデンバージャイト)(Hd) : CaFe2+Si2O6
10 普通ふつう輝石きせき(Augite、オージャイト) : (Ca,Mg,Fe)2Si2O6
11. ヨハンセン輝石きせき(Johannsenite、ヨハンセナイト)(Jo) : CaMnSi2O6
12. ピタダナイト(Petedunnite)(Pe) : CaZnSi2O6
13. エシネアイト(Esseneite)(Es) : CaFe3+AlSiO6
14. デイビス輝石きせき(Davisite) : CaScAlSiO6

IV. Ca-Na輝石きせき

15. オンファス輝石きせき(Omphacite、オンファサイト)
16. エジリン普通ふつう輝石きせき(Aegirine-augite、エジリン-オージャイト) : (Ca,Na)(Mg,Fe2+,Al,Fe3+)Si2O6

V. Na輝石きせき

17. ひすい輝石きせき(Jadeite、ジェイダイト)(Jd) : NaAlSi2O6
18: エジリン輝石きせき(Aegirine、エジリン、きり輝石きせき)(Ae) : NaFe3+Si2O6
19. コスモクロア輝石きせき(Kosmochlor、コスモクロア)(Ko) : NaCr3+Si2O6
20. ジャービス輝石きせき(Jervisite、ジャービサイト)(Je) : NaSc3+Si2O6

VI. Li輝石きせき

21. リシア輝石きせき(Spodumene、スポジュメン)(Sp) : LiAlSi2O6

そのつぎ輝石きせき発見はっけんされた。

廃棄はいきされた輝石きせきめい

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使つかわれなくなった輝石きせきめいにはつぎのようなものがある。

  • ウルバン輝石きせき(Urbanite) : マンガンてつ普通ふつう輝石きせきあるいはエジリン普通ふつう輝石きせき
  • 古銅こどう輝石きせき(Bronzite) : 含鉄頑火輝石きせき
  • サーラ輝石きせき(Salite) : 含鉄とおる輝石きせき
  • シェッフェル輝石きせき(Schefferite) : 含マンガンサーラ輝石きせきあるいはマンガンエジリン輝石きせき
  • 紫蘇じそ輝石きせき(Hypersthene) : 頑火輝石きせきもしくはてつ珪輝せき
  • チタン輝石きせき(Titanaugite) : 含チタン普通ふつう輝石きせき
  • てつサーラ輝石きせき(Ferrosalite) : マグネシウムにはいてつ輝石きせき
  • ファッサ輝石きせき(Fassaite) : だいてつおよびアルミニウムにとおる輝石きせきまたは普通ふつう輝石きせき

おも輝石きせきからなるかんあきらしつあらつぶちょうてつしつ火成岩かせいがん輝岩きがん(pyroxenite)という[2]

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ goo辞書じしょ「pyroxene」
  2. ^ 地質ちしつ関係かんけい 岩石がんせき”. 鹿児島かごしまけん. 2020ねん8がつ18にち閲覧えつらん

参考さんこう文献ぶんけん

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関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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