馬うま宮みや

馬うま 宮みや（ば きゅう、生なま没年ぼつねん不ふ詳しょう）は、前漢ぜんかんから新しんにかけての人ひと。字じは游ゆう卿きょう。東海とうかい郡ぐん戚県の人ひと。元もとの姓せいは馬うま矢やといったが、彼かれが学問がくもんを学まなんでから馬うまに改姓かいせいした。

略歴りゃくれき

厳いむ氏し春秋しゅんじゅうを学まなび、郎ろうとなった。のち、楚すわえ国こくの長ちょう史しとなったが罷免ひめんされた。その後ご丞相じょうしょう史しとなった。師し丹にが彼かれを高潔こうけつであると推薦すいせんし、廷尉平ひらめ、青あお州しゅう刺史しし、汝なんじ南みなみ太守たいしゅ、九きゅう江え太守たいしゅと遷り、どこでも多角たかくされた。中央ちゅうおうに召めされて詹事となり、元もと寿ことぶき元年がんねん（紀元前きげんぜん2年ねん）に光ひかり禄ろく勲くん、元もと寿ことぶき2年ねん（紀元前きげんぜん1年ねん）には右みぎ将軍しょうぐんとなった。同年どうねん、孔あな光こうの後任こうにんの大だい司つかさ徒ととなり、扶徳侯こうに封ふうじられた。

元始げんし5年ねん（5年ねん）、太ふとし師し孔あな光こうが死しぬと馬うま宮みやが大だい司つかさ徒とと太ふとし師しを兼任けんにんした。

馬うま宮みやはかつて哀あい帝みかどの祖母そぼの傅でん太ふとし后きさきの諡おくりなを定さだめるのに参加さんかしていたが、王おう莽が権力けんりょくを握にぎると傅でん太ふとし后きさきが否定ひていされた。馬うま宮みやは王おう莽から見逃みのがされていたが、馬うま宮みやはこれを恥はじており、上書うわがきして謝罪しゃざいし解任かいにんを願ねがった。王おう莽は太皇太后たいこうたいこう（王政おうせい君くん）の詔みことのりの形かたちで彼かれを解任かいにんした。

王おう莽が簒奪さんだつすると馬うま宮みやは皇太子こうたいしの師しとされ、在任ざいにん中ちゅうに死亡しぼうした。

参考さんこう文献ぶんけん

• 班はん固かた著ちょ『漢書かんしょ』巻まき19下か百官ひゃっかん公卿くぎょう表ひょう下か、巻まき81馬うま宮みや伝つたえ