高際たかぎわ和雄かずお

高際たかぎわ 和雄かずお（たかぎわ かずお、1947年ねん10月1日にち - 2007年ねん12月）は、日本にっぽんの脚本きゃくほん家か。

高際たかぎわ 和雄かずお
プロフィール
誕生たんじょう日び	1947年ねん10月1日にち
出身しゅっしん地ち	日本にっぽん・群馬ぐんま県けん
死没しぼつ日び	2007年ねん12月
死没しぼつ地ち	東京とうきょう
主おもな作品さくひん
テレビドラマ	『警視けいし-K』
特撮とくさつ	『風雲ふううんライオン丸まる』 『鉄人てつじんタイガーセブン』

略歴りゃくれき

青山学院大学あおやまがくいんだいがく在学ざいがく中ちゅうに脚本きゃくほん家かの倉本くらもと聡さとしに師事しじ。倉本くらもとの口述こうじゅつ筆記ひっき作業さぎょうをこなしつつ1971年ねん、アニメ『新しん・オバケのQ太郎たろう』で脚本きゃくほん家かデビューする。しかしアニメーション作品さくひんは自身じしんの作家さっか性せいに合致がっちしないことを実感じっかんし、以降いこうは一貫いっかんして実写じっしゃドラマを手掛てがけた。

サブライターの一員いちいんとして途中とちゅうからローテーションに加くわわった『風雲ふううんライオン丸まる』と『鉄人てつじんタイガーセブン』では、従来じゅうらいの変身へんしんヒーロー物ぶつが敢あえて触ふれなかった「タブー」とも言いえる領域りょういきに踏ふみ込こんだ脚本きゃくほんを続出ぞくしゅつさせ、視聴しちょう者しゃに多大ただいな衝撃しょうげきとトラウマを与あたえることとなった。両りょう作さくの最終さいしゅう回かいも高際たかぎわが手掛てがけており、いずれも重おもく陰鬱いんうつな空気くうきが漂ただようクロージングを迎むかえている。2作品さくひんの制作せいさく捕とを担当たんとうした清水しみず一夫かずおと気きが合あったが2人ふたりで考かんがえた内容ないようが暗くらいため、結果けっか的てきに視聴しちょう率りつ低下ていかを招まねいてしまい、清水しみずはフジテレビプロデューサーの別所べっしょ孝治こうじに注意ちゅういを受うけたという。

寡作かさくなこともあり、各種かくしゅメディアのインタビューなどに登場とうじょうする機会きかいが極きわめて少すくなかった。

エピソード

デビュー間あいだもない頃ころに手掛てがけた『眠ねむり狂四郎きょうしろう』の脚本きゃくほんを主演しゅえんの田村たむら正和まさかずから絶賛ぜっさんされる。1時じ間あいだ枠わくの内容ないように対たいし、田村たむらの台詞せりふがわずか3つしかなく「（演えんじていて）楽らくだった」というのが理由りゆうだが、これは説明せつめい的てきな台詞せりふの羅列られつを嫌きらう高際たかぎわの作家さっか的てき体質たいしつによるものだという。

高際たかぎわの母親ははおやは彼かれが手掛てがけた番組ばんぐみを熱心ねっしんにチェックしていたらしいが、「お前まえの脚本きゃくほんは観みていて（精神せいしん的てきに）疲つかれるものばかりだねぇ…」と、そのネガティブな作風さくふうに対たいして極きわめて的確てきかくな感想かんそうを漏もらしていたという。

シナリオ上じょうでの『鉄人てつじんタイガーセブン』最終さいしゅう回かいは、主人公しゅじんこうが亡父ぼうふに敵てき組織そしきの壊滅かいめつを告つげて終おわるという大団円だいだんえん的てきなものであったが、撮影さつえい段階だんかいで現場げんばの判断はんだんによりペシミズム溢あふれる結末けつまつへと変更へんこうされたという。監督かんとくの大塚おおつか莞爾かんじは「高際たかぎわは撮影さつえい現場げんばについて来くるのが好すきな人間にんげんだったから、僕ぼくらの言葉ことばを受うけて（現場げんばで）書かき直なおしたのかも知しれない」と述懐じゅっかいしている。

主おもな作品さくひん

映画えいが

• オキナワの少年しょうねん（1983年ねん）新城しんじょう卓たく、中田なかた信一郎しんいちろうとの共同きょうどう執筆しっぴつ
• 夏なつ草くさの女おんなたち（1987年ねん）
• AIDSを生いきる -真実しんじつの日々ひび-（1994年ねん）※16じゅうろくミリ作品さくひん　主演しゅえん：沖田おきた浩之ひろゆき

テレビドラマ

• 眠ねむり狂四郎きょうしろう（1972年ねん）
• トリプルファイター（1972年ねん）
• 風雲ふううんライオン丸まる（1973年ねん）
• 鉄人てつじんタイガーセブン（1973年ねん - 1974年ねん）
• 6羽わのかもめ（1974年ねん）
• 冒険ぼうけんロックバット（1975年ねん）
• 愛あいのサスペンス劇場げきじょう『再会さいかい-ふるさとさむく-』（1976年ねん）
• 恐竜きょうりゅう大戦たいせん争そうアイゼンボーグ（1977年ねん）
• 怒おこれ兄弟きょうだい!（1979年ねん）
• 背信はいしん（1979年ねん）
• あいつと俺おれ 第だい4話わ「赤あかい傘かさの犯行はんこう - 安雲あくも野の - 」（1980年ねん）
• 警視けいし-K（1980年ねん）
• 猿飛佐助さるとびさすけ（1980年ねん）
• 走はしれ!熱血ねっけつ刑事けいじ 第だい23話わ「おかしなおかしな目撃もくげき者しゃ!」（1981年ねん）
• 太陽たいようにほえろ! 第だい455話わ「死しぬな!スニーカー」（1981年ねん）※小川おがわ英えいとの共同きょうどう執筆しっぴつ
• 火曜かようサスペンス劇場げきじょう『地獄じごくから来きた訪問ほうもん者しゃ』（1981年ねん）※野波のなみ静雄しずおとの共同きょうどう執筆しっぴつ
• あっけらかん（1982年ねん）
• 木曜もくようゴールデンドラマ　
  • 『恐怖きょうふはゆるやかに』（1982年ねん）
  • 『娘むすめよ!お前まえは殺人さつじん者しゃか!?』（1983年ねん）
  • 『目撃もくげき者しゃ』（1984年ねん）
  • 『空そらの色紙いろがみ』（1986年ねん）
• 木曜もくようファミリーワイド『ドラマスペシャル トンガ冒険ぼうけん家族かぞく～サンゴ礁さんごしょうの島しまの愉快ゆかいな子連こづれ日記にっき』（1982年ねん11月25日にち）
• 金曜きんよう女おんなのドラマスペシャル　
  • 『還かえらざる人ひと』（1985年ねん）
  • 『再会さいかい』（1987年ねん）

アニメーション

• 新しん・オバケのQ太郎たろう（1971年ねん）

参考さんこう文献ぶんけん

• 『ピー・プロ70'sヒーロー列伝れつでん (2) 快かい傑すぐる・風雲ふううんライオン丸まる』ソニー・マガジンズ、2000年ねん9月がつ21日にち。ISBN 4-7897-1551-5。