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aoTuV - Wikipedia

aoTuV (AOyumi TUned Vorbis)は、オープンソースVorbis互換ごかんエンコーダ一部いちぶからはあおつぶあおつぶなどとばれている。

aoTuV
開発元かいはつもと あおいゆみ
最新さいしんばん
対応たいおうOS WindowsLinux
種別しゅべつ エンコーダ
公式こうしきサイト aoTuV公式こうしきページ
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概要がいよう

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チューニング・開発かいはつ配布はいふ日本人にっぽんじんあおいゆみおこなっている。2019ねん5月現在げんざい、バージョンはBeta6.03 (2018)。

Vorbisは規格きかく自体じたいがオープンソースかつパテントフリーであるため、すうおおくのエンコーダが開発かいはつされているが、そのなかでもaoTuVはもっともたか音質おんしつのVorbisを作成さくせいできるとされている。
また、Vorbisをq-2(32kbps)でエンコードできるのも、aoTuVの特徴とくちょうである。
Hydrogenaudio主催しゅさいによる数々かずかず公開こうかいリスニングテストで、aoTuVはたか評価ひょうかけている。

aoTuVの発展はってん

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Vorbis の公式こうしきエンコーダのバージョンが 1.0.1 のころMP3えることを目指めざして開発かいはつされた Vorbis ではあったが、音質おんしつ評価ひょうかかならずしも賞賛しょうさんばかりではなかった。 当時とうじ公式こうしきエンコーダにはプリエコー(pre echo)とこういきブースト(HF boost)が発生はっせいする問題もんだいがあり、それが音質おんしつ低下ていかしゅたる要因よういんであった。この問題もんだい解決かいけつしようと、有志ゆうしによってチューニングされたエンコーダがいくつか登場とうじょうした。 aoTuV以前いぜんおもなチューニングばんには GT3・QKTune・Modest Tuning とうがある。 このうちGT3 はプリエコーを軽減けいげんしたのが特徴とくちょうで、おもたかいビットレートで効果こうか発揮はっきした。しかし、公式こうしきエンコーダやのチューニングばんくらべビットレートがふくらむ傾向けいこうにあるのが難点なんてんであった。 QKTune はこういきブーストの軽減けいげんはかっており、おも平均へいきんてきなビットレートで効果こうか発揮はっきした。

Vorbisの高音こうおんしつ目指めざしたチューニングばんひとつとして、あおいゆみによる aoTuV が登場とうじょうしたのは2003ねん12月23にちであった。 aoTuV はこまかい部分ぶぶん調整ちょうせいおもで、比較的ひかくてきひくいビットレートに重点じゅうてんいて調整ちょうせいしているのが特徴とくちょうである。 また、q-2 に対応たいおうしているのも特徴とくちょうであり、平均へいきんやく 40kbps でエンコードすることができた。 一方いっぽうで、プリエコー・だかいきブースト対策たいさくよりおくれをっていたため、ちゅうだかビットレートではより優位ゆういとはいかなかった。 そのため Vorbis ユーザーのあいだでは、ていビットレートは aoTuV、q5までは公式こうしきエンコーダ、q6以上いじょうはGT3、と使つかけることが推奨すいしょうされた。 かくチューニングばん合成ごうせいして、それぞれのさをわせるこころみもいくつかあったが、かくチューニングばんのトレードオフも改善かいぜんされないままわさってしまうこともあっておおきな成果せいかにはならなかった。

aoTuV experiment [20040329]

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2004ねん3がつ29にちあおいゆみは aoTuV におおきな改良かいりょうくわえ、その開発かいはつばん公開こうかいした。 このバージョンはどのビットレートにおいてもプリエコーとこういきブーストを非常ひじょう軽減けいげんしていて評判ひょうばんとなった(こうビットレートではまだ GT3 が有利ゆうりめんもあるにはあったが)。

ていビットレートにおいては、このバージョン以降いこうのチューニングばん追随ついずいゆるさなくなった。 こうビットレートは、まだすこ不得意ふとくいであったがこれ以降いこうのバージョンで改良かいりょうされていくこととなる。

開発かいはつばんでの改良かいりょう反映はんえいした正式せいしきばんは2004ねん4がつ21にち公開こうかいされ、以降いこう、Hydrogenaudio主催しゅさい公開こうかいリスニングテストでこう評価ひょうかることになる。 このこう評価ひょうかけ、海外かいがいなどで aoTuV を内部ないぶんだツールるい公開こうかいされるようになる。 また、aoTuV beta 2 による改良かいりょうてんはほとんどが公式こうしきエンコーダにもまれ、libvorbisバージョン 1.1 として公開こうかいされた。

2004ねん11月21にち公開こうかい公式こうしきエンコーダのバージョンアップにともない、aoTuV もチューニングのベースとする公式こうしきエンコーダを libvorbis 1.1 に変更へんこうした。 このバージョンではq-2 の仕様しよう変更へんこうされ、よりひく平均へいきん 32kbps でエンコードできるようになった。 これは当初とうしょは q-3 とばれていたものである。

2005ねん6がつ18にち公開こうかい。チャンネルあいだ処理しょりおおきな改良かいりょうほどこした。 Vorbis のチャンネルあいだ処理しょり効率こうりつ一方いっぽうこういきブーストの原因げんいんひとつとなっていたところでもある。 beta 4 が公開こうかいされてからすこった6がつ27にち公式こうしきエンコーダも libvorbis 1.1.1 にバージョンアップした。 libvorbis 1.1 から libvorbis 1.1.1 にかけての変更へんこうてんはいくつかのバグの修正しゅうせいである。 7月7にちすで公開こうかいされていた aoTuV beta 4 はこれらのバグ修正しゅうせいんだものにえられた。 そのため、おなじ beta 4 でも内容ないようことなるエンコーダが存在そんざいする。

2005ねん11月5にち公開こうかい。beta3の弱音よわね処理しょりコードがえられた。 beta 4 から beta 4.5 にかけての改良かいりょうは q3 未満みまん対象たいしょうとしたもので、q3 以上いじょう場合ばあいは beta 4 とほぼ同等どうとう結果けっかをもたらす。

2005ねん11月19にち公開こうかい。GCC4でコンパイルしたさい正常せいじょう動作どうさしないコードを出力しゅつりょくする問題もんだい修正しゅうせいされた。 当時とうじ公式こうしきエンコーダもおな問題もんだいっており libvorbis 1.1.2 で修正しゅうせいされた。

2006ねん8がつ23にち公開こうかい。beta 4.51 を改名かいめいして安定あんていばんとしたものである。 βべーたばんけるユーザーのために用意よういされた。

2006ねん10がつ24にち公開こうかい。いくつかの改良かいりょうにより、ひくいビットレートでのおとれ、おと問題もんだい、Channel Couplingに起因きいんする問題もんだいいくつか、プリエコーを改善かいぜんした。 また、変更へんこうてん追加ついか部分ぶぶんわせて、各部かくぶのチューニングをやりなおしたバージョンである。 公式こうしきエンコーダの libvorbis 1.1.2 までの改良かいりょうまれている。 Release 1 が公開こうかいされる以前いぜんから開発かいはつされていたものである。 11月5にちsvn.xiph.org に aoTuV ようのブランチが作成さくせいされた。 これは、aoTuV の開発かいはつ公式こうしきのプロジェクトとしてみとめられたことを意味いみする。 aoTuV が公式こうしきエンコーダにまれたわけではないが事実じじつじょう公式こうしきエンコーダになる可能かのうせいたかくなった。

ユーザーの要望ようぼうこたえるかたちで、2008ねん3がつ31にちやく1ねんはん沈黙ちんもくやぶってのリリース。 プリエコーをさらに改善かいぜんし、細部さいぶ挙動きょどうを beta 5 よりも改良かいりょうした。

libvorbis1.2.2~1.3.2の修正しゅうせいみ、特定とくていパターンのプリ/ポストエコーを改善かいぜん、ステレオモード切替きりかえのしきい変更へんこう、 Noise normalization処理しょり改善かいぜんなど小粒こつぶながらも比較的ひかくてきこうきにわた修正しゅうせいおこなわれているが、公開こうかい初日しょにちに「特定とくてい波形はけい破綻はたんする」という不具合ふぐあい発覚はっかくしている。

5.1chソースのエンコードにかんする問題もんだい修正しゅうせい
libvorbis 1.3.4を統合とうごう(2014)。

libvorbis 1.3.5を統合とうごう(2015)。

libvorbis 1.3.6を統合とうごう(2018)。

aoTuVの履歴りれき

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  • 2003ねん12月23にち aoTuV alpha 1 (q-2 に対応たいおう、40kbps)
  • 2004ねん1がつ1にち aoTuV alpha 2
  • 2004ねん1がつ31にち aoTuV alpha 3
  • 2004ねん2がつ15にち aoTuV beta 1
  • 2004ねん2がつ27にち aoTuV beta 1_a
  • 2004ねん3がつ29にち ※aoTuV experiment [20040329] (プリエコー・だかいきブーストをほぼ解消かいしょう)
  • 2004ねん4がつ21にち aoTuV beta 2
  • 2004ねん11月21にち aoTuV beta 3 (q-2 の変更へんこう、32kbps)
  • 2005ねん6がつ18にち aoTuV beta 4
  • 2005ねん7がつ7にち aoTuV beta 4
  • 2005ねん11月5にち aoTuV beta 4.5
  • 2005ねん11月19にち aoTuV beta 4.51
  • 2006ねん8がつ23にち aoTuV Release 1 (はつ安定あんていばん、beta 4.51 を改名かいめいしたもの)
  • 2006ねん10がつ24にち aoTuV beta 5
  • 2008ねん3がつ31にち aoTuV beta 5.5
  • 2008ねん12月10にち aoTuV beta 5.6
  • 2008ねん12月16にち aoTuV beta 5.61
  • 2009ねん3がつ3にち aoTuV beta 5.7
  • 2011ねん2がつ22にち aoTuV beta 6
  • 2011ねん2がつ23にち aoTuV beta 6.01
  • 2011ねん2がつ27にち aoTuV beta 6.02
  • 2011ねん4がつ25にち aoTuV beta 6.03
  • 2014ねん5がつ11にち aoTuV beta 6.03 (2014)
  • 2015ねん8がつ10にち aoTuV beta 6.03 (2015)
  • 2018ねん5がつ2にち aoTuV beta 6.03 (2018)

※aoTuV experiment [20040329] は開発かいはつばんであるが、aoTuV の現在げんざいたか評価ひょうかにつながる重要じゅうよう改良かいりょうおこなわれたバージョンであるため掲載けいさいした。

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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参考さんこうページ

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関連かんれんサイト

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