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AutoCAD - Wikipedia

AutoCADオートキャド)は、オートデスク株式会社かぶしきがいしゃ開発かいはつする汎用はんようCADきゃどソフトウェア。1982ねん最初さいしょのバージョンである1.0が発売はつばいされた。建築けんちく土木どぼく機械きかい分野ぶんやをはじめとして、汎用はんようCADきゃどとしておお利用りようされている。

概要がいよう

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米国べいこくせい汎用はんようの2D/3D CADきゃどでAutoCADおよびAutoCAD LT、それに各種かくしゅ専用せんよう機能きのうそなえたAutoCAD Mechanicalなど業界ぎょうかい製品せいひんがある。データフォーマットのDWG非公開ひこうかい)と中間ちゅうかんフォーマットDXF公開こうかい)は、おおくのCADきゃどでデータ交換こうかん利用りようされている。カスタマイズするためのAPIが、AutoLISP、ObjectARX(C++)、VB、.netなどと充実じゅうじつしている。じゅうすうこく言語げんご翻訳ほんやくされ世界中せかいじゅう利用りようされている。

AutoCADは、1982ねんに2D/3Dの汎用はんようCADきゃどとして発売はつばいされる。CADきゃどメーカーと差別さべつするためデータフォーマットとAPIを公開こうかいし、AutoCADをベースに専用せんようアプリケーションの開発かいはつをサードパーティー(開発かいはつ会社かいしゃ)にびかける。その結果けっか、AutoCADをベースに様々さまざまなアプリケーションが開発かいはつされ、そのアプリケーションの普及ふきゅう同時どうじにAutoCADが一緒いっしょ普及ふきゅうするビジネスモデルを構築こうちく。そのオープン戦略せんりゃくてっしたことが市場いちばれられ1990ねんなかばまでには世界中せかいじゅうおおきなマーケットシェアを獲得かくとくすることになった。このCADきゃどのプラットフォームの提供ていきょうてっするという方針ほうしんを、1997ねんのSoftdesk(米国べいこく建築けんちくけいアプリケーションソフト会社かいしゃ買収ばいしゅうけに戦略せんりゃく転換てんかんする。そのおおくのサードパーティーを買収ばいしゅうすることにより、業種ぎょうしゅけの専用せんようCADきゃど提供ていきょうするようになる。そして、2016ねん、ライセンスの提供ていきょう方法ほうほう従来じゅうらい永久えいきゅうライセンスから期間きかん限定げんていのライセンス方式ほうしきサブスクリプション)に全面ぜんめんてき移行いこうするなど、クラウドにけまたその戦略せんりゃくおおきく転換てんかんした。

2018ねん、AutoCAD 2019で、AutodeskはAutoCAD本体ほんたいに、その派生はせい製品せいひんであったAutoCAD Architecture (建築けんちく設計せっけいきゅうAutodesk Architectural Desktop)、AutoCAD Electrical (電気でんき制御せいぎょ設計せっけい)、AutoCAD Mechanical (機械きかい設計せっけい)、AutoCAD MEP (設備せつび設計せっけいきゅうAutodesk Building Systems)、AutoCAD Map 3D (地理ちり空間くうかん情報じょうほう)、AutoCAD Plant 3D (3D工場こうじょう設計せっけい)、AutoCAD Raster Design (ラスター画像がぞう処理しょり)を統合とうごうした[1]。なお、AutoCAD P&IDは廃止はいしされ[2]、AutoCAD Civil 3DはAutodesk Civil 3Dに改名かいめいされて存続そんぞくした[1]

2021ねん、AutoCAD日本にっぽんばんがAutoCAD Plusへと改名かいめいされ、あらたなAutoCAD日本にっぽんばん業種ぎょうしゅべつツールセットをのぞいたものとなった[3]

関連かんれん製品せいひん (代表だいひょうてき製品せいひん)

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AutoCAD LT 簡易かんいばん
Advance Steel英語えいごばん 鋼構造物こうこうぞうぶつ
Autodesk Civil 3D 土木どぼく設計せっけい
Autodesk Fabrication CADmep AutoCADけのMEPアドオン
AutoCAD Revit LT Suite AutoCAD LTとRevit LTのセットばん
Architecture, Engineering & Construction Collection AutoCADをふく建築けんちくけのソフトウェアセット
Product Design & Manufacturing Collection AutoCADをふく製品せいひん設計せっけいおよ製造せいぞうけのソフトウェアセット

AutoCAD LTとInventor LTのセットばんであるInventor LT Suiteも存在そんざいしたが廃止はいしとなった[4]

互換ごかん製品せいひん

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AutoCADの互換ごかん製品せいひんでは、1998ねんにVisioしゃ米国べいこく)が販売はんばいしたIntelliCAD98が初期しょき製品せいひんとしては有名ゆうめい。その、Visioしゃがマイクロソフトに買収ばいしゅうされることによりIntelliCADがオープンソースとなる。そのオープンソースを管理かんりする団体だんたい会員かいいんになった企業きぎょうがIntelliCADのプログラムをベースにした互換ごかんCADきゃど製品せいひん開発かいはつし、それが世界せかい各国かっこく販売はんばいされるようになる。日本にっぽんでは、インテリジャパン(名古屋なごや)が2001ねんにIJ IntelliCADとして国産こくさんはつ互換ごかんCADきゃど発売はつばい。その、コストエレクトロニクス(横浜よこはま)がCosmo IntelliCADを、サイバーデザインラボ(名古屋なごや)がXcellicCADというブランドで互換ごかんCADきゃど販売はんばいした。

AutoCADの互換ごかんCADきゃどは、IntelliCADをベースにしたものが主流しゅりゅうとなってきたが、IntelliCADとはことなる製品せいひんとしてドイツのARES(きゅうFelixCAD)がある。これは、IntelliCADのプログラムを利用りようしないで開発かいはつされた製品せいひんである。ただ、AutoCADのデータにアクセスするツールは、ともにOpen Design Alliance(米国べいこく営利えいり団体だんたい)が提供ていきょうする.dwg Toolsetを採用さいようしている。この.dwg Toolsetは、AutoCADのデータをきすることができるもので、AutoCAD以外いがいのほとんどのCADきゃどメーカーに採用さいようされている。以前いぜんは、AutoCADのデータをきできるだけで互換ごかんCADきゃどといういいかたをされたこともあったが、現在げんざいは、データのきだけでなく、コマンドや操作性そうさせいわる互換ごかんせいたかくないと互換ごかんCADきゃどとしてわれなくなっている。

2010年代ねんだいになると海外かいがいせい有力ゆうりょく互換ごかんCADきゃど日本にっぽん市場いちば参入さんにゅうするようになり、互換ごかんCADきゃどという製品せいひん市場いちばでの認知にんちたかまる。とくに2017ねんになりAutodeskしゃがAutoCADの永久えいきゅうライセンス販売はんばい終了しゅうりょうしたことで一気いっき注目ちゅうもくたかまった。2020ねん現在げんざい日本にっぽんではインテリジャパンのIJCAD(日本にっぽん)、AresCAD(ドイツ)、BricsCAD(ベルギー)、ZWCAD(中国ちゅうごく)、Draftsight(フランス)などが入手にゅうしゅできるが、2次元じげんCADきゃどへの投資とうしおさえたい企業きぎょう個人こじんのニーズとい、これらの互換ごかんCADきゃど利用りよう増加ぞうか傾向けいこうにある。

関連かんれん項目こうもく

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出典しゅってん

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  1. ^ a b Only One AutoCAD FAQ Autodesk 2018ねん4がつ3にち
  2. ^ AutoCAD P&ID is no longer available, Autodesk
  3. ^ LTの価格かかくでフル機能きのう使つかえる、まれわった「AutoCAD」と「AutoCAD Plus」 ITmedia 2021ねん5がつ10日とおか
  4. ^ New subscriptions to Inventor LT are no longer available Autodesk

外部がいぶリンク

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