EP8000

EP8000シリーズは日立製作所ひたちせいさくしょが開発かいはつ・販売はんばいしているAIXベースのUNIX サーバ製品せいひん。2001年ねんの日立製作所ひたちせいさくしょと米国べいこくIBMの戦略せんりゃく的てきアライアンス締結ていけつを機きに、エンタープライズサーバの名なを冠かんして、「オープンアンドミッションクリティカル」をコンセプトに掲かかげ、高たかい信頼しんらい性せいと可用性かようせいが求もとめられる業界ぎょうかいに対たいして訴求そきゅうしている。

概要がいよう

2001年ねん3月13日にち、日立製作所ひたちせいさくしょと米国べいこくIBMは開発かいはつ・生産せいさん能力のうりょくの強化きょうかを目的もくてきとして戦略せんりゃく的てきアライアンスの締結ていけつ合意ごういを発表はっぴょうした^[1]。これにより両社りょうしゃはサーバ主要しゅよう製品せいひんの共同きょうどう開発かいはつ・生産せいさん分担ぶんたんに着手ちゃくしゅし、2001年ねん4月がつ24日にち、日立製作所ひたちせいさくしょはIBM PowerPCベースのAIXサーバ機きEP8000シリーズの販売はんばいを発表はっぴょうした^[1]^[2]。その第だい一いち弾だんは性能せいのうの異ことなるラックマウントタイプ、デスクトップタイプ計けい7モデルで、3年間ねんかんで4000台だいの販売はんばいを目標もくひょうにAIX5.1を搭載とうさいしたサーバが同年どうねん4月がつ26日にちより販売はんばいされた^[2]。

その後ごもOSの改定かいていや技術ぎじゅつの進歩しんぽとともに現行げんこうモデルのエンハンスと新規しんきモデルの開発かいはつを継続けいぞくしており、2017年ねんから2019年ねんにかけて日経にっけいコンピュータの顧客こきゃく満足まんぞく度ど調査ちょうさ（エンタープライズサーバ部門ぶもん）において3年ねん連続れんぞく1位いを獲得かくとくしている^[3]。

特徴とくちょう

EP8000はホストの技術ぎじゅつを転用てんようして設計せっけいがなされており、金融きんゆうシステム、運行うんこう管理かんりシステム、発券はっけんシステム、気象きしょう予報よほうシステムなど、高たかい信頼しんらい性せいと安定あんてい的てきな稼働かどうが求もとめられる社会しゃかい基盤きばんに関かかわる基幹きかんインフラでの使用しようを想定そうていして開発かいはつされ、紹介しょうかいされているEP8000導入どうにゅう事例じれいにおいても証券しょうけん取引とりひき所しょや銀行ぎんこうなど情報じょうほうライフラインを担になう企業きぎょうが複数ふくすう取とり上あげられている^[4]^[5]。米国べいこくIBMとの共同きょうどう開発かいはつ製品せいひんのため、IBMの提供ていきょうするUNIX OSであるAIXを採用さいようしている^[5]。また、ハードウェアもAIXとの親和しんわ性せいを高たかめ、その性能せいのうを引ひき出だすよう設計せっけいされている^[6]。また、『HA Booster Pack for AIX』『HACMP』など、IBM側がわの提供ていきょうサーバでは提供ていきょうされていない信頼しんらい性せいを高たかめるオプション製品せいひんを日立製作所ひたちせいさくしょ独自どくじに提供ていきょうしている^[6]。JP1、HiRDB、OpenTP1、Cosminexusなど、日立製作所ひたちせいさくしょが提供ていきょうするオープンミドルウェア製品せいひんもそのほとんどがAIXに対応たいおうしたものを提供ていきょうしている^[6]。またLinuxとの高たかい親和しんわ性せい、移植いしょく性せいを持もっているのも特徴とくちょうのひとつといえる^[5]。

モデル

日立製作所ひたちせいさくしょが従来じゅうらいモデル、現行げんこうモデルとして掲載けいさいしているEP8000シリーズは以下いかの通とおり^[1]。

項こう番ばん	モデル名めい	搭載とうさいプロセッサ	販売はんばい終了しゅうりょう年月としつき	機器きき仕様しようリンク
1	EP8000 170	POWER3-II	2003年ねん12月	[1]
2	EP8000 610 model 6E1/6C1	POWER3-II	2004年ねん1月がつ	[2]
3	EP8000 615 model 6C3/6E3	POWER4+	2005年ねん4月がつ	[3]
4	EP8000 620 model 6F1	RS64Ⅳ	2003年ねん7月がつ	[4]
5	EP8000 630 model 6C4/6E4	POWER4+	2005年ねん4月がつ	[5]
6	EP8000 640 model B80	POWER3-II	2003年ねん12月	[6]
7	EP8000 650 model 6M2	POWER4+	2005年ねん5月がつ	[7]
8	EP8000 660 model 6H1/6M1	RS64Ⅳ	2003年ねん7月がつ	[8]
9	EP8000 670	POWER4+	2005年ねん5月がつ	[9]
10	EP8000 680	RS64Ⅳ	2003年ねん3月がつ	[10]
11	EP8000 690	POWER4+	2005年ねん9月がつ	[11]
12	EP8000 285	POWER5+	2009年ねん2月がつ	[12]
13	EP8000 505	POWER5 POWER5+	2009年ねん2月がつ	[13]
14	EP8000 520	POWER5 POWER5+ POWER6 POWER6+	2011年ねん3月がつ	[14]
15	EP8000 550	POWER5 POWER5+ POWER6 POWER6+	2011年ねん3月がつ	[15]
16	EP8000 560Q	POWER5+	2007年ねん3月がつ	[16]
17	EP8000 570	POWER5 POWER5+ POWER6	2010年ねん9月がつ	[17]
18	EP8000 590	POWER5 POWER5+	2008年ねん5月がつ	[18]
19	EP8000 595	POWER5 POWER5+ POWER6	2011年ねん1月がつ	[19]
20	EP8000 710	POWER7	2011年ねん12月	[20]
21	EP8000 720	POWER7 POWER7+	2015年ねん12月	[21]
22	EP8000 740	POWER7 POWER7+	2015年ねん5月がつ	[22]
23	EP8000 750	POWER7	2017年ねん3月がつ	[23]
24	EP8000 770	POWER7 POWER7+	2015年ねん5月がつ	[24]
25	EP8000 780	POWER7 POWER7+	2015年ねん5月がつ	[25]
26	EP8000 795	POWER7	2015年ねん5月がつ	[26]
27	EP8000 S814	POWER8	2018年ねん12月	[27]
28	EP8000 S824	POWER8	2018年ねん12月	[28]
29	EP8000 E850	POWER8	2017年ねん4月がつ	[29]
30	EP8000 E870	POWER8	2019年ねん9月がつ	[30]
31	EP8000 E880	POWER8	2019年ねん9月がつ	[31]
32	EP8000 S914	POWER9	2020年ねん11月(一部いちぶ)	[32][33]
33	EP8000 S924	POWER9	2020年ねん11月(一部いちぶ)	[34][35]
34	EP8000 E980	POWER9	-	[36]
35	EP8000 E1080	Power10	-	[37]