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MG FF 機関砲 - Wikipedia
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MG FF 機関きかん砲ほう

MG FF 機関きかん砲ほう（MG FF きかんほう）は、スイスのエリコンFF 20 mm 機関きかん砲ほうのドイツにおける派生はせい型がた（ライセンス生産せいさん品しなの独自どくじ改良かいりょう型がた）である。

MG FF 機関きかん砲ほう
MG FF 機関きかん砲ほう
種類しゅるい 航空こうくう機関きかん砲ほう
製造せいぞう国こく ナチス・ドイツの旗 ドイツ国こく
設計せっけい・製造せいぞう マウザー・ヴェルケ社しゃ
年代ねんだい 第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん
仕様しよう
種別しゅべつ 航空こうくう機関きかん砲ほう
口径こうけい 20 mm
銃身じゅうしん長ちょう 822 mm
使用しよう弾薬だんやく 20×80 mm RB
装弾そうだん数すう 30/45/60/90発はつドラム弾倉だんそう
作動さどう方式ほうしき APIブローバック方式ほうしき
全長ぜんちょう 1,338 mm
重量じゅうりょう 26.3 kg
発射はっしゃ速度そくど 毎まい分ぶん520-540発はつ
銃口じゅうこう初速しょそく 600 - 700 m/s
歴史れきし　
設計せっけい年ねん 1936年ねん/1940年ねん ※MG FF/M
製造せいぞう期間きかん 1936-1941年ねん
配備はいび期間きかん 1937-1941年ねん/1943-1945年ねん
配備はいび先さき ドイツ空軍くうぐん
関連かんれん戦争せんそう・紛争ふんそう 第だい二に次じ大戦たいせん
バリエーション MG FF、MG FF/M
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名称めいしょうの"MG FF"とは"Maschinengewehr, Flügel Fest"の略号りゃくごうで、「翼つばさ内ない固定こてい式しき機関きかん銃じゅう」の意味いみである。

概要がいよう

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1936年ねんにドイツのイカリア社あしゃ(Ikaria, Gesellschaft für Flugzeugzubehör mbH[1])によって開発かいはつされた。

MG FFは攻撃こうげき・防御ぼうぎょ両用りょうようとして使用しよう可能かのうなように設計せっけいされており、主おもに第だい二に次じ世界せかい大戦たいせんの初期しょきにドイツ空軍くうぐんで多用たようされたが、1941年ねんから20 mm MG151/20に徐々じょじょに切きり替かえられていった。

開発かいはつ

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MG FFは、メッサーシュミット Bf109にモーターカノン[2]として搭載とうさいされるはずだったエリコンFF 20 mm 機関きかん砲ほうが、実際じっさいに現物げんぶつを搭載とうさいしてみるとBf109のエンジンであるダイムラー・ベンツ DB 601のシリンダー間隔かんかくが小ちいさすぎて銃身じゅうしんが収おさまらず、モーターカノンとしては搭載とうさいできなかったため、これに対処たいしょした20 mm機関きかん砲ほうとして開発かいはつされた、という経緯けいいを持もつ。ただし、モーターカノンとしてはエンジンからの振動しんどうが原因げんいんで作動さどう不良ふりょうに悩なやまされることとなり、結局けっきょく主翼しゅよくや双発そうはつ機きの機首きしゅに搭載とうさいされ、広ひろく使つかわれるようになった。

エリコンFFが原型げんけいになっているため、より大型おおがたのエリコンFFSから開発かいはつされたイスパノ・スイザ HS.404などに比くらべて、低ひくい砲ほう口こう初速しょそく、弾倉だんそうがドラム式しきに限定げんていされているといった短所たんしょがあった。MG FFはエリコンFFより小型こがたに設計せっけいされていたが、Bf109とフォッケウルフ Fw190などの戦闘せんとう機きへの翼つばさの搭載とうさいにはドラム弾倉だんそうがかなりのスペースを必要ひつようとするために簡単かんたんではなく、弾倉だんそうの直径ちょっけいを抑おさえた結果けっか、弾たま数すうが1ドラムあたり60発はつしかない、という問題もんだいも生しょうじている（後ごには90発はつ用ようのドラム弾倉だんそうがFw190A-5のために開発かいはつされた）。また、ベルト給きゅう弾だん方式ほうしきとする実験じっけんも行おこなわれたが、採用さいようにはいたらなかった。

1940年ねん夏なつには弾たま殻からを薄うすくし炸薬さくやくを増加ぞうかさせた薄うす殻から弾頭だんとうに対応たいおうするために復ふく座ざばね（リコイルスプリング）を変更へんこうしたMG-FF/M[3]が登場とうじょうし、Bf109E-4とBf 110 C-4に搭載とうさいされた。

MG FFとFF/Mは、戦闘せんとう機きにはBf 109 E-3~F-1、Bf 110 C-FそしてFw 190 A-1~A-5に搭載とうさいされ、爆ばく撃げき機きではDo 17、Do 217、Ju 88、He 111などに搭載とうさいされた。また、艦載かんさい水上すいじょう機きのAr 196 にも搭載とうさいされた。

1941年ねんからMG FFは、順次じゅんじMG151/20に取とり替かえられたが、Bf 110の後部こうぶコックピットにちょうど収おさまったので、1943年ねんにBf 110夜間やかん戦闘せんとう機き型かたにシュレーゲムジーク[4]として搭載とうさいされ再ふたたび使用しようされることになった。

性能せいのう

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  • 砲ほう口こう初速しょそく：600 m/s（MG FF）, 585 m/s（FF/M APまたはHE使用しよう時じ）, 700 m/s（MG FF/M 薄うす殻から弾頭だんとう使用しよう時じ）
  • 発射はっしゃ速度そくど：520 rpm（MG FF, FF/M APまたはHE使用しよう時じ）, 540 rpm（MG FF/M 薄うす殻から弾頭だんとう使用しよう時じ）

搭載とうさい機体きたい

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脚注きゃくちゅう

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  1. ^ イカリア社あしゃはベルリンの郊外こうがいに工場こうじょうを構かまえていた航空機こうくうき部品ぶひん製造せいぞうメーカーで、1934年ねんにスイスのエリコン社しゃの子会社こがいしゃとして設立せつりつされ、航空こうくう機銃きじゅうと航空こうくう機銃きじゅう用よう銃じゅう架か、およびプレキシグラス製せい航空機こうくうき用よう風防ふうぼうを製造せいぞうした。
    詳細しょうさいは「de:Ikaria_Gesellschaft_für_Flugzeugzubehör」を参照さんしょう

    “イカリア(Ikaria)”とはギリシャ神話しんわに登場とうじょうするイーカロスに由来ゆらいし、「イーカロスの」という意味いみである。

  2. ^ 単発たんぱつ戦闘せんとう機きのエンジンに直接ちょくせつ機関きかん砲ほうを装着そうちゃくし、プロペラの駆動くどう軸じくを中空なかぞらとしてその中なかに砲身ほうしんを通とおすことで、プロペラに干渉かんしょうせずに機銃きじゅうを装備そうびできるようにした武装ぶそう搭載とうさい方式ほうしき。
  3. ^ /MのMは"Minengeschoss"（直訳ちょくやくすると「爆雷ばくらい弾頭だんとう」、強つよ装そう薬くすり薄うす殻から弾頭だんとうを指さす）の意いである。
  4. ^ 装備そうび機きの斜ななめ上方かみがたを射撃しゃげきできるように機銃きじゅうを装備そうびする方式ほうしき

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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