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OpenMusic - Wikipedia

OpenMusic(オープンミュージック)は、コンピュータ支援しえん作曲さっきょく目的もくてきとし、Common Lispをベースに開発かいはつされたビジュアルプログラミング言語げんごである。また、Lispプログラミングの開発かいはつ環境かんきょうとして音楽おんがくかぎらず目的もくてき使つかうことも可能かのうである。

OpenMusic
音楽おんがく制作せいさくようビジュアルプログラミング言語げんご
最新さいしんばん
6.19 / 2021ねん5がつ20日はつか (3ねんまえ) (2021-05-20)
リポジトリ ウィキデータを編集
プラットフォーム クロスプラットフォーム
ライセンス GNU GPL v3
公式こうしきサイト repmus.ircam.fr/openmusic/home
テンプレートを表示ひょうじ
パッチの編集へんしゅうれい
マケットの編集へんしゅうれい

1990年代ねんだいより、IRCAMにおいてジェラール・アサヤグ、カルロス・アゴン、ジャン・ブレッソンらによって開発かいはつ主導しゅどうされてきた。GNU GPL v3のライセンスに準拠じゅんきょしたオープンソースプロジェクトであり、アプリケーションはフリーソフトウェアとして配布はいふされている。

概要がいよう

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OpenMusicにおけるプログラミングは、あらかじめ用意よういされたライブラリ、またはサードパーティー開発かいはつしたライブラリにあるかくモジュールをつなげること(パッチング)によっておこなわれる。その拡張かくちょうせいたかさと各種かくしゅアプリケーションとの連動れんどう可能かのうせいにおいて、おなじくIRCAMにおいて開発かいはつされたMAXおおくの性質せいしつ共有きょうゆうしているが、MAXがデータフロープログラミングであるのにたいしてOpenMusicは関数かんすうがたプログラミングであるというてんにおいてことなる。つまり、ライブパフォーマンスやインスタレーションなどのリアルタイムけい処理しょりつよ前者ぜんしゃたいし、後者こうしゃリアルタイムけい処理しょり楽譜がくふやオーディオ、MIDIファイルなどの固定こていされたデータの抽出ちゅうしゅつてきしているとえる。

OpenMusicで入出力にゅうしゅつりょくできる形式けいしきMIDI, ETF, MusicXML, wave, AIFFなど、おおくの楽譜がくふ作成さくせいソフトウェアミュージックシーケンサー連携れんけいするものから、特殊とくしゅなものではSDIFなどがあり、ライブラリの使用しようによってはCsoundGNU LilyPondなどの形式けいしきでの出力しゅつりょく連動れんどう可能かのうとなる。

設計せっけい

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フレームワークにIRCAM、CNMATMTG開発かいはつしたSDIFを、MIDIオペレーティングシステムおよびオーディオ・アーキテクチャにはGRAME (フランス国立こくりつ音楽おんがく創造そうぞうセンター)が開発かいはつ保守ほしゅしているMidishareおよびLibAudioStream libraryを使用しようしている。それらによって微分びぶんおん記述きじゅつ再生さいせい可能かのうにするMidicentというMIDI準拠じゅんきょした規格きかく実現じつげんされている。 OpenMusicでかれたコードはMAXやPure Dataおなじく「パッチ」または「アブストラクション」とばれる。またパッチにて演算えんざん出力しゅつりょくされたオーディオやMIDIデータを時間じかんじょう配置はいちし、さらに加工かこうおこなうシーケンサのような編集へんしゅう機能きのうとして「マケット」がある。

OpenMusicは1990年代ねんだい初頭しょとうIRCAMにおいてMacintoshよう開発かいはつされたコンピュータ支援しえん作曲さっきょく環境かんきょうPatchWorkを前身ぜんしんとし、当時とうじより確定かくていせい音楽おんがくスペクトルらくミニマル・ミュージックあたらしい複雑ふくざつせい音楽おんがく理論りろんフラクタルアート音楽おんがく情報じょうほう検索けんさく音響おんきょう合成ごうせいなどの分野ぶんやにおいて実用じつようされてきている。

現在げんざいmacOSばんWindowsばん、そしてLinuxはん存在そんざいする。

派生はせいソフトウェア

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PatchWorkの基礎きそ開発かいはつしたミカエル・ラーソンはIRCAMからシベリウス音楽おんがくいん移籍いせきにPatchWorkの後継こうけいとなるPWGL独自どくじ開発かいはつしており、PWGLはOpenMusicの競合きょうごうソフトウェアとなっている。

PatchWork時代じだいからの利用りようしゃなかにはマグヌス・リンドベリのようにPWGLにうつった作曲さっきょくもいれば、ブライアン・ファーニホウトリスタン・ミュライユのようにOpenMusicの設計せっけい積極せっきょくてきかかわる作曲さっきょくもいる。

2013ねん現在げんざいMax/MSPエクスターナルとしてOpenMusicと非常ひじょうたCACようのオブジェクトしゅうBACH(バッハ、Automized Composer’s Help[※ 1])が開発かいはつされており、Cycling ’74しゃのMax/MSP公式こうしきサイトからリンクがられている。IRCAMでも積極せっきょくてき援用えんようされている。それぞれのオブジェクトめいはbach.scoreなどとbach.がついた名前なまえとなっており、またbach.nthやbach.listなどOpenMusicのファンクションでも多用たようされる基礎きそてきなオブジェクトめいはそのままがれている。

BACHをMax/MSPでもちいる最大さいだい利点りてんはリアルタイムでのMSPの制御せいぎょ対応たいおうできることである。SuperVP(フェーズヴォコーダー)やModalys(物理ぶつりモデル音響おんきょう合成ごうせい)といったIRCAMで開発かいはつされたプログラムをOpenMusicから制御せいぎょできるという利点りてんは、それらがsupervp~やmodalys~といったエクスターナルとしてMaxに対応たいおうしたことにより、それらとBACHをMaxじょうわせての操作そうさ可能かのうとなった。従来じゅうらいのOpenMusicでもエクスターナルライブラリによってこれらの操作そうさおこなえ、また複雑ふくざつかつ厳密げんみつ計算けいさん結果けっかもとづいたOpenMusicじょうのパッチの計算けいさん結果けっかもとづいたシンセシスが可能かのうだったが、今後こんごはこれらもMaxじょうでの制御せいぎょ出来できるようになる。

ぎゃくえばOpenMusicじょうでのこれらSuperVPなどのエクスターナルを使つかうことによるBACHとくらべての利点りてんは、リアルタイムの処理しょり時間じかんつことなくノンリアルタイムで素早すばや計算けいさん結果けっか合成ごうせい結果けっか生成せいせい出来できることである。

関連かんれんアプリケーション

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  • Max (ソフトウェア) - 本文ほんぶん参照さんしょう
  • PWGL - 本文ほんぶん参照さんしょう
  • bach[リンク] - MAXじょううごくエクスターナル・オブジェクトしゅう機能きのうてきにはOpenMusicに類似るいじした役割やくわりたす。

著名ちょめい利用りようしゃ

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ [1]

関連かんれん項目こうもく

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文献ぶんけん

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外部がいぶリンク

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