MIDIは音楽 おんがく 制作 せいさく の現場 げんば で幅広 はばひろ く利用 りよう されている。MIDI規格 きかく に則 のっと って作成 さくせい されたデータは、DAW をはじめとしたシーケンサー などで再生 さいせい ・編集 へんしゅう することができる。
物理 ぶつり 的 てき な送受信 そうじゅしん 回路 かいろ ・インタフェース 、通信 つうしん プロトコル 、ファイルフォーマット など複数 ふくすう の規定 きてい からなる。MIDI 1.0の策定 さくてい 完了 かんりょう から38年 ねん 後 ご の2019年 ねん に、Ver.2.0となるMIDI 2.0の策定 さくてい 開始 かいし が発表 はっぴょう された[ 1] 。2023年 ねん からMIDI検定 けんてい を含 ふく む、MIDI 2.0の実用 じつよう 対応 たいおう が本格 ほんかく 化 か に開始 かいし 。
MIDIデータは、音声 おんせい データ(マイクなどで録音 ろくおん した音 おと の波形 はけい をサンプリング したもの)ではなく演奏 えんそう 情報 じょうほう (発音 はつおん せよ、音 おと の高 たか さは - 、音 おと の大 おお きさは - 、といった楽器 がっき や音源 おんげん へのメッセージ )であり、データサイズが小 ちい さく、また音楽 おんがく の細部 さいぶ を容易 ようい に変更 へんこう することができる。
電子 でんし 楽器 がっき 以外 いがい では劇場 げきじょう の舞台 ぶたい 照明 しょうめい のコントロールなどにも応用 おうよう されている。また、MIDI規格 きかく とパソコン の普及 ふきゅう は、ホビーとしての音楽 おんがく 制作 せいさく (DTM )を一般 いっぱん 化 か した。
当初 とうしょ 、MIDI規格 きかく は、ハードウェアとソフトウェアの両 りょう 分野 ぶんや にまたがり策定 さくてい された。ハードウェアの規格 きかく は、インタフェース や送受信 そうじゅしん 回路 かいろ ・端子 たんし に関 かん することであり、ソフトウェアの規格 きかく は、データフォーマット(機器 きき 同士 どうし がリアルタイム通信 つうしん する際 さい の規格 きかく であって、MIDIデータを保存 ほぞん 流通 りゅうつう させるファイルフォーマット とは異 こと なる)に関 かん することである。
その後 ご 、MIDIの普及 ふきゅう に伴 ともな いRP(Recommended Practice、推奨 すいしょう 実施 じっし 例 れい )という拡張 かくちょう 規格 きかく が策定 さくてい された。音色 ねいろ 配列 はいれつ などを厳密 げんみつ に定 さだ めたGMシステムレベル1 や、MIDIデータを保存 ほぞん 流通 りゅうつう させるファイルフォーマット、劇場 げきじょう の舞台 ぶたい 照明 しょうめい をコントロールする規格 きかく (MIDIショーコントロール )が、このRPに含 ふく まれる。
MIDIはJIS(日本 にっぽん 産業 さんぎょう 規格 きかく )によって以下 いか のように規格 きかく 化 か されている。
X 6054-1 電子 でんし 楽器 がっき デジタルインタフェース(MIDI)- 第 だい 1部 ぶ :総則 そうそく
X 6054-2 電子 でんし 楽器 がっき デジタルインタフェース(MIDI)- 第 だい 2部 ぶ :プロトコル仕様 しよう
5ピンDINコネクタ
MIDI端子 たんし とケーブル
31.25Kbps (±1%) の非同期 ひどうき 方式 ほうしき シリアル転送 てんそう を用 もち いる。
MIDI機器 きき (ハードウェア)は5ピンのDINコネクタ で接続 せつぞく するのが一般 いっぱん 的 てき である。両 りょう 端 はし に位置 いち する1番 ばん ピンと3番 ばん ピンは現在 げんざい の仕様 しよう 上 じょう では使用 しよう されず、中央 ちゅうおう 2番 ばん ピンはケーブルのシールド 用 よう に、4番 ばん 、5番 ばん ピンがデジタル信号 しんごう のカレントループ (英語 えいご 版 ばん ) 伝送 でんそう に使用 しよう される。MIDIケーブルの両 りょう 端 はし はどちらもオス端子 たんし で、シールドされたツイストペアケーブル として設計 せっけい される。
コネクタには、MIDI信号 しんごう を受 う け取 と るMIDI IN、MIDI信号 しんごう を送信 そうしん するMIDI OUT、受信 じゅしん したMIDI信号 しんごう をそのまま送信 そうしん するMIDI THRUの3種類 しゅるい がある。機器 きき パネル側 がわ は常 つね にメス端子 たんし となる。グラウンドループ (英語 えいご 版 ばん ) や障害 しょうがい の連鎖 れんさ 防止 ぼうし のため、MIDI機器 きき 同士 どうし には電気 でんき 的 てき 絶縁 ぜつえん が規定 きてい されており、受信 じゅしん 側 がわ 内部 ないぶ では接地 せっち 線 せん の2番 ばん ピンは接続 せつぞく されず、信号 しんごう はフォトカプラ で受信 じゅしん される基本 きほん 仕様 しよう となっている。フォトカプラを経由 けいゆ するたびに信号 しんごう 波形 はけい の再現 さいげん 性 せい が下 さ がるため、MIDI THRUを多段 ただん 直列 ちょくれつ すると通信 つうしん エラーが発生 はっせい することもある。並列 へいれつ に複数 ふくすう のMIDI機器 きき を接続 せつぞく する場合 ばあい や、信号 しんごう 系統 けいとう を簡単 かんたん に切 き り替 か えたい時 とき はMIDIパッチベイ を用 もち いるが、これを使 つか うことにより多段 ただん 時 じ の通信 つうしん エラーも回避 かいひ できる。
MIDIはバス ではない。MIDI IN端子 たんし とMIDI OUT端子 たんし が別々 べつべつ で用意 ようい されていることから判 わか るように、MIDIケーブル間 あいだ のデータは一方向 いちほうこう に送信 そうしん される。
後述 こうじゅつ するアクティブセンシング機能 きのう で、接続 せつぞく 状態 じょうたい が良好 りょうこう か、断線 だんせん していないかを常 つね に判定 はんてい しており、アクティブセンシングが途絶 とだ えたとき、お互 たが いのMIDI機器 きき はケーブルが抜 ぬ けたと判定 はんてい するように作 つく られている。
現代 げんだい には、MIDI IN、MIDI OUTを使 つか わずRS-232C 、USB 、IEEE 1394 などの規格 きかく を使 つか った接続 せつぞく を行 おこな う機器 きき も存在 そんざい している。この場合 ばあい 、MIDIケーブルではなくこれらの規格 きかく のケーブル内 ない をMIDI信号 しんごう が通 とお るため、転送 てんそう に関 かん して上記 じょうき の通 とお りではない。
2本 ほん のMIDIケーブルを用 もち い、お互 たが いの機器 きき のMIDI IN、MIDI OUTをそれぞれつないだ状態 じょうたい を1つの「システム」と捉 とら える。このシステム毎 ごと に16のチャンネル が用意 ようい される。基本 きほん 的 てき にひとつのチャンネルにひとつの楽器 がっき (1パート)が割 わ り当 あ てられる。
これにより、1本 ほん のMIDIケーブルで16チャンネル分 ぶん のデータを送信 そうしん もしくは受信 じゅしん させることができる。例 たと えば「1チャンネルのピアノと3チャンネルのギターを鳴 な らす」といったことである。16チャンネル分 ぶん のデータは、後述 こうじゅつ する「チャンネルメッセージ」にて正確 せいかく に分類 ぶんるい され、相手 あいて 機器 きき の各 かく チャンネルに届 とど く。
それ以上 いじょう のチャンネルを制御 せいぎょ するためにはMIDIケーブルが複数 ふくすう 本 ほん 必要 ひつよう となり、MIDIデータのパート数 すう (=チャンネル数 すう )によっては、複数 ふくすう のMIDI音源 おんげん を用意 ようい する必要 ひつよう もでてくる。
MIDI規格 きかく 上 じょう のデータの送受信 そうじゅしん は、すべてMIDIメッセージ で行 おこな われる。MIDIメッセージは、複数 ふくすう のバイト (8ビット )で構成 こうせい されている。「電子 でんし 楽器 がっき の鍵盤 けんばん を弾 ひ いたことで音 おと が出 で る」という一連 いちれん の流 なが れもMIDIメッセージで制御 せいぎょ されている。バイト単位 たんい で処理 しょり していくため、文言 もんごん 上 じょう では16進数 しんすう を用 もち い、数 かず の後 のち にHを付 つ ける。
MIDIメッセージを効率 こうりつ よく送信 そうしん するために、MIDIメッセージに使用 しよう されるバイトは「ステータスバイト」か「データバイト」の大 おお きく2種類 しゅるい に分 わ けられる。ステータスバイトとはMSB (Most Significant Bit)が「1」、すなわち80H - FFHまでの128個 こ のバイトを指 さ し、データバイトとはMSBが「0」、すなわち00H - 7FHまでの128個 こ のバイトを指 さ す。
MIDIメッセージは複数 ふくすう のバイトで構成 こうせい されていると前述 ぜんじゅつ したが、これらの先頭 せんとう は常 つね にステータスバイトで始 はじ まり、ステータスバイトの後 のち に任意 にんい の個数 こすう のデータバイトが続 つづ く。ステータスバイトでは、ノートオンやコントロールチェンジ、システムエクスクルーシブなどを定義 ていぎ する。データバイトは、ステータスバイトで定義 ていぎ したものについて、その内容 ないよう や数値 すうち を指定 してい するのに使用 しよう する。
ステータスバイトが80H - FFHのうち何 なに であるかによって、「チャンネルメッセージ」、「システムメッセージ」に分 わ かれる。
チャンネルメッセージとは、特 とく にチャンネルを指定 してい して送信 そうしん するMIDIメッセージのことである。チャンネルメッセージのステータスバイトは80H - EFHである。ここからさらに「チャンネルボイスメッセージ」、「チャンネルモードメッセージ」と分類 ぶんるい される。
MIDIノートナンバー(音域 おんいき )と音 おと 名 めい 、周波数 しゅうはすう の対応 たいおう 表 ひょう
チャンネルボイスメッセージとは、音 おと を鳴 な らす、止 と める、音色 ねいろ を変 か える、ピッチ を変 か えるといった、音源 おんげん の演奏 えんそう に必要 ひつよう な情報 じょうほう に関 かん する定義 ていぎ のことである。最大 さいだい 2つのデータバイトが続 つづ くことで、その内容 ないよう ・数値 すうち を決定 けってい する。
ステータスバイトの下位 かい 4ビットがMIDIチャンネル番号 ばんごう -1(0(0H)Hはチャンネル1、15(FH)はチャンネル16)を表 あらわ している。
データバイトにて指定 してい するノートナンバー とは、最 もっと も低 ひく い音 おと を0、最 もっと も高 たか い音 おと を127と割 わ り当 あ てた音 おと の高 たか さのことであり、半音 はんおん 刻 きざ みとなっている。中央 ちゅうおう ハ にはノートナンバー60が割 わ り当 あ てられ、88鍵盤 けんばん のピアノ で出 だ せる音域 おんいき (A0 - C8の7オクターブと短 たん 3度 ど )はノートナンバー21 - 108と割 わ り当 あ てられるので、MIDIではそれよりさらに広 ひろ い音域 おんいき (C-1 - G9の10オクターブと完全 かんぜん 5度 ど )をカバーできる。また、ベロシティ とは音 おと の強 つよ さ(楽器 がっき で例 たと えれば各 かく 弦 つる や各 かく 鍵 かぎ を弾 ひ く速 はや さによって変化 へんか する音 おと の強弱 きょうじゃく (強弱 きょうじゃく 法 ほう ))のことである。1 - 127までありmp(メゾピアノ) が64となり、127が最 もっと も強 つよ く、1が最 もっと も弱 よわ く、数値 すうち が0の場合 ばあい は発音 はつおん の終了 しゅうりょう (楽器 がっき で例 たと えれば離 はなれ 鍵 かぎ など)を表 あらわ す。
なお、以下 いか の説明 せつめい では、これら0 - 127までの数字 すうじ を、16進数 しんすう で表記 ひょうき する。また、nはチャンネル番号 ばんごう を表 あら わす。
8nH ノートオフ
音 おと を止 と める命令 めいれい 。鍵盤 けんばん 楽器 がっき ではキーを離 はな した時 とき に送信 そうしん される。ノートオフによって鳴 な っている音 おと を止 と める。
第 だい 1データバイト - ノートナンバーを指定 してい
第 だい 2データバイト - オフベロシティ値 ち
9nH ノートオン
音 おと を鳴 な らす命令 めいれい 。鍵盤 けんばん 楽器 がっき ではキーを押 お した時 とき に送信 そうしん される。この後 のち ノートオフが送信 そうしん されないままだと、音 おと が鳴 な りっぱなしとなる。
第 だい 1データバイト - ノートナンバーを指定 してい
第 だい 2データバイト - ベロシティ値 ち
なお「ノートオン・ベロシティ0」もノートオフと同 おな じメッセージとみなされる。
AnH ポリフォニック キープレッシャー
鍵盤 けんばん 楽器 がっき で、キーを押 お した状態 じょうたい でさらにその圧力 あつりょく を変化 へんか させた場合 ばあい に(いわゆるアフタータッチ)、その圧力 あつりょく に応 おう じて送信 そうしん される。
第 だい 1データバイト - ノートナンバーを指定 してい
第 だい 2データバイト - プレッシャー値 ち
BnH コントロールチェンジ
音量 おんりょう 、音質 おんしつ など様々 さまざま な要素 ようそ を制御 せいぎょ するための命令 めいれい 。
第 だい 1データバイト - コントロールナンバー(00H - 77H)を指定 してい - どのパラメータをコントロールするのか指定 してい
第 だい 2データバイト - コントロール値 ち - コントロール番号 ばんごう にて指定 してい した要素 ようそ の大小 だいしょう や強弱 きょうじゃく を設定 せってい
ただし第 だい 1データバイトが78H - 7FH(120 - 127)の場合 ばあい はコントロールチェンジではなく、チャンネルモードメッセージとなる。
CnH プログラムチェンジ
音色 ねいろ を変 か える命令 めいれい 。00H - 7FHで、最大 さいだい 128種類 しゅるい から音色 ねいろ を選択 せんたく できる。
第 だい 1データバイト - プログラムナンバーを指定 してい
第 だい 2データバイトは使用 しよう しない。
DnH チャンネルプレッシャー
鍵盤 けんばん 楽器 がっき で、キーを押 お した状態 じょうたい でさらにその圧力 あつりょく を変化 へんか させた場合 ばあい に、その圧力 あつりょく に応 おう じて送信 そうしん される。ポリフォニック キープレッシャーと違 ちが い、そのチャンネルの全 ぜん ノートナンバーに対 たい して適用 てきよう される。
第 だい 1データバイト - プレッシャー値 ち
第 だい 2データバイトは使用 しよう しない。
EnH ピッチベンド
鳴 な っている音 おと のピッチ を変 か える命令 めいれい 。MSB (Most Significant Byte) 128段階 だんかい の1段階 だんかい ずつをさらにLSB (Least Significant Byte) で128分割 ぶんかつ しているので、計 けい 16384段階 だんかい の細 こま かい指定 してい ができる。シーケンサー 上 うえ では、-8192 - 0 - 8191といった数値 すうち で表示 ひょうじ することが多 おお い。
第 だい 1データバイト - ピッチベンド値 ち LSB
第 だい 2データバイト - ピッチベンド値 ち MSB
ステータスバイト部 ぶ のnには0H - FHが代入 だいにゅう され、これは1チャンネル - 16チャンネルを表 あらわ す。「90H 3CH 40H」というMIDIメッセージがあったとすると、これは「ノートオン、1チャンネル。3CH=60なので中央 ちゅうおう ハ を鳴 な らす。40H=64なのでmp で鳴 な らす」という命令 めいれい である。
チャンネルモードメッセージとは、ある楽器 がっき は和音 わおん が出 だ せるのか、16チャンネルは区別 くべつ するのかしないのか、といったことを設定 せってい するための定義 ていぎ のことである。BnHで始 はじ まるがコントロールチェンジには含 ふく まれず、BnHのあとに78H - 7FHが続 つづ くと、チャンネルモードメッセージのいずれかと判断 はんだん される。多 おお くの場合 ばあい 、第 だい 2データバイトには00Hがダミー として送信 そうしん され、受信 じゅしん 側 がわ も無視 むし する。ステータスバイト部 ぶ のnには0H - FHが代入 だいにゅう され、これは1チャンネル - 16チャンネルを表 あらわ す。
BnH 78H オールサウンドオフ
該当 がいとう するチャンネルの発音 はつおん 中 ちゅう の音 おと を直 ただ ちに消音 しょうおん する。後述 こうじゅつ のオールノートオフより強制 きょうせい 力 りょく が強 つよ い。
BnH 79H リセットオールコントローラ
該当 がいとう するチャンネルの全 ぜん 種類 しゅるい のコントロール値 ち を初期 しょき 化 か する。初期 しょき 化 か されるコントロールや初期 しょき 値 ち は、受信 じゅしん するMIDI機器 きき 側 がわ に依存 いぞん する。
BnH 7AH ローカルコントロール
鍵盤 けんばん と音源 おんげん を兼 か ねそろえたシンセサイザーの、鍵盤 けんばん 部 ぶ と音源 おんげん 部 ぶ の内部 ないぶ 的 てき な接続 せつぞく に関 かん する設定 せってい 。第 だい 2データバイトを指定 してい することでオンオフを行 おこな う。
00H - ローカルオフ - 鍵盤 けんばん と音源 おんげん が接続 せつぞく されていない状態 じょうたい 。鍵盤 けんばん を弾 ひ くと、MIDI OUTからMIDIメッセージは送信 そうしん されるが、音源 おんげん は動 うご かない。
7FH - ローカルオン - 鍵盤 けんばん と音源 おんげん が接続 せつぞく されている状態 じょうたい 。鍵盤 けんばん を弾 ひ くと、音源 おんげん から音 おと が出 で る。
BnH 7BH オールノートオフ
該当 がいとう するチャンネルの発音 はつおん 中 ちゅう の音 おと すべてに対 たい してノートオフ命令 めいれい を出 だ す。ただし、音 おと の余韻 よいん の長 なが いものや、サスティンペダル がオンの状態 じょうたい では音 おと は止 と まらないので、オールサウンドオフを使用 しよう する。
BnH 7CH - 7FH MIDIモード設定 せってい
7CH、7DH、7EH、7FHの4つのチャンネルモードメッセージを使 つか いオムニモード、発音 はつおん 数 すう のオンオフを組 く み合 あ わせることで、4種 しゅ のMIDIモードを設定 せってい できる。
オムニモード - 7CH オムニオン、7DH オムニオフで設定 せってい 。MIDIチャンネルを区別 くべつ するかしないか。オフの場合 ばあい 、チャンネルに関係 かんけい なく全 すべ ての情報 じょうほう を受信 じゅしん し処理 しょり 、発音 はつおん する。
発音 はつおん 数 すう - 7EH モノモードオン、7FH ポリモードオンで設定 せってい 。どちらかを設定 せってい すると片方 かたがた のモードは自動的 じどうてき にオフになる。単音 たんおん しか出 だ せないのか、和音 わおん が出 だ せるのかを設定 せってい する。
モード1 = 7DH オムニオン + 7FH ポリモード
MIDIチャンネルを意識 いしき せず和音 わおん 演奏 えんそう ができるモード。
モード2 = 7DH オムニオン + 7EH モノモード
MIDIチャンネルに関 かか わらず、常 つね に1音 おと のみ鳴 な らすモード。
モード3 = 7CH オムニオフ + 7FH ポリモード
一般 いっぱん 的 てき な送受信 そうじゅしん モード。MIDIチャンネルを区別 くべつ し、各 かく チャンネル毎 ごと に和音 わおん を用 もち いた演奏 えんそう が可能 かのう なモード。
モード4 = 7CH オムニオフ + 7EH モノモード
チャンネルは区別 くべつ するが、各 かく チャンネル毎 ごと に1音 おん しか出 だ せないモード。たとえば6弦 げん あるギターシンセサイザー の各 かく 弦 つる を各 かく チャンネルに割 わ り当 あ てる場合 ばあい に使用 しよう する。この場合 ばあい 、単音 たんおん で発声 はっせい するチャンネルは6つとなるので、第 だい 2データバイトでは06Hを送信 そうしん する。
システムメッセージとは、チャンネルに関係 かんけい なくMIDIシステム全体 ぜんたい に対 たい する命令 めいれい を行 おこな うMIDIメッセージである。システムメッセージのステータスバイトはF0H - FFHである。機能 きのう ごとに「システムエクスクルーシブメッセージ」、「システムコモンメッセージ」、「システムリアルタイムメッセージ」の分類 ぶんるい される。
システムエクスクルーシブメッセージ (Sys-Ex、またはSysExと略記 りゃっき し、シスイーエックスと読 よ む場合 ばあい もある)は、MIDI機器 きき のより細 こま かい設定 せってい を行 おこな ったり、音色 ねいろ データやサンプリング データを送受信 そうじゅしん するなど、各 かく メーカーのMIDI機器 きき の固有 こゆう のデータのやりとりに使用 しよう できるシステムメッセージである。ステータスバイトF0Hで始 はじ まる。
MIDIメッセージは大抵 たいてい 2バイト程度 ていど のデータバイトで成 な り立 た つが、SysExはMIDIメッセージ中 ちゅう 、唯一 ゆいいつ データバイト長 ちょう が指定 してい されていない。可変長 かへんちょう のため、最後 さいご にシステムコモンメッセージとして定義 ていぎ されているF7H エンドオブエクスクルーシブ (EOX) を送信 そうしん することでSysExの終了 しゅうりょう を表現 ひょうげん する。
システムコモンメッセージは、主 おも にシステムリアルタイムメッセージと併用 へいよう され、MIDIシーケンサーなどの同期 どうき に使用 しよう される。ステータスバイト以下 いか にデータバイトが続 つづ くものが多 おお い。
F1H MTC クォーターフレームメッセージ
MIDIタイムコード (MTC) の絶対 ぜったい 時間 じかん 情報 じょうほう を扱 あつか う。全 ぜん 2バイトで構成 こうせい され、2バイト目 め で時刻 じこく 、分 ぶん 、秒 びょう 、フレームのカウントを処理 しょり する。
F2H ソングポジションポインタ
同期 どうき 時 じ にマスター側 がわ で操作 そうさ したロケータ位置 いち をスレーブ側 がわ に送信 そうしん する際 さい に使用 しよう 。16分 ふん 音符 おんぷ 単位 たんい で指定 してい できる。第 だい 1データバイトでソングポジションポインタLSB、第 だい 2データバイトでソングポジションポインタMSBを扱 あつか う。
F3H ソングセレクト
受信 じゅしん 側 がわ のMIDI機器 きき が複数 ふくすう のソング・シーケンスを扱 あつか える場合 ばあい 、第 だい 1データバイトでソングナンバーを選択 せんたく する。
F4H 未 み 定義 ていぎ
F5H 未 み 定義 ていぎ
定義 ていぎ されず、使 つか われていない。
F6H チューンリクエスト
アナログシンセサイザー (デジタルのそれに比 くら べ自身 じしん の発熱 はつねつ や周囲 しゅうい の温度 おんど 変化 へんか 、舞台 ぶたい 上 じょう で浴 あ びる照明 しょうめい などで経時 きょうじ により調律 ちょうりつ が狂 くる いやすい)などで、オシレータ を再 さい 調律 ちょうりつ させるための命令 めいれい 。現在 げんざい はアナログシンセサイザーとともにほとんど使 つか われない。
F7H エンドオブエクスクルーシブ (EOX)
F0Hから始 はじ まるSysExの終了 しゅうりょう を示 しめ すステータスバイト。単独 たんどく で機能 きのう し、データバイトを持 も たない。
システムリアルタイムメッセージは、MIDIシーケンサーなどの同期 どうき 、MIDIタイミングクロック に使用 しよう される。ステータスバイト以下 いか にデータバイトが続 つづ かず、単独 たんどく の1バイトのみで機能 きのう する。リアルタイムに送信 そうしん される必要 ひつよう があるため、最 さい 優先 ゆうせん で送信 そうしん される。
F8H タイミングクロック
絶対 ぜったい 時間 じかん を持 も たないクロック 情報 じょうほう 。4分 ふん 音符 おんぷ ごとに24カウントされる。
F9H 未 み 定義 ていぎ
定義 ていぎ されず、使 つか われていない。
FAH スタート
FBH コンティニュー
FCH ストップ
マスター側 がわ 機器 きき のコントロールパネルを操作 そうさ したときに送信 そうしん 。それぞれスレーブ側 がわ 機器 きき の先頭 せんとう から再生 さいせい 、停止 ていし 中 ちゅう からの再生 さいせい 、停止 ていし を行 おこな う。
FDH 未 み 定義 ていぎ
定義 ていぎ されず、使 つか われていない。
FEH アクティブセンシング
突然 とつぜん のMIDIケーブルの断線 だんせん や接触 せっしょく 不良 ふりょう や出力 しゅつりょく 側 がわ 機器 きき の故障 こしょう などで、音 おと が鳴 な りっぱなしになったりしないようにするためのフェイルセーフ の仕組 しく みである。MIDI機器 きき 間 あいだ ではこのアクティブセンシングが常 つね に送信 そうしん されている。ウォッチドッグタイマー の一種 いっしゅ である。受信 じゅしん 側 がわ は、一 いち 度 ど もアクティブセンシングを受 う けていない状態 じょうたい では通常 つうじょう 通 どお り動作 どうさ するが、一度 いちど 送信 そうしん 側 がわ からこれを受信 じゅしん すると、300ms(ミリ秒 びょう )以内 いない に次 つぎ のMIDIメッセージが送 おく られてくることを期待 きたい するようになる。この状態 じょうたい で、アクティブセンシングや、その他 た MIDIメッセージを受信 じゅしん しなかった場合 ばあい 、断線 だんせん したと判定 はんてい する。
ただし、実際 じっさい は誤差 ごさ やMIDI THRU処理 しょり の遅 おく れを考慮 こうりょ し270ms - 330msの間 あいだ で処理 しょり するよう余裕 よゆう を持 も たせてある。このことから、送信 そうしん 側 がわ は270ms間隔 かんかく でアクティブセンシングを送信 そうしん し続 つづ ける。
FFH システムリセット
これを受信 じゅしん した全 すべ てのMIDI機器 きき はリセット(電源 でんげん 投入 とうにゅう 時 じ の状態 じょうたい に戻 もど )される。通常 つうじょう は使用 しよう しない。
サンプルダンプ とは、システムエクスクルーシブメッセージを使用 しよう してサンプラー とMIDI機器 きき 間 あいだ でサンプリング データを通信 つうしん する規格 きかく である。サンプルダンプに関 かん するフォーマットをサンプルダンプスタンダード (SDS) という。MMA が1987年 ねん に提案 ていあん した規格 きかく で、MMA-0003として定義 ていぎ されている。
ただし、前述 ぜんじゅつ の通 とお りMIDIの通信 つうしん 速度 そくど は31.25Kbpsと、データ転送 てんそう 用途 ようと としては非常 ひじょう に遅 おそ い上 うえ 、現代 げんだい にはUSB やIEEE 1394 などの高速 こうそく シリアルバス も普及 ふきゅう しているため、一部 いちぶ の学習 がくしゅう ・研究 けんきゅう 用途 ようと を除 のぞ き使 つか われることは無 な くなった。
RP (Recommended Practice) とは、MIDI規格 きかく 策定 さくてい 後 ご 、利便 りべん 性 せい を高 たか めるための推奨 すいしょう 実施 じっし 例 れい として拡張 かくちょう された規格 きかく である。現在 げんざい すでに複数 ふくすう の拡張 かくちょう 規格 きかく がAMEI とMMA により承認 しょうにん されており、いずれも共通 きょうつう 規格 きかく としてMIDI規格 きかく に組 く み込 こ まれている。
スタンダードMIDIファイル(SMF)とは、MIDI機器 きき やMIDIメッセージを用 もち いる演奏 えんそう に関 かん するデータの保存 ほぞん 形式 けいしき であり、メーカー毎 ごと のソフトやハードに関係 かんけい なく使用 しよう できる共通 きょうつう のファイルフォーマット である。拡張子 かくちょうし は.mid。いわゆる「MIDIデータ」は演奏 えんそう 形式 けいしき である前述 ぜんじゅつ した「MIDIデータフォーマット」の略称 りゃくしょう であるが、このスタンダードMIDIファイルを指 さ すべく拡大 かくだい 使用 しよう される場合 ばあい がある。
Opcode 社 しゃ により独自 どくじ 規格 きかく として提案 ていあん されたが、1991年 ねん 7月 がつ にAMEI とMMA によりRPの第 だい 1号 ごう (RP-001)に追認 ついにん された。
GMシステムレベル1、通称 つうしょう GM (General MIDI) とは、それまで各 かく メーカー毎 ごと に異 こと なっていた音色 ねいろ 配列 はいれつ を統一 とういつ することを目的 もくてき として策定 さくてい されたRPである。1991年 ねん に、RP-003にて定義 ていぎ されている。音色 ねいろ 配列 はいれつ の他 ほか 、最低 さいてい 同時 どうじ 発音 はつおん 数 すう や音色 ねいろ 数 すう 、コントロールチェンジの効 き き具合 ぐあい といったことも指定 してい されている。
さらに、従来 じゅうらい のGMでは時代 じだい の進化 しんか に伴 ともな い補 おぎな いきれなくなってきた部分 ぶぶん を補完 ほかん するため、GMシステムレベル2 (GM2) が上位 じょうい 規格 きかく として拡張 かくちょう された。GMとは完全 かんぜん な上位 じょうい 互換 ごかん 性 せい をもつ。
のちに、主 おも に携帯 けいたい 電話 でんわ の着信 ちゃくしん メロディ の制作 せいさく 用途 ようと として、General MIDI Lite (GML) も上位 じょうい 規格 きかく として拡張 かくちょう された。
DLS (Downloadable Sounds) は、SMFデータをサウンドカード などの音源 おんげん 機器 きき に転送 てんそう して再生 さいせい するために策定 さくてい されたRPである。1997年 ねん に、RP-016にて定義 ていぎ されている。再生 さいせい する音源 おんげん が異 こと なると、作者 さくしゃ の意図 いと しない音色 ねいろ で再生 さいせい されてしまうSMFとは異 こと なり、DLS対応 たいおう 機器 きき ならほとんど同 おな じ音 おん での再生 さいせい を行 おこ なうことが可能 かのう となる。拡張子 かくちょうし は.dls。
のちに、上位 じょうい 規格 きかく であるDLSレベル2.1や、携帯 けいたい 電話 でんわ 向 む けのMobile DLSが拡張 かくちょう された。
1997年 ねん - DLSレベル1.0 - RP-016
1999年 ねん - DLSレベル1.1 - RP-016
2000年 ねん - DLSレベル2.0 - RP-025
2000年 ねん - DLSレベル2.1 - RP-025
2003年 ねん - Mobile DLS - RP-041
XMF (eXtensible Music Format) は、MMA によって提案 ていあん された新 あたら しい音楽 おんがく ファイルフォーマット である。SMFや、音声 おんせい ファイル であるWAVなどが一 ひと つのファイルとして格納 かくのう できるようになっている。
複 ふく 数 すう 回 かい 改稿 かいこう されており、それぞれのバージョン毎 ごと にRPとして承認 しょうにん されている。
2001年 ねん - XMFメタファイルフォーマット1.00 - RP-030
2003年 ねん - XMFメタファイルフォーマット1.01 - RP-039
2004年 ねん - XMFメタファイルフォーマット2.00 - RP-043
また、複数 ふくすう の用途 ようと に向 む けて、複数 ふくすう のタイプが定義 ていぎ 、検討 けんとう されている。
2001年 ねん - XMFタイプ0 アンド XMFタイプ1ファイル - RP-031
2004年 ねん - XMFタイプ2/Mobile XMFファイル - RP-042
2007年 ねん - XMFタイプ3/Mobile オーディオクリップ for Mobile XMFファイル - RP-045
20XX年 ねん - XMFタイプ4/Interactive XMF (iXMF)
XMFに関 かん する拡張 かくちょう 規格 きかく も用意 ようい されている。
2003年 ねん - UnPackerID for ZLIB - RP-040
2006年 ねん - ID3 Meta-data Tags for XMF - RP-047
MIDIショーコントロール (MIDI Show Control, MSC) とは、照明 しょうめい や映像 えいぞう 機器 きき など、ショー の演出 えんしゅつ をコントロールする目的 もくてき で策定 さくてい されたRPである。1991年 ねん にRP-002、のちにRP-014にて定義 ていぎ されている。
MIDIタイムコード (MIDI Time Code, MTC) は、同期 どうき システムを組 く むことを目的 もくてき として策定 さくてい されたRPである。1987年 ねん に、RP-004にて定義 ていぎ されている。
MIDI規格 きかく 策定 さくてい 時 じ に、同時 どうじ に策定 さくてい されたMIDIタイミングクロック は絶対 ぜったい 時間 じかん を持 も たなかったが、SMPTE の普及 ふきゅう につれMIDI上 じょう でも絶対 ぜったい 時間 じかん を持 も ったクロック が必要 ひつよう となってきたことが、MTC策定 さくてい の背景 はいけい である。
MIDI策定 さくてい 団体 だんたい であるMMA が中心 ちゅうしん に提案 ていあん したため、RPのほかにMMA-0001としても定義 ていぎ されている。
記 き 譜 ふ 情報 じょうほう はMIDIデータ(MIDIメッセージの集合 しゅうごう )を楽譜 がくふ 上 うえ に音符 おんぷ として表示 ひょうじ するために策定 さくてい されたRPである。RP-005、RP-006にて定義 ていぎ されている。
ファイルダンプとは、MIDIケーブルを使 つか ってSMFデータを転送 てんそう するために策定 さくてい されたRPである。RP-009にて定義 ていぎ されている。
MIDIマシンコントロール とは、システムエクスクルーシブメッセージを用 もち いてMTR やVTR を制御 せいぎょ するために策定 さくてい されたRPである。1992年 ねん に、RP-013にて定義 ていぎ されている。
SMF with Lyrics (SMF Language and Display extensions) とは、SMFのメタイベントとして用意 ようい されている歌詞 かし 格納 かくのう 機能 きのう を拡張 かくちょう したRPである。1999年 ねん に、RP-026にて定義 ていぎ されている。
メタイベントと違 ちが い、表示 ひょうじ を目的 もくてき としており、曲 きょく タイトル、作曲 さっきょく 者 しゃ 名 めい 、作詞 さくし 者 しゃ 名 めい 、歌詞 かし やふりがなを格納 かくのう できる。カラオケの歌詞 かし 表示 ひょうじ や楽譜 がくふ 上 じょう の歌詞 かし 表記 ひょうき などの用途 ようと を想定 そうてい されている。また、日本語 にほんご (Shift JIS ) も使用 しよう できる。
MIDI Media Adaptation Layer for IEEE-1394は、MIDIインタフェース などのMIDI機器 きき をIEEE 1394 を用 もち いて接続 せつぞく することに関 かん するRPである。2000年 ねん に、RP-027にて定義 ていぎ されている。
SP-MIDI (Scalable Polyphony MIDI) は、あらゆる音源 おんげん で最適 さいてき なデータを再生 さいせい するために策定 さくてい されたRPである。2002年 ねん に、RP-034、RP-035にて定義 ていぎ されている。
例 たと えば、通常 つうじょう だと24ボイス(パート数 すう )を持 も つ音源 おんげん 用 よう に作 つく られたデータを16ボイスの音源 おんげん で再生 さいせい すると、8ボイス分 ぶん は無視 むし されてしまう。このままではデータ制作 せいさく 者 しゃ の意図 いと した再生 さいせい ができないため、従来 じゅうらい なら24ボイス用 よう 、16ボイス用 よう と複数 ふくすう のデータを用意 ようい する必要 ひつよう が有 あ った。このSP-MIDIの規格 きかく に従 したが うと、ひとつのデータに前 まえ もって複数 ふくすう 環境 かんきょう 分 ぶん の情報 じょうほう を収録 しゅうろく できるので、少 すく ない工数 こうすう で、あらゆる音源 おんげん で問題 もんだい なく再生 さいせい が出来 でき るようになる。この技術 ぎじゅつ は主 おも に携帯 けいたい 電話 でんわ 向 む けに使用 しよう される。
MIDI XML ("MIDI Names, Device Types, & Events in XML") は、SMFをXML で記述 きじゅつ することを目的 もくてき として策定 さくてい されたRPである。2003年 ねん に、RP-038にて定義 ていぎ されている。
RPとして承認 しょうにん されていないが、各 かく メーカーが独自 どくじ に打 う ち出 だ した規格 きかく も存在 そんざい する。中 なか には、比較的 ひかくてき 一般 いっぱん 的 てき となった規格 きかく も存在 そんざい する。ただしメーカーに左右 さゆう されるため、メーカーを越 こ えた互換 ごかん 性 せい は無 な い場合 ばあい が多 おお い。
なお、現在 げんざい はこれ以上 いじょう の音色 ねいろ 配列 はいれつ などに関 かん する規格 きかく の複雑 ふくざつ 化 か を防 ふせ ぐため、AMEI 、MMA 共 とも にGM2に一本 いっぽん 化 か することを求 もと めており、また、GS・XGはお互 たが い規格 きかく をオープンにして相互 そうご にサポートすべきとしている[ 3] 。しかし、実際 じっさい にはローランド製 せい 、ヤマハ製 せい の製品 せいひん であってもGS・XG自体 じたい をサポートしない製品 せいひん が増 ふ えてきたことも事実 じじつ である。
同 おな じ楽譜 がくふ で演奏 えんそう をしても、演奏 えんそう 者 しゃ や楽器 がっき が異 こと なると音 おと が違 ちが って聴 き こえるように、使用 しよう する音源 おんげん を変 か えれば出 だし 音 おん は違 ちが ってくる。そのため、例 たと えばインターネット 上 うえ で配布 はいふ されているMIDIデータをデータ制作 せいさく 者 しゃ の意図 いと した通 とお りに演奏 えんそう するためには、制作 せいさく 者 しゃ が使 つか ったものと同 どう じ、音色 ねいろ 設定 せってい を完全 かんぜん に一致 いっち させた音源 おんげん が必要 ひつよう になる。たとえGS対応 たいおう と謳 うた っていてもGS対応 たいおう 音源 おんげん なら何 なに でもいいというわけではなく、どの音源 おんげん モジュールを使 つか うかによって音 おと は異 こと なる。
GSフォーマット は、1991年 ねん にローランド が提唱 ていしょう 、策定 さくてい した音色 ねいろ 配列 はいれつ などに関 かん する独自 どくじ 規格 きかく 。RP-003であるGMを拡張 かくちょう して作 つく られたと思 おも われがちだが、こちらが先行 せんこう している。GMは、GSから他社 たしゃ と共有 きょうゆう できる部分 ぶぶん を抜粋 ばっすい し標準 ひょうじゅん 化 か したものである。
GSに対応 たいおう した音源 おんげん には、SC-55やSC-88Proなどのローランド・SCシリーズ が有名 ゆうめい 。
XGフォーマット は、1994年 ねん にヤマハ が提唱 ていしょう 、策定 さくてい した音色 ねいろ 配列 はいれつ などに関 かん する独自 どくじ 規格 きかく 。ヤマハ製 せい の音源 おんげん モジュール やシンセサイザー の互換 ごかん 性 せい を持 も たせるためにGMを拡張 かくちょう する形 かたち で作 つく られた。
XGに対応 たいおう した音源 おんげん には、MU80やMU500などのヤマハ・MUシリーズ が有名 ゆうめい 。
本 ほん 項 こう ではMIDI規格 きかく が使 つか われる用途 ようと と、MIDI規格 きかく を使用 しよう するハードウェア(機器 きき )、ソフトウェアについて解説 かいせつ する。なお、箇条書 かじょうが きにしているハードウェアやソフトウェアは一 いち 例 れい である。
総合 そうごう 的 てき な音楽 おんがく 制作 せいさく 用途 ようと は、MIDIの代表 だいひょう 的 てき な使用 しよう 例 れい である。パソコン とソフトウェア音源 おんげん さえあれば、大 おお がかりな設備 せつび 投資 とうし をする必要 ひつよう 無 な くDTM を楽 たの しめるといったことで、90年代 ねんだい から一般 いっぱん の趣味 しゅみ としても普及 ふきゅう し出 だ した。
現代 げんだい は、オーディオ編集 へんしゅう とMIDIデータ編集 へんしゅう を同時 どうじ に行 おこな える統合 とうごう 環境 かんきょう DAW が業務 ぎょうむ 向 む けを中心 ちゅうしん に普及 ふきゅう している。
ハードウェア
送信 そうしん 側 がわ
受信 じゅしん 側 がわ
ソフトウェア
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かつては、ハードウェア音源 おんげん の代 か わりに、PCM音源 おんげん 等 ひとし の音源 おんげん データをソフトウェア向 む けに加工 かこう し、パソコン上 じょう のサウンドボード でMIDIファイルの再生 さいせい を可能 かのう にしたソフトウェアMIDI音源 おんげん も開発 かいはつ された。しかしながら、同時 どうじ 発音 はつおん 数 すう や音質 おんしつ がCPUの性能 せいのう に依存 いぞん するなど、ソフトウェアMIDI音源 おんげん 発売 はつばい 当初 とうしょ はリアルタイム演奏 えんそう には不向 ふむ きであった。
現在 げんざい は、一般 いっぱん のパソコンがソフトウェア音源 おんげん を処理 しょり するのに十分 じゅうぶん な性能 せいのう を持 も ったことや、再生 さいせい 時 じ に音源 おんげん が不要 ふよう なMP3 等 ひとし の圧縮 あっしゅく 音声 おんせい ファイルフォーマット の普及 ふきゅう により、一般 いっぱん ユーザーではDTM愛好 あいこう 家 か 以外 いがい のハードウェアベースのMIDI音源 おんげん の使用 しよう は著 いちじる しく減少 げんしょう している。
録音 ろくおん やMA (Multi Audio) でもMIDIは使用 しよう される。演奏 えんそう 情報 じょうほう の送受信 そうじゅしん ではなく、システムメッセージを中心 ちゅうしん とした同期 どうき 処理 しょり が行 おこな われている。
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(別々 べつべつ のコンピュータ上 じょう のソフトウェアに関 かん する同期 どうき )
カラオケ機器 きき は、MIDIデータを再生 さいせい する機能 きのう が備 そな わっている。各 かく カラオケ店舗 てんぽ では、インターネット 回線 かいせん を通 つう じて最新 さいしん 曲 きょく のMIDIデータを受信 じゅしん する仕組 しく みになっており、通信 つうしん カラオケ と呼 よ ばれるのはこのためである。ブロードバンドインターネット接続 せつぞく が普及 ふきゅう する以前 いぜん は、現在 げんざい のように大量 たいりょう の音声 おんせい データをインターネットで送受信 そうじゅしん するのは困難 こんなん であったが、MIDIデータであれば、当時 とうじ の低速 ていそく な回線 かいせん でも十分 じゅうぶん に送受信 そうじゅしん 可能 かのう であった。
なお、カラオケ用 よう MIDIデータはカラオケデータ制作 せいさく 専 せん 門 もん のプログラマ などが、ソフトシーケンサー などを用 もち いて制作 せいさく し、通信 つうしん カラオケ配信 はいしん 会社 かいしゃ に卸 おろ す仕組 しく みとなっている。
スマートフォンの登場 とうじょう 以前 いぜん 、携帯 けいたい 電話 でんわ の着信 ちゃくしん メロディ においてMIDI規格 きかく が利用 りよう されていた。携帯 けいたい 電話 でんわ 内 ない のデータを、携帯 けいたい 電話 でんわ 内 ない に搭載 とうさい された音源 おんげん が処理 しょり し音 おと を鳴 な らしている。携帯 けいたい 電話 でんわ 向 む けのRPも複数 ふくすう 拡張 かくちょう された。
1991年 ねん にRP-002としてMIDIショーコントロール が定義 ていぎ された。これにより、MIDIで舞台 ぶたい 装置 そうち 、照明 しょうめい 、演出 えんしゅつ 効果 こうか などが制御 せいぎょ できるようになった。
ハードウェア
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受信 じゅしん 側 がわ
各 かく 舞台 ぶたい 用 よう 機材 きざい (照明 しょうめい など)
2009 年頃 としごろ 、音声 おんせい をフーリエ解析 かいせき し周波数 しゅうはすう ごとに分離 ぶんり して正弦 せいげん 波 は にし、それをMIDIで再生 さいせい することで音声 おんせい を擬似 ぎじ 的 てき に再現 さいげん する技術 ぎじゅつ が発明 はつめい された。
鉄道 てつどう のプラットホーム で流 なが れる発車 はっしゃ メロディ や、学校 がっこう ・会社 かいしゃ で流 なが れるチャイム を再生 さいせい するタイマー などでもMIDI規格 きかく が応用 おうよう されることがある。
MIDIの基礎 きそ 知識 ちしき や、業務 ぎょうむ レベルの細 こま かい知識 ちしき などを問 と うMIDI検定 けんてい が1999年 ねん より実施 じっし された。現在 げんざい 4,3,2,1級 きゅう の4階 かい 級 きゅう が用意 ようい されており、2級 きゅう には2級 きゅう 筆記 ひっき 試験 しけん と2級 きゅう 実技 じつぎ 試験 しけん の2段階 だんかい が用意 ようい されている。
3,2級 きゅう 検定 けんてい 試験 しけん は年 とし 1回 かい の実施 じっし 、MIDI4級 きゅう 検定 けんてい 試験 しけん は各 かく 公認 こうにん 講師 こうし ・指定 してい 校 こう による随時 ずいじ 開催 かいさい となっている。
MIDI検定 けんてい 開始 かいし から11年間 ねんかん 、1級 きゅう 試験 しけん は実施 じっし されず2級 きゅう 実技 じつぎ 試験 しけん が最 さい 高級 こうきゅう とされていたが、2010年 ねん 1月 がつ 15日 にち より、1級 きゅう 試験 しけん が新設 しんせつ された。