(Translated by https://www.hiragana.jp/)
MIDI - Wikipedia

MIDI

電子でんし楽器がっき演奏えんそうデータを機器ききあいだ転送てんそう共有きょうゆうするための共通きょうつう規格きかく

MIDI(ミディ、Musical Instrument Digital Interface)は、電子でんし楽器がっき演奏えんそうデータを機器ききあいだ転送てんそう共有きょうゆうするための共通きょうつう規格きかくである[1]日本にっぽんのMIDI規格きかく協議きょうぎかい(JMSC、現在げんざい社団しゃだん法人ほうじん音楽おんがく電子でんし事業じぎょう協会きょうかい)と国際こくさい団体だんたいMIDI Manufacturers Association (MMA) により策定さくていされ1981ねん公開こうかいされた。

MIDIのロゴ

概要がいよう

編集へんしゅう

MIDIは音楽おんがく制作せいさく現場げんば幅広はばひろ利用りようされている。MIDI規格きかくのっとって作成さくせいされたデータは、DAWをはじめとしたシーケンサーなどで再生さいせい編集へんしゅうすることができる。

物理ぶつりてき送受信そうじゅしん回路かいろインタフェース通信つうしんプロトコルファイルフォーマットなど複数ふくすう規定きていからなる。MIDI 1.0の策定さくてい完了かんりょうから38ねん2019ねんに、Ver.2.0となるMIDI 2.0の策定さくてい開始かいし発表はっぴょうされた[1]。2023ねんからMIDI検定けんていふくむ、MIDI 2.0の実用じつよう対応たいおう本格ほんかく開始かいし

MIDIデータは、音声おんせいデータ(マイクなどで録音ろくおんしたおと波形はけいサンプリングしたもの)ではなく演奏えんそう情報じょうほう発音はつおんせよ、おとたかさは - 、おとおおきさは - 、といった楽器がっき音源おんげんへのメッセージ)であり、データサイズがちいさく、また音楽おんがく細部さいぶ容易ようい変更へんこうすることができる。

電子でんし楽器がっき以外いがいでは劇場げきじょう舞台ぶたい照明しょうめいのコントロールなどにも応用おうようされている。また、MIDI規格きかくパソコン普及ふきゅうは、ホビーとしての音楽おんがく制作せいさくDTM)を一般いっぱんした。

当初とうしょ、MIDI規格きかくは、ハードウェアとソフトウェアのりょう分野ぶんやにまたがり策定さくていされた。ハードウェアの規格きかくは、インタフェース送受信そうじゅしん回路かいろ端子たんしかんすることであり、ソフトウェアの規格きかくは、データフォーマット(機器きき同士どうしがリアルタイム通信つうしんするさい規格きかくであって、MIDIデータを保存ほぞん流通りゅうつうさせるファイルフォーマットとはことなる)にかんすることである。

その、MIDIの普及ふきゅうともないRP(Recommended Practice、推奨すいしょう実施じっしれい)という拡張かくちょう規格きかく策定さくていされた。音色ねいろ配列はいれつなどを厳密げんみつさだめたGMシステムレベル1や、MIDIデータを保存ほぞん流通りゅうつうさせるファイルフォーマット、劇場げきじょう舞台ぶたい照明しょうめいをコントロールする規格きかくMIDIショーコントロール)が、このRPにふくまれる。

MIDIはJIS(日本にっぽん産業さんぎょう規格きかく)によって以下いかのように規格きかくされている。

  1. X 6054-1 電子でんし楽器がっきデジタルインタフェース(MIDI)- だい1総則そうそく
  2. X 6054-2 電子でんし楽器がっきデジタルインタフェース(MIDI)- だい2:プロトコル仕様しよう

ハードウェア規格きかく

編集へんしゅう
 
5ピンDINコネクタ
 
MIDI端子たんしとケーブル

送信そうしん

編集へんしゅう

31.25Kbps (±1%) の非同期ひどうき方式ほうしきシリアル転送てんそうもちいる。

接続せつぞく

編集へんしゅう

MIDI機器きき(ハードウェア)は5ピンのDINコネクタ接続せつぞくするのが一般いっぱんてきである。りょうはし位置いちする1ばんピンと3ばんピンは現在げんざい仕様しようじょうでは使用しようされず、中央ちゅうおう2ばんピンはケーブルのシールドように、4ばん、5ばんピンがデジタル信号しんごうカレントループ英語えいごばん伝送でんそう使用しようされる。MIDIケーブルのりょうはしはどちらもオス端子たんしで、シールドされたツイストペアケーブルとして設計せっけいされる。

コネクタには、MIDI信号しんごうるMIDI IN、MIDI信号しんごう送信そうしんするMIDI OUT、受信じゅしんしたMIDI信号しんごうをそのまま送信そうしんするMIDI THRUの3種類しゅるいがある。機器ききパネルがわつねにメス端子たんしとなる。グラウンドループ英語えいごばん障害しょうがい連鎖れんさ防止ぼうしのため、MIDI機器きき同士どうしには電気でんきてき絶縁ぜつえん規定きていされており、受信じゅしんがわ内部ないぶでは接地せっちせんの2ばんピンは接続せつぞくされず、信号しんごうフォトカプラ受信じゅしんされる基本きほん仕様しようとなっている。フォトカプラを経由けいゆするたびに信号しんごう波形はけい再現さいげんせいがるため、MIDI THRUを多段ただん直列ちょくれつすると通信つうしんエラーが発生はっせいすることもある。並列へいれつ複数ふくすうのMIDI機器きき接続せつぞくする場合ばあいや、信号しんごう系統けいとう簡単かんたんえたいときはMIDIパッチベイもちいるが、これを使つかうことにより多段ただん通信つうしんエラーも回避かいひできる。

MIDIはバスではない。MIDI IN端子たんしとMIDI OUT端子たんし別々べつべつ用意よういされていることからわかるように、MIDIケーブルあいだのデータは一方向いちほうこう送信そうしんされる。

後述こうじゅつするアクティブセンシング機能きのうで、接続せつぞく状態じょうたい良好りょうこうか、断線だんせんしていないかをつね判定はんていしており、アクティブセンシングが途絶とだえたとき、おたがいのMIDI機器ききはケーブルがけたと判定はんていするようにつくられている。

現代げんだいには、MIDI IN、MIDI OUTを使つかわずRS-232CUSBIEEE 1394などの規格きかく使つかった接続せつぞくおこな機器きき存在そんざいしている。この場合ばあい、MIDIケーブルではなくこれらの規格きかくのケーブルないをMIDI信号しんごうとおるため、転送てんそうかんして上記じょうきとおりではない。

2ほんのMIDIケーブルをもちい、おたがいの機器ききのMIDI IN、MIDI OUTをそれぞれつないだ状態じょうたいを1つの「システム」ととらえる。このシステムごとに16のチャンネル用意よういされる。基本きほんてきにひとつのチャンネルにひとつの楽器がっき(1パート)がてられる。

これにより、1ほんのMIDIケーブルで16チャンネルぶんのデータを送信そうしんもしくは受信じゅしんさせることができる。たとえば「1チャンネルのピアノと3チャンネルのギターをらす」といったことである。16チャンネルぶんのデータは、後述こうじゅつする「チャンネルメッセージ」にて正確せいかく分類ぶんるいされ、相手あいて機器ききかくチャンネルにとどく。

それ以上いじょうのチャンネルを制御せいぎょするためにはMIDIケーブルが複数ふくすうほん必要ひつようとなり、MIDIデータのパートすう(=チャンネルすう)によっては、複数ふくすうのMIDI音源おんげん用意よういする必要ひつようもでてくる。

データフォーマット

編集へんしゅう

MIDIメッセージ

編集へんしゅう

MIDI規格きかくじょうのデータの送受信そうじゅしんは、すべてMIDIメッセージおこなわれる。MIDIメッセージは、複数ふくすうバイト8ビット)で構成こうせいされている。「電子でんし楽器がっき鍵盤けんばんいたことでおとる」という一連いちれんながれもMIDIメッセージで制御せいぎょされている。バイト単位たんい処理しょりしていくため、文言もんごんじょうでは16進数しんすうもちい、かずのちにHをける。

MIDIメッセージを効率こうりつよく送信そうしんするために、MIDIメッセージに使用しようされるバイトは「ステータスバイト」か「データバイト」のおおきく2種類しゅるいけられる。ステータスバイトとはMSB (Most Significant Bit)が「1」、すなわち80H - FFHまでの128のバイトをし、データバイトとはMSBが「0」、すなわち00H - 7FHまでの128のバイトをす。

MIDIメッセージは複数ふくすうのバイトで構成こうせいされていると前述ぜんじゅつしたが、これらの先頭せんとうつねにステータスバイトではじまり、ステータスバイトののち任意にんい個数こすうのデータバイトがつづく。ステータスバイトでは、ノートオンやコントロールチェンジ、システムエクスクルーシブなどを定義ていぎする。データバイトは、ステータスバイトで定義ていぎしたものについて、その内容ないよう数値すうち指定していするのに使用しようする。

ステータスバイトが80H - FFHのうちなにであるかによって、「チャンネルメッセージ」、「システムメッセージ」にかれる。

チャンネルメッセージ

編集へんしゅう

チャンネルメッセージとは、とくにチャンネルを指定していして送信そうしんするMIDIメッセージのことである。チャンネルメッセージのステータスバイトは80H - EFHである。ここからさらに「チャンネルボイスメッセージ」、「チャンネルモードメッセージ」と分類ぶんるいされる。

チャンネルボイスメッセージ
編集へんしゅう
 
MIDIノートナンバー(音域おんいき)とおとめい周波数しゅうはすう対応たいおうひょう

チャンネルボイスメッセージとは、おとらす、める、音色ねいろえる、ピッチえるといった、音源おんげん演奏えんそう必要ひつよう情報じょうほうかんする定義ていぎのことである。最大さいだい2つのデータバイトがつづくことで、その内容ないよう数値すうち決定けっていする。

ステータスバイトの下位かい4ビットがMIDIチャンネル番号ばんごう-1(0(0H)Hはチャンネル1、15(FH)はチャンネル16)をあらわしている。

データバイトにて指定していするノートナンバーとは、もっとひくおとを0、もっとたかおとを127とてたおとたかさのことであり、半音はんおんきざみとなっている。中央ちゅうおうにはノートナンバー60がてられ、88鍵盤けんばんピアノせる音域おんいき(A0 - C8の7オクターブとたん3)はノートナンバー21 - 108とてられるので、MIDIではそれよりさらにひろ音域おんいき(C-1 - G9の10オクターブと完全かんぜん5)をカバーできる。また、ベロシティとはおとつよさ(楽器がっきたとえればかくつるかくかぎはやさによって変化へんかするおと強弱きょうじゃく(強弱きょうじゃくほう))のことである。1 - 127までありmp(メゾピアノ)が64となり、127がもっとつよく、1がもっとよわく、数値すうちが0の場合ばあい発音はつおん終了しゅうりょう楽器がっきたとえればはなれかぎなど)をあらわ[2]

なお、以下いか説明せつめいでは、これら0 - 127までの数字すうじを、16進数しんすう表記ひょうきする。また、nはチャンネル番号ばんごうあらわす。

8nH ノートオフ
おとめる命令めいれい鍵盤けんばん楽器がっきではキーをはなしたとき送信そうしんされる。ノートオフによってっているおとめる。
だい1データバイト - ノートナンバーを指定してい
だい2データバイト - オフベロシティ
9nH ノートオン
おとらす命令めいれい鍵盤けんばん楽器がっきではキーをしたとき送信そうしんされる。こののちノートオフが送信そうしんされないままだと、おとりっぱなしとなる。
だい1データバイト - ノートナンバーを指定してい
だい2データバイト - ベロシティ
なお「ノートオン・ベロシティ0」もノートオフとおなじメッセージとみなされる。
AnH ポリフォニック キープレッシャー
鍵盤けんばん楽器がっきで、キーをした状態じょうたいでさらにその圧力あつりょく変化へんかさせた場合ばあいに(いわゆるアフタータッチ)、その圧力あつりょくおうじて送信そうしんされる。
だい1データバイト - ノートナンバーを指定してい
だい2データバイト - プレッシャー
BnH コントロールチェンジ
音量おんりょう音質おんしつなど様々さまざま要素ようそ制御せいぎょするための命令めいれい
だい1データバイト - コントロールナンバー(00H - 77H)を指定してい - どのパラメータをコントロールするのか指定してい
だい2データバイト - コントロール - コントロール番号ばんごうにて指定していした要素ようそ大小だいしょう強弱きょうじゃく設定せってい
ただしだい1データバイトが78H - 7FH(120 - 127)の場合ばあいはコントロールチェンジではなく、チャンネルモードメッセージとなる。
CnH プログラムチェンジ
音色ねいろえる命令めいれい。00H - 7FHで、最大さいだい128種類しゅるいから音色ねいろ選択せんたくできる。
だい1データバイト - プログラムナンバーを指定してい
だい2データバイトは使用しようしない。
DnH チャンネルプレッシャー
鍵盤けんばん楽器がっきで、キーをした状態じょうたいでさらにその圧力あつりょく変化へんかさせた場合ばあいに、その圧力あつりょくおうじて送信そうしんされる。ポリフォニック キープレッシャーとちがい、そのチャンネルのぜんノートナンバーにたいして適用てきようされる。
だい1データバイト - プレッシャー
だい2データバイトは使用しようしない。
EnH ピッチベンド
っているおとピッチえる命令めいれいMSB (Most Significant Byte) 128段階だんかいの1段階だんかいずつをさらにLSB (Least Significant Byte) で128分割ぶんかつしているので、けい16384段階だんかいこまかい指定していができる。シーケンサーうえでは、-8192 - 0 - 8191といった数値すうち表示ひょうじすることがおおい。
だい1データバイト - ピッチベンドLSB
だい2データバイト - ピッチベンドMSB

ステータスバイトのnには0H - FHが代入だいにゅうされ、これは1チャンネル - 16チャンネルをあらわす。「90H 3CH 40H」というMIDIメッセージがあったとすると、これは「ノートオン、1チャンネル。3CH=60なので中央ちゅうおうらす。40H=64なのでmpらす」という命令めいれいである。

チャンネルモードメッセージ
編集へんしゅう

チャンネルモードメッセージとは、ある楽器がっき和音わおんせるのか、16チャンネルは区別くべつするのかしないのか、といったことを設定せっていするための定義ていぎのことである。BnHではじまるがコントロールチェンジにはふくまれず、BnHのあとに78H - 7FHがつづくと、チャンネルモードメッセージのいずれかと判断はんだんされる。おおくの場合ばあいだい2データバイトには00Hがダミーとして送信そうしんされ、受信じゅしんがわ無視むしする。ステータスバイトのnには0H - FHが代入だいにゅうされ、これは1チャンネル - 16チャンネルをあらわす。

BnH 78H オールサウンドオフ
該当がいとうするチャンネルの発音はつおんちゅうおとただちに消音しょうおんする。後述こうじゅつのオールノートオフより強制きょうせいりょくつよい。
BnH 79H リセットオールコントローラ
該当がいとうするチャンネルのぜん種類しゅるいのコントロール初期しょきする。初期しょきされるコントロールや初期しょきは、受信じゅしんするMIDI機器ききがわ依存いぞんする。
BnH 7AH ローカルコントロール
鍵盤けんばん音源おんげんねそろえたシンセサイザーの、鍵盤けんばん音源おんげん内部ないぶてき接続せつぞくかんする設定せっていだい2データバイトを指定していすることでオンオフをおこなう。
00H - ローカルオフ - 鍵盤けんばん音源おんげん接続せつぞくされていない状態じょうたい鍵盤けんばんくと、MIDI OUTからMIDIメッセージは送信そうしんされるが、音源おんげんうごかない。
7FH - ローカルオン - 鍵盤けんばん音源おんげん接続せつぞくされている状態じょうたい鍵盤けんばんくと、音源おんげんからおとる。
BnH 7BH オールノートオフ
該当がいとうするチャンネルの発音はつおんちゅうおとすべてにたいしてノートオフ命令めいれいす。ただし、おと余韻よいんながいものや、サスティンペダルがオンの状態じょうたいではおとまらないので、オールサウンドオフを使用しようする。
BnH 7CH - 7FH MIDIモード設定せってい
7CH、7DH、7EH、7FHの4つのチャンネルモードメッセージを使つかいオムニモード、発音はつおんすうのオンオフをわせることで、4しゅのMIDIモードを設定せっていできる。
オムニモード - 7CH オムニオン、7DH オムニオフで設定せってい。MIDIチャンネルを区別くべつするかしないか。オフの場合ばあい、チャンネルに関係かんけいなくすべての情報じょうほう受信じゅしん処理しょり発音はつおんする。
発音はつおんすう - 7EH モノモードオン、7FH ポリモードオンで設定せってい。どちらかを設定せっていすると片方かたがたのモードは自動的じどうてきにオフになる。単音たんおんしかせないのか、和音わおんせるのかを設定せっていする。
モード1 = 7DH オムニオン + 7FH ポリモード
MIDIチャンネルを意識いしきせず和音わおん演奏えんそうができるモード。
モード2 = 7DH オムニオン + 7EH モノモード
MIDIチャンネルにかかわらず、つねに1おとのみらすモード。
モード3 = 7CH オムニオフ + 7FH ポリモード
一般いっぱんてき送受信そうじゅしんモード。MIDIチャンネルを区別くべつし、かくチャンネルごと和音わおんもちいた演奏えんそう可能かのうなモード。
モード4 = 7CH オムニオフ + 7EH モノモード
チャンネルは区別くべつするが、かくチャンネルごとに1おんしかせないモード。たとえば6げんあるギターシンセサイザーかくつるかくチャンネルにてる場合ばあい使用しようする。この場合ばあい単音たんおん発声はっせいするチャンネルは6つとなるので、だい2データバイトでは06Hを送信そうしんする。

システムメッセージ

編集へんしゅう

システムメッセージとは、チャンネルに関係かんけいなくMIDIシステム全体ぜんたいたいする命令めいれいおこなうMIDIメッセージである。システムメッセージのステータスバイトはF0H - FFHである。機能きのうごとに「システムエクスクルーシブメッセージ」、「システムコモンメッセージ」、「システムリアルタイムメッセージ」の分類ぶんるいされる。

システムエクスクルーシブメッセージ
編集へんしゅう

システムエクスクルーシブメッセージ(Sys-Ex、またはSysExと略記りゃっきし、シスイーエックスと場合ばあいもある)は、MIDI機器ききのよりこまかい設定せっていおこなったり、音色ねいろデータやサンプリングデータを送受信そうじゅしんするなど、かくメーカーのMIDI機器きき固有こゆうのデータのやりとりに使用しようできるシステムメッセージである。ステータスバイトF0Hではじまる。

MIDIメッセージは大抵たいてい2バイト程度ていどのデータバイトでつが、SysExはMIDIメッセージちゅう唯一ゆいいつデータバイトちょう指定していされていない。可変長かへんちょうのため、最後さいごにシステムコモンメッセージとして定義ていぎされているF7H エンドオブエクスクルーシブ (EOX) を送信そうしんすることでSysExの終了しゅうりょう表現ひょうげんする。

システムコモンメッセージ
編集へんしゅう

システムコモンメッセージは、おもにシステムリアルタイムメッセージと併用へいようされ、MIDIシーケンサーなどの同期どうき使用しようされる。ステータスバイト以下いかにデータバイトがつづくものがおおい。

F1H MTCクォーターフレームメッセージ
MIDIタイムコード (MTC) の絶対ぜったい時間じかん情報じょうほうあつかう。ぜん2バイトで構成こうせいされ、2バイト時刻じこくぶんびょう、フレームのカウントを処理しょりする。
F2H ソングポジションポインタ
同期どうきにマスターがわ操作そうさしたロケータ位置いちをスレーブがわ送信そうしんするさい使用しよう16ふん音符おんぷ単位たんい指定していできる。だい1データバイトでソングポジションポインタLSB、だい2データバイトでソングポジションポインタMSBをあつかう。
F3H ソングセレクト
受信じゅしんがわのMIDI機器きき複数ふくすうのソング・シーケンスをあつかえる場合ばあいだい1データバイトでソングナンバーを選択せんたくする。
F4H 定義ていぎ
F5H 定義ていぎ
定義ていぎされず、使つかわれていない。
F6H チューンリクエスト
アナログシンセサイザー(デジタルのそれにくら自身じしん発熱はつねつ周囲しゅうい温度おんど変化へんか舞台ぶたいじょうびる照明しょうめいなどで経時きょうじにより調律ちょうりつくるいやすい)などで、オシレータさい調律ちょうりつさせるための命令めいれい現在げんざいはアナログシンセサイザーとともにほとんど使つかわれない。
F7H エンドオブエクスクルーシブ (EOX)
F0HからはじまるSysExの終了しゅうりょうしめすステータスバイト。単独たんどく機能きのうし、データバイトをたない。
システムリアルタイムメッセージ
編集へんしゅう

システムリアルタイムメッセージは、MIDIシーケンサーなどの同期どうきMIDIタイミングクロック使用しようされる。ステータスバイト以下いかにデータバイトがつづかず、単独たんどくの1バイトのみで機能きのうする。リアルタイムに送信そうしんされる必要ひつようがあるため、さい優先ゆうせん送信そうしんされる。

F8H タイミングクロック
絶対ぜったい時間じかんたないクロック情報じょうほう4ふん音符おんぷごとに24カウントされる。
F9H 定義ていぎ
定義ていぎされず、使つかわれていない。
FAH スタート
FBH コンティニュー
FCH ストップ
マスターがわ機器ききのコントロールパネルを操作そうさしたときに送信そうしん。それぞれスレーブがわ機器きき先頭せんとうから再生さいせい停止ていしちゅうからの再生さいせい停止ていしおこなう。
FDH 定義ていぎ
定義ていぎされず、使つかわれていない。
FEH アクティブセンシング
突然とつぜんのMIDIケーブルの断線だんせん接触せっしょく不良ふりょう出力しゅつりょくがわ機器きき故障こしょうなどで、おとりっぱなしになったりしないようにするためのフェイルセーフ仕組しくみである。MIDI機器ききあいだではこのアクティブセンシングがつね送信そうしんされている。ウォッチドッグタイマー一種いっしゅである。受信じゅしんがわは、いちもアクティブセンシングをけていない状態じょうたいでは通常つうじょうどお動作どうさするが、一度いちど送信そうしんがわからこれを受信じゅしんすると、300ms(ミリびょう以内いないつぎのMIDIメッセージがおくられてくることを期待きたいするようになる。この状態じょうたいで、アクティブセンシングや、そのMIDIメッセージを受信じゅしんしなかった場合ばあい断線だんせんしたと判定はんていする。
ただし、実際じっさい誤差ごさやMIDI THRU処理しょりおくれを考慮こうりょし270ms - 330msのあいだ処理しょりするよう余裕よゆうたせてある。このことから、送信そうしんがわは270ms間隔かんかくでアクティブセンシングを送信そうしんつづける。
FFH システムリセット
これを受信じゅしんしたすべてのMIDI機器ききはリセット(電源でんげん投入とうにゅう状態じょうたいもど)される。通常つうじょう使用しようしない。

サンプルダンプ

編集へんしゅう

サンプルダンプとは、システムエクスクルーシブメッセージを使用しようしてサンプラーとMIDI機器ききあいだサンプリングデータを通信つうしんする規格きかくである。サンプルダンプにかんするフォーマットをサンプルダンプスタンダード (SDS) という。MMAが1987ねん提案ていあんした規格きかくで、MMA-0003として定義ていぎされている。

ただし、前述ぜんじゅつとおりMIDIの通信つうしん速度そくどは31.25Kbpsと、データ転送てんそう用途ようととしては非常ひじょうおそうえ現代げんだいにはUSBIEEE 1394などの高速こうそくシリアルバス普及ふきゅうしているため、一部いちぶ学習がくしゅう研究けんきゅう用途ようとのぞ使つかわれることはくなった。

RP (Recommended Practice) とは、MIDI規格きかく策定さくてい利便りべんせいたかめるための推奨すいしょう実施じっしれいとして拡張かくちょうされた規格きかくである。現在げんざいすでに複数ふくすう拡張かくちょう規格きかくAMEIMMAにより承認しょうにんされており、いずれも共通きょうつう規格きかくとしてMIDI規格きかくまれている。

スタンダードMIDIファイル

編集へんしゅう

スタンダードMIDIファイル(SMF)とは、MIDI機器ききやMIDIメッセージをもちいる演奏えんそうかんするデータの保存ほぞん形式けいしきであり、メーカーごとのソフトやハードに関係かんけいなく使用しようできる共通きょうつうファイルフォーマットである。拡張子かくちょうしは.mid。いわゆる「MIDIデータ」は演奏えんそう形式けいしきである前述ぜんじゅつした「MIDIデータフォーマット」の略称りゃくしょうであるが、このスタンダードMIDIファイルをすべく拡大かくだい使用しようされる場合ばあいがある。

Opcodeしゃにより独自どくじ規格きかくとして提案ていあんされたが、1991ねん7がつAMEIMMAによりRPのだい1ごう(RP-001)に追認ついにんされた。

GMシステムレベル1、通称つうしょうGM (General MIDI) とは、それまでかくメーカーごとことなっていた音色ねいろ配列はいれつ統一とういつすることを目的もくてきとして策定さくていされたRPである。1991ねんに、RP-003にて定義ていぎされている。音色ねいろ配列はいれつほか最低さいてい同時どうじ発音はつおんすう音色ねいろすう、コントロールチェンジの具合ぐあいといったことも指定していされている。

さらに、従来じゅうらいのGMでは時代じだい進化しんかともなおぎないきれなくなってきた部分ぶぶん補完ほかんするため、GMシステムレベル2 (GM2) が上位じょうい規格きかくとして拡張かくちょうされた。GMとは完全かんぜん上位じょうい互換ごかんせいをもつ。

のちに、おも携帯けいたい電話でんわ着信ちゃくしんメロディ制作せいさく用途ようととして、General MIDI Lite (GML) も上位じょうい規格きかくとして拡張かくちょうされた。

DLS (Downloadable Sounds) は、SMFデータをサウンドカードなどの音源おんげん機器きき転送てんそうして再生さいせいするために策定さくていされたRPである。1997ねんに、RP-016にて定義ていぎされている。再生さいせいする音源おんげんことなると、作者さくしゃ意図いとしない音色ねいろ再生さいせいされてしまうSMFとはことなり、DLS対応たいおう機器ききならほとんどおなおんでの再生さいせいおこなうことが可能かのうとなる。拡張子かくちょうしは.dls。

のちに、上位じょうい規格きかくであるDLSレベル2.1や、携帯けいたい電話でんわけのMobile DLSが拡張かくちょうされた。

XMF (eXtensible Music Format) は、MMAによって提案ていあんされたあたらしい音楽おんがくファイルフォーマットである。SMFや、音声おんせいファイルであるWAVなどがひとつのファイルとして格納かくのうできるようになっている。

ふくすうかい改稿かいこうされており、それぞれのバージョンごとにRPとして承認しょうにんされている。

  • 2001ねん - XMFメタファイルフォーマット1.00 - RP-030
  • 2003ねん - XMFメタファイルフォーマット1.01 - RP-039
  • 2004ねん - XMFメタファイルフォーマット2.00 - RP-043

また、複数ふくすう用途ようとけて、複数ふくすうのタイプが定義ていぎ検討けんとうされている。

  • 2001ねん - XMFタイプ0 アンド XMFタイプ1ファイル - RP-031
  • 2004ねん - XMFタイプ2/Mobile XMFファイル - RP-042
  • 2007ねん - XMFタイプ3/Mobile オーディオクリップ for Mobile XMFファイル - RP-045
  • 20XXねん - XMFタイプ4/Interactive XMF (iXMF)

XMFにかんする拡張かくちょう規格きかく用意よういされている。

MIDIショーコントロール

編集へんしゅう

MIDIショーコントロール (MIDI Show Control, MSC) とは、照明しょうめい映像えいぞう機器ききなど、ショー演出えんしゅつをコントロールする目的もくてき策定さくていされたRPである。1991ねんにRP-002、のちにRP-014にて定義ていぎされている。

MIDIタイムコード

編集へんしゅう

MIDIタイムコード (MIDI Time Code, MTC) は、同期どうきシステムをむことを目的もくてきとして策定さくていされたRPである。1987ねんに、RP-004にて定義ていぎされている。

MIDI規格きかく策定さくていに、同時どうじ策定さくていされたMIDIタイミングクロック絶対ぜったい時間じかんたなかったが、SMPTE普及ふきゅうにつれMIDIじょうでも絶対ぜったい時間じかんったクロック必要ひつようとなってきたことが、MTC策定さくてい背景はいけいである。

MIDI策定さくてい団体だんたいであるMMA中心ちゅうしん提案ていあんしたため、RPのほかにMMA-0001としても定義ていぎされている。

情報じょうほう

編集へんしゅう

情報じょうほうはMIDIデータ(MIDIメッセージの集合しゅうごう)を楽譜がくふうえ音符おんぷとして表示ひょうじするために策定さくていされたRPである。RP-005、RP-006にて定義ていぎされている。

ファイルダンプ

編集へんしゅう

ファイルダンプとは、MIDIケーブルを使つかってSMFデータを転送てんそうするために策定さくていされたRPである。RP-009にて定義ていぎされている。

MIDIマシンコントロール

編集へんしゅう

MIDIマシンコントロールとは、システムエクスクルーシブメッセージをもちいてMTRVTR制御せいぎょするために策定さくていされたRPである。1992ねんに、RP-013にて定義ていぎされている。

SMF with Lyrics (SMF Language and Display extensions) とは、SMFのメタイベントとして用意よういされている歌詞かし格納かくのう機能きのう拡張かくちょうしたRPである。1999ねんに、RP-026にて定義ていぎされている。

メタイベントとちがい、表示ひょうじ目的もくてきとしており、きょくタイトル、作曲さっきょくしゃめい作詞さくししゃめい歌詞かしやふりがなを格納かくのうできる。カラオケの歌詞かし表示ひょうじ楽譜がくふじょう歌詞かし表記ひょうきなどの用途ようと想定そうていされている。また、日本語にほんご (Shift JIS) も使用しようできる。

MIDI Media Adaptation Layer for IEEE-1394

編集へんしゅう

MIDI Media Adaptation Layer for IEEE-1394は、MIDIインタフェースなどのMIDI機器ききIEEE 1394もちいて接続せつぞくすることにかんするRPである。2000ねんに、RP-027にて定義ていぎされている。

SP-MIDI (Scalable Polyphony MIDI) は、あらゆる音源おんげん最適さいてきなデータを再生さいせいするために策定さくていされたRPである。2002ねんに、RP-034、RP-035にて定義ていぎされている。

たとえば、通常つうじょうだと24ボイス(パートすう)を音源おんげんようつくられたデータを16ボイスの音源おんげん再生さいせいすると、8ボイスぶん無視むしされてしまう。このままではデータ制作せいさくしゃ意図いとした再生さいせいができないため、従来じゅうらいなら24ボイスよう、16ボイスよう複数ふくすうのデータを用意よういする必要ひつようった。このSP-MIDIの規格きかくしたがうと、ひとつのデータにまえもって複数ふくすう環境かんきょうぶん情報じょうほう収録しゅうろくできるので、すくない工数こうすうで、あらゆる音源おんげん問題もんだいなく再生さいせい出来できるようになる。この技術ぎじゅつおも携帯けいたい電話でんわけに使用しようされる。

MIDI XML ("MIDI Names, Device Types, & Events in XML") は、SMFをXML記述きじゅつすることを目的もくてきとして策定さくていされたRPである。2003ねんに、RP-038にて定義ていぎされている。

その規格きかく

編集へんしゅう

RPとして承認しょうにんされていないが、かくメーカーが独自どくじした規格きかく存在そんざいする。なかには、比較的ひかくてき一般いっぱんてきとなった規格きかく存在そんざいする。ただしメーカーに左右さゆうされるため、メーカーをえた互換ごかんせい場合ばあいおおい。

なお、現在げんざいはこれ以上いじょう音色ねいろ配列はいれつなどにかんする規格きかく複雑ふくざつふせぐため、AMEIMMAともにGM2に一本いっぽんすることをもとめており、また、GS・XGはおたが規格きかくをオープンにして相互そうごにサポートすべきとしている[3]。しかし、実際じっさいにはローランドせい、ヤマハせい製品せいひんであってもGS・XG自体じたいをサポートしない製品せいひんえてきたことも事実じじつである。

おな楽譜がくふ演奏えんそうをしても、演奏えんそうしゃ楽器がっきことなるとおとちがってこえるように、使用しようする音源おんげんえればだしおんちがってくる。そのため、たとえばインターネットうえ配布はいふされているMIDIデータをデータ制作せいさくしゃ意図いとしたとおりに演奏えんそうするためには、制作せいさくしゃ使つかったものとどうじ、音色ねいろ設定せってい完全かんぜん一致いっちさせた音源おんげん必要ひつようになる。たとえGS対応たいおううたっていてもGS対応たいおう音源おんげんならなにでもいいというわけではなく、どの音源おんげんモジュールを使つかうかによっておとことなる。

GSフォーマット

編集へんしゅう

GSフォーマットは、1991ねんローランド提唱ていしょう策定さくていした音色ねいろ配列はいれつなどにかんする独自どくじ規格きかく。RP-003であるGMを拡張かくちょうしてつくられたとおもわれがちだが、こちらが先行せんこうしている。GMは、GSから他社たしゃ共有きょうゆうできる部分ぶぶん抜粋ばっすい標準ひょうじゅんしたものである。

GSに対応たいおうした音源おんげんには、SC-55やSC-88Proなどのローランド・SCシリーズ有名ゆうめい

XGフォーマット

編集へんしゅう

XGフォーマットは、1994ねんヤマハ提唱ていしょう策定さくていした音色ねいろ配列はいれつなどにかんする独自どくじ規格きかく。ヤマハせい音源おんげんモジュールシンセサイザー互換ごかんせいたせるためにGMを拡張かくちょうするかたちつくられた。

XGに対応たいおうした音源おんげんには、MU80やMU500などのヤマハ・MUシリーズ有名ゆうめい

用途ようと機器きき

編集へんしゅう

ほんこうではMIDI規格きかく使つかわれる用途ようとと、MIDI規格きかく使用しようするハードウェア(機器きき)、ソフトウェアについて解説かいせつする。なお、箇条書かじょうがきにしているハードウェアやソフトウェアはいちれいである。

音楽おんがく制作せいさく

編集へんしゅう

総合そうごうてき音楽おんがく制作せいさく用途ようとは、MIDIの代表だいひょうてき使用しようれいである。パソコンソフトウェア音源おんげんさえあれば、おおがかりな設備せつび投資とうしをする必要ひつようDTMたのしめるといったことで、90年代ねんだいから一般いっぱん趣味しゅみとしても普及ふきゅうした。

現代げんだいは、オーディオ編集へんしゅうとMIDIデータ編集へんしゅう同時どうじおこなえる統合とうごう環境かんきょうDAW業務ぎょうむけを中心ちゅうしん普及ふきゅうしている。

ハードウェア
送信そうしんがわ
受信じゅしんがわ
ソフトウェア
送信そうしんがわ
受信じゅしんがわ

かつては、ハードウェア音源おんげんわりに、PCM音源おんげんひとし音源おんげんデータをソフトウェアけに加工かこうし、パソコンじょうサウンドボードでMIDIファイルの再生さいせい可能かのうにしたソフトウェアMIDI音源おんげん開発かいはつされた。しかしながら、同時どうじ発音はつおんすう音質おんしつがCPUの性能せいのう依存いぞんするなど、ソフトウェアMIDI音源おんげん発売はつばい当初とうしょはリアルタイム演奏えんそうには不向ふむきであった。

現在げんざいは、一般いっぱんのパソコンがソフトウェア音源おんげん処理しょりするのに十分じゅうぶん性能せいのうったことや、再生さいせい音源おんげん不要ふようMP3ひとし圧縮あっしゅく音声おんせいファイルフォーマット普及ふきゅうにより、一般いっぱんユーザーではDTM愛好あいこう以外いがいのハードウェアベースのMIDI音源おんげん使用しよういちじるしく減少げんしょうしている。

録音ろくおん・MA

編集へんしゅう

録音ろくおんMA (Multi Audio) でもMIDIは使用しようされる。演奏えんそう情報じょうほう送受信そうじゅしんではなく、システムメッセージを中心ちゅうしんとした同期どうき処理しょりおこなわれている。

ハードウェア
送信そうしんがわ
受信じゅしんがわ
ソフトウェア
送信そうしんがわ
受信じゅしんがわ
別々べつべつのコンピュータじょうのソフトウェアにかんする同期どうき

カラオケ機器ききは、MIDIデータを再生さいせいする機能きのうそなわっている。かくカラオケ店舗てんぽでは、インターネット回線かいせんつうじて最新さいしんきょくのMIDIデータを受信じゅしんする仕組しくみになっており、通信つうしんカラオケばれるのはこのためである。ブロードバンドインターネット接続せつぞく普及ふきゅうする以前いぜんは、現在げんざいのように大量たいりょう音声おんせいデータをインターネットで送受信そうじゅしんするのは困難こんなんであったが、MIDIデータであれば、当時とうじ低速ていそく回線かいせんでも十分じゅうぶん送受信そうじゅしん可能かのうであった。

なお、カラオケようMIDIデータはカラオケデータ制作せいさくせんもんプログラマなどが、ソフトシーケンサーなどをもちいて制作せいさくし、通信つうしんカラオケ配信はいしん会社かいしゃおろ仕組しくみとなっている。

モバイル機器きき着信ちゃくしんメロディ

編集へんしゅう

スマートフォンの登場とうじょう以前いぜん携帯けいたい電話でんわ着信ちゃくしんメロディにおいてMIDI規格きかく利用りようされていた。携帯けいたい電話でんわないのデータを、携帯けいたい電話でんわない搭載とうさいされた音源おんげん処理しょりおとらしている。携帯けいたい電話でんわけのRPも複数ふくすう拡張かくちょうされた。

舞台ぶたい照明しょうめい演出えんしゅつ

編集へんしゅう

1991ねんにRP-002としてMIDIショーコントロール定義ていぎされた。これにより、MIDIで舞台ぶたい装置そうち照明しょうめい演出えんしゅつ効果こうかなどが制御せいぎょできるようになった。

ハードウェア
送信そうしんがわ
受信じゅしんがわ
  • かく舞台ぶたいよう機材きざい照明しょうめいなど)

音声おんせい合成ごうせい

編集へんしゅう

2009年頃としごろ音声おんせいフーリエ解析かいせき周波数しゅうはすうごとに分離ぶんりして正弦せいげんにし、それをMIDIで再生さいせいすることで音声おんせい擬似ぎじてき再現さいげんする技術ぎじゅつ発明はつめいされた。

鉄道てつどうプラットホームながれる発車はっしゃメロディや、学校がっこう会社かいしゃながれるチャイム再生さいせいするタイマーなどでもMIDI規格きかく応用おうようされることがある。

MIDI検定けんてい

編集へんしゅう

MIDIの基礎きそ知識ちしきや、業務ぎょうむレベルのこまかい知識ちしきなどをMIDI検定けんてい1999ねんより実施じっしされた。現在げんざい4,3,2,1きゅうの4かいきゅう用意よういされており、2きゅうには2きゅう筆記ひっき試験しけんと2きゅう実技じつぎ試験しけんの2段階だんかい用意よういされている。

3,2きゅう検定けんてい試験しけんとし1かい実施じっし、MIDI4きゅう検定けんてい試験しけんかく公認こうにん講師こうし指定していこうによる随時ずいじ開催かいさいとなっている。

MIDI検定けんてい開始かいしから11年間ねんかん、1きゅう試験しけん実施じっしされず2きゅう実技じつぎ試験しけんさい高級こうきゅうとされていたが、2010ねん1がつ15にちより、1きゅう試験しけん新設しんせつされた。

年表ねんぴょう

編集へんしゅう

出典しゅってん

編集へんしゅう
  1. ^ a b c 藤本ふじもとけん (2019ねん1がつ19にち). “MIDIが38ねんぶりのバージョンアップでMIDI 2.0に。従来じゅうらいのMIDI 1.0との互換ごかんせいたもちつつ機能きのう強化きょうか藤本ふじもとけんの “DTMステーション””. 藤本ふじもとけんの “DTMステーション”. 2019ねん4がつ24にち閲覧えつらん
  2. ^ 音楽おんがく電子でんし事業じぎょう協会きょうかい 2016, p. 2-10.
  3. ^ ローランドとヤマハがMIDI規格きかく互換ごかんせい向上こうじょう協力きょうりょく
  4. ^ ローランド創業そうぎょうしゃはしご郁太郎いくたろうさんが受賞じゅしょう まいグラミー技術ぎじゅつしょう”. スポニチアネックス. スポニチアネックス (2013ねん2がつ10日とおか). 2013ねん2がつ20日はつか閲覧えつらん
  5. ^ りゅうたかし (2017ねん6がつ7にち). “音楽おんがく電子でんし事業じぎょう協会きょうかい、MIDI 1.0規格きかくしょ無償むしょうダウンロード提供ていきょう”. PC Watch. インプレス. 2017ねん6がつ7にち閲覧えつらん

参考さんこう文献ぶんけん

編集へんしゅう
  • MIDI 1.0 規格きかくしょ』(PDF)(PDFばん音楽おんがく電子でんし事業じぎょう協会きょうかい、2016ねん7がつ27にちISBN 4-8456-0348-9http://amei.or.jp/midistandardcommittee/MIDIspcj.html 

関連かんれん項目こうもく

編集へんしゅう

外部がいぶリンク

編集へんしゅう