システム

システム（英えい: system）は、相互そうごに影響えいきょうを及およぼしあう要素ようそから構成こうせいされる、まとまりや仕組しくみの全体ぜんたい。一般いっぱん性せいの高たかい概念がいねんであるため、文脈ぶんみゃくに応おうじて系けい、体系たいけい、制度せいど、方式ほうしき、機構きこう、組織そしきといった多種たしゅの言葉ことばに該当がいとうする。系けい (自然しぜん科学かがく) の記事きじも参照さんしょう。

それ自身じしんがシステムでありながら同時どうじに他たのシステムの一部いちぶでもあるようなものをサブシステムという。

語源ごげん

「組くみ立たてた物もの」を意味いみする古代こだいギリシア語ご σύστημα（スュステーマ）を語源ごげんにもつ。この σύστημα は同おなじくギリシア語ごの συνίστημι（スュニステーミ）「組くみ立たてる」を元もとに作つくられた語句ごくである。これは「共ともに」を意味いみする σύν（スュン）と「立たてる」を意味いみする ἵστημι（ヒステーミ）を組くみ合あわせた動詞どうしである。

概念がいねん

対象たいしょうが広範こうはんなこともあり、厳密げんみつで統一とういつ的てきな定義ていぎは存在そんざいしない（物質ぶっしつ主義しゅぎ的まとには機構きこうの意味合いみあいが体系たいけいよりも大おおきくなる）。ここではいくつかの例れいを示しめす。

システムはいくつかの要素ようそによって構成こうせいされている
システムに含ふくまれる全すべての要素ようそは、必かならず自分じぶん以外いがいの要素ようそに対たいしてなんらかの影響えいきょうを及およぼす
システムは時間じかん、または時間じかんに写像しゃぞうできる順序じゅんじょ集合しゅうごう（全ぜん順序じゅんじょ集合しゅうごう）に沿そって動作どうさする

JIS Z 8115

JIS Z 8115「ディペンダビリティ(信頼しんらい性せい)用語ようご」は、信頼しんらい性せいに関係かんけいする分野ぶんや・目的もくてき（たとえば信頼しんらい性せい工学こうがく）のために用語ようごの定義ていぎを与あたえるものであり、必かならずしも一般いっぱん的てきな定義ていぎとは言いえないかもしれないが、日本にっぽん産業さんぎょう規格きかく（JIS）では次つぎのように「システム」を定義ていぎしている。

所定しょていの任務にんむを達成たっせいするために, 選定せんていされ, 配列はいれつされ, 互たがいに連係れんけいして動作どうさする一連いちれんのアイテム (ハードウェア, ソフトウェア, 人間にんげん要素ようそ) の組合くみあわせ.

システムの分類ぶんるい

システムの境界きょうかいによる分類ぶんるい

開ひらかれたシステム	システム外部がいぶからの入力にゅうりょくを受うけ付つけたり、システム外部がいぶへの出力しゅつりょくを行おこなったりするシステム
閉とじたシステム	移動いどう体からだなしの構成こうせい要素ようその間あいだでのみ動作どうさし、外部がいぶとの入出力にゅうしゅつりょくがないシステム

決定けってい性せいによる分類ぶんるい

決定的けっていてき（deterministic）システム	システムの挙動きょどうや結果けっかが、時間じかんとその方向ほうこうに対たいして一意いちいに決きまるシステム
非ひ決定けってい的てき（non-deterministic）システム	システムの挙動きょどうや結果けっかが、確かく率りつ的てき要因よういんに影響えいきょうされ、時間じかんとその方向ほうこうに対たいして一意いちいに決きまらないシステム