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Hyper-V - Wikipedia

Hyper-V

Mcirosoftが提供ていきょうする仮想かそう技術ぎじゅつ
Viridianから転送てんそう

Hyper-V(ハイパーV、はいぱーぶい)は、マイクロソフト提供ていきょうするハイパーバイザベースのx64仮想かそうシステムで、1だいコンピュータサーバ)で複数ふくすう仮想かそう機械きかい実現じつげんする。

Hyper-V
Microsoft Windows コンポーネント
詳細しょうさい
標準ひょうじゅん提供ていきょう
(いずれもx64はん専用せんよう。x86はんはHyper-V マネージャー(リモート管理かんりツール)のみ対応たいおう

開発かいはつ当初とうしょWindows Server Virtualizationまたコードネームである Viridian名称めいしょうもちいられた[1][2]

概要がいよう

編集へんしゅう

Virtual Serverえるかたちで、当初とうしょの Hyper-V は Windows Server 2008 の x64 エディションの1機能きのうとしてベータばん出荷しゅっかされ、Windows Update とうとおして正式せいしきばん2008ねん6月26にち公開こうかいされた[3]。そのも Hyper-V は Windows Server ひとしいち機能きのうとして提供ていきょうされつづけ、Windows Server 2008 R2 には Hyper-V 2.0 が、Windows Server 2012 には Hyper-V 3.0 が搭載とうさいされている。

当初とうしょ、Hyper-V 機能きのうはクライアントOSに搭載とうさいされなかったが、Windows 8 Pro、およびWindows 8 Enterprise 以降いこうでは Windows Virtual PCわって Hyper-V 機能きのう搭載とうさいされた(基本きほんてきにx64はん専用せんようだがx86はんはリモート管理かんりツールのHyper-V マネージャーのみ対応たいおうとなる)。これらは従前じゅうぜんのサーバーけと区別くべつして「クライアント Hyper-V」と呼称こしょうされる[4][5]

Hyper-V の管理かんり設定せってい変更へんこうには、Hyper-V 機能きのう有効ゆうこうにした Windows Server に直接ちょくせつログオンしておこな方法ほうほうと、リモートでおこな方法ほうほうがある。リモート管理かんりするには Windows Server、もしくはHyper-Vリモート管理かんりツールがインストールされたクライアントOS(Windows Vista、およびWindows 7)、またはx64はん・x86はんわずHyper-V マネージャーを有効ゆうこうにしたPro以上いじょうのエディションのWindows 8/8.1、およびWindows 10、Windows 11が必要ひつようになる。また、Core サーバの MMC ポインティングのリダイレクトによるリモートデスクトップもしくはリモートサーバをもちいることができる。

Hyper-V の無償むしょうばんとして Hyper-V Server存在そんざいする。これは、Hyper-V 機能きのうのみを利用りようできるように大半たいはん機能きのう制限せいげんされた、Server Core をベースとした Windows Server である[6]

無償むしょう提供ていきょうされている Hyper-V Server はコマンドラインインタフェース (CLI)限定げんていされている。Hyper-V 機能きのう実行じっこう管理かんりするオペレーティングシステム設定せっていは、ログオン起動きどうするシェルコマンドもちいる。Hyper-V Server 2008 からはテキストベースのメニュー用意よういされているため、初期しょき設定せっていおこないやすくなっている。

最初さいしょの Hyper-V Server は、Windows Server 2008 のラインナップの1つとして、「Windows Server 2008 Hyper-V」の名称めいしょうで2008ねん8がつ1にちにリリースされた。その、マイクロソフトは Windows Server 2008 R2のリリースにわせて「Microsoft Hyper-V Server 2008 R2」を、Windows Server 2012 のリリースにわせて「Microsoft Hyper-V Server 2012」をリリースしている。

アーキテクチャ

編集へんしゅう
 
Hyper-V architecture

Hyper-Vはパーティションによる隔離かくりをサポートする。パーティションは隔離かくり実現じつげんするための論理ろんりユニットで、OSのハイパーバイザーによりサポートされる。ハイパーバイザーのインスタンスすくなくとも1個いっこのWindows Server 2008が動作どうさするおやパーティションをつ。仮想かそうスタックはおやパーティションのなか動作どうさし、ハードウェアじかにアクセスする。おやパーティションはゲストOSを動作どうささせるパーティションを生成せいせいする。おやパーティションはパーティションをhypercall APIをもちいて作成さくせいする。hypercall APIはHyper-Vを操作そうさするAPIである。

仮想かそうパーティションは物理ぶつりプロセッサへのアクセスをたず、をハンドルすることもない。そのかわり、プロセッサの仮想かそうてきなビューをち、ゲストの仮想かそうアドレスで動作どうさするということである。(ハイパーバイザーの設定せってい依存いぞんするが)まるごとの仮想かそうアドレス空間くうかん必要ひつようとしない。ハイパーバイザーはそれぞれのパーティションへ、プロセッサのサブセットを選択せんたくてき公開こうかいすることができる。ハイパーバイザーはプロセッサのみをハンドルし、論理ろんり同期どうきみコントローラ (SynIC) を使つかってそれぞれのパーティションにリダイレクトする。Hyper-Vはゲストがわ仮想かそうアドレス空間くうかんからのアドレス変換へんかんIOMMU (I/O Memory Management Unit) をもちいてハードウェアアクセラレーションできる。IOMMUはCPUにより使つかわれるメモリ管理かんりハードウェアから独立どくりつして操作そうさする。

パーティションはハードウェアリソースをちょくアクセスしない。そのかわり、仮想かそうデバイスという概念がいねんでリソースの仮想かそうてきなビューをつ。仮想かそうデバイスに要求ようきゅうすると、VMBusを経由けいゆしてしんパーティションのデバイスにリダイレクトされる。リクエストはそこで管理かんりされる。VMBusはパーティションあいだ通信つうしん可能かのうにする論理ろんりてきなチャンネルである。レスポンスも同様どうようにVMBusを経由けいゆしてリダイレクトされる。もしおやパーティションのデバイスが仮想かそうデバイスでもあるなら、おやパーティションやよりとおくに、物理ぶつりデバイスへのアクセスできるところまでリダイレクトされる。おやパーティションは仮想かそうサービスプロバイダ (Virtualization Service Provider) を実行じっこうする。それはVMBusを接続せつぞくし、パーティションからのデバイスのアクセス要求ようきゅうをハンドルする。パーティションの仮想かそうデバイスは内部ないぶ仮想かそうサービスクライアント (Virtualization Service Client) を実行じっこうする。それはVMBusを経由けいゆしてしんパーティションのVSPへリクエストをリダイレクトする。この全体ぜんたいのプロセスはゲストOSに透過とうかてきである。

仮想かそうデバイスはEnlightened I/OとづけられたWindows Server Virtualizationの特徴とくちょうをうまく利用りようすることができる。Enlightened I/Oはストレージ、ネットワーク、グラフィックのかくサブシステムやそれ以外いがいをサポートする。Enlightened I/OはVMBusをダイレクトに利用りようできるSCSIにこうレベル通信つうしんプロトコルをもちいた仮想かそうけの実装じっそうとくしており、デバイスのエミュレーションそうをバイパスすることができる。それにより、Hyper-VしたのゲストOSはエミュレーションされたハードウェアをもちいたOSにくらべより高速こうそく動作どうさする。これにより通信つうしんはより効率こうりつてきになるが、ゲストOSもEnlightened I/Oをサポートする必要ひつようがある。当初とうしょはWindows Server 2008、Windows Vista、SUSE Linux Enterprise Serverのみが標準ひょうじゅんでEnlightened I/Oをサポートしていたが、からLinuxようのドライバがGPLで公開こうかいされるようになった[7][8]

搭載とうさい製品せいひん

編集へんしゅう
サーバーOS デスクトップOS VM構成こうせいバージョン 備考びこう変更へんこうてん
1.0[9] Hyper-V 1.0と通称つうしょうされる[10]。OSリリース時点じてん(2008ねん2がつ27にち)ではベータばん同年どうねん6がつ26にち正式せいしきばんリリース。
2.0[9]
3.0[9] Hyper-V 2.0と通称つうしょうされる[10][11]
Windows 8[注釈ちゅうしゃく 1] 4.0[9] Hyper-V 3.0と呼称こしょうされることがある[10][12]
クライアントHyper-V
デスクトップOS製品せいひんにHyper-Vが搭載とうさいされる。クライアントHyper-Vはサーバーばん搭載とうさいされる機能きのうのうちサポートしないものがある[13]
VHDX
あたらしい仮想かそうディスクフォーマット。最大さいだいサイズの拡大かくだいなど機能きのう向上こうじょうおこなわれている。
Windows 8.1[注釈ちゅうしゃく 1] 5.0[9][14]
  • エミュレートデバイスを全廃ぜんぱいしただい世代せだい仮想かそうマシンの導入どうにゅう[15]
  • コピー&ペースト、オーディオ再生さいせい/録音ろくおん、USBデバイスのかくサポート[注釈ちゅうしゃく 2][16][15]
  • ホスト - ゲストあいだ連携れんけい機能きのう拡張かくちょうセッションモード」に対応たいおう[16][15]
Windows Server 2016 Technical Preview 3
6.2[9][14]
  • 従来じゅうらいのHyper-Vで管理かんりする仮想かそうマシンの構成こうせいファイルはXML形式けいしきなどで記述きじゅつされていたが、Windows 10/Windows Server 2016/Hyper-V Server 2016に搭載とうさいされるHyper-Vではあたらしくバイナリ形式けいしきになり、アクセス速度そくどたい障害しょうがいせいなどが向上こうじょうしている[17]
  • 動的どうてきなNICやメモリサイズの変更へんこう、および統合とうごうソフトウエアのWindows Updateによる自動じどう更新こうしん、Linuxでのセキュアブートなどのサポートに対応たいおう
Windows Server 2016 Technical Preview 4 Windows 10 Version 1511[注釈ちゅうしゃく 3] 7.0[9]
  • になった仮想かそう (Nested Hyper-V)[18]
  • Windows Server 2016
  • Hyper-V Server 2016
8.0[9][14]
Windows 10 Version 1703[注釈ちゅうしゃく 4] 8.1[9][14]
Windows Server Version 1709 Windows 10 Version 1709[注釈ちゅうしゃく 4] 8.2[9][14]
Windows Server Version 1803 Windows 10 Version 1803[注釈ちゅうしゃく 4] 8.3[9][14]
Windows Hypervisor Platform (WHPX)[19]
従来じゅうらい、Hyper-Vや「仮想かそうベースのセキュリティ[20]」によってWindows ハイパーバイザーが機能きのうしている環境かんきょうでは、サードパーティ仮想かそう製品せいひん仮想かそう支援しえん利用りようできず、動作どうさしなかったり、パフォーマンスが低下ていかするなどしていた。サードパーティ仮想かそう製品せいひんはWHPXをとおしてWindows ハイパーバイザーを利用りようできるようになる。
QEMUがバージョン2.12[21] (2018ねん4がつ) から、QEMUを利用りようするAndroid Emulatorがバージョン 27.3.8[22] (2018ねん7がつ) から、VirtualBoxがバージョン 6.1.4[23] (2020ねん2がつ)[注釈ちゅうしゃく 5] から、VMware Workstation(げんVMware Workstation Pro)がバージョン 15.5.5[25] (2020ねん5がつ) からサポートしている。
9.0[9][14]
Windows Server Version 1903 Windows 10 Version 1903[注釈ちゅうしゃく 4] 9.1[14]
Windows Server Version 1909 Windows 10 Version 1909[注釈ちゅうしゃく 4] 9.2[14][出典しゅってん無効むこう]
Windows Server Version 2004 Windows 10 Version 2004[注釈ちゅうしゃく 4] 10.0[14][出典しゅってん無効むこう]
Windows 11 Version 21H2[注釈ちゅうしゃく 4] 10.0.1[14][出典しゅってん無効むこう]
Windows 11 Version 22H2[注釈ちゅうしゃく 4] 10.0.2[14][出典しゅってん無効むこう]

システム要件ようけん

編集へんしゅう
  1. 64ビットのCPU
  2. ハードウェア支援しえんきの仮想かそう仮想かそうオプションをふくんだCPUで利用りようできる。とりわけIntel VTAMD-V(SLAT機能きのう必須ひっす
  3. 最低さいてい2GBのメインメモリ(各々おのおの仮想かそうOSは自身じしんのメモリを必要ひつようとする。そして現実げんじつてきにはそれ以上いじょう必要ひつようになる)
  4. Windows 2008 Standard (64Bit) Hyper-V Coreはおよそ3 GB以上いじょうのディスク容量ようりょう(インストール容量ようりょう
  5. Windows 2008 Standard (64Bit) Hyper-V full GUI productはおよそ8 GB以上いじょうのディスク容量ようりょう(インストール容量ようりょう

スタンドアロンばんのHyper-VサーバーはWindows Server 2008のインストールの必要ひつようく、最小さいしょうメモリは1 GBでディスク必要ひつよう容量ようりょうは2 GBである。

Hyper-V Server のシステム要件ようけん
2008[26] 2008R2[27][28] 2012[29][30] 2016 2019
プロセッサ
最低さいてい1.0 GHz(推奨すいしょう2.0 GHz以上いじょう
最大さいだい424論理ろんりプロセッサ
最低さいてい1.4 GHz(推奨すいしょう2.0 GHz以上いじょう
最大さいだい864論理ろんりプロセッサ
最低さいてい1.4 GHz
最大さいだい320論理ろんりプロセッサ
最低さいてい1.4 GHz 最低さいてい1.4 GHz
ホストOSようメモリ 最低さいてい1.0 GB(推奨すいしょう2.0 GB以上いじょう 最低さいてい1.0 GB(推奨すいしょう2.0 GB以上いじょう 最低さいてい512 MB[注釈ちゅうしゃく 6] 最低さいてい512 MB 最低さいてい512 MB
全体ぜんたいメモリ 最大さいだい32 GB 最大さいだい1 TB 最大さいだい4 TB
ホストOSようストレージ 最低さいてい3.25 GB+ページファイルぶん 最低さいてい8 GB(推奨すいしょう20 GB以上いじょう 最小さいしょう32 GB(ATA、PATA、IDE、EIDEは利用りよう不可ふか
光学こうがくドライブ DVD-ROMドライブ
ネットワークアダプタ 最低さいてい1つ(推奨すいしょう2つ以上いじょう
  • ギガビット以上いじょう処理しょり能力のうりょくがあるイーサネット アダプター
  • PCI Express アーキテクチャの仕様しようへの準拠じゅんきょ
ディスプレイ SVGA以上いじょう解像度かいぞうど
キーボードおよびポインティングデバイス

システム仕様しよう

編集へんしゅう
  1. 128のゲストOSをサポートする[31]
  2. 32ビット (x86) および64ビット (x64) のゲストOSをサポートする。

エミュレーション環境かんきょう

編集へんしゅう

すべてのクライアントHyper-V、およびHyper-V Serverはどういち環境かんきょうである。

サポートされるゲストOS

編集へんしゅう
公式こうしきにサポートされているゲストOS
ゲストOS (参考さんこう) Virtual Server 2005 SP1[32][33][34] 1.0[35][36] 2.0 / 3.0[36][37][38][39][40] 4.0[37][38][39][40][41] 5.0[37][38][39][40][42] 6.0以降いこう[37][38][39][43]
Windows Server 2019
Windows Server 2016
Windows Server 2012 R2
Windows Server 2012
Windows Home Server 2011
Windows Multipoint Server 2011
Windows Server 2008 R2 ○SP1 ○SP1 ○SP1 ○SP1 ○SP1
Windows Server 2008 ○SP2 ○SP2 ○SP2 ○SP2 ○SP2
Windows Server 2003 R2 ○SP2 ○SP2 ○SP2
Windows Server 2003 ○SP2 ○SP2 ○SP2 ○SP2
Windows 2000 Server ○SP4 ○SP4
Windows NT Server 4 ○SP6a
HomeをのぞぜんエディションのWindows 11(ただし、実行じっこうするにはTPM2.0、およびセキュアブート、Windows 11を公式こうしきでサポートする特定とくていCPU必要ひつよう
Home、およびSをのぞぜんエディションのWindows 10(x86,x64)
Windows 8.1 Enterprise, Pro(x86,x64)
Windows 8 Enterprise, Pro(x86,x64)
Windows 7 Enterprise, Ultimate, Professional(x86,x64)
Windows Vista Enterprise, Ultimate, business(x86,x64) ○SP1 ○SP2 ○SP2 ○SP2 ○SP2
Windows XP Professional(x86) ○SP2 ○SP2 ○SP2 ○SP2 ○SP3
CentOS 8
CentOS 7 ○7.0 – 7.2 ○7.0 – 7.2 ○7.0 – .2 ○7.0 – 7.2
CentOS 6 ○6.0 – 6.7 ○6.0 – 6.7 ○6.0 – 6.7 ○6.0 – -6.7
CentOS 5 ○5.5 – 5.11 ○5.5 – 5.11 ○5.5 – 5.11 ○5.5 – 5.11
Red Hat Enterprise Linux 8
Red Hat Enterprise Linux 7 ○7.0 – 7.2 ○7.0 – 7.2 ○7.0 – 7.2 ○7.0 – 7.2
Red Hat Enterprise Linux 6 ○6.0 – 6.7 ○6.0 – 6.7 ○6.0 – 6.7 ○6.0 – 6.7
Red Hat Enterprise Linux 5 ○5.0 ○5.5 – 5.11 ○5.5 – 5.11 ○5.5 – 5.11 ○5.5 – 5.11
Red Hat Enterprise Linux 4 ○4.0
Red Hat Enterprise Linux 3 ○3.0
Red Hat Enterprise Linux 2 ○2.1
Red Hat Linux 9 ○9.0
Debian 10
Debian 9
Debian 8 ○8.0 – 8.2 ○8.0 – 8.2 ○8.0 – 8.2 ○8.0 – 8.2
Debian 7 ○7.0 – 7.9 ○7.0 – 7.9 ○7.0 – 7.9 ○7.0 – 7.9
SUSE Linux Enterprise Server 12
SUSE Linux Enterprise Server 11 ○SP2 – SP4 ○SP2 – SP4 ○SP2 – SP4
SUSE Linux Enterprise Server 10 ○SP1 ○SP4 ○SP4
SUSE Linux Enterprise Server 9
SUSE Linux 10 ○10.0-10.2
SUSE Linux 9 ○9.3
Ubuntu 18.04 LTS
Ubuntu 16.04 LTS ○16.04 ○16.04 ○16.04 ○16.04
Ubuntu 14.04 LTS ○14.04 ○14.04 ○14.04 ○14.04
FreeBSD 12
FreeBSD 11
FreeBSD 10 ○10 ○10 – 10.2 ○10 – 10.2 ○10 – 10.2
FreeBSD 9 ○9.1 ○9.1 ○9.1 ○9.1
FreeBSD 8 ○8.4 ○8.4 ○8.4 ○8.4

Windows Server 2008ゲストおよびWindows HPC Server 2008、Windows 7は1-、2-、4-wayの SMP設定せっていすることが可能かのうで, Windows Server 2003およびWindows Vistaでは1-、2-wayのSMP、SUSE LinuxのぞくそののゲストOSは1-wayのみである [36]のゲストOS、たとえばUbuntu Linux 6.06/6.10/7.10 あるいは Fedora 8/9 などはサポートされないが、これらが動作どうさしたという報告ほうこくげられている [44][45][46]

サードパーティーせいデスクトップ仮想かそう (VDI) 製品せいひん使用しよう可能かのうである。Citrix XenDesktopおよび Ericom PowerTerm WebConnectはデータセンターに設置せっちされたデスクトップ仮想かそうマシンをホストし集中しゅうちゅう管理かんりする能力のうりょく提供ていきょうする。デスクトップ仮想かそうマシンはユーザーにフルスペックのPCデスクトップ環境かんきょう提供ていきょうする。

Enlightened I/OきのゲストOSおよびハイパーバイザーに対応たいおうしたカーネル、たとえばWindows Server 2008、Windows Vista SP1、およびCitrix XenServerや SISE から計画けいかくされているものなどは、ホストのリソースをよりよく利用りようできるだろう。ホストのリソースはVSCドライバーによってこれらのゲストOSからVSPにVMバスをとおして直接ちょくせつ通信つうしんされる [47]。Non-enlightenedなOSはエミュレートされたI/Oで動作どうさする [48]。 しかしながら、integration components(VSCドライバーをふくむ)はWindows Server 2003 SP2、Windows XP SP3、Windows Vista SP1、Linuxから利用りようでき、よりたかいパフォーマンスを獲得かくとくできる。

Xen有効ゆうこうにしたLinuxゲストはHyper-Vによってじゅん仮想かそう可能かのうである。現在げんざいSUSE Linux Enterprise Server 10,11,12 x86およびx64 Editionがこの方法ほうほうにおいてマイクロソフトから公式こうしきにサポートされている[49]が、Xenを有効ゆうこうにしたLinuxはSUSE Linuxにかぎらず動作どうさするとかんがえられる。2008ねん2がつレッドハットとマイクロソフトは、それぞれのOSにおけるハイパーバイザー相互そうご運用うんようせいについての仮想かそう契約けいやくにサインした。これによってRed Hat Enterprise Linux 5は公式こうしきにHyper-Vでサポートされる [50]

VHD ファイルの Virtual Server 2005 と Virtual PC 2004/2007 との互換ごかんせい

編集へんしゅう

Hyper-VをはじめとしてVirtual Server 2005、Virtual PC 2004/2007とう製品せいひんはゲストOSを1つのVHDファイル保存ほぞんすることができる。このファイルはゲストOS全体ぜんたい格納かくのうしているものの、のファイルによって「アンドゥ情報じょうほう」などを構成こうせいすることもできる。

Virtual Server 2005、Virtual PC 2004/2007によるふるい VHDファイルは Windows 2008 Hyper-V Serverでコピーし、使用しようすることができる。しかし、ふるい『Virtual PC 統合とうごうコンポーネント』は移転いてんさいのぞ必要ひつようがある。移転いてんしたゲストOSはHyper-Vを使つかって構成こうせいし、開始かいしされたのち仮想かそうハードウェアの変更へんこう検出けんしゅつされるだろう。『 Hyper-V 統合とうごうサービス( または Integration Services ) 』(Virtual PC 統合とうごうコンポーネントに類似るいじした機能きのう)をインストールすることで5つのサービスのかたちでパフォーマンスを向上こうじょうさせる。ゲストOSのビデオ表示ひょうじおよびネットワークカードのあたらしいドライバもともにインストールされる。結果けっかとして最近さいきんのバージョンのWindowsではさいアクティベーション、およびプロダクトキーのさい発行はっこう必要ひつようとなる。

脚注きゃくちゅう

編集へんしゅう

注釈ちゅうしゃく 

編集へんしゅう
  1. ^ a b Pro, Enterpriseエディションの64bitばんのみ。
  2. ^ ゲストOSがWindows 8.1 Pro/Enterprise(かくx64/x86)、およびWindows 10 Pro/Education/Enterprise(かくx64/x86)、Windows Server 2012 R2、Windows Server 2016の場合ばあいのみ。
  3. ^ a b Pro, Enterprise, Educationエディションの64bitばんのみ。
  4. ^ a b c d e f g h i j Pro, Enterprise, Education, Pro Educationエディションの64bitばんのみ。
  5. ^ バージョン 6.0.0[24] (2018ねん12がつ) で対応たいおうしたが、している。
  6. ^ フットプリントをちいさくしたため、必須ひっす物理ぶつりメモリりょうぜんバージョンよりすくない。

出典しゅってん 

編集へんしゅう
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関連かんれん項目こうもく

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書籍しょせき

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外部がいぶリンク

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