イットリウム・アルミニウム・ガーネット

イットリウム・アルミニウム・ガーネット（Yttrium Aluminum Garnet）、略称りゃくしょう YAG（ヤグ）とは、イットリウムとアルミニウムの複ふく合あい酸化さんか物ぶつ（Y₃Al₅O₁₂）から成なるガーネット構造こうぞうの結晶けっしょうである^[1]。モース硬度こうどは8-8.5である^[2]。

自然しぜん界かいには存在そんざいしない組成そせいの人工じんこう物ぶつであるため、合成ごうせい石せきとは言いわず人造じんぞう石せきと呼よぶ^[3]。

地域ちいき別べつ生産せいさんは、北きたアメリカや欧州おうしゅう、中国ちゅうごくなどで盛さかんである^[4]。様々さまざまな色いろのYAGが製造せいぞうされており、パライバブルーやコバルトブルーなど青あお系けいの色いろが多おおいと思おもわれる。1960年代ねんだい末すえに登場とうじょうしたが、 1976年ねんにキュービックジルコニアが市場いちばへ登場とうじょうすると、ダイヤモンド類似るいじ石せきとしての人造じんぞうガーネットの需要じゅようは減少げんしょうしていった^[3]。現在げんざいでは白色はくしょく発光はっこうダイオードの蛍光けいこう体たいや人造じんぞう宝石ほうせきとしても用もちいられる。

熱ねつ伝道でんどう率りつや熱ねつ衝撃しょうげき係数けいすうが高たかく、誘導ゆうどう放出ほうしゅつ断だん面積めんせきも大おおきく、他たの母はは材ざいと比くらべ熱ねつ特性とくせいや光学こうがく特性とくせいに優すぐれている^[5]ため、主おもに固体こたいレーザ（YAGレーザー）の発振はっしん用よう媒質ばいしつとして、結晶けっしょう製造せいぞう時じに他たの元素げんそをドープ（添加てんか）して結晶けっしょう構造こうぞう内ないのイットリウムのうち数かず%を置おき換かえたものが用もちいられる。工業こうぎょう用ようレーザなどに最もっとも多おおく用もちいられているのは微量びりょうのネオジム（元素げんそ記号きごうNd）発光はっこう原子げんしをドープした Nd:YAG である^[6]。

脚注きゃくちゅう

[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]

^ “酸化さんか物ぶつ結晶けっしょう-YAG｜有限ゆうげん会社かいしゃクリスタルベース”. crystalbase.co.jp. 2024年ねん5月がつ19日にち閲覧えつらん。
^ s.r.o, Minion Interactive. “YAG (undoped) | Crytur.cz” (英語えいご). www.crytur.com. 2024年ねん5月がつ19日にち閲覧えつらん。
^ ^a ^b “Seesawブログ”. Ann.(書斎しょさい派はルース愛好あいこう家か). 2024年ねん5月がつ19日にち閲覧えつらん。
^ “Global Yttrium Aluminum Garnet (YAG) Market Insights, Forecast to 2028”. Data Resorces,Inc(株式会社かぶしきがいしゃデータリソース). 2024年ねん5月がつ19日にち閲覧えつらん。
^ “YAGの構造こうぞう | オプティペディア - Produced by 光ひかり響ひびき” (2013年ねん9月がつ4日にち). 2024年ねん5月がつ19日にち閲覧えつらん。
^ “YAGレーザとは (仕組しくみとその特徴とくちょう・用途ようとをくわしく解説かいせつ) - ケイエルブイ”. www.klv.co.jp. 2024年ねん5月がつ19日にち閲覧えつらん。

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