ホセ・ラウル・カパブランカ

José Raúl Capablanca 1926

ホセ・ラウル・カパブランカ（José Raúl Capablanca、1888年ねん11月19日にち - 1942年ねん3月8日にち）はキューバの外交がいこう官かん・チェスプレーヤーで、元もとチェスの世界せかいチャンピオンである。

生涯しょうがい

ハバナ出身しゅっしん。4歳さいのときに父親ちちおやが友人ゆうじんとチェスをしているのを見みてチェスの指さし方かたを覚おぼえた。ルールを覚おぼえてから3日にち後ごに父親ちちおやとチェスをして勝かった。13歳さいの若わかさでキューバチャンピオンとなった。

恵めぐまれた家庭かていに育そだち、18歳さいのときに米こめコロンビア大学ころんびあだいがくに留学りゅうがく。化学かがくを専攻せんこうしたが、チェスに没頭ぼっとうし過すぎて中退ちゅうたいした。

1909年ねん当時とうじアメリカ最強さいきょうのチェスプレーヤーのフランク・マーシャルに勝かち一躍いちやく有名ゆうめいとなった。キューバ政府せいふから外交がいこう官かんに任命にんめいされたが、任地にんちでもチェスばかりしていた。

1914年ねん当時とうじの世界せかいチャンピオン・エマーヌエール・ラスカーに挑戦ちょうせん状じょうを送おくったが、第だい一いち次じ世界せかい大戦たいせんが起おこったのと、ラスカーに対戦たいせんを拒否きょひされたのが原因げんいんで世界せかい選手権せんしゅけん戦せんが行おこなわれたのは挑戦ちょうせん状じょうを送おくってから7年ねん後ごの1921年ねんのことであった。この世界せかい選手権せんしゅけん戦せんは24番ばん勝負しょうぶだったが、14局きょくを戦たたかっただけでラスカーが中途ちゅうと放棄ほうきし、4勝しょう10分わけ0敗はいでカパブランカが世界せかいチャンピオンとなった。

1927年ねん挑戦ちょうせん者しゃのアレクサンドル・アレヒンに敗やぶれチャンピオンの座ざを失うしなったが、その後ごも国際こくさい大会たいかいで活躍かつやくした。53歳さいの若わかさでニューヨークで死去しきょ。

エピソード

Capablanca vs Lasker 1925

• カパブランカからタイトルを奪うばわれたラスカーは、「チェスの強つよい人ひとはたくさん知しっているが、チェスの天才てんさいは彼かれひとりだけ」と彼かれを評ひょうした。
• カパブランカからタイトルを奪うばったアレヒンは、カパブランカとは犬猿けんえんの仲なかで有名ゆうめいだった。しかしカパブランカが死去しきょしたとき、「二度にどと現あらわれない偉大いだいなプレーヤーを失うしなった」と宿敵しゅくてきの死しを悼いたんだ。
• チェスの研究けんきゅうをしないことで知しられていた。
• ミスが少すくなく、「チェス機械きかい」と呼よばれた。
• 優勢ゆうせいになった時とき、盤上ばんじょうの駒こまを強制きょうせいに交換こうかんさせる軍縮ぐんしゅくの強要きょうようを得意とくいとしている。
• 彼かれを形容けいようするために残のこされた言葉ことばは多おおい。「チェスは彼かれの母国ぼこく語ごであった」「キューバは砂糖さとうを失うしなっても、カパブランカを失うしなってはならない」など。