かみのけちょう銀河ぎんがだん

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
かみのけちょう銀河ぎんがだん
Coma Supercluster
かみのけ座超銀河団のマップ。 おとめ座銀河団の北側にある。
かみのけちょう銀河ぎんがだんのマップ。
おとめ銀河ぎんがだん北側きたがわにある。
星座せいざ かみのけ
分類ぶんるい ちょう銀河ぎんがだん
天文学てんもんがくじょう意義いぎ
意義いぎ はじめて発見はっけんされた
宇宙うちゅうだい規模きぼ構造こうぞう[1][2]
発見はっけん
発見はっけんねん 1978ねん[1]
発見はっけんしゃ Stephen A. Gregory
Laird A. Thompson[1]
発見はっけん方法ほうほう 銀河ぎんが分布ぶんぷ観測かんそく[1]
位置いち
もと:J2000.0[3]
あかけい (RA, αあるふぁ)  11h 23m[3]
あかぬき (Dec, δでるた) +23° 54′[3]
あか方偏かたへんうつり 0.023[3]
視線しせん速度そくど (Rv) 6816 km/s[3]
距離きょり 3おく 光年こうねん
銀河ぎんがすう 3000以上いじょう
のカタログでの名称めいしょう
Coma/A1367 Supercluster,
Coma-A 1367 Supercluster,
Coma-ABCG 1367,
SCl 117,
BSCG 10,
WSCG 27[3].
Template (ノート 解説かいせつ■Project

かみのけちょう銀河ぎんがだん(かみのけざちょうぎんがだん、Coma Supercluster)とは、地球ちきゅうからかみのけ方向ほうこうやく3おく光年こうねんはなれた位置いちにあるちょう銀河ぎんがだんである[3]はじめて発見はっけんされた宇宙うちゅうだい規模きぼ構造こうぞうである[1][2]

発見はっけん[編集へんしゅう]

かみのけちょう銀河ぎんがだんは、1978ねんスティーブ・グレゴリー (Stephen A. Gregory) とレアード・トンプソン (Laird A. Thompson) によって発見はっけんされたちょう銀河ぎんがだんである。かれらは238銀河ぎんがあか方偏かたへんうつり測定そくていし、距離きょりもとづいて銀河ぎんが分布ぶんぷしたところ、銀河ぎんが配置はいちから、かみのけ銀河ぎんがだんとしし銀河ぎんがだんあいだべつ銀河ぎんがだん銀河ぎんがぐんによってつながっていること発見はっけんした[1]。また、かみのけちょう銀河ぎんがだん構造こうぞう判明はんめいしたため、かみのけちょう銀河ぎんがだんによって形作かたちづくられるかみのけボイド同時どうじ発見はっけんされている[1][4]。かみのけちょう銀河ぎんがだんとかみのけボイドの発見はっけんは、そのすこまえ示唆しさされていた、宇宙うちゅう銀河ぎんが分布ぶんぷが、あわのようにさん次元じげんてきひろがった銀河ぎんが希薄きはく空間くうかんと、そのあわあいだとなるかべ銀河ぎんが密集みっしゅうする構造こうぞうつという宇宙うちゅうあわ構造こうぞうせつ支持しじするものであった[5][6]。このあわ構造こうぞう当初とうしょ支持しじされなかったが、1987ねんペルセウス・うおちょう銀河ぎんがだん1989ねんCfA2グレートウォール発見はっけんされるようになると、徐々じょじょ支持しじるようになった。また、かみのけちょう銀河ぎんがだん発見はっけんによって、かみのけ銀河ぎんがだんについての論文ろんぶんは1997ねんから2001ねんあいだで125ほんかれた。これはおとめ銀河ぎんがだんとほぼおなすうである。なお、しし銀河ぎんがだんについての論文ろんぶんおな期間きかんで11ほんであるが、これはかみのけ銀河ぎんがだんくらべ、しし銀河ぎんがだん銀河ぎんがすくないからである[2]

構造こうぞう[編集へんしゅう]

かみのけ銀河ぎんがだんは、かみのけちょう銀河ぎんがだん主要しゅよう構成こうせい要素ようそである。
地球ちきゅう近傍きんぼう宇宙うちゅうだい規模きぼ構造こうぞう。かみのけちょう銀河ぎんがだんはComa WallとづけられているCfA2グレートウォール一部いちぶであることがかる。

かみのけちょう銀河ぎんがだんは、おもかみのけ銀河ぎんがだんしし銀河ぎんがだん構成こうせいされている。そしてそのあいだむすぶ、NGC 3937NGC 4065NGC 4169NGC 4615などの銀河ぎんがぐん銀河ぎんがクラウドふく[1]確認かくにんされているだけでも3000以上いじょう銀河ぎんが保有ほゆうしている。かみのけちょう銀河ぎんがだんよりちか位置いちにあるちょう銀河ぎんがだんはあるが、最初さいしょにかみのけちょう銀河ぎんがだん発見はっけんされたのは、銀河系ぎんがけい物質ぶっしつ密度みつどうすいため、観測かんそく条件じょうけんかったからである。

かみのけちょう銀河ぎんがだんは、自身じしん形作かたちづくられているかみのけボイドっている。のち発見はっけんされるおおくのちょう空洞くうどうくらべるとかなりちいさいおおきさを[7][8]

現在げんざいではかみのけちょう銀河ぎんがだんは、かみのけフィラメントというさら巨大きょだい構造こうぞう一部いちぶであること判明はんめいしている[9]。また、かみのけちょう銀河ぎんがだんCfAホムンクルスだい部分ぶぶん形成けいせいしている。そして、かみのけフィラメントとCfAホムンクルスをふくさら巨大きょだいCfA2グレートウォール構造こうぞう一部いちぶである[10][11]。なお、CfA2グレートウォールはかみのけウォールともばれ、かみのけちょう銀河ぎんがだんはCfA2グレートウォールのちょうど中心ちゅうしん存在そんざいする。また、かみのけちょう銀河ぎんがだんは、きたローカル・スーパーボイドみなみローカル・スーパーボイド外側そとがわ構成こうせいしているちょう銀河ぎんがだん一部いちぶである。

かみのけちょう銀河ぎんがだんは、CfA2グレートウォールをつうじてヘルクレスちょう銀河ぎんがだんと、CfAホムンクルスをつうじておとめちょう銀河ぎんがだんとつながっている。

おも銀河ぎんが[編集へんしゅう]

  • NGC 3842 - あわ構造こうぞう推定すいてい使つかわれた、しし銀河ぎんがだん銀河ぎんが[5]
  • NGC 3937 - しし銀河ぎんがだんのすぐちかくに銀河ぎんがぐん形成けいせいしている[1]
  • NGC 4065 - しし銀河ぎんがだんのすぐちかくに銀河ぎんがぐん形成けいせいしている[1]
  • NGC 4169 - 銀河ぎんがぐん形成けいせいしている[1]
  • NGC 4615 - 銀河ぎんがクラウドを形成けいせいしている[1]
  • NGC 4874 - かみのけ銀河ぎんがだんなかもっとあかるい銀河ぎんがの1つ。あわ構造こうぞう推定すいてい使つかわれた[5]
  • NGC 4889 - かみのけ銀河ぎんがだんなかもっとあかるい銀河ぎんがの1つ。
  • NGC 4911

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ a b c d e f g h i j k l The COMA/A1367 Supercluster and Its Environs University of Nebraska - Lincoln
  2. ^ a b c The Coma Supercluster An Atlas of The Universe
  3. ^ a b c d e f g NAME COMA SUPERCL -- Supercluster of Galaxies SIMBAD
  4. ^ Supplemental topics on voids Astrophysics Data System
  5. ^ a b c Dssu, The Non-expanding Universe: Structure, Redshift, Distance The Cellular Universe website Archived 2011ねん6がつ26にち, at the Wayback Machine.
  6. ^ Has the universe the cell structure Astronomy Abstract Service
  7. ^ Redshift surveys of emission-line galaxies Astronomy Abstract Service
  8. ^ Structure and formation of superclusters - IX. Selfsimilarity of voids Astronomy Abstract Service
  9. ^ The Coma/A 1367 filament of galaxies Astrophysics Data System
  10. ^ THE STAR FORMATION PROPERTIES OF DISK GALAXIES: H IMAGING OF GALAXIES IN THE COMA SUPERCLUSTER IOP Science
  11. ^ Chinese Journal of Astronomy and Astrophysics Archived 2016ねん3がつ4にち, at the Wayback Machine.

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

座標ざひょう: 星図 11h 23m 00s, +23° 54′ 00″