銀河ぎんが群ぐん

局所きょくしょ銀河ぎんが群ぐんの想像そうぞう図ず

銀河ぎんが群ぐん（ぎんがぐん、Galaxy group, group of galaxies, GrG）は、各々おのおのがそれぞれ銀河系ぎんがけい程度ていどの明あかるさを持もつ、50個こ程度ていどかそれ以下いかの銀河ぎんがが重力じゅうりょく的てきに結むすびついた集合しゅうごう体たいである。これよりも銀河ぎんがの数かずが多おおいと銀河ぎんが団だんと呼よばれる。また、銀河ぎんが群ぐんや銀河ぎんが団だんが集あつまったものは超ちょう銀河ぎんが団だんと呼よばれる。

銀河系ぎんがけいは、局所きょくしょ銀河ぎんが群ぐんと呼よばれる銀河ぎんが群ぐんの一部いちぶである。

特徴とくちょう

銀河ぎんが群ぐんは、最小さいしょうの銀河ぎんがの集あつまりである。銀河ぎんがの数かずは50を超こえず、典型てんけい的てきには直径ちょっけいは1-2Mpc、質量しつりょうは約やく10¹³太陽たいよう質量しつりょうである。ここの銀河ぎんがの分散ぶんさん速度そくどは約やく150km/sである。しかし、これより大おおきく重おもいものも銀河ぎんが群ぐんとされることがある。

銀河ぎんが群ぐんは、銀河ぎんがの最もっとも一般いっぱん的てきな構造こうぞうであり、局所きょくしょ宇宙うちゅうの銀河ぎんがの少すくなくとも50%は銀河ぎんが群ぐんを形成けいせいする。銀河ぎんが群ぐんは、非常ひじょうに大おおきい楕円だえん銀河ぎんがと銀河ぎんが団だんの中間ちゅうかんの質量しつりょうを持もつ。局所きょくしょ宇宙うちゅうの約やく半数はんすうの銀河ぎんが群ぐんが銀河ぎんが団だんガスから散乱さんらん性せいのX線せんを放射ほうしゃしている。X線せんを放射ほうしゃする銀河ぎんが群ぐんは、初期しょきのタイプの銀河ぎんがを含ふくむものである。X線せんは、銀河ぎんが群ぐんのビリアル半径はんけいの10-50%の通常つうじょう50-500pcの領域りょういきから放射ほうしゃされる。

タイプ

銀河ぎんが群ぐんには、いくつかのサブタイプがある。

コンパクト銀河ぎんが群ぐん

コンパクト銀河ぎんが群ぐんは、小ちいさな領域りょういきに銀河ぎんがが近傍きんぼうに密みつに集あつまった小ちいさな銀河ぎんが群ぐんである。通常つうじょう5個こ程度ていどの銀河ぎんがが他たの銀河ぎんがから離はなれて存在そんざいする。初はじめて発見はっけんされたのはステファンの五いつつ子こ銀河ぎんがで、1877年ねんに発見はっけんされた。ステファンの五いつつ子こ銀河ぎんが自体じたいは、4つの銀河ぎんがからなる銀河ぎんが群ぐんと、遠方えんぽうの1つの銀河ぎんがが含ふくまれる。天文学てんもんがく者しゃポール・ヒクソンは、1982年ねんにこのような銀河ぎんが群ぐんを集あつめたカタログを作つくった（ヒクソン・コンパクト銀河ぎんが群ぐん）。

目めに見みえる物質ぶっしつの重力じゅうりょくは、このように銀河ぎんがをコンパクトに結むすび付つけるには圧倒的あっとうてきに小ちいさく、暗黒あんこく物質ぶっしつの効果こうかを見みることができる。ハッブル時間じかんを超こえると、コンパクト銀河ぎんが群ぐんは安定あんていではなく、銀河ぎんがの合体がったい等とうで進化しんかする。

化石かせき銀河ぎんが群ぐん

詳細しょうさいは「化石かせき銀河ぎんが群ぐん」を参照さんしょう

化石かせき銀河ぎんが群ぐんは、古ふるい銀河ぎんが群ぐんの残骸ざんがいである。ここでは、明あかるい銀河ぎんがが合体がったいして楕円だえん銀河ぎんがを形成けいせいしている。このような系けいは、未いまだ祖先そせんの銀河ぎんが群ぐん程度ていどの大おおきさのX線せんハロを持もっている。また、合体がったいしていない矮小わいしょう銀河ぎんがを含ふくむことがあるが、より重おもいものは中央ちゅうおうの銀河ぎんがに凝集ぎょうしゅうしている。

原始げんし銀河ぎんが群ぐん

原始げんし銀河ぎんが群ぐんは、形成けいせいの途上とじょうにある銀河ぎんが群ぐんである。原子げんし銀河ぎんが団だんの小ちいさな形態けいたいである。これらは、暗黒あんこく物質ぶっしつハロに埋うめ込こまれた銀河ぎんがや原始げんし銀河ぎんがを含ふくみ、単一たんいつの暗黒あんこく物質ぶっしつハロを持もつ銀河ぎんが群ぐんへの融合ゆうごうの途上とじょうにある。