それで自由じゆうになったのかい

「手紙てがみ」
岡林おかばやし信康のぶやすのシングル
B面めん	それで自由じゆうになったのかい（1970年ねん全日本ぜんにほんフォークジャンボリー実況じっきょう録音ろくおん）
リリース	1971年ねん4月がつ25日にち
規格きかく	7インチレコード; URT-0053;
ジャンル	フォーク
時間じかん	4分ふん25秒びょう
レーベル	URCレコード
作詞さくし・作曲さっきょく	作詞さくし：中島なかじま一子かずこ・岡林おかばやし信康のぶやす; 作曲さっきょく：岡林おかばやし信康のぶやす;
岡林おかばやし信康のぶやすシングル年表ねんぴょう
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「それで自由じゆうになったのかい」
岡林おかばやし信康のぶやすのシングル
B面めん	手紙てがみ
リリース	1970年ねん5月がつ
規格きかく	7インチレコード; URS-0017;
ジャンル	フォーク
時間じかん	9分ふん20秒びょう
レーベル	URCレコード
作詞さくし・作曲さっきょく	岡林おかばやし信康のぶやす
岡林おかばやし信康のぶやすシングル年表ねんぴょう
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『それで自由じゆうになったのかい』（それでじゆうになったのかい）『手紙てがみ』（てがみ）は、岡林おかばやし信康のぶやすが、URCレコードより発売はつばいしたシングル。

解説かいせつ

収録しゅうろく曲きょくの順番じゅんばんを変かえて2回かい発売はつばいされており、1970年ねん5月がつ (1970-05)発売はつばいのシングルは、A面めんが「それで自由じゆうになったのかい」で、B面めんが「手紙てがみ」であるのに対たいして、1971年ねん4月がつ25日にち (1971-04-25)発売はつばいのシングルは、AB面めんが入いれ替かわり、アーティスト表記ひょうきも岡林おかばやしとはっぴいえんどの連名れんめいに変更へんこうされている。本ほん作さくは“岡林おかばやし信康のぶやすwithはっぴいえんど”でリリースされたURC時代じだいの7インチ・シングルを集あつめたボックス・セット『岡林おかばやし信康のぶやすwithはっぴいえんど 7インチBOX』に復刻ふっこく収録しゅうろくされた。

「手紙てがみ」は7インチレコードとしては標準ひょうじゅんの45回転かいてんであるが、「それで自由じゆうになったのかい」は、1970年ねん『第だい2回かい全日本ぜんにほんフォークジャンボリー』実況じっきょう録音ろくおんにより収録しゅうろく時間じかんが9:20と長ながいため、33･1/3回転かいてんとなっている。

「それで自由じゆうになったのかい」は、高度こうど経済けいざい成長せいちょう時代じだいの現代げんだい社会しゃかいを監獄かんごくにたとえ、その中なかで満足まんぞくしている一般いっぱんの人々ひとびとに立たち上あがるよう励はげますように作つくって歌うたった歌うた^[1]。

当時とうじの解説かいせつとしては、岡林おかばやしは下記かきのように言いっている。

これは組合くみあい活動かつどう家かに対たいする批判ひはんの歌うたではない。
資本しほん主義しゅぎ否定ひていという場合ばあい、そこには資本しほん主義しゅぎに育そだてられた一番いちばん資本しほん主義しゅぎ的てきな自己じこに対たいする否定ひていのない反はん体制たいせい運動うんどうは、知しらないうちに体制たいせい奉仕ほうしにすり変かわると思おもう。
自分じぶん自身じしんの中なかにもそういう危険きけん性せいを十分じゅうぶん僕ぼくは感かんじる。
一部いちぶの自称じしょう左翼さよく的てき組合くみあい活動かつどう家かを通とおして、自分じぶん自身じしんに対たいする警告けいこくとしてこの歌うたを創つくった^[2]。

収録しゅうろく曲きょく

SIDE A

それで自由じゆうになったのかい – (9:20)
- 作詞さくし・作曲さっきょく：岡林おかばやし信康のぶやす、編曲へんきょく・演奏えんそう：はっぴいえんど
- 1970年ねん第だい2回かい全日本ぜんにほんフォークジャンボリー実況じっきょう録音ろくおん

SIDE B

手紙てがみ – (4:25)
- 作詞さくし：中島なかじま一子かずこ・岡林おかばやし信康のぶやす、作曲さっきょく：岡林おかばやし信康のぶやす
- 既すんで発はつのアルバム『わたしを断罪だんざいせよ岡林おかばやし信康のぶやすフォーク・アルバム第だい一いち集しゅう』収録しゅうろくのバージョンはギター1本ほんだったが、本ほんバージョンはベース・ギターが入はいることにより重じゅう低音ていおんが増まし、詞しの内容ないようがさらに重おもく伝つたわってくる。

1971年ねん盤ばん

解説かいせつ

「手紙てがみ」は、おじいさんから店みせをもらって二に人にん一緒いっしょに暮くらすはずが、部落ぶらく差別さべつが理由りゆうで結婚けっこんを断ことわられるという女性じょせい視点してんの歌うた。中島なかじま一子かずこという被ひ差別さべつ部落ぶらく出身しゅっしん者しゃの遺書いしょを元もとに、岡林おかばやしが作詞さくししてできた曲きょく^[3]^[4]。

当時とうじの解説かいせつとしては、岡林おかばやしは下記かきのように言いっている。

部落ぶらく問題もんだい研究所けんきゅうじょ発行はっこうの「わたしゃそれでも生いきてきた」という本ほんに収おさめられていた、中島なかじま一子かずこさんの遺書いしょから作詞さくしし、曲きょくをつけた。
部落ぶらく差別さべつを真剣しんけんに考かんがえるためのキッカケになればと思おもって創つくった歌うたである。
彼女かのじょを死しに追おいやった本当ほんとうの責任せきにん者しゃを告発こくはつしたい!!^[2]

「フォークリポート」1969年ねん創刊そうかん号ごうに掲載けいさいされているという、中島なかじま一子かずこの遺書いしょ「死しの前まえのてがみ」（両親りょうしんに宛あてた遺書いしょ）^[5]を元もとに作つくったという歌詞かしと、発表はっぴょうされている歌詞かしとでは、三さん番ばんの冒頭ぼうとう

遺書いしょ）だけどお父とうさん　お母かあさん　私わたしは二度にどと　恋こいはしない

歌詞かし）もしも差別さべつがなかったら　好すきな人ひととお店みせが持もてた

が異ことなっている^[4]。

部落ぶらく差別さべつに関連かんれんした歌うたでは「竹田たけだの子守こもり唄うた」も有名ゆうめいで、歌詞かしの中なかに「在所ざいしょ」という言葉ことばが出でてきて、これが部落ぶらくを指さすということで放送ほうそう禁止きんし歌か（実際じっさいは自主じしゅ規制きせい）になっているが^[6]、この曲きょくは歌詞かしの中なかに直接ちょくせつ「部落ぶらく」という言葉ことばが入はいっており、これも超ちょうAランク放送ほうそう禁止きんし歌かになっている^[7]。

森もり達也たつや制作せいさくのドキュメンタリー「放送ほうそう禁止きんし歌か〜唄うたっているのは誰だれ?規制きせいするのは誰だれ?〜」にて、番組ばんぐみ最後さいごに映像えいぞうなしでこの曲きょくがフルコーラスで放送ほうそうされたが、テレビ史上しじょう初はつのことだった^[7]。森もり本人ほんにんがこの曲きょくと「チューリップのアップリケ」について、番組ばんぐみに取とり上あげるべく岡林おかばやし本人ほんにんと連絡れんらくを試こころみたが、森もり本人ほんにんが書かいた手紙てがみは関係かんけい者しゃを通とおして岡林おかばやし本人ほんにんに読よんでもらえたが、返事へんじはもらえなかったという^[7]。

収録しゅうろく曲きょく

SIDE A

手紙てがみ – (4:25)

SIDE B

それで自由じゆうになったのかい – (9:20)

レコーディング・メンバー