インフルエンス・インシデント

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インフルエンス・インシデント
ジャンル ミステリー、サスペンス
小説しょうせつ
著者ちょしゃ 駿馬しゅんめ京きょう
イラスト 竹花たけはなノート
出版しゅっぱん社しゃ KADOKAWA
レーベル 電撃でんげき文庫ぶんこ
刊行かんこう期間きかん 2021年ねん3月がつ10日とおか -
巻数かんすう 既刊きかん3巻かん（2021年ねん12月がつ現在げんざい）
テンプレート - ノート
プロジェクト ライトノベル
ポータル 文学ぶんがく

『インフルエンス・インシデント』（いんふるえんす・いんしでんと）は、駿馬しゅんめ京きょうによる日本にっぽんのライトノベル。イラストは竹花たけはなノート。電撃でんげき文庫ぶんこ（KADOKAWA）より2021年ねん3月がつから刊行かんこうされている。2020年ねんに行おこなわれた第だい27回かい電撃でんげき小説しょうせつ大賞たいしょうにおける銀賞ぎんしょう受賞じゅしょう作さく[1][2]。

あらすじ[編集へんしゅう]

人気にんき動画どうが投稿とうこう者しゃの神村かみむらまゆとして活動かつどうする中村なかむら真しん雪ゆきは、RootSpeakのダイレクトメッセージで盗ぬすめ撮つまみ写真しゃしんが送おくられ、家いえに奇き怪かいな手紙てがみが送おくられてくるなどのストーカー被害ひがいに遭あったことから、山吹やまぶき大学だいがく白鷺しらさぎゼミの教授きょうじゅ・白鷺しらさぎ玲れい華はなに助たすけを求もとめた。ストーカー被害ひがいは、玲れい華はなと彼女かのじょの助手じょしゅ・姉崎あねざき日にち葵あおいの手助てだすけを借かりる形かたちで解決かいけつした。しかし、その後ご、反はん社会しゃかい的てきな行為こういをSNS「RootSpeak」上じょうに上あげているアカウント「死しんだ」に中村なかむら真しん雪ゆきが監禁かんきんされている写真しゃしんがアップロードされたことから、玲れい華はなと日にち葵あおいは残のこされた手てがかりを元もとに真ま雪ゆきを取とり戻もどすために奔走ほんそうする。

登場とうじょう人物じんぶつ[編集へんしゅう]

中村なかむら真しん雪ゆき（なかむら まゆき）
声こえ - 悠ゆう木き碧あお[3]（PV）
山吹やまぶき大学だいがく付属ふぞく高校こうこうの3年生ねんせい。男おとこの娘むすめ配信はいしん者しゃ「神村かみむらまゆ」として『まゆちゃんねる』などで動画どうが配信はいしんを行おこなっているインフルエンサーであり、配信はいしん時じは女装じょそうしている[1]。両親りょうしんは離婚りこんし、一人暮ひとりぐらしをしている。自分じぶんの誘拐ゆうかい事件じけんをきっかけに、ネットで炎上えんじょうした人ひとの社会しゃかい復帰ふっきを目的もくてきとした動画どうがを配信はいしんするようになる。
姉崎あねざき日にち葵あおい（あねさき ひまり）
声こえ - 雨宮あまみや天たかし[3]（PV）
白鷺しらさぎゼミに所属しょぞくし雑用ざつようをこなす大学生だいがくせい。「姉崎あねざき」は母方ははかたの名字みょうじで、両親りょうしんが離婚りこんする前まえは「向井むかい」であった。中学生ちゅうがくせい時代じだいに、キックボクシングの全国ぜんこく大会たいかいで入賞にゅうしょうした経験けいけんをもつ。冬美ふゆみが追おい詰つめられていく様子ようすを見みたことから、白鷺しらさぎゼミに入はいることを志こころざす。
白鷺しらさぎ玲れい華はな（しらさぎ れいか）
声こえ - 雨宮あまみや天たかし[3]（PV）
山吹やまぶき大学だいがく社会学部しゃかいがくぶ教授きょうじゅ。好すきなものは、コーヒー、IQOS、甘あまいもの。メディア社会しゃかいにおける社会しゃかい心理しんりやコミュニティの形成けいせいについての分析ぶんせきを専門せんもん分野ぶんやとする。
蓮はちす水すい凛りん（はすみ りん）
真ま雪ゆきの高校こうこうの元もと同級生どうきゅうせい。SNSに電車でんしゃの線路せんろに立たち入いった写真しゃしんをアップしたことが炎上えんじょうし、高校こうこうを自主じしゅ退学たいがく、古着ふるぎ屋や「reverse」で働はたらきながら夜学やがくに通かよっている。
茜谷あかねや深紅しんく（あかねや しんく）
鳳雛ほうすう学園がくえん大学だいがく文学部ぶんがくぶ人文じんぶん科学かがく科かの4年生ねんせい。鳳おおとり 仙せん華はな（おおとり せんか）という名前なまえで世間せけんに知しられている。RootSpeakの発案はつあん者しゃ。幼少ようしょう期き、乗のっていた飛行機ひこうきがハイジャックに遭あい、そのハイジャック犯はんの首くびを手元てもとに持もっていたDVDを尖とがらせたもので切きる。そこで、自分じぶんが人間にんげんではないと認識にんしきし、人間にんげんたちを粛清しゅくせいしようとする。考かんがえる力ちからを持もたない人間にんげんを"ただの葦あし"と呼よび、それらを間引まびこうとする。本人ほんにんは人間にんげんが好すきだと述のべている。
早蕨さわらび冬美ふゆみ（さわらび ふゆみ）
幼おさない頃ころからキックボクシングを続つづけ、中学生ちゅうがくせいの時ときに全国ぜんこく大会たいかいを連覇れんぱ。しかし、高校生こうこうせいの時ときの世界せかい大会たいかいでの大敗たいはいを機きにネットで散々さんざんに叩たたかれ、姿すがたを消けす。その後ご、深紅しんくの助手じょしゅとして活動かつどうする。

用語ようご[編集へんしゅう]

RootSpeak（ルートスピーク）
簡易かんいブログ型がたのSNS。鳳雛ほうすう学園がくえん大学だいがくの学生がくせいが有志ゆうしで作つくったものだが、セキュリティの杜撰ずさんさが問題もんだいになっている。
死しんだ（しんだ）
RootSpeak上じょうのアカウント。アカウント上じょうで反はん社会しゃかい的てき行為こういを予告よこくし、ときに実行じっこうする。その正体しょうたいは、一度いちどネットで炎上えんじょうし社会しゃかい的てきに「死しんだ」人にんたちの集あつまり（燃もえ滓かすの同盟どうめい）であり、そのような人ひとたちの救済きゅうさいを目的もくてきとしている。
白鷺しらさぎゼミ（しらさぎゼミ）
山吹やまぶき大学だいがく社会学部しゃかいがくぶで、SNSを始はじめとした「新あたらしいコミュニケーション」によって発生はっせいした諸しょ問題もんだい・トラブルについて研究けんきゅうしている。

制作せいさく背景はいけい[編集へんしゅう]

『インフルエンス・インシデント』は、元々もともとは少すこし高たかめの年齢ねんれい層そうに向むけた新人しんじん賞しょうに提出ていしゅつするために2019年ねん1月がつから執筆しっぴつし、2ヶ月かげつ半はんかけて2019年ねんの春はるに書かき上あげた作品さくひんだったが、SNS世代せだいの若者わかものに読よんでほしいという思おもいに至いたった結果けっか、1年間ねんかん寝ねかせた後のち、半月はんつきほど手直てなおしを加くわえてから応募おうぼしたと話はなしている[1][4]。

社会しゃかい的てき関心かんしんが高こうそうな題材だいざいを自分じぶんの得意とくい分野ぶんやから取とり上あげた作品さくひんを作つくろうと考かんがえたことをきっかけに執筆しっぴつされた同どう作さくで、作者さくしゃの駿馬しゅんめは、キーパーソンの真ま雪ゆきを女装じょそう男子だんしとして設定せっていしたのは自身じしんの趣味しゅみであり、真ま雪ゆきというキャラクターの魅力みりょくを引ひき立たてるために、「読者どくしゃと登場とうじょう人物じんぶつに治験ちけんを与あたえつつ、話はなしを円滑えんかつに展開てんかいさせる有識者ゆうしきしゃ」と「真ま雪ゆきのことを全ぜん肯定こうていしてくれる年上としうえのお姉ねえさん」を登場とうじょうさせようと考かんがえたと話はなしている[1]。また、キャラクターの意外いがい性せいが重要じゅうようだとする考かんがえを元もとに、「男おとこではあるが、女おんなより女おんならしいインフルエンサー」「ゆるふわ系けいの見みた目めだが、実際じっさいはパワフルな女子じょし大学生だいがくせい」「頭脳ずのう明晰めいせきだが、私生活しせいかつがだらしない女じょ教授きょうじゅ」などと設定せっていを展開てんかいしていったと話はなしている[1]。

社会しゃかい的てき評価ひょうか[編集へんしゅう]

受賞じゅしょう歴れき[編集へんしゅう]

発表はっぴょう年ねん 賞しょう 対象たいしょう 結果けっか
2020 第だい27回かい電撃でんげき小説しょうせつ大賞たいしょう インフルエンス・インシデント 銀賞ぎんしょう

既刊きかん一覧いちらん[編集へんしゅう]

  • 駿馬しゅんめ京きょう（著ちょ） / 竹花たけはなノート（イラスト） 『インフルエンス・インシデント』 KADOKAWA〈電撃でんげき文庫ぶんこ〉、既刊きかん3巻かん（2021年ねん12月10日にち現在げんざい）
    1. 「男おとこの娘むすめ配信はいしん者しゃ・神村かみむらまゆの場合ばあい」2021年ねん3月がつ10日とおか発売はつばい[5]、ISBN 978-4-04-913685-2
    2. 「元もと子役こやく配信はいしん者しゃ・春日かすが夜鶴やかくの場合ばあい」2021年ねん9月がつ10日とおか発売はつばい[6]、ISBN 978-4-04-914000-2
    3. 「粛清しゅくせい者しゃ・茜谷あかねや深紅しんくの場合ばあい」2021年ねん12月がつ10日とおか発売はつばい[7]、ISBN 978-4-04-914100-9

朗読ろうどくPV[編集へんしゅう]

YouTubeで配信はいしんしている公式こうしき電撃でんげき文庫ぶんこチャンネルの「電撃でんげき文庫ぶんこ朗読ろうどくしてみた」として、2021年ねん3月21日にちに井口いぐち裕香ゆかによる約やく7分ぶんの朗読ろうどくが配信はいしんされた[8]。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]
  1. ^ a b c d e “電撃でんげき小説しょうせつ大賞たいしょう《銀賞ぎんしょう》『インフルエンス・インシデント』のキーパーソンが“女装じょそう男子だんし”になったワケ”. KADOKAWA Game Linkage. (2021年ねん3月がつ15日にち). https://dengekionline.com/articles/71346/ 2021年ねん6月がつ12日にち閲覧えつらん。 
  2. ^ “第だい27回かい電撃でんげき小説しょうせつ大賞たいしょう受賞じゅしょう作さく4作品さくひんが3月がつ10日とおかに同時どうじ発売はつばい‼豪華ごうか声優せいゆう陣じんによるスペシャルPVも公開こうかい中ちゅう!”. PR TIMES. (2021年ねん3月がつ10日とおか). https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000008244.000007006.html 2021年ねん6月がつ9日にち閲覧えつらん。 
  3. ^ a b c “『インフルエンス・インシデント』声優せいゆう 雨宮あまみや天たかし×悠ゆう木き碧あおPV公開こうかい!ラノベ小説しょうせつ3/10発売はつばい!”. anichoice. (2021年ねん3月がつ10日とおか). 2021年ねん6月がつ12日にち閲覧えつらん。
  4. ^ “AMW｜第だい25回かい 電撃でんげき大賞たいしょう 入選にゅうせん作品さくひん”. dengekitaisho.jp. 2021年ねん7月がつ7日にち閲覧えつらん。
  5. ^ “インフルエンス・インシデント Case:01 男なんの娘むすめ配信はいしん者しゃ・神村かみむらまゆの場合ばあい”. KADOKAWA. 2021年ねん9月がつ10日とおか閲覧えつらん。
  6. ^ “インフルエンス・インシデント Case:02 元げん子役こやく配信はいしん者しゃ・春日かすが夜鶴やかくの場合ばあい”. KADOKAWA. 2021年ねん9月がつ10日とおか閲覧えつらん。
  7. ^ “インフルエンス・インシデント Case:03 粛清しゅくせい者しゃ・茜谷あかねや深紅しんくの場合ばあい”. KADOKAWA. 2021年ねん12月がつ10日とおか閲覧えつらん。
  8. ^ “『インフルエンス・インシデント』（朗読ろうどく／井口いぐち裕香ゆか）【電撃でんげき文庫ぶんこ朗読ろうどくしてみた】”. 電撃でんげき文庫ぶんこチャンネル. YouTube (2021年ねん3月がつ21日にち). 2021年ねん7月がつ11日にち閲覧えつらん。

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]

映像えいぞう外部がいぶリンク
雨宮あまみや天たかし×悠ゆう木き碧あお『インフルエンス・インシデント』PV【電撃でんげき小説しょうせつ大賞たいしょう《銀賞ぎんしょう》】 - YouTube
【特別とくべつ企画きかく】『インフルエンス・インシデント』販促はんそくライブ〜配信はいしん者しゃモノのラノベを紹介しょうかいする配信はいしんってマジですか！？〜 - YouTube
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