(Translated by https://www.hiragana.jp/)
デジタルシンセサイザー - Wikipedia コンテンツにスキップ

デジタルシンセサイザー

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウェーブテーブル・シンセシスから転送てんそう
デジタルシンセサイザーの草分くさわてき存在そんざいYAMAHA DX7

デジタルシンセサイザーとは、デジタル信号しんごう処理しょり技術ぎじゅつ使つかって音声おんせい信号しんごう処理しょりおこなうシンセサイザーである。

概要がいよう

[編集へんしゅう]

デジタルシンセサイザーはディジタル信号しんごう処理しょり基礎きそ技術ぎじゅつ応用おうようしたものである。多様たよう音声おんせい合成ごうせい方式ほうしき存在そんざいし、デジタル処理しょりされた音声おんせい信号しんごうデジタル-アナログ変換へんかん回路かいろとおしてアナログ信号しんごうとして出力しゅつりょくされる。

オシレータにおいて波形はけい1周期しゅうきぶん位相いそう情報じょうほうをテーブル演算えんざんする方式ほうしきもちいられた(合成ごうせい演算えんざん高速こうそく簡素かんそはかため)。この方式ほうしきのちにPCM音源おんげん普及ふきゅうするまでウェーブテーブルシンセシスやFM音源おんげんなどでもちいられていた。ビデオゲームとう音源おんげんチップにももちいられており、それらは『波形なみかたメモリ音源おんげん』とばれている。

フィルターはFIRフィルタ、IIRフィルタなどのデジタル処理しょりとくしたアルゴリズムがもちいられている。アナログシンセのフィルターはコンデンサと抵抗ていこう構成こうせいされており、デジタル処理しょり再現さいげんするには相当そうとう高速こうそくプロセッサをもちいなければ速度そくどおそ実用じつようてきでないためである。

歴史れきし

[編集へんしゅう]

1957ねんコンピュータを使つかったソフトウェア音源おんげんとして誕生たんじょうした(MUSIC)。

1969ねんには最初さいしょのサンプリング音源おんげん EMS Musys system (ミニコンPDP-8を2だい使用しよう)が開発かいはつされている。

また専用せんようハードウェアによる初期しょきのディジタル楽器がっきとしては

  • 1972ねん アーレン・オルガンの アーレン・コンピュータ・オルガン
  • 1973ねん ダートマスだいの ダートマス・ディジタル・シンセサイザー (シンクラヴィア. FM音源おんげん汎用はんようコンピュータ制御せいぎょ)
  • 1974ねん アーレン・オルガン子会社こがいしゃRMIの ハーモニック・シンセサイザー

ひとしげられる。アーレン・コンピュータ・オルガンは、1969-1972ねんロックウェルアーレン・オルガンにより共同きょうどう開発かいはつされ、関連かんれん特許とっきょ開発かいはつ完了かんりょうすべてアーレン・オルガンに売却ばいきゃくされた。[1][2]

音源おんげん方式ほうしき

[編集へんしゅう]
KORG DW-8000

ハイブリッド・シンセサイザー

[編集へんしゅう]
  1. 波形はけいなんらかの合成ごうせい方式ほうしき(典型てんけいてきには倍音ばいおん加算かさん)で生成せいせいし、波形なみかたメモリに格納かくのうして再生さいせいおとづくりにはフィルターを併用へいようする方式ほうしき初期しょきのディジタルオルガン技術ぎじゅつをディジタル・シンセサイザーに発展はってんさせるかたち登場とうじょうした。
    • RMI ハーモニック・シンセサイザー (1974)
  2. オシレータ(DCO)に波形はけいメモリを採用さいようしたシンセサイザー(おも減算げんざん合成ごうせい)

アディティブ・シンセシス

[編集へんしゅう]

ここでは狭義きょうぎ加算かさん合成ごうせいおと要素ようそである倍音ばいおん着目ちゃくもくし、倍音ばいおんひとひとつの強度きょうど時間じかん変化へんか設定せっていして音色ねいろ合成ごうせいする加算かさん合成ごうせい方式ほうしきについて説明せつめいする。このような形式けいしきのデジタルシンセサイザーのれいとして河合楽器製作所かわいがっきせいさくしょのK5、K5m、K5000R、K5000S、K5000M [3]げられる。 なお、K5シリーズ,K5000シリーズは倍音ばいおんげんずるためのフィルタも内蔵ないぞうしているため単純たんじゅん倍音ばいおん加算かさんだけでおと出力しゅつりょくているわけではない。 スペクトログラムぎゃく変換へんかんいちれいでもあり、ソフトウェア・シンセサイザーによる音源おんげん実装じっそうれい[4]もある。

ウェーブテーブル・シンセシス

[編集へんしゅう]
PPG Wave 2.2 (1982)

波形なみかたテーブルじょうに1周期しゅうき波形はけい複数ふくすうならべ、キータッチや時間じかん経過けいかおうじて波形はけい順次じゅんじえて、音色ねいろ変化へんか実現じつげんする方式ほうしき。1980ねんPPG採用さいようし、後継こうけいWaldorfがれた。 なおPPG Wave 2.xには、複数ふくすうのソフトウェア・エミュレーション [5] [6]存在そんざいするので、音源おんげん仕組しくみは簡単かんたん実地じっち確認かくにんできる。[7]

  • PPG Wavecomputer 340/380 (1979?)
  • PPG Wavecomputer 360 (1980)
  • PPG Wave 2.0 (1981)
  • Waldorf microwave (1989)

なおPCようサウンドカード製品せいひんには「ウェーブテーブル音源おんげん」という名称めいしょうもちいる製品せいひんおおいが、これらはサンプリング音源おんげん/PCM音源おんげん別名べつめいぎず、PPG/Waldorfの「ウェーブテーブル・シンセシス方式ほうしき」とは無関係むかんけいである [8]

補足ほそく英語えいごばん記事きじウェーブテーブル・シンセシス」との整合せいごうせい

  • 加算かさん合成ごうせいとの関連かんれんせい [9]: ウェーブテーブル・シンセシスが「じつ時間じかん加算かさん合成ごうせい」の効率こうりつてき実装じっそう方法ほうほうとして登場とうじょうしたのはおそらく事実じじつだが、現在げんざいでは加算かさん合成ごうせい理想りそうてき合成ごうせい方式ほうしき認識にんしきされていないので、ここでは省略しょうりゃくする。
  • FM合成ごうせいとの比較ひかく [10]現在げんざい一般いっぱん入手にゅうしゅできるFM音源おんげん製品せいひんは、ウェーブテーブル・シンセシスとの共通きょうつうてんがほとんどいため、ここでは紹介しょうかいしていない。
ベクトルシンセシスの基本きほんアイデア
KORG WAVESTATION の
  ウェーブ・シーケンス機能きのう

ベクトル・シンセシス / ウェーブ・シーケンス

[編集へんしゅう]

2次元じげん平面へいめん直交ちょっこう座標ざひょうで4つの領域りょういき波形はけいてて、たとえばジョイスティックエンベロープ・ジェネレータ時間じかん変化へんか沿って座標ざひょう更新こうしんし、4つの波形はけい混合こんごうえる一種いっしゅ加算かさん合成ごうせい。SCIのDave Smithが開発かいはつし、SCIやKORGの製品せいひん採用さいようしたほか、KAWAIやYAMAHAも類似るいじした音源おんげん発売はつばいしている。

なおこの音源おんげん観点かんてんでは、ウェーブテーブル・シンセシスは1次元じげん座標軸ざひょうじくじょう移動いどうとして説明せつめいされ、両者りょうしゃ類似るいじしたシンセサイズ方式ほうしきとされるが、実際じっさいには (1)加算かさん合成ごうせい有無うむ、(2)潜在せんざいてき生成せいせい可能かのう波形はけいのバリエーション、に相違そういがある。

Fairlight CMI

サンプラー / PCM音源おんげん (サンプリング音源おんげん、ウェーブテーブル音源おんげん)

[編集へんしゅう]

1980ねん前後ぜんこうに、半導体はんどうたいメモリー価格かかく低下ていかともなすうじゅうKB以上いじょうのROMやRAMの使用しよう現実げんじつてきになると、1周期しゅうき単位たんい波形はけいではなくすうじゅうms~びょう単位たんいのサンプルをまるごと使つかサンプラーPCMドラムマシンが製品せいひんされた。

サンプルの使用しようおとのリアリティは格段かくだん向上こうじょうしたが、初期しょき製品せいひん楽器がっきとしての表現ひょうげんりょく充分じゅうぶんとはえなかった。 そこで、さらすうじゅうばいのメモリを使つかってこまかなレイヤーで表現ひょうげんりょくたかめたり、

Ensoniq Mirage

さらに減算げんざん合成ごうせい方式ほうしき(アナログ~ディジタル)を併用へいようして表現ひょうげんりょく拡大かくだいはかって、現在げんざい一般いっぱんPCM音源おんげんばれる多少たしょう複雑ふくざつ音源おんげん方式ほうしき確立かくりつした。

1990年代ねんだいなか以降いこう、MIDI音源おんげん搭載とうさいサウンドカードの主流しゅりゅうとなった「ウェーブテーブル音源おんげん」という呼称こしょうは、サンプリング音源おんげん/PCM音源おんげん別名べつめいであるが、英語えいごけんではひろ使つかわれ普及ふきゅうしている。

GRAVIS GF1
  • Gravis UltraSound
    サンプルを入替いれか可能かのう音源おんげん搭載とうさいして一躍いちやく脚光きゃっこうびたサウンドカードで、Trackerソフトをてい負荷ふか安定あんてい動作どうささせるのに重宝ちょうほうされた。使用しようしている音源おんげんチップGravis GF1は Forte TechnologiesとAdvanced Gravisの共同きょうどう開発かいはつとされているが、その出自しゅつじはEnsoniqのシンセようチップ OTTO (ES5506)だとわれている。
    • Trackerソフト: 1987ねんAmigaうえ登場とうじょうした数値すうちシーケンサ。Amiga標準ひょうじゅんのサンプル音源おんげん使つかい、任意にんいのサンプルをわせた完成かんせいたかいトラックを作成さくせいできる特徴とくちょうつ。(参考さんこう: MOD (ファイルフォーマット))
  • Creative Technology Wave Blaster
    「Wave Blasterポート」搭載とうさいサウンドカードに対応たいおうしたドーターボード形式けいしき拡張かくちょう音源おんげんどうポートは事実じじつじょう業界ぎょうかい標準ひょうじゅんとなり、各社かくしゃから YAMAHA XG、Roland GM/GS、KORG M1、Waldorf microwave XTable、Kurzweil MA-1 といった各種かくしゅ規格きかく/方式ほうしき音源おんげんや、ドーターボードを搭載とうさい可能かのうなシンセ/MIDIコントローラも登場とうじょうした。
Sound Blaster AWE32
SB AWE64
  • Creative Technology Sound Blaster AWE32 / Wave Blaster II (1994)
    1993ねん同社どうしゃ買収ばいしゅうしたE-muのサンプル音源おんげん(減算げんざん合成ごうせい併用へいよう)を縮小しゅくしょうした音源おんげんチップEMU8000を搭載とうさいした製品せいひんどう音源おんげんのデータ形式けいしきは「サウンドフォント規格きかく」として一般いっぱん公開こうかいされなんかのバージョンアップをて、現在げんざいではおおくのソフト音源おんげん/ソフト・サンプラーで利用りよう可能かのうになっている。
  • Creative Technology Sound Blaster AWE64 / WaveSynth (1996)
    AWE32に ソフトウェア・シンセ WaveSynth を追加ついかし 64ボイス同時どうじ発音はつおん可能かのうにした製品せいひん。WaveSynthは、スタンフォすたんふぉド大どだいCCRMAのライセンスにもとづく物理ぶつりモデル音源おんげん(ウェーブガイド・シンセシス方式ほうしき)で、そのソフト開発かいはつ担当たんとうはSeer Systemsのデイヴ・スミス (プロフェット5設計せっけいしゃ)だったことられている。

FMシンセシス

[編集へんしゅう]

FMシンセシス出力しゅつりょく (周波数しゅうはすうスペクトル)

2op FMの構成こうせい要素ようそ

1980年代ねんだいYAMAHA製品せいひんひろられるようになったディジタルFMシンセシスは、YAMAHAの実装じっそうでは「波形はけいメモリ出力しゅつりょくで、べつ波形はけいメモリを処理しょり」として実現じつげんしており、波形なみかたメモリの応用おうよう音源おんげんかんがえること可能かのうである。

この処理しょりは、アナログシンセじょうでは クロス・モジュレーション(オシレータあいだモジュレーション) としてられており、波形なみかたメモリ処理しょり合成ごうせい方式ほうしき本質ほんしつではないことわかる。FMシンセシスの出力しゅつりょく(周波数しゅうはすうスペクトル)の解釈かいしゃくには周波数しゅうはすう変調へんちょう概念がいねん援用えんようされるので、一般いっぱんには周波数しゅうはすう変調へんちょう本質ほんしつとするシンセサイズ方式ほうしきだとかんがえられている。

FM音源おんげん製品せいひんのオペレータの波形はけいテーブルには、一般いっぱんには正弦せいげん(もしくは余弦よげん)が搭載とうさいされている。後期こうきには、波形なみかたテーブルえでサイン以外いがい波形はけい選択せんたく可能かのう製品せいひん登場とうじょうした。

のち登場とうじょうした RCM音源おんげん (YAMAHA)では、「サンプリング変調へんちょう」とばれる PCM波形はけいでFM音源おんげんオペレータを変調へんちょうする機能きのう提供ていきょうされた。

PDシンセシス

[編集へんしゅう]

PDシンセシスの概要がいよう

1980年代ねんだいカシオ開発かいはつしたPDシンセシスは、「波形はけいメモリの位相いそうかくいがませて(速度そくど波形はけい周期しゅうきない変更へんこう)、倍音ばいおん変化へんかさせる方式ほうしき」と説明せつめいすることができる。

類似るいじした処理しょりとしては、アナログシンセじょうオシレータ・シンク(ひとつのオシレータでべつのオシレータを周期しゅうきてきにリセットし、結果けっかてき波形はけい変形へんけいする方式ほうしき) をげることができる。

ソフトウェア・シンセサイザー

[編集へんしゅう]

専用せんよう機材きざい使用しようせずにパーソナルコンピュータスマートフォンひとし電子でんし機器ききソフトウェアによりおと生成せいせいする。

脚注きゃくちゅう

[編集へんしゅう]
  1. ^ 出典しゅってん: Allen Organ Company History, FundingUniverce
  2. ^ 永井ながい洋平ようへい(楽器がっき創造そうぞうかん), 「ディジタル電子でんし楽器がっき黎明れいめい特許とっきょ係争けいそう」, ミュージックトレード 2005ねん7がつごう
  3. ^ 装置そうち詳細しょうさいについては河合楽器製作所かわいがっきせいさくしょ 電子でんし楽器がっき 取扱とりあつかい説明せつめいしょ/カタログ ダウンロード[1]より該当がいとう機種きしゅのマニュアルを参照さんしょう
  4. ^ たとえばVertigoAlchemyなど。そのスペクトログラム記事きじ内容ないよう参照さんしょうこと
  5. ^ Waldorf Plugin - PPGの後継こうけい会社かいしゃ Waldorf Music のプラグインパック(PPG Wave 2.V / Attack / D-Pole)。以前いぜん Waldorf Electronics が開発かいはつし、スタインバーグ発売はつばいした製品せいひん再発さいはつ売品ばいひん
  6. ^ PPG Wave 2.2 / 2.3 / EVU Simulator, Herman Seib
    Wave2.xのディジタル・ハードの完全かんぜんなエミュレータ。実機じっきよう最新さいしんOS V8.3 Upgradeがこのうえ開発かいはつされた。 現在げんざいVST/Windowsばんの "Wave 2.2 V6 Simulation" をフリー入手にゅうしゅ可能かのう。もしVST環境かんきょうければ、かれの VSTHostやSaviHostを使つかえば起動きどうできる。
    かれはこのほか、PPG Wavetermをソフトウェアするプロジェクトにも参加さんかした。かれ開発かいはつした Waveterm Cは、どうプロジェクトで開発かいはつしたPPG BusようIFをかいし、2系統けいとうのPPGシステム(Wave/EVU/PKR)をリアルタイムに制御せいぎょ可能かのうだった。なおどうプロジェクトのサイト現在げんざい閉鎖へいさしているが、(インターネットアーカイブじょう保存ほぞんページ概要がいよう確認かくにんできる。
  7. ^ PPG Wave 2.2 実機じっき概要がいようは、Wave 2.2紹介しょうかいページ (synth.fool.jp)を参照さんしょう
  8. ^ PCようウェーブテーブル・シンセシス音源おんげん: 数少かずすくない例外れいがいとしてWaldorfMicrowave XT/PC(PCベイがた)と、Microwave XTable (Wavebraster互換ごかんがた)が存在そんざいする。これらはWaldorf Microwave XTをPCようにまとめた製品せいひんで、シンセのパラメータ編集へんしゅう専用せんようソフト(こちらのページしたがわ参照さんしょう)でおこなう。
  9. ^ 英語えいごばん記事きじウェーブテーブル・シンセシス」における加算かさん合成ごうせいとの比較ひかく
    論旨ろんし非常ひじょうにわかりにくく、明確めいかく定義ていぎ脚注きゃくちゅうたったいちぎょうしか見当みあたらない。
    外部がいぶリンクぶし出典しゅってんらしき論文ろんぶんによれば: 1970年代ねんだい当時とうじ理想りそうてき音響おんきょう合成ごうせい方式ほうしきかんがえられていた「じつ時間じかん加算かさん合成ごうせい」(realtime additive synthesis; 倍音ばいおん強度きょうど時間じかん変化へんかさせる加算かさん合成ごうせい方式ほうしき)は、ほぼ等価とうか処理しょりを「ウェーブテーブル・シンセシス」で効率こうりつてき実現じつげんできるので、それを使つかいましょうというはなしらしい。ようは、スペクトルの連続れんぞく変化へんかをリアルタイム計算けいさんするわりに(じつ時間じかん加算かさん合成ごうせい)、よう所要しょようしょのスナップショットだけ計算けいさんしウェーブテーブル・シンセシスであいだ補間ほかんすれば、理屈りくつじょうほぼ同等どうとう結果けっかを、よりかる演算えんざん処理しょり実現じつげんできるというウェーブテーブル・シンセシスの登場とうじょう経緯けいい説明せつめいである。
  10. ^ 英語えいごばん記事きじウェーブテーブル・シンセシス」におけるFM合成ごうせいとの比較ひかく:
    じつ時間じかん加算かさん合成ごうせい(realtime additive synthesis family; 倍音ばいおん強度きょうど時間じかん変化へんかさせる加算かさん合成ごうせい方式ほうしき)を基準きじゅんとして、ウェーブテーブル・シンセシスとFM合成ごうせいはほぼおな表現ひょうげん能力のうりょくっているという主張しゅちょうだが、これは検討けんとうようする。ここでうFM合成ごうせいは、おそらくシンクラヴィア搭載とうさいされたFMリシンセシス機能きのう(サンプルを一定いってい間隔かんかく分割ぶんかつしFMシンセシスで倍音ばいおん構成こうせい再現さいげんする技術ぎじゅつ)のように、理論りろんじょうあらゆる波形はけい合成ごうせい可能かのうとする方式ほうしき前提ぜんていにしている。しかしそのたね機能きのう現在げんざいいたるまで一般いっぱんには普及ふきゅうしておらず、現在げんざいのFM音源おんげんかれている立場たちば (FM音源おんげんかならずしも万能ばんのう合成ごうせい手法しゅほうではないが、FM音源おんげん容易ようい実現じつげん可能かのうなあるしゅ音色ねいろ存在そんざい価値かちがある)を考慮こうりょすると、この説明せつめい妥当だとうせいいちじるしくいている。
  11. ^ SCI Prophet VS - ベクトル・シンセシス全般ぜんぱんと、SCI Prophet VSの概説がいせつ

関連かんれん項目こうもく

[編集へんしゅう]