出典 しゅってん : フリー百科 ひゃっか 事典 じてん 『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウラニウム・ワン (Uranium One ) はロシア 政府 せいふ が所有 しょゆう し、トロント に本社 ほんしゃ を置 お くウラン 採掘 さいくつ 企業 きぎょう である。オーストラリア 、カナダ 、カザフスタン 、南 みなみ アフリカ 、アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく で操業 そうぎょう している。カナダの企業 きぎょう であるが、2013年 ねん 1月 がつ にロシア国有 こくゆう 企業 きぎょう ロスアトム が子会社 こがいしゃ のARMZ ウラニウム・ホールディング を通 つう じて出資 しゅっし 比率 ひりつ 100%を確保 かくほ して経営 けいえい 権 けん を掌握 しょうあく している[2] 。
1997年 ねん 1月 がつ 2日 にち にサザンクロス・リソーシズという社名 しゃめい で設立 せつりつ された。
2005年 ねん 7月 がつ 5日 にち にはサザンクロス・リソーシズと南 みなみ アフリカの資源 しげん 企業 きぎょう アフリーズ・ゴールド・アンド・ウラニウム・リソーシズが合併 がっぺい して SXR ウラニウム・ワン となることが発表 はっぴょう された[3] 。
2007年 ねん にはバンクーバー を本拠 ほんきょ とするユーラシア・エナジー(UrAsia Energy)の経営 けいえい 権 けん をフランク・ギアストラ (英語 えいご 版 ばん ) から買収 ばいしゅう した[4] 。ユーラシア・エナジーはカザフスタン のウラン権益 けんえき を保有 ほゆう しており[5] 、これは2005年 ねん にギアストラがビル・クリントン 元 もと 米 べい 大統領 だいとうりょう とアルマトイ を訪問 ほうもん してナザルバエフ 大統領 だいとうりょう と面会 めんかい した際 さい にカザトムプロム から購入 こうにゅう したものであった。この際 さい 、ギアストラはクリントン財団 ざいだん に多額 たがく の寄付 きふ を行 おこな っている[4] [6] [7] 。
2009年 ねん 2月 がつ 10日 とおか には東京電力 とうきょうでんりょく が東芝 とうしば 、国際 こくさい 協力 きょうりょく 銀行 ぎんこう とともにウラニウム・ワンに202億 おく 円 えん を出資 しゅっし し、保有 ほゆう 株 かぶ 比率 ひりつ 19.95%を確保 かくほ すると発表 はっぴょう した[8] 。
一方 いっぽう 、2009年 ねん 6月 がつ にロシアのウラン採掘 さいくつ 大手 おおて ARMZ ウラニウム・ホールディング (ロシア国有 こくゆう 企業 きぎょう ロスアトム 傘下 さんか )がカザフスタンのカラタウ鉱山 こうざん 権益 けんえき の50%と引 ひ き替 か えに、ウラニウム・ワンの株式 かぶしき を取得 しゅとく して保有 ほゆう 株 かぶ 比率 ひりつ 16.6%を確保 かくほ した[9] 。2010年 ねん 6月 がつ にはカザフスタンのアクバスタウ鉱山 こうざん およびザレーチノエ鉱山 こうざん の権益 けんえき のそれぞれ50%、49%をARMZから買収 ばいしゅう した。代 か わりにARMZはウラニウム・ワンへの出資 しゅっし 比率 ひりつ を51%に引 ひ き上 あ げた。これによってウラニウム・ワンの年間 ねんかん ウラン採掘 さいくつ 量 りょう は60%増 ぞう となり、1,000万 まん ポンド(4,536トン)から1,600万 まん ポンド(7,257トン)になった[10] [11] 。この取引 とりひき は独占 どくせん 禁止 きんし 法 ほう などの定 さだ めによりカザフスタン当局 とうきょく やカナダ当局 とうきょく 、対 たい 米 べい 外国 がいこく 投資 とうし 委員 いいん 会 かい 、トロント証券 しょうけん 取引 とりひき 所 しょ およびヨハネスブルグ証券 しょうけん 取引 とりひき 所 しょ からの承認 しょうにん を得 え て2010年 ねん の終 お わりに完了 かんりょう した[11] 。同時 どうじ にウラニウム・ワンは少数 しょうすう 株主 かぶぬし に1.06ドルの配当 はいとう を行 おこな った。
この間 あいだ 、東京電力 とうきょうでんりょく らはARMZがウラニウム・ワンの株式 かぶしき の過半数 かはんすう を取得 しゅとく する見通 みとお しとなったことを受 う けて2010年 ねん 8月 がつ にウラニウム・ワンとの協力 きょうりょく 関係 かんけい の見直 みなお しを発表 はっぴょう した。結局 けっきょく 、日本 にっぽん 側 がわ は2014年 ねん から2025年 ねん までの間 あいだ 最大 さいだい 250万 まん ポンド(1134トン)/年 とし のウラン精 せい 鉱 こう 引取 ひきと 権 けん を確保 かくほ した上 うえ で、ウラニウム・ワンから転換 てんかん 社債 しゃさい の買 か い戻 もど しを受 う けて投資 とうし 関係 かんけい を解消 かいしょう することになった[12] 。
2013年 ねん 1月 がつ にARMZは対 たい 米 べい 外国 がいこく 投資 とうし 委員 いいん 会 かい のレビューを受 う けた上 うえ で[6] ウラニウム・ワンの経営 けいえい 権 けん を掌握 しょうあく した[2] 。同年 どうねん 12月 がつ にはロスアトム の内部 ないぶ 組織 そしき 改正 かいせい によりウラニウム・ワンはロスアトムの完全 かんぜん 所有 しょゆう 間接 かんせつ 子会社 こがいしゃ となった[3] 。
ロシア国有 こくゆう 企業 きぎょう による米国 べいこく 内 ない ウラン資源 しげん の買収 ばいしゅう 手続 てつづ きの承認 しょうにん は、ヒラリー・クリントン 国務 こくむ 長官 ちょうかん の在任 ざいにん 中 ちゅう に行 おこな われた。このとき、ウラニウム・ワンの会長 かいちょう がクリントン財団 ざいだん へ多額 たがく の寄付 きふ を行 おこな っていた[13] 。さらに、同 どう 時期 じき にビル・クリントン元 もと 米 べい 大統領 だいとうりょう がロシアとの間 あいだ で50万 まん ドルの資金 しきん 拠出 きょしゅつ を約束 やくそく していた[6] [14] 。クリントン氏 し が買収 ばいしゅう 手続 てつづ きの承認 しょうにん に便宜 べんぎ を図 はか ったかどうか確 たし かな証拠 しょうこ はないが、報道 ほうどう では倫理 りんり 的 てき な問題 もんだい だとしている[13] 。
^ “Company Profile for Uranium One Inc (CA;UUU) ”. 2008年 ねん 10月 がつ 10日 とおか 閲覧 えつらん 。
^ a b FP: "Uranium One bought by top Russian shareholder ARMZ for $1.3-billion" (Koven) January 14, 2013
^ a b WISE Uranium Project "Following the completion of the Going Private Transaction, and an internal reorganization by ARMZ's parent corporation, Russia's State Atomic Energy Company 'Rosatom' in December 2013, Uranium One is now a wholly owned indirect subsidiary of Rosatom and is no longer controlled by ARMZ." updated April 1, 2015, accessed April 23, 2015
^ a b An Ex-President, a Mining Deal and a Big Donor , by Jo Becker and Don Van Natta Jr., The New York Times : January 31, 2008
^ "UrAsia Energy Ltd." updated 21 April 2007, accessed 23 April 2015
^ a b c Jo Becker and Mike Mcintire (2015年 ねん 4月 がつ 23日 にち ). “Cash Flowed to Clinton Foundation as Russians Pressed for Control of Uranium Company” . The New York Times . http://www.nytimes.com/2015/04/24/us/cash-flowed-to-clinton-foundation-as-russians-pressed-for-control-of-uranium-company.html 2015年 ねん 4月 がつ 23日 にち 閲覧 えつらん . "Canadian mining financier Frank Giustra orchestrated his first big uranium deal, with Mr. Clinton at his side."
^ Jo Becker and Don Van Natta Jr. (2008年 ねん 1月 がつ 31日 にち ). “After Mining Deal, Financier Donated to Clinton” . The New York Times . http://www.nytimes.com/2008/01/31/us/politics/31donor.html 2015年 ねん 4月 がつ 23日 にち 閲覧 えつらん . "The monster deal stunned the mining industry, turning an unknown shell company into one of the world’s largest uranium producers in a transaction ultimately worth tens of millions of dollars to Mr. Giustra, analysts said."
^ “東電 とうでん :東芝 とうしば 、国際 こくさい 協力 きょうりょく 銀 ぎん とカナダのウラン鉱山 こうざん に出資 しゅっし -総額 そうがく 200億 おく 円 えん ”. ブルームバーグ (2009年 ねん 2月 がつ 10日 とおか ). 2016年 ねん 1月 がつ 14日 にち 閲覧 えつらん 。
^ “Kazakh tie-in for Uranium One and ARMZ” . World Nuclear News. (2009年 ねん 6月 がつ 15日 にち ). http://www.world-nuclear-news.org/newsarticle.aspx?id=25418&terms=ARMZ+ 2009年 ねん 6月 がつ 24日 にち 閲覧 えつらん 。
^ Uranium One to Acquire Two More Kazakh Mines from ARMZ and To Pay Special Dividend to Minority Shareholders of at least US$ 1.06 per Share
^ a b “ARMZ takes hold of Uranium One” . World Nuclear News. (2010年 ねん 6月 がつ 9日 にち ). http://www.world-nuclear-news.org/C-ARMZ_takes_hold_of_Uranium_One-0906107.html 2010年 ねん 6月 がつ 9日 にち 閲覧 えつらん 。
^ “東京電力 とうきょうでんりょく ・東芝 とうしば ・JBIC、加 か ウラニウム・ワン社 しゃ との協力 きょうりょく 関係 かんけい を見直 みなお し ”. ロイター (2010年 ねん 8月 がつ 9日 にち ). 2016年 ねん 1月 がつ 14日 にち 閲覧 えつらん 。
^ a b “クリントン財団 ざいだん へ巨額 きょがく 寄付 きふ ロシア原子力 げんしりょく 企業 きぎょう 米 べい 紙 し 報道 ほうどう ”. 朝日新聞 あさひしんぶん (2015年 ねん 4月 がつ 24日 にち ). 2016年 ねん 1月 がつ 14日 にち 閲覧 えつらん 。
^ http://video.foxnews.com/v/4192951425001/how-clinton-foundation-is-connected-to-russian-uranium-deal/?playlist_id=2114913880001#sp=show-clips/primetime