オゾン化物ばけもの

オゾン化物ばけもの
	IUPAC名めい Trioxidan-1-id-3-yl
識別しきべつ情報じょうほう
PubChem	11966307
ChemSpider	10140300
	SMILES [O-]O[O]; [O-][O+][O-];
	InChI InChI=1S/HO3/c1-3-2/h1H/p-1 Key: WURFKUQACINBSI-UHFFFAOYSA-M; InChI=1/HO3/c1-3-2/h1H/p-1 Key: WURFKUQACINBSI-REWHXWOFAH;
特性とくせい
化学かがく式しき	O−; 3
モル質量しつりょう	47.999
	特記とっきなき場合ばあい、データは常温じょうおん (25 °C)・常つね圧あつ (100 kPa) におけるものである。

オゾン化物ばけもの（オゾンかぶつ、英えい: ozonide）は、オゾンに由来ゆらいする不安定ふあんていな多た原子げんしイオン、オゾン化物ばけものイオン O₃⁻ を含ふくむ化合かごう物ぶつである。また、有機ゆうき化合かごう物ぶつとオゾンの反応はんのうによって生しょうじる、ペルオキシドに類似るいじした化合かごう物ぶつはオゾニドと呼よばれる。

無機むきオゾン化物ばけもの

無機むきオゾン化物ばけもの^[1]は、反応はんのう性せいの O₃⁻ アニオンを含ふくむ暗くら赤色あかいろのイオン化合かごう物ぶつである。このアニオンは折おれ線せん形がた構造こうぞうをとる。

オゾン中ちゅうで金属きんぞくカリウム、またはそれより重おもいアルカリ金属きんぞくを燃焼ねんしょうさせるか、または水酸化すいさんかアルカリをオゾンで処理しょりすることによって得えられる。金属きんぞくカリウムを空気くうき中ちゅうに放置ほうちすると、表面ひょうめんが超ちょう酸化さんかカリウムとオゾン化かカリウムからなる混合こんごう物ぶつに覆おおわれる。オゾン化物ばけものは、不ふ活性かっせいガス中なかで低温ていおんで取とり扱あつかわなければならない非常ひじょうに感度かんどの高たかい爆発ばくはつ物ぶつである。リチウムとナトリウムのオゾン化物ばけものは非常ひじょうに不安定ふあんていで、CsO₃ のイオン交換こうかん反応はんのうから準備じゅんびされなければならない。オゾン化かナトリウム (NaO₃) は水酸化すいさんかナトリウム (NaOH) と超ちょう酸化さんかナトリウム (NaO₂) に分解ぶんかいしやすく、以前いぜんは純粋じゅんすいなものを得えるのは不可能ふかのうであると考かんがえられていた^[2]。しかしクリプタンドとメチルアミンを用もちいることによって、NaNO₂ と等とう構造こうぞうの純粋じゅんすいな NaO₃ の赤色あかいろ結晶けっしょうが得えられる可能かのう性せいがある^[3]。

出典しゅってん

^ F.A. Cotton and G. Wilkinson "Advanced Inorganic Chemistry", 5th edition (1988), p.462
^ Korber, Nikolaus; Jansen, Martin (1996). “Ionic Ozonides of Lithium and Sodium: Circumventive Synthesis by Cation Exchange in Liquid Ammonia and Complexation by Cryptands”. Chemische Berichte 129 (7): 773–777. doi:10.1002/cber.19961290707. ISSN 00092940.
^ Klein, Wilhelm; Armbruster, Klaus; Jansen, Martin (1998). “Synthesis and crystal structure determination of sodium ozonide”. Chemical Communications (6): 707–708. doi:10.1039/a708570b. ISSN 13597345.

無機むきオゾン化物ばけもの

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