キタドジョウ

キタドジョウ
保全ほぜん状じょう況きょう評価ひょうか
情報じょうほう不足ふそく（環境省かんきょうしょうレッドリスト）
分類ぶんるい
界さかい : 動物界どうぶつかい Animalia 門もん : 脊索せきさく動物どうぶつ門もん Chordata 亜あ門もん : 脊椎動物せきついどうぶつ亜あ門もん Vertebrata 綱つな : 条じょう鰭ひれ綱つな Actinopterygii 上目うわめ : 骨ほね鰾上目め Ostariophysi 目め : コイ目め Cypriniformes 上うえ科か : ドジョウ上うえ科か Cobitoidea 科か : ドジョウ科か Cobitidae 属ぞく : ドジョウ属ぞく Misgurnus 種たね : キタドジョウ M. chipisaniensis
学名がくめい
Misgurnus chipisaniensis Shedko & Vasl’eva, 2022
和名わみょう
キタドジョウ
英名えいめい
Chipisani pond loach

キタドジョウ（北きた泥鰌どじょう、Misgurnus chipisaniensis）は、やや大おおきくなるドジョウ科かの魚さかなである。

以前いぜんはドジョウだと思おもわれていた個体こたいが、2008年ねんに別べつ種たねのMisgurnus sp. (Clade A) として扱あつかわれるようになり、2017年ねんに和名わみょうが提唱ていしょうされた。別種べっしゅと分わかった理由りゆうとして、ドジョウとキタドジョウは同おなじ水系すいけいで混在こんざいしているため、両りょう種たね間あいだに生殖せいしょく隔離かくりが成立せいりつしており、ここから別種べっしゅであることが確認かくにんされた。樺太からふとで2022年ねんに新種しんしゅ記載きさいされたMisgurnus chipisaniensis、アムール川がわ水系すいけいから記載きさいされたMisgurnus nikolskyiや、中ちゅう朝ちょう国境こっきょう地帯ちたいに生息せいそくするトマンドジョウ（Misgurnus buphoensis）とよく似にているため、キタドジョウと同おなじ種類しゅるいである可能かのう性せいがあるが、論文ろんぶん中ちゅうで比較ひかくされておらず、これからの研究けんきゅうが待またれる。本ほん項目こうもくでは本村もとむら (2022) に従したがい、キタドジョウに対たいしてM. chipisaniensisの学名がくめいを対応たいおうさせている。

分布ぶんぷ

分布ぶんぷは北海道ほっかいどう、利尻島りしりとう、礼文島れぶんとう、奥尻おくしり島とう、佐渡さど島とう、および青森あおもり県けん、秋田あきた県けん、岩手いわて県けん、宮城みやぎ県けん、山形やまがた県けん、福島ふくしま県けん、新潟にいがた県けん、群馬ぐんま県けん、栃木とちぎ県けん、茨城いばらき県けん、埼玉さいたま県けん、千葉ちば県けん、東京とうきょう都と、神奈川かながわ県けん、長野ながの県けん、富山とやま県けん、石川いしかわ県けん、福井ふくい県けん。ただし、分布ぶんぷの詳細しょうさいは不明ふめいで、特とくに島しまでの分布ぶんぷに関かんしてはよくわかっていない。河川かせんの中流ちゅうりゅう・下流かりゅう、用水路ようすいろ、池沼ちしょう、湿原しつげんの水みずたまりや細流さいりゅうに生息せいそくする。

形態けいたい

全長ぜんちょう（体長たいちょう）12 - 21センチメートル。体からだ色しょくは黒褐色こっかっしょくから茶褐色ちゃかっしょく。口くちひげは5対たい10本ほん、体側たいそくには不規則ふきそくな小しょう斑点はんてんが散在さんざいし、尾鰭おびれ付つけ根ね上部じょうぶに黒くろ斑点はんてんがある。頭あたまは細長ほそながく、尾鰭おびれは円まるい。また、雄ゆう成魚せいぎょの骨質こっしつ板ばんは小ちいさく、しゃもじ状じょう。

地方ちほう名めい

これらは混こん称しょうである。

• 北海道ほっかいどう　ホンドジョウ
• 秋田あきた県けん　ドンジョ
• 岩手いわて県けん　ドンジョ
• 佐渡さど島とう　ジョジョ
• 東京とうきょう都と　オドリコ

利用りよう

柳川やながわ鍋なべで食しょくされる。釣つり餌えさにも利用りようされる。飼育しいくは比較的ひかくてき容易よういで、自然しぜん下かより成長せいちょうが遅おそくなり寿命じゅみょうが長ながくなる。一方いっぽうで自然しぜん下かより小柄こがらに成長せいちょうする。