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コシャチイルカ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
コシャチイルカ
コシャチイルカ Cephalorhynchus heavisidii
保全ほぜんじょうきょう評価ひょうか[1]
NEAR THREATENED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類ぶんるい
ドメイン : かく生物せいぶつ Eukaryota
さかい : 動物界どうぶつかい Animalia
もん : 脊索せきさく動物どうぶつもん Chordata
もん : 脊椎動物せきついどうぶつもん Vertebrata
つな : 哺乳ほにゅうつな Mammalia
: くじら偶蹄ぐうてい Cetartiodactyla
: ハクジラ Odontoceti
: マイルカ Delphinidae
ぞく : イロワケイルカぞく Cephalorhynchus
たね : コシャチイルカ
C. heavisidii
学名がくめい
Cephalorhynchus heavisidii
Gray, 1828
英名えいめい
Heaviside's Dolphin
コシャチイルカの生息域
コシャチイルカの生息せいそくいき

コシャチイルカしょうしゃち海豚いるかCephalorhynchus heavisidii)はクジラハクジラマイルカイロワケイルカぞくぞくするイルカであり、イロワケイルカぞく構成こうせいするよっつのたねひとつである。

名称めいしょう

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1900ねんのイラスト

英名えいめいである「Heaviside's Dolphin(ヘビサイドのイルカ)」は19世紀せいき初頭しょとうナミビアからイギリス標本ひょうほんんだキャプテン Haviside(ヘビサイド)の名前なまえ由来ゆらいする。

しかし、クジラ生物せいぶつなどの蒐集しゅうしゅう著名ちょめいだった外科医げかいキャプテン Heaviside(ヘビサイド)と混同こんどうされ、間違まちがったスペルである「Heaviside」が定着ていちゃくしてしまい、それが学名がくめいにも使用しようされている。

しかしながら、一部いちぶ専門せんもんたとえば、Encyclopedia of Marine Mammalsうみ哺乳類ほにゅうるい百科ひゃっか事典じてん)の著者ちょしゃ)は「Haviside's Dolphin」とんでいる。

和名わみょうは、シャチおもわせる下腹かふく模様もようをしていることに由来ゆらいする。

形態けいたい

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ヒトと比較ひかくしたコシャチイルカのおおきさ

コシャチイルカはイルカとしてはかなりちいさな種類しゅるいであり、成体せいたい体長たいちょうは180センチメートルじゃく体重たいじゅうは75キログラム程度ていどである。

サイズとずんぐりした頭部とうぶ形状けいじょうからネズミイルカ間違まちがうことがくある。頭部とうぶ灰色はいいろである。あたまがわ半分はんぶんおよび側面そくめんすこあかるい灰色はいいろである。びれがわ半分はんぶんおよびびれ灰色はいいろである。はらがわしろく、びれ付近ふきん側面そくめんにはしろ模様もようがある。

生態せいたい

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ナミビアにて

コシャチイルカは活発かっぱつ社会しゃかいてき動物どうぶつである。5とうから10とう程度ていどぐんすが、ときにはよりおおきなぐんすこともある。非常ひじょうはやおよぐことができる。水面すいめんから垂直すいちょく跳躍ちょうやくしたり、跳躍ちょうやくして空中くうちゅう回転かいてんしたり、おとをあまりてずに着水ちゃくすいしたり、といった行動こうどう観察かんさつされている。

雌雄しゆうとも、7さいから9さいせい成熟せいじゅくする。妊娠にんしん期間きかんやく10かげつあいだである。はるなつ交尾こうびする。めすは3ねんに1のペースで出産しゅっさんするとかんがえられている。

られているかぎりの最長さいちょうよわいは20さいである。この比較的ひかくてきみじか寿命じゅみょうと、なが育児いくじ期間きかんは、生息せいそくすう増加ぞうかりつひくいことを意味いみする。

そのため、ほんしゅ現在げんざい生息せいそくすう過去かこ捕獲ほかくによる影響えいきょう非常ひじょうおおきい。

生息せいそくすう分布ぶんぷ

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リューデリッツにて

ナミビアみなみアフリカ西海岸にしかいがん沿岸えんがん棲息せいそくする。

コシャチイルカの組織そしきてき科学かがくてき調査ちょうさおこなわれていないが、ナミビアのスケルトン海岸かいがん (Skeleton Coast) のおきられることはほとんどない。北限ほくげんはナミビアの北側きたがわである南緯なんい17南限なんげんみなみアフリカの南端なんたんである。みなみアフリカのケープタウンおきやナミビアのウォルビスベイおきにおける観察かんさつれいおおく、これらのおも棲息せいそくであるとかんがえられている。

そう生息せいそくすう不明ふめいだが、ケープタウン西側にしがわおきからきたやく400kmの範囲はんいやく6,400とう信頼しんらい水準すいじゅん95%で3,500~11,000とう)と推定すいていされており、ナミビアおきでも同等どうとう生息せいそく密度みつど確認かくにんできる場所ばしょがあることから、すくなくとも1,000とうえる成熟せいじゅく個体こたいがいるものと推測すいそくされている[1]

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ a b Elwen, S. & Gopal, K. 2018. Cephalorhynchus heavisidii. The IUCN Red List of Threatened Species 2018: e.T4161A50352086. doi:10.2305/IUCN.UK.2018-2.RLTS.T4161A50352086.en. Downloaded on 18 December 2018.

参考さんこう文献ぶんけん外部がいぶリンク

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  1. National Audubon Society: Guide to Marine Mammals of the World Reeves, Stewart, Clapham and Powell, (2002)
  2. Cephalorhynchus dolphins, Encyclopedia of Marine Mammals, pp. 200-202, Stephen M. Dawson (1998) ISBN 0125513402
  3. うみ哺乳類ほにゅうるい図鑑ずかん 国立こくりつ科学かがく博物館はくぶつかん 動物どうぶつ研究けんきゅう