コック (職業しょくぎょう)

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厨房ちゅうぼうのコック。パリのレストラン "Chat qui pêche" にて、2010ねん撮影さつえい
ホテルの調理場ちょうりばはたらくコックたち、1990ねん撮影さつえい

コックは、食品しょくひんべられるように調理ちょうりする仕事しごと職業しょくぎょうとするひと料理人りょうりにん調理人ちょうりにん[1]

日本語にほんごの「コック」はオランダkok」からの外来がいらいであり[1]とく西洋せいよう料理りょうり中華ちゅうか料理りょうりなどの料理人りょうりにんしてもちいることがおおい(日本にっぽん料理りょうりみせなどでは「板前いたまえ」とぶ)[2]

コックは、シェフしょうされることもあるが、コックが料理りょうりするもの全員ぜんいん言葉ことばであるのにたいし、シェフは本来ほんらい料理りょうりちょう意味いみし、その指揮しきのコックたちがはたらくことになるものであり[3]仕事場しごとばでは、これらふたつの用語ようご区別くべつされるべきものであり、自由じゆうえることはできない。

仕事しごとちゅうのコック(15/16世紀せいきのドイツでえがかれたイラスト)。

歴史れきし[編集へんしゅう]

職業しょくぎょうとしてのコックは、サルデーニャでは、ヌラーゲ文明ぶんめい英語えいごばん時代じだい成立せいりつしていたことが、青銅器せいどうき時代じだい典型てんけいてき彫刻ちょうこくなどによって証明しょうめいされており、また、古代こだいギリシアミケーネ文明ぶんめいでも同様どうようで、音節おんせつ文字もじであるせん文字もじBによる記述きじゅつなか言及げんきゅうがある[4][5]古代こだいオリンピック最初さいしょのチャンピオンとしてのこされている、紀元前きげんぜん776ねん短距離たんきょりはしスタディオンはし)の優勝ゆうしょうしゃエーリスコロイボスは、コックであったとつたえられている[6]

伝統でんとうてきに、コックなどの守護しゅご聖人せいじんとされるローマのラウレンティウスは、3世紀せいき鉄格子てつごうしグリル)のうえあぶりにされて殉教じゅんきょうしたとき「こちらがわけた。もしウェルダンにしたいなら、もうひっくりかえしなさい」とったとされる[7]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ a b コック【(オランダ)kok】 の意味いみ”. NTT Resonant Inc.. 2017ねん4がつ18にち閲覧えつらん
  2. ^ 板前いたまえ(いたまえ)/コック/シェフ”. NTT Resonant Inc.. 2017ねん4がつ18にち閲覧えつらん
  3. ^ シェフとコックのちが”. Career Garden/ノードプレース. 2017ねん4がつ18にち閲覧えつらん
  4. ^ Ancient Greeks Used Portable Grills at Their Picnics, LiveScience
  5. ^ How to Cook Like a Mycenaean, Archaeology Magazine
  6. ^ Food History Timeline from foodreference.com
  7. ^ Prida, Delores (2008ねん5がつ6にち). “Modern Holy Helpers”. New York Daily News. 2012ねん10がつ24にち閲覧えつらん。 “One strange departure is St. Lawrence, patron saint of cooks. He was no chef, but he himself was roasted to death in a large 3rd-century barbecue.During his torture he’s credited with saying, 'I’m roasted on this side. If you want me well done, it’s time to turn me over.'”

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]