コナン2世せい (ブルターニュ公こう)

コナン2世せい; Conan II
	ブルターニュ公こう
	ディナンの戦たたかいを描えがいたバイユーのタペストリー。コナン2世せいはディナンの鍵かぎをランス川がわに投なげ捨すてている。
在位ざいい	1040年ねん - 1066年ねん
出生しゅっしょう	1033年ねん頃ごろ;
死去しきょ	1066年ねん12月11日にち;
家名かめい	レンヌ家か
父親ちちおや	ブルターニュ公こうアラン3世せい
母親ははおや	ベルト・ド・ブロワ
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コナン2世せい （Conan II de Bretagne、1033年ねん頃ごろ - 1066年ねん 12月11日にち）は、ブルターニュ公おおやけ。アラン3世せいとベルト・ド・ブロワの長男ちょうなんで、レンヌ家かの一員いちいんである^[1]。

生涯しょうがい

1040年ねんに父ちちが死しに、幼おさなくして公おおやけ位いについたコナン2世せいは、ブルターニュ公こうとして統治とうちを行おこなうのに一連いちれんの困難こんなんに直面ちょくめんしていた。ノルマンディー公国こうこくとの同盟どうめいにおいて祖父そふジョフロワ1世せいが行おこなった試こころみが、国境こっきょうでの小競こぜり合あいを減少げんしょうさせていた。叔父おじエオンがコナン2世せいの公おおやけ位い継承けいしょうに挑戦ちょうせんし、コナン2世せいはブルトン人じん貴族きぞくからの反乱はんらんに直面ちょくめんしていた。

コナン2世せいの公おおやけ位い継承けいしょうはエオンによって奪うばわれた。エオンは幼少ようしょうのコナンにかわって摂政せっしょうとしてブルターニュを支配しはいしたのである^[1]。コナンが成人せいじんすると、エオンは自みずからの権限けんげんを放棄ほうきすることを拒否きょひした。1057年ねん、コナンは叔父おじを捕とらえ、鎖くさりでつなぎ監禁かんきんした^[1]。

コナン2世せいとして即位そくいすると、彼かれは貴族きぞくの反乱はんらんを含ふくむ多おおくの脅威きょういに直面ちょくめんした。反乱はんらん側がわを支援しえんしていたのは、ノルマンディー公こうギヨーム（のちにイングランド王おうとなる）であった。独立どくりつしたケルト人じんの公国こうこくであるブルターニュは、隣接りんせつするノルマンディーと歴史れきし的てきな敵対てきたい関係かんけいにあった。1064年ねんから1065年ねんにおきたブルトン＝ノルマン戦争せんそうは、ギヨームがドルの貴族きぞくリヴァヨンをそそのかして反はんコナン2世せい反乱はんらんを起おこさせたのをきっかけにしている^[1]。

1065年ねん、ギヨームがアングロサクソン朝ちょうイングランドへ侵攻しんこうする前まえ、ギヨームはブルターニュを含ふくむ周辺しゅうへん諸国しょこくに文書ぶんしょを送おくった。彼かれの使命しめいにはローマ教皇きょうこうの旗印はたじるしが使つかわされているという理由りゆうで、ギヨームの領土りょうどに対たいしての攻撃こうげきを警戒けいかいするものだった。しかし、コナンは速すみやかに、間違まちがいなくノルマンディーに侵攻しんこうするとギヨームに伝つたえた。ブルターニュとアンジューの歴史れきしの中なかで、プアンセ（メーヌ＝エ＝ロワール県けんのコミューン）はマルシュ・ド・ブルターニュ（ブルターニュ辺境へんきょう領りょう）または国境こっきょうの町まちであった。1066年ねんにコナンはアンジューに侵攻しんこうし、プアンセとスグレを陥落かんらくさせ、シャトー＝ゴンティエへ到着とうちゃくした。コナンはこの地ちで毒殺どくさつされた。ギヨームにそそのかされた裏切うらぎり者ものの手てによるものだと、広ひろく疑うたがわれた。

コナンはまた、1066年ねんのイングランド侵攻しんこうへの協力きょうりょくをギヨームに求もとめられていたが、1040年ねんの父ちちアラン3世せいの死しはノルマン人じんによる毒殺どくさつだったとしてこれを拒否きょひしている。

後継こうけい者しゃ

コナン2世せいは子孫しそんを残のこさなかった。彼かれは毒どくが塗ぬられた手袋てぶくろを着用ちゃくようしたため死しんだ可能かのう性せいがある。彼かれが手袋てぶくろで口くちをぬぐったとき、毒どくを飲のみ込こんでしまったのである。コナン2世せいの死後しご、妹いもうとアヴォワーズがブルターニュ公こうとなった。アヴォワーズのコルヌアイユ伯はくオエルとの結婚けっこんは、コナンの死しによって公国こうこくの東西とうざいを統合とうごうし安定あんていさせる政治せいじ的てきな動うごきであったのかもしれない。