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コモチカワツボ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
コモチカワツボ
分類ぶんるい
さかい : 動物どうぶつさかい Animalia
もん : 軟体動物なんたいどうぶつもん Mollusca
つな : はらあしつな Gastropoda
: 吸腔 Sorbeoconcha
: カワツボ Tateidae
ぞく : Potamopyrgus
たね : コモチカワツボ P. antipodarum
学名がくめい
Potamopyrgus antipodarum
J. E. Gray1843
英名えいめい
New Zealand mudsnail
21世紀せいき初頭しょとうのコモチカワツボの分布ぶんぷ概況がいきょう
赤色あかいろ在来ざいらい分布ぶんぷ ピンクは外来がいらい分布ぶんぷ

コモチカワツボ子持こもかわしょうにし)、学名がくめい Potamopyrgus antipodarum は、カワツボ[1]分類ぶんるいされる淡水たんすいせい巻貝まきがい一種いっしゅからちょう4-5mmでカワニナ極小きょくしょうサイズにしたような外見がいけんをしている。ニュージーランド原産げんさんで、欧米おうべい日本にっぽんなどに外来がいらいしゅとして定着ていちゃくしている。

分布ぶんぷ

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ニュージーランドを原産地げんさんちとする[2]オーストラリアヨーロッパきたアメリカイラク日本にっぽん移入いにゅう分布ぶんぷする[3]

日本にっぽんでは、北海道ほっかいどう青森あおもりけん岩手いわてけん秋田あきたけん山形やまがたけん宮城みやぎけん新潟にいがたけん栃木とちぎけん群馬ぐんまけん埼玉さいたまけん神奈川かながわけん長野ながのけん静岡しずおかけん愛知あいちけん岐阜ぎふけん三重みえけん富山とやまけん石川いしかわけん滋賀しがけん京都きょうと兵庫ひょうごけん愛媛えひめけん宮崎みやざきけん記録きろくされている[3]

特徴とくちょう

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コモチカワツボのからひだりかたかく変異へんい右側みぎがわくろいスケールバーは5mmをしめす。

からだかは4-5mmで、ようかいからだかは0.4mmと極小きょくしょう[4]カワニナようかいているとされるが、からこう形状けいじょうから見分みわけがつく。カワニナとちがって、コモチカワツボはからこう長円ちょうえんがたで、からだそうとのあいだ隙間すきまがある[4]

雌雄しゆう異体いたいで、有性ゆうせい生殖せいしょくする個体こたい無性むしょう生殖せいしょくする個体こたい存在そんざいする[4]外来がいらいしゅとして定着ていちゃくしている地域ちいきでは、ほとんどがめす無性むしょう生殖せいしょく個体こたいであり、いち個体こたいでも繁殖はんしょくしてつづける。1平方へいほうメートルあたりすうまんからすうじゅうまん高密度こうみつどたっすることもある[4]

外来がいらいしゅ問題もんだい

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アメリカでは1987ねんスネークがわはじめて記録きろくされた[5]日本にっぽん最初さいしょ定着ていちゃく報告ほうこくは1990ねん三重みえけんである[3]日本にっぽん場合ばあいはニュージーランドやオーストラリアから輸入ゆにゅうされた活魚いけうお混入こんにゅうして導入どうにゅうされたとかんがえられている[4]。そして、くつそこあみ水鳥みずとりなどの動物どうぶつ付着ふちゃくして分布ぶんぷ拡大かくだいさせたとみられる[4]。また、ほんしゅゲンジボタルえさとなるため、ホタル保護ほご活動かつどうなかほんしゅ意図いとてきうつりふえされた可能かのうせい指摘してきされている[4]

分布ぶんぷ拡大かくだい防止ぼうしする手段しゅだんとしては、ほんしゅ生息せいそく環境かんきょう使用しようした道具どうぐるい凍結とうけつ高温こうおん乾燥かんそう薬剤やくざい処理しょりによる個体こたい駆除くじょなどがげられる[4]

繁殖はんしょくりょく非常ひじょうつよ外来がいらいしゅだが、悪影響あくえいきょうについてはあまり整理せいりされていない。滋賀しがけんでは「ふるさと滋賀しが野生やせい動植物どうしょくぶつとの共生きょうせいかんする条例じょうれい」によって指定してい外来がいらいしゅ指定していし、飼育しいく禁止きんし野外やがいへの放逐ほうちく規制きせいしている。

参考さんこう文献ぶんけん

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  1. ^ Criscione F. & Ponder, W. F. (2013). “A phylogenetic analysis of rissooidean and cingulopsoidean families (Gastropoda: Caenogastropoda)”. Molecular Phylogenetics and Evolution 66 (3): 1075–1082. doi:10.1016/j.ympev.2012.11.026. 
  2. ^ Aquatic Nuisance Species Task Force (2006) (PDF). National Management and Control Plan for the New Zealand Mudsnail (Potamopyrgus antipodarum). http://www.anstaskforce.gov/Documents/NZMS_M&C_Draft_8-06.pdf 2012ねん12月29にち閲覧えつらん. 
  3. ^ a b c コモチカワツボ 国立こくりつ環境かんきょう研究所けんきゅうじょ 侵入しんにゅう生物せいぶつDB
  4. ^ a b c d e f g h 浦部うらべ美佐子みさこ本邦ほんぽうにおけるコモチカワツボの現状げんじょう課題かだい」『りくすいがく雑誌ざっしだい68かんだい3ごう、2007ねん、491-496ぺーじ 
  5. ^ "Potamopyrgus antipodarum" USGS Nonindigenous Aquatic Species Database.

関連かんれん項目こうもく

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