コンチネンタル・エクスプレス2574便びん墜落ついらく事故じこ

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コンチネンタル・エクスプレス2574便びん
2574便びんの残骸ざんがい
事故じこの概要がいよう
日付ひづけ 1991年ねん9月11日にち
概要がいよう 整備せいび不良ふりょうを原因げんいんとする飛行ひこう中ちゅうの重要じゅうよう部位ぶい欠損けっそんによる墜落ついらく[1]
現場げんば アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく・テキサス州しゅうコロラド郡ぐんイーグルレイク（英語えいご版ばん）
北緯ほくい29度ど18分ふん35秒びょう 西経せいけい96度ど13分ふん56秒びょう / 北緯ほくい29.3098度ど 西経せいけい96.2321度ど / 29.3098; -96.2321座標ざひょう: 北緯ほくい29度ど18分ふん35秒びょう 西経せいけい96度ど13分ふん56秒びょう / 北緯ほくい29.3098度ど 西経せいけい96.2321度ど / 29.3098; -96.2321
乗客じょうきゃく数すう 11
乗員じょういん数すう 3
負傷ふしょう者しゃ数すう 0
死者ししゃ数すう 14（全員ぜんいん）
生存せいぞん者しゃ数すう 0
機種きしゅ エンブラエル EMB 120
運用うんよう者しゃ アメリカ合衆国の旗 ブリット航空こうくう（英語えいご版ばん）（コンチネンタル・エクスプレス便びんとして運航うんこう）
機体きたい記号きごう N33701
出発しゅっぱつ地ち アメリカ合衆国の旗 テキサス州しゅうラレド、ラレド国際こくさい空港くうこう（英語えいご版ばん）
目的もくてき地ち アメリカ合衆国の旗 テキサス州しゅうヒューストン、ヒューストン・インターコンチネンタル空港くうこう
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コンチネンタル・エクスプレス2574便びん墜落ついらく事故じこ（コンチネンタル・エクスプレス2574びんついらくじこ）は、ブリット航空こうくう[2]が運行うんこうするラレド国際こくさい空港くうこう発はつヒューストン・インターコンチネンタル空港くうこう行いきの定期ていき便びんが1991年ねん9月がつ11日にちに墜落ついらくし乗員じょういん乗客じょうきゃく14人にん全員ぜんいんが死亡しぼうした事故じこである。

機材きざいはエンブラエル EMB120 ブラジリア [3] で、空港くうこうの西南せいなん西にしの約やく65マイル（105km）に位置いちするテキサス州しゅうイーグル湖みずうみの近ちかくに墜落ついらくした。

当初とうしょ、メディアは爆ばく弾だんによる墜落ついらくだと報道ほうどうした。しかし、国家こっか運輸うんゆ安全あんぜん委員いいん会かい（NTSB）は、水平すいへい尾翼びよくの前ぜん縁えんがなくなっていることを発見はっけんした[4]。

航空機こうくうきと乗務じょうむ員いん[編集へんしゅう]

事故じこ機きのEMB 120

事故じこまでの流ながれ[編集へんしゅう]

2574便びんは、9時じ09分ふんにラレド国際こくさい空港くうこうを出発しゅっぱつし、離陸りりく後ごに25,000フィート (7,600 m)を指示しじされたが、その後ご24,000フィート (7,300 m)に訂正ていせいされた。9時じ54分ふんにクルーがヒューストンの管制かんせい官かんと交信こうしんし、9,000フィート (2,700 m)への降下こうかを開始かいしした。10時じ03分ふん、約やく11,500フィート (3,500 m)で速度そくどが260ノット (480 km/h)に達たっし、左ひだりの水平すいへい尾翼びよくの前ぜん縁えんが機体きたいから落下らっかし、機体きたいが急降下きゅうこうかして左ひだりの主翼しゅよくが切断せつだんされ[1]、左ひだり主翼しゅよくの燃料ねんりょうに引火いんかした。パイロットは激はげしい重力じゅうりょく加速度かそくどにより気きを失うしなったと考かんがえられる。機体きたいはテキサス州しゅうイーグル湖みずうみからおよそ7マイル (11 km)南東なんとうのコロラド州しゅうの農場のうじょうに墜落ついらくした[5]。テキサス州しゅうの公安こうあんは生存せいぞん者しゃの見込みこみはないと発表はっぴょうした[6]。残骸ざんがいは2平方へいほうマイル (5.2 km2)〜4平方へいほうマイル (10 km2)の地域ちいきに広ひろがっていた。一部いちぶの残骸ざんがいはコロラド川がわに落おちた[7]。

調査ちょうさ[編集へんしゅう]

アメリカ国家こっか運輸うんゆ安全あんぜん委員いいん会かい (NTSB) の調査ちょうさで左ひだりの水平すいへい安定あんてい板ばんの前ぜん縁えん部ぶ防ぼう氷ごおりブーツが墜落ついらく現場げんばにないことがわかり、数日すうじつ後ごに10kmほど離はなれた農場のうじょうで発見はっけんされた。見みつかった前ぜん縁えん部ぶを調しらべると、下した側がわの取とり付つけ穴あなは引ひきちぎられていたが上側うわがわの取とり付つけ穴あなはきれいなままであり、取とり付つけネジがついていなかったと推測すいそくされた。前日ぜんじつに行おこなわれた機体きたい整備せいびでは午後ごごの整備せいびチームと深夜しんやシフトの整備せいびチームが交代こうたいで整備せいびを行おこなった。 このとき水平すいへい安定あんてい板ばんの前ぜん縁えん部ぶの交換こうかんが予定よていされていたが、深夜しんやのチームは時間じかんがないため右側みぎがわだけを交換こうかんすることとした。ところがその前まえの午後ごごの整備せいびのときに検査官けんさかんが整備せいび員いんではないのに整備せいびを手伝てつだって左側ひだりがわの水平すいへい安定あんてい板ばんの前ぜん縁えん部ぶ上部じょうぶのネジを外はずした。その作業さぎょう内容ないようを誰だれにも報告ほうこくせず報告ほうこく書しょにも記入きにゅうしなかった。そのために左側ひだりがわの水平すいへい安定あんてい板ばんの前ぜん縁えん部ぶの上部じょうぶは固定こていされないままとなった。他たの整備せいび員いんも報告ほうこく書しょを作成さくせいしておらずこれは整備せいび規則きそく違反いはんであった。

防ぼう氷ごおりブーツが脱落だつらくした左ひだり水平すいへい安定あんてい板ばん
脱落だつらくした防ぼう氷ごおりブーツ

整備せいび後ごの1回かい目めの飛行ひこうでは何なにも問題もんだいは発生はっせいしなかった。このときの最大さいだい対たい気き速度そくどは216ノット (400 km/h)であった。 事故じこが起おきた2回かい目めのフライトでは着陸ちゃくりくに向むけて260ノット (480 km/h)降下こうかしていたが、これは運用うんようの許容きょよう範囲はんいだった。翼つばさは水平すいへいで、両りょうエンジンは正常せいじょうであり、ピッチは10度どの機首きしゅ下さげだった。事故じこ機きが11,500フィート (3,500 m)に降下こうかしたころ左ひだりの水平すいへい安定あんてい板ばんの前ぜん縁えんが機体きたいから分離ぶんりした。おそらく260ノットでの空気くうき力学りきがく的てきな負荷ふかが、下方かほうおよび後方こうほうへの負荷ふかの組くみ合あわせによって前ぜん縁えんを機体きたいから引ひき剥はがす点てんまで前ぜん縁えんを歪ゆがめたためである。これにより左ひだり水平すいへい安定あんてい板ばんの前部ぜんぶの翼つばさ桁けたがむき出だしになり左ひだり水平すいへい安定あんてい板ばんが失速しっそくした。失速しっそくにより、それまで水平すいへい安定あんてい板ばんが生うみ出だしていた下向したむきの揚力ようりょくが大幅おおはばに減少げんしょうしたため、機体きたいは大おおきな機首きしゅ下さげ姿勢しせいになり、操縦そうじゅう不能ふのうのまま空中くうちゅう分解ぶんかいして墜落ついらくした。コックピットボイスレコーダーの記録きろくでは急降下きゅうこうかから墜落ついらくまで乗務じょうむ員いんは何なにも話はなしていない。急降下きゅうこうか時じにマイナス6Gにも及およぶ力ちからがかかったためにパイロットが意識いしきを失うしなってしまったためだと推測すいそくされた。

この事故じこを扱あつかった番組ばんぐみ[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ a b “BRITT AIRWAYS, INC., d/b/a CONTINENTAL EXPRESS FLIGHT 2574, IN-FLIGHT STRUCTURAL BREAKUP, EMB-120RT, N33701, EAGLE LAKE, TEXAS, SEPTEMBER 11,1991”. National Transportation Safety Board (1992年ねん7月がつ21日にち). 2016年ねん9月がつ9日にち閲覧えつらん。
  2. ^ In-Flight Structural Breakup, Britt Airways, Inc. dba Continental Express Flight 2574, EMB-120RT, N33701, Eagle Lake, Texas, September 11, 1991," fss.aero
  3. ^ Aircraft accident Embraer 120RT Brasilia N33701 Eagle Lake, TX
  4. ^ Muck, Patti. "Crash searchers find stabilizer/Discovery points to maintenance mix-up, not bomb." Houston Chronicle. Monday September 16, 1991. A1. Retrieved on August 23, 2009.
  5. ^ Staff. "12 killed in commuter jet crash/Laredo-to-Houston flight goes down near Eagle Lake." Houston Chronicle. Wednesday September 11, 1991. A1. Retrieved on August 23, 2009.
  6. ^ Muck, Patti, John Toth, Jennifer Liebrum, and Dee Gill. "14 die in commuter air crash/Charred site is 60 miles west of city." Houston Chronicle. Thursday September 12, 1991. A1. Retrieved on August 23, 2009.
  7. ^ Horswell, Cindy, T. J. Milling, and Rad Sallee. "Crash in Colorado County/Attendant on doomed aircraft had resigned to take a new job." Houston Chronicle. Saturday September 14, 1991. A27. Retrieved on August 23, 2009.

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]

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