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サイガ

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サイガ
サイガ
Saiga tatarica tataricaロシアアストラハンしゅう
保全ほぜんじょうきょう評価ひょうか[a 1][a 2]
NEAR THREATENED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
ワシントン条約じょうやく附属ふぞくしょIIるい
分類ぶんるい
ドメイン : かく生物せいぶつ Eukaryota
さかい : 動物界どうぶつかい Animalia
もん : 脊索せきさく動物どうぶつもん Chordata
もん : 脊椎動物せきついどうぶつもん Vertebrata
つな : 哺乳ほにゅうつな Mammalia
: ウシ Artiodactyla
: 反芻はんすう Ruminantia
: ウシ Bovidae
: ヤギ Caprinae
ぞく : サイガぞく Saiga Gray, 1843
たね : サイガ S. tatarica
学名がくめい
Saiga tatarica (Linnaeus, 1766)
和名わみょう
サイガ
オオハナカモシカ
英名えいめい
Saiga

サイガ (Saiga tatarica) は、ウシサイガぞく分類ぶんるいされる偶蹄ぐうているいほんしゅのみでサイガぞく構成こうせいする。別名べつめいオオハナレイヨウ、オオハナカモシカ[1]

分布ぶんぷ

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形態けいたい

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体長たいちょうオス123-170センチメートル、メス108-125センチメートル[3][5]尾長おながオス8-13センチメートル、メス6-10センチメートル[3]かただかオス60-80センチメートル、メス57-73センチメートル[1][2][3][4][5]体重たいじゅうオス26-69キログラム、メス20-41キログラム[1][2][4][5]頭部とうぶ大型おおがた[3][4]みじか[2][3]下部かぶ体毛たいもう伸長しんちょうし、繁殖はんしょくになると眼下がんかせんからの分泌ぶんぴつえきによりつよにおいをはっする[2][3][4]。頸部背面はいめん体毛たいもう伸長しんちょうし、たてがみじょうになる[2][4]ぜんころも褐色かっしょく[4]

みみかい小型こがたみじか[2][3][4]眼窩がんか突出とっしゅつする[3][4]なみだこつにはくぼみがある[2]鼻腔びこううち呼気こきあたた湿しめらせる器官きかんはな腔嚢)が発達はったつし、鼻面はなづらなが隆起りゅうきする[1][3][4][5]。また鼻孔びこう下方かほう開口かいこうする[3][4]。吻端の体毛たいもうおおわれないいたじょう皮膚ひふはなきょう)は小型こがた三角形さんかっけい[3]四肢ししはややみじかく、ほそい。がわ蹄は小型こがた[3]眼下がんか眼下がんかせん)、後肢あとあし内側うちがわ基部きぶ鼠蹊そけいせん)、蹄のあいだ(蹄間せん)などににおいせんがある[3]

出産しゅっさん直後ちょくごようじゅう体重たいじゅう3.5キログラム[4]ようじゅうしもあごしょう臼歯きゅうしは6ほん[3]

オスのみ先端せんたんがアルファベットの「S」じょう湾曲わんきょくする、はん透明とうめい黄色きいろかくがある[1][2][3][4][5]かくながさ20-26センチメートル[1][4][5]かく前部ぜんぶにはふしがある[3]。またオスは繁殖はんしょく鼻面はなづら発達はったつする[2][4]乳頭にゅうとうかずは4[3]

  • S. t. mongolica モンゴルサイガ

成獣せいじゅうしもあごしょう臼歯きゅうしが6ほん[3]すみ前部ぜんぶふし明瞭めいりょう[3]

  • S. t. tatarica

成獣せいじゅうしもあごしょう臼歯きゅうしが4ほん[3]すみ前部ぜんぶふし不明瞭ふめいりょう[3]

分類ぶんるい

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亜種あしゅモンゴルサイガを独立どくりつしゅとするせつもある[3]

  • Saiga tatarica mongolica Bannikov, 1946 モンゴルサイガ Mongolian saiga
  • Saiga tatarica tatarica (Linnaeus, 1766) サイガ、ロシアサイガ Saiga

生態せいたい

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寒帯かんたいにあるステップ疎林そりんなどに生息せいそくする。1-3とうのオスとすうじゅうとうのメスからなるれを形成けいせいするが[1]ぶしてき移動いどうおこな個体こたいぐんではすうせんとうだい規模きぼれを形成けいせいすることもある[4][5]時速じそく80キロメートルで走行そうこうすることができ、1にちで80-120キロメートルの距離きょり移動いどうすることもある。[4][5]

しょくせい植物しょくぶつしょくで、くさおもにイネ)やべる[4][5]

繁殖はんしょく形態けいたい胎生たいせい。オスは繁殖はんしょく縄張なわばりを形成けいせいし、5-15とうのメスとハーレム形成けいせいする[4][5]妊娠にんしん期間きかんは139-152にち[4][5]。3-5月に1かいに1-3とうおもに2とう)のようじゅう[3][4][5]。オスは生後せいご19-20かげつ、メスは12かげつ未満みまんせい成熟せいじゅくする[4][5]寿命じゅみょうは10-12ねん[4][5]

人間にんげんとの関係かんけい

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食用しょくようとされたり、毛皮けがわ利用りようされることもある[5]。またかく薬用やくようになるとしんじられている。[1][3][4][5]

開発かいはつによる生息せいそく破壊はかいすみ目的もくてき乱獲らんかくなどにより生息せいそくすう減少げんしょうしている[3][4][5]以前いぜんはイギリスもふくめたヨーロッパからカムチャッカ半島はんとう、アラスカにも分布ぶんぷしていたが乱獲らんかくにより絶滅ぜつめつした[3]きゅうソビエト連邦れんぽうでは狩猟しゅりょう禁止きんしされ、管理かんりされた一部いちぶ個体こたいのみ狩猟しゅりょう許可きょかされた[5]。しかしソビエト連邦れんぽう崩壊ほうかい法的ほうてき規制きせいとどかなくなり、密輸みつゆされることもある[4][5]きゅうソビエト連邦れんぽうでの1923ねんにおける生息せいそくすうやく1,000とう1958ねんにおける生息せいそくすうは200,000とう推定すいていされている[4][5]亜種あしゅモンゴルサイガの1994ねんにおける生息せいそくすうは300とう推定すいていされている[4]

  • S. t. mongolica モンゴルサイガ

ENDANGERED (IUCN Red List Ver. 3.1 (2001))[a 2]

  • S. t. tatarica

NEAR THREATENED (IUCN Red List Ver. 3.1 (2001))[a 2]

画像がぞう

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参考さんこう文献ぶんけん

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  1. ^ a b c d e f g h i j 今泉いまいずみよしのり松井まついたかしなんじ監修かんしゅう原色げんしょくワイド図鑑ずかん3 動物どうぶつ』、学習研究社がくしゅうけんきゅうしゃ1984ねん、130、189ぺーじ
  2. ^ a b c d e f g h i j 今泉いまいずみよしのり監修かんしゅう D.W.マクドナルドへん動物どうぶつだい百科ひゃっか4 大型おおがた草食そうしょくじゅう』、平凡社へいぼんしゃ1986ねん、144、148ぺーじ
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa 今泉いまいずみよしのり監修かんしゅう世界せかい動物どうぶつ 分類ぶんるい飼育しいく7 (偶蹄ぐうていIII)』、東京とうきょう動物どうぶつえん協会きょうかい1988ねん、87-88ぺーじ
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac 小原おはら秀雄ひでおうらほん昌紀まさき太田おおた英利ひでとし松井まつい正文まさふみ編著へんちょ動物どうぶつ世界せかい遺産いさん レッド・データ・アニマルズ1 ユーラシア、きたアメリカ』、講談社こうだんしゃ2000ねん、45、155ぺーじ
  5. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t 絶滅ぜつめつ危惧きぐ動物どうぶつ百科ひゃっか6 サイ(スマトラサイ)―セジマミソサザイ』 財団ざいだん法人ほうじん自然しぜん環境かんきょう研究けんきゅうセンター監訳かんやく朝倉書店あさくらしょてん2008ねん、8-9ぺーじ

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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  1. ^ CITES homepage
  2. ^ a b c d e The IUCN Red List of Threatened Species
    • Mallon, D.P. 2008. Saiga tatarica. In: IUCN 2010. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2010.2.