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『サニーデイ・サービス 』(Sunny Day Service)は、1997年 ねん 10月 がつ 22日 にち (1997-10-22 ) に発売 はつばい されたサニーデイ・サービス 通算 つうさん 4作 さく 目 め のスタジオ・アルバム 。
前作 ぜんさく 『愛 あい と笑 わら いの夜 よる –a Night of Love & Laughter– 』[注釈 ちゅうしゃく 1] から9か月 げつ というインターバルでリリース。バンド名 めい をタイトルに冠 かん した本 ほん 作 さく は、今 いま まで以上 いじょう にバンドとしての一体 いったい 感 かん があるアルバムとなった。曽我部 そがべ 恵一 けいいち は後 のち に「これは楽 たの しい思 おも い出 で しかないなあ、一番 いちばん ピークだったのかもしれない、人生 じんせい 的 てき にも。なんか充実 じゅうじつ してた、とにかく全部 ぜんぶ が。でも、売 う れたりはしなかったよね。全部 ぜんぶ 同 おな じくらいの横 よこ ばいで。次 つぎ は売 う れるか、次 つぎ は売 う れるかって思 おも ってたけど、最後 さいご まで一緒 いっしょ だった」「でも当時 とうじ は“こんなにいいものを作 つく ったのになんで売 う れないんだ”って焦 あせ りもあったよね」[2] と振 ふ り返 かえ っている。
5月リリースのシングル「恋人 こいびと の部屋 へや 」[注釈 ちゅうしゃく 2] と共 とも に、本 ほん 作 さく は4月 がつ には既 すで に完成 かんせい していたが、あまりに早 はや すぎた為 ため 、その時点 じてん ではリリースが未定 みてい の状態 じょうたい だった。それほど短期間 たんきかん で完成 かんせい した理由 りゆう を、曽我部 そがべ はリリース前 まえ のインタビューで「もうねえ、色々 いろいろ やりたいんですよ。まず、アルバム作 つく りたくてしょうがなくて、7割 わり か8割 わり ぐらい曲 きょく 作 つく ってスタジオ入 はい ったんですよ。とにかく曲 きょく いっぱいできて来 き たんですよ。『愛 あい と笑 わら いの夜 よる 』[注釈 ちゅうしゃく 1] を作 つく り終 お えて、発売 はつばい になるちょい前 まえ くらいから。別 べつ に“次 つぎ はこうだ!”とかは何 なに も考 かんが えてないんだけど…。なんか、アイディアがふとわくんですよね、普通 ふつう にしている時 とき に。そのアイディアっていうのもものすごい漠然 ばくぜん としてて、ふと来 く るわけですよ、やる気 き が。で、“アルバム作 つく りたいな”と思 おも って、曲 きょく いっぱい作 つく るみたいな。もう曲 きょく がなくてもアルバム作 つく るからスタジオ入 はい るとか、そういう感 かん じ」「いわゆる、一般 いっぱん に言 い う脂 あぶら の乗 の った時期 じき っていうか。人生 じんせい の一番 いちばん ピークの時 とき かもしれないし、分 わ かんないけど。もう、またすぐやりたいもん。別 べつ にアルバムじゃなくてもいいんだけど、ビデオでも何 なん でも。で、やったら絶対 ぜったい 確実 かくじつ にね、いいものが出来 でき るっていう予 よ 感 かん っていうか、確信 かくしん みたいなものがあって」[3] と答 こた えている。また、前年 ぜんねん (1996年 ねん (1996 ) )からライブを始 はじ めるにあたってレコーディングまでの間 あいだ にメンバー全員 ぜんいん が楽器 がっき を購入 こうにゅう したことも、その理由 りゆう と関係 かんけい しているという。曽我部 そがべ は「自分 じぶん の楽器 がっき で自分 じぶん の音 おと を出 だ すっていうのは、やっぱり嬉 うれ しい事 こと だし。基本 きほん ですからね、言 い うまでもなく」「今 こん バンドを始 はじ めたって感 かん じですよ。それは楽器 がっき 買 か ったってだけじゃなくて、いろんな部分 ぶぶん である。3人 にん で音楽 おんがく 作 つく っていうのはすごい感 かん じる、レコーディング入 はい ってて。だからアルバムもすぐ終 お わったんじゃないかな。10日 とおか でレコーディング終 お わったんですよ。今 いま まではなんか、バンドを使 つか って自分 じぶん の苦悩 くのう を表現 ひょうげん するとか、自分 じぶん の考 かんが えている事 こと をバンドを使 つか ってしゃべるとか、そういう部分 ぶぶん が強 つよ かったけど、今 いま はもっと、その二 ふた つが有機 ゆうき 的 てき に結 むす び付 つ いてサニーデイ・サービスって形 かたち になっていると思 おも う」「ほんとねえ、やっと今 いま からかなあっていう。だから、今 いま からまた変 か わっていくんでしょうね。やっとね、“最初 さいしょ の確認 かくにん はまず、みんな一応 いちおう したかな”みたいな。で、ここからどうするかっていう。そういう問題 もんだい だと思 おも う。長 なが い道 みち のりでしたよ、ほんと。だから、前 まえ はその辺 あたり でもどかしい部分 ぶぶん ってずっとありましたよ、『東京 とうきょう 』[注釈 ちゅうしゃく 3] ぐらいまで。僕 ぼく が想像 そうぞう してるようなバンドと全然 ぜんぜん 違 ちが うなあ、とかね。僕 ぼく ら、ギターとベースとドラムいるけど、バンドじゃないんじゃないか、とか」[3] とも答 こた えていた。
初回 しょかい 盤 ばん はミニ・ポスター封入 ふうにゅう の、三方 みかた 背 せ ボックス入 い りの初回 しょかい 限定 げんてい パッケージ。ジャケットおよびブックレット内 ない のメンバー写真 しゃしん はイギリスで撮影 さつえい された。
雑誌 ざっし 『ミュージック・マガジン 』2016年 ねん 7月 がつ (2016-07 ) 号 ごう の特集 とくしゅう 「90年代 ねんだい の邦楽 ほうがく アルバム・ベスト100」で39位 い に選出 せんしゅつ 。コメントでは本 ほん 作 さく を“90年代 ねんだい のサニーデイが音楽 おんがく 的 てき な最高 さいこう 到達 とうたつ 点 てん を記録 きろく した作品 さくひん ”と位置付 いちづ け、「渋谷 しぶや 系 けい に対 たい する愛情 あいじょう の裏返 うらがえ しとしてフォーク を選 えら び取 と った初期 しょき から、ブリット・ポップ など、同 どう 時代 じだい の音楽 おんがく をフラットに鳴 な らしたサード を経 へ て、他 た の何者 なにもの でもないサニーデイの文体 ぶんたい をここで確立 かくりつ したからこそ、本 ほん 作 さく にはセルフ・タイトルが付 つ けられているのだ」[4] と評 ひょう した。
楽曲 がっきょく 解説 かいせつ [ 編集 へんしゅう ]
baby blue
具体 ぐたい 性 せい はないが、何 なに かを始 はじ めるという意思 いし の見 み える曲 きょく だという。曽我部 そがべ は「思 おも いがまず先 さき に広 ひろ がっていくような、実際 じっさい に足 あし を一 いち 歩 ほ 踏 ふ み出 だ す以前 いぜん に。だから一 いち 行 ぎょう 目 め で“さあ出 で ておいで”って言 い って、出 で てくるよりも先 さき に思 おも いが充満 じゅうまん してて、それがまず窓 まど から外 そと に流 なが れ出 だ すような感 かん じ。世界 せかい がどんなもんか見 み てやろう、自分 じぶん の成 な り立 た ちとかそういうものを全部 ぜんぶ 見 み てやろうっていう。でもそれは、酔 よ いどれてフラフラッと出 で かける感 かん じで全然 ぜんぜん いいと思 おも うんですよ。意 い を決 けっ して“じゃあ行 い くぜ!”みたいな感 かん じじゃない」と説明 せつめい している。バンドらしさを感 かん じさせる、各 かく 楽器 がっき の演奏 えんそう については「これ、全然 ぜんぜん 打 う ち合 あ わせした事 こと じゃなくて。俺 おれ は一切 いっさい 指示 しじ 出 だ してないし、田中 たなか も(丸山 まるやま )晴 はれ 茂 しげる 君 くん も全部 ぜんぶ 勝手 かって にやっている」「上手 うま い下手 へた じゃなくて。何 なに て言 い うのかな、各 かく 楽器 がっき が一 ひと つになって、装甲車 そうこうしゃ の車輪 しゃりん みたいにゴロゴロ進 すす んで行 い く感 かん じが。ゆっくりと太 ふと い車輪 しゃりん が回 まわ ってゆくような。こんなのないね、誰 だれ も出来 でき ない」[5] という。その後 ご 城南 じょうなん 予備校 よびこう CMソングに使用 しよう され、ベスト・アルバム 『Best Sky 』[注釈 ちゅうしゃく 4] と、2013年 ねん (2013 ) リリースの2枚 まい 組 ぐみ ベスト・アルバム『サニーデイ・サービス BEST 1995-2000 』[注釈 ちゅうしゃく 5] に、それぞれ収録 しゅうろく された。
朝 あさ
空 そら が白 しら んで来 く る頃 ころ に「baby blue」のようなことを思 おも ったので、もっと太陽 たいよう が上 のぼ ってから“いよいよ出 で かけるか”と、内容 ないよう が具体 ぐたい 的 てき になるが、曽我部 そがべ は「そういうのが2曲 きょく 目 め に、説明 せつめい 的 てき にあった方 ほう がいいと思 おも って。でもね、一番 いちばん 重要 じゅうよう なのは“冬 ふゆ の朝 あさ 静 しず けさが街 まち を包 つつ み込 こ んでしまう”っていうところであって。なんか空気 くうき の冷 つめ たさが、全部 ぜんぶ を包 つつ み込 こ むような。自分 じぶん の思 おも いなり、主義 しゅぎ 主張 しゅちょう なり、自分 じぶん の靴 くつ なり、そういうを朝 あさ が全部 ぜんぶ 包 つつ み込 こ んでしまうような瞬間 しゅんかん っていうか。自分 じぶん のイデオロギーなり考 かんが えなりじゃなく。朝 あさ の誰 だれ もいない街 まち の冷 つめ たさが結局 けっきょく すべて包 つつ み込 こ んでしまう…。それが本当 ほんとう だし、そこにすごい重要 じゅうよう なことがあるんじゃないかっていう」[5] と解説 かいせつ している。
NOW
ロッテ 「ガーナミルクチョコレート 」CMソングとして、シングルで先行 せんこう リリースされた[注釈 ちゅうしゃく 6] 。「朝 あさ 」で“どこかの駅 えき へ”と言 い って、列車 れっしゃ に乗 の ったような曲 きょく だという。歌詞 かし について曽我部 そがべ は「実際 じっさい にふたりずっと愛 あい し合 あ うかと思 おも ったら違 ちが うと思 おも うよ? でも、そう思 おも える瞬間 しゅんかん っていうのが重要 じゅうよう だと思 おも うからね」[5] と答 こた えている。ベスト・アルバム『Best Sky』[注釈 ちゅうしゃく 4] と『サニーデイ・サービス BEST 1995-2000』[注釈 ちゅうしゃく 5] にも収録 しゅうろく された。
枯 か れ葉 は
曽我部 そがべ は「これはちょっと悲 かな しいような、一見 いっけん ね。恋人 こいびと が出 で て行 い った後 のち の、残 のこ された女 おんな の子 こ みたいな。だから<NOW>で列車 れっしゃ に乗 の っている男 おとこ の子 こ が彼女 かのじょ と住 す んでた部屋 へや だと思 おも ってもらえばいいんだけど。<NOW>は列車 れっしゃ で男 おとこ の子 こ がひとりで<枯 か れ葉 は >は部屋 へや で女 おんな の子 こ がひとり。でもね、それがすべて寂 さび しくて悲 かな しくて辛 つら い事 こと って捉 とら えるのは違 ちが うと思 おも うんですよ。ひとりになるっていう事 こと は、すごく大事 だいじ なことだと思 おも いますね」[5] という。
虹 にじ の午後 ごご に
この曲 きょく の独特 どくとく のテンポ感 かん について、曽我部 そがべ は「わざと狂 くる わせているわけじゃなくて…。スカッというテンポでもなくて、ノロノロ進 すす むテンポでもなくて、ヘンな速度 そくど 。それが、この曲 きょく の歩調 ほちょう に合 あ っていたんでしょうね。で、その軽 かろ やかだけどどんくさい感 かん じっていうのが、一番 いちばん 本当 ほんとう だなと思 おも って。自分 じぶん にとっても、サニーデイにとってもそうだし、ここで歌 うた っていることにとっても…。都市 とし と自然 しぜん みたいな感 かん じの曲 きょく だけど、そういう中 なか を歩 ある く速度 そくど はちょうどこういう感 かん じなんじゃないかと思 おも った」[5] という。ベスト・アルバム『Best Sky』[注釈 ちゅうしゃく 4] にも収録 しゅうろく された。
Wild Grass Picture
自然 しぜん がテーマの曲 きょく だという。曽我部 そがべ は「これはもう、純粋 じゅんすい なものに歌 うた いかける曲 きょく にしたくて。今 いま まで都市 とし を抜 ぬ け出 で て、次 つぎ が自然 しぜん というか…。世 よ の中 なか にある、具体 ぐたい 的 てき な形 かたち に見 み える、究極 きゅうきょく の純粋 じゅんすい なものに語 かた りかけるような曲 きょく にしたかった」とし、「純粋 じゅんすい なものはすばらしいし、自分 じぶん は汚 よご れているだろうけど、その自分 じぶん を肯定 こうてい する事 こと が一番 いちばん 重要 じゅうよう だと思 おも うんですよね。それを肯定 こうてい して正 ただ しいと思 おも わないと何 なに も始 はじ まらないし、純粋 じゅんすい であればあるほど正 ただ しいんだっていう考 かんが え方 かた はおかしいなって思 おも っているし。そういう対比 たいひ 」[5] だという。
PINK MOON
ようやく夜 よる の帳 とばり が下 お りてくるような曲 きょく だという。曽我部 そがべ は「夕方 ゆうがた から徐々 じょじょ に街 まち が暗 くら くなっていって、ネオンがついたりつかなかったり。で、月 つき が上 のぼ るっていう」「風景 ふうけい がすごく濃 こ い。イメージがすごく広 ひろ がっていく曲 きょく で…。それが全部 ぜんぶ “新 あたら しい月 つき が上 のぼ る”っていうところに集約 しゅうやく されていくような感 かん じ。ワインを開 あ けて祝 いわ う人々 ひとびと とか、明日 あした の朝 あさ になったら出 で て行 い こうとする人 ひと 達 たち とか、年老 としお いてしまった女 おんな の人 ひと とか…。そういういろんな夜 よる に、結局 けっきょく また新 あたら しい月 つき が上 のぼ るっていう。その月 つき っていうのが新 あたら しい、毎回 まいかい 違 ちが っている月 つき だと思 おも うと何 なに かいいでしょう? それを、窓 まど から顔 かお を出 だ して見 み てみようよっていう」[5] 曲 きょく だと説明 せつめい している。
星 ほし を見 み たかい?
真夜中 まよなか の曲 きょく だという。曽我部 そがべ は「<PINK MOON>から<星 ほし を見 み たかい?>って、夕方 ゆうがた になって夜 よる の帳 とばり が降 お りて、世界中 せかいじゅう 夜 よる になって、何故 なぜ か。それがだんだん深 ふか まって真夜中 まよなか 過 す ぎて、3時 じ とか4時 じ になっていく空気 くうき が本当 ほんとう の事 こと としてあるからね。この2曲 きょく の流 なが れには。それがすごいなと思 おも う。世界中 せかいじゅう 夜 よる になる事 こと なんてありえないんだけど、でも聴 き いているとまったくそう思 おも っちゃう。メロウな気分 きぶん なのか、セクシーな気分 きぶん なのか。そういうのが全部 ぜんぶ 入 い り混 ま じったような夜 よる っていうのがすごくある」[5] と解説 かいせつ している。
雨 あめ
曽我部 そがべ は「これはなんか、夜 よる が更 ふ けてまた朝 あさ になって、空 そら が白 しら んでくるような雰囲気 ふんいき の曲 きょく で。また世界中 せかいじゅう ね、空 そら が白 しら んで朝 あさ になっていくような。これはほら、前 まえ の曲 きょく で色々 いろいろ あったじゃないですか? 夜 よる とか昼 ひる とか朝 あさ とか。そういう世 よ の事情 じじょう を。全部 ぜんぶ まとめて歌 うた いたいなあと思 おも って」「いろんな思 おも いが複雑 ふくざつ にねじれあってめちゃくちゃになって来 き て、でも結局 けっきょく “やがて雨 あめ が降 お りだすんだ”っていうとこで“いいや”と思 おも って」「自然 しぜん というか、もっと大 おお きな真実 しんじつ というか。自分 じぶん がこうゴチャゴチャ考 かんが えて、“結局 けっきょく 答 こた えは俺 おれ が思 おも っているようなことかな”とか“やっぱり違 ちが うのかなあ”とかそういうんじゃなくて、結局 けっきょく やがて雨 あめ が降 ふ りだして、すべてが無 む に帰 き すというか」[5] と語 かた っている。
そして風 ふう は吹 ふ く
曽我部 そがべ は「例 たと えば、家 いえ の外 そと に出 で たらすごくきれいな花 はな が咲 さ いていたと。で、カメラを取 と りに家 いえ に帰 かえ って、戻 もど ってきたら風 かぜ が吹 ふ いちゃって、もう全部 ぜんぶ 花 はな びらが散 ち っていた。そういう事 こと ってあるじゃないですか? “もうがっかり!”みたいな。あと、“嬉 うれ しいのか悲 かな しいのか分 わ からないような”って、ぼうぜんとして立 た ちすくんじゃうような事 こと ってあるよね。単純 たんじゅん な嬉 うれ しいとか悲 かな しいじゃなくて、事実 じじつ を目 め の前 まえ にぼうぜんと立 た ちすくんじゃう事 こと 。圧倒的 あっとうてき な時事 じじ を目 め の前 まえ にした時 とき の感情 かんじょう というか。なんか暴風雨 ぼうふうう みたいな感 かん じにしたくてハードな曲 きょく にしたんだけど。前 まえ の曲 きょく が雨 あめ が降 ふ り出 だ す直前 ちょくぜん でちょっと雲行 くもゆ きが怪 あや しいぐらいの、すごく淡々 たんたん とした曲 きょく で。で、次 つぎ のこの曲 きょく は暴風雨 ぼうふうう 。吹 ふ きすさぶ風 ふう みたいな」[5] と解説 かいせつ している。さらに、この曲 きょく のエンディングについては「これは結果 けっか オーライの曲 きょく で。録 ろく ってた時 とき は俺 おれ 、結構 けっこう 晴 はれ 茂 しげる 君 くん のドラム・プレイにむかついてて。田中 たなか も俺 おれ もみんなを見 み ながらやってんのに、晴 はれ 茂 しげる 君 くん よそ向 む いて叩 たた いてたんですよ。合図 あいず しても全然 ぜんぜん 気 き づかなくて、“くっそお!”とか思 おも ってギター・ソロでめちゃくちゃ弾 ひ いてやって。で、曲 きょく が終 お わって“ジャーン、ジャン”で終 お わる予定 よてい だったの。そこで合図 あいず しようとしたら晴 はれ 茂 しげる 君 くん また全然 ぜんぜん 違 ちが うとこ向 むか いてて、結局 けっきょく “ジャーン”って引 ひ っぱったまま。そしたら晴 はれ 茂 しげる 君 くん が“あっ”て気 き づいて、“ドドン”ってやって、俺 おれ がすっごいむかついて“ガーッ!”ってやったら晴 はれ 茂 しげる 君 くん がまた“ドドン”って…。それが全部 ぜんぶ 入 はい ってる」[5] と語 かた っている。
旅 たび の手帖 てちょう
この曲 きょく が、このアルバムのテーマだという。曽我部 そがべ は「<旅 たび の手帖 てちょう >に今 いま まであった<PINK MOON>の事 こと とか、<虹 にじ の午後 ごご >の事 こと とか、そういうのを全部 ぜんぶ 書 か き込 こ んでポケットに忍 しの ばせるっていう。それで、またどこか別 べつ の場所 ばしょ で、その事 こと を思 おも い出 だ そうかなって。すべてを忘 わす れてしまおうって曲 きょく じゃなくて、すべてを書 か き込 こ んでポケットには忍 しの ばせておこうっていう」とし、この曲 きょく の後 のち にもう1曲 きょく あることについては「これでシメだったら、それはすごく単純 たんじゅん なレコードになったような気 き もしなくもないですけど…。だから俺 おれ が言 い ってる旅 たび って旅行 りょこう じゃなくて、生 い きていく事 こと っていう感 かん じだから。これでもしラストだったら、単純 たんじゅん に旅 たび のアルバムというか。“生 い きる事 こと ってすばらしい”みたいな、結構 けっこう 希望 きぼう を持 も たす曲 きょく ではあるのかなとは思 おも いますけどね。旅 たび っていうのは日常 にちじょう 的 てき なものだって感 かん じだし」[5] という。後 のち にJR四国 しこく CMソングに使用 しよう された。
bye bye blackbird
「旅 たび の手帖 てちょう 」の後 のち に、この曲 きょく が最後 さいご に入 はい っている事 こと について、曽我部 そがべ は「足 た したっていうか、最初 さいしょ と最後 さいご の曲 きょく がまずあったって感 かん じ。だから、1曲 きょく 目 め と対比 たいひ している曲 きょく であって。1曲 きょく 目 め は“さあ出 で ておいで、世界 せかい を見 み に行 い こうよ”って語 かた りかける、迎 むか えに来 き た人 ひと 。で、最後 さいご のこれは迎 むか えに来 きた られた人 ひと の曲 まが って感 かん じ。その声 こえ が聞 き こえたら、僕 ぼく はいつでも行 い こうとするんだけど、列車 れっしゃ に乗 の り遅 おく れちゃったじゃないか…。だから、結局 けっきょく どこにも行 い ってなかったような。で、どっちも自分 じぶん だと思 おも うんですよね。何 なん でかっていうと、<旅 たび の手帖 てちょう >で終 お わってると、より良 よ い明日 あした とかここじゃないどこかとか、そういう場所 ばしょ がまるであるかのような終 お わり方 かた をしちゃうのが、俺 おれ は絶対 ぜったい イヤだったから。現実 げんじつ っていうのは今 いま 立 た っている場所 ばしょ で、それこそ“NOW”っていうもんだと思 おも うし。結局 けっきょく ここからどこにも動 うご けないんだっていう事実 じじつ は、絶対 ぜったい 的 てき なものとしてあると思 おも うんですよね。で、それが悲観 ひかん 的 てき なことじゃなくて…、だから生 い きているんだし。だから結局 けっきょく 、列車 れっしゃ には乗 の れないわ、約束 やくそく の時間 じかん は過 す ぎてるわっていうことなんですよね。で、結局 けっきょく 誰 だれ もどこにも連 つ れてってくれないというか、結局 けっきょく 個 こ っていうものしか存在 そんざい しない。自分 じぶん のみ持 も ちうる世界 せかい と、そこにある真実 しんじつ 、それしかないっていう。そういう事 こと を歌 うた いたくて。誰 だれ かすごい天才 てんさい がいて、その人 ひと がすごくいい解答 かいとう を与 あた えてくれるっていう事 こと は全然 ぜんぜん なくて。みんな個人 こじん の世界 せかい なんだっていう。だから、より良 よ いイデオロギーとかそういうものはない、っていう認識 にんしき で終 お わりたかったんだと思 おも うんですよ。“鳥 とり ”っていうのは、アルバムの途中 とちゅう から徐々 じょじょ に出 で てくるけど、それはストーリー・テラーみたいなもんで、すべてを俯瞰 ふかん で見 み てるような存在 そんざい だと思 おも うんでね。それがまたどこに飛 と んでいって…。でも、鳥 とり が飛 と んで行 い くっていうのは、行 い き先 さき があるっていう事 こと で。未来 みらい に飛 と んで行 い くのか過去 かこ に飛 と んで行 い くのか、自由 じゆう なものっていうか。だから未来 みらい や過去 かこ と“NOW”っていうものはつながってんだなあとは思 おも いますけど」[5] と答 こた えている。
レコーディング・メンバー
VOCAL, ACOUSTIC GUITAR, PIANO SOLO 曽我部 そがべ 恵一 けいいち
BASS GUITAR 田中 たなか 貴 たか
DRUMS 丸山 まるやま 晴 はれ 茂 しげる
VOCAL, ELECTRIC & ACOUSTIC GUITAR 曽我部 そがべ 恵一 けいいち
BASS GUITAR 田中 たなか 貴 たか
DRUMS 丸山 まるやま 晴 はれ 茂 しげる
VOCAL, ACOUSTIC & ELECTRIC GUITAR 曽我部 そがべ 恵一 けいいち
BASS GUITAR, ELECTRIC PIANO, CHORUS 田中 たなか 貴 たか
DRUMS, CHORUS 丸山 まるやま 晴 はれ 茂 しげる
CHORUS 新井 あらい 仁 ひとし
VOCAL, ACOUSTIC GUITAR 曽我部 そがべ 恵一 けいいち
MELLOTRON 田中 たなか 貴 たか
TAMBOURINE 丸山 まるやま 晴 はれ 茂 しげる
STRINGS ARRANGEMENT 四家 しか 卯 う 大 だい
STRINGS 四家 しか ストリングス
VOCAL, ELECTRIC GUITAR 曽我部 そがべ 恵一 けいいち
BASS GUITAR 田中 たなか 貴 たか
DRUMS, MARACAS 丸山 まるやま 晴 はれ 茂 しげる
Wild Grass Picture [ 編集 へんしゅう ]
VOCAL, ACOUSTIC GUITAR 曽我部 そがべ 恵一 けいいち
VOCAL, ACOUSTIC & ELECTRIC GUITAR 曽我部 そがべ 恵一 けいいち
BASS GUITAR, CHORUS 田中 たなか 貴 たか
DRUMS, CHORUS 丸山 まるやま 晴 はれ 茂 しげる
ELECTRIC GUITAR (LEFT) 新井 あらい 仁 ひとし
PIANO 中村 なかむら 文俊 ふみとし
VOCAL, ACOUSTIC & ELECTRIC GUITAR, VIBRAPHONE 曽我部 そがべ 恵一 けいいち
BASS GUITAR 田中 たなか 貴 たか
DRUMS 丸山 まるやま 晴 はれ 茂 しげる
VOCAL, ELECTRIC GUITAR 曽我部 そがべ 恵一 けいいち
BASS GUITAR 田中 たなか 貴 たか
DRUMS, TAMBOURINE 丸山 まるやま 晴 はれ 茂 しげる
VOCAL, ELECTRIC & ACOUSTIC GUITAR 曽我部 そがべ 恵一 けいいち
BASS GUITAR 田中 たなか 貴 たか
DRUMS 丸山 まるやま 晴 はれ 茂 しげる
VOCAL, ELECTRIC & ACOUSTIC GUITAR 曽我部 そがべ 恵一 けいいち
BASS GUITAR 田中 たなか 貴 たか
DRUMS 丸山 まるやま 晴 はれ 茂 しげる
bye bye blackbird [ 編集 へんしゅう ]
VOCAL, ACOUSTIC GUITAR 曽我部 そがべ 恵一 けいいち
BASS GUITAR, PIANO 田中 たなか 貴 たか
DRUMS 丸山 まるやま 晴 はれ 茂 しげる
STRINGS ARRANGEMENT 矢野 やの 誠 まこと
STRINGS 篠崎 しのざき 正嗣 まさつぐ ストリングス
Written & Produced by 曽我部 そがべ 恵一 けいいち
Studio : SOUND aLIVE
Recorded & Mixed by 中村 なかむら 文俊 ふみとし
(except “NOW ” Mixed by 湊 みなと 雅行 まさゆき )
Assistant Engineers : 百瀬 ももせ 渡 わたる , 吉 よし 満 みつる 宏之 ひろゆき
Mastered by 石井 いしい 亘 わたる at ONKIO HAUS
Assistant : 高橋 たかはし 佳子 けいこ
Photos by 坂本 さかもと 正 ただし 郁 いく
Art Direction by 小田島 おだじま 等 ひとし (FD design)
Director : 渡邊 わたなべ 文武 ふみたけ
Executive Producer : 大蔵 おおくら 博 ひろし
サニーデイ・サービス
曽我部 そがべ 恵一 けいいち
田中 たなか 貴 たか
丸山 まるやま 晴 はれ 茂 しげる
デビュー20周年 しゅうねん 記念 きねん として、未 み アナログ化 か のアルバム4作品 さくひん 『若者 わかもの たち 』『愛 あい と笑 わら いの夜 よる –a Night of Love & Laughter– 』『サニーデイ・サービス』『24時 じ 』をLPでリリースしていくプロジェクトの第 だい 三 さん 弾 だん として『若者 わかもの たち 』『愛 あい と笑 わら いの夜 よる –a Night of Love & Laughter– 』に続 つづ き、本 ほん 作 さく が最新 さいしん マスタリングを施 ほどこ してのアナログ・カッティングにより、18年 ねん 前 まえ のCD発売 はつばい 日 び と同 おな じ日 び にレコードとしてリリース。封入 ふうにゅう 特典 とくてん としてこれまで同様 どうよう 、当時 とうじ の告知 こくち ポスターを復刻 ふっこく [6] 。
baby blue
朝 あさ
NOW
枯 か れ葉 は
虹 にじ の午後 ごご に
Wild Grass Picture
PINK MOON
星 ほし を見 み たかい?
雨 あめ
そして風 ふう は吹 ふ く
旅 たび の手帖 てちょう
bye bye blackbird
2015 Analog reissue staff
企画 きかく A&R / 本 ほん 根 ね 誠 まこと (JETSET)
セールスプロモーション / 塚原 つかはら 雅 みやび 州 しゅう (MIDI )
リマスタリング / 山本 やまもと アキヲ
リデザイン / 金野 こんの 志保 しほ (ROSE RECORDS)
監修 かんしゅう / 曽我部 そがべ 恵一 けいいち
エグゼクティブプロデューサー / 大蔵 おおくら 博 ひろし
地域 ちいき
リリース日 び
レーベル
規格 きかく
カタログ番号 ばんごう
備考 びこう
日本 にっぽん
1997年 ねん 10月 がつ 22日 にち (1997-10-22 )
RHYME ⁄ MIDI
CD
MDCL-1321
初回 しょかい 盤 ばん はミニ・ポスター封入 ふうにゅう の、三方 みかた 背 せ ボックス入 い りの初回 しょかい 限定 げんてい パッケージ。
2015年 ねん 10月 がつ 22日 にち (2015-10-22 )
MIDI ⁄ JETSET RECORDS ⁄ ROSE RECORDS
SGLP-1005
生産 せいさん 限定 げんてい 盤 ばん
サニーデイ・サービス web
その他 た
旧 きゅう メンバーシングル
MIDI (1994年 ねん (1994 ) - 2001年 ねん (2001 ) )ROSE RECORDS(2004年 ねん (2004 ) - )
アルバム
映像 えいぞう 作品 さくひん
TEENAGE FLASHBACK Vol.1 (1996年 ねん 4月 がつ 20日 はつか (1996-04-20 ) )
TEENAGE FLASHBACK Vol.2 (1998年 ねん 3月 がつ 18日 にち (1998-03-18 ) )
TEENAGE FLASHBACK 1995-2000 (2008年 ねん 12月3日 にち (2008-12-03 ) )
サニーデイ・サービス in 日比谷 ひびや 夏 なつ のいけにえ (2017年 ねん 12月25日 にち (2017-12-25 ) )